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映画『ことの終わり』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ことの終わり』の概要:第2次世界大戦期の英国を舞台に、不倫関係での嫉妬に苦しむ小説家を主人公に恋愛や信仰のあり方を問うラブストーリー。英国の作家グレアム・グリーンの小説『情事の終わり』の映画化作品。

映画『ことの終わり』の作品情報

ことの終わり

製作年:1999年
上映時間:101分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:ニール・ジョーダン
キャスト:レイフ・ファインズ、ジュリアン・ムーア、スティーヴン・レイ、ヘザー・ジェイ・ジョーンズ etc

映画『ことの終わり』の登場人物(キャスト)

モーリス(レイフ・ファインズ)
小説家で、サラと不倫関係となる。嫉妬深く、嫉妬の度合いで愛の深さを判断している。実存的な愛しか信じられず、神の存在を否定している。
サラ(ジュリアン・ムーア)
ヘンリーの妻。モーリスのことを深く愛するが、神への誓いを立てたために、不倫関係を断つようになる。
ヘンリー(スティーブン・レイ)
高級官僚で、サラとの結婚生活に幸せを感じている。モーリスのことを友人として信頼しており、奇妙な三角関係を受け入れる。
パーキス(イアン・ハート)
探偵事務所の調査員。見習いをしている息子がおり、一緒に尾行調査などをしている。息子の顔には生まれつきの赤いアザがある。

映画『ことの終わり』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ことの終わり』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ことの終わり』のあらすじ【起】

モーリスは雨の中を散歩していたヘンリーと出会い、自宅まで送っていく。ヘンリーはサラの不倫を疑っており、探偵を雇うか迷っていることを打ち明ける。モーリスは自分が代わりに探偵に会いに行くと提案する。そこにサラが帰宅して来たため、モーリスは家を出る。

モーリスはサラに最初に会った夜を思い出す。サラの自宅で開かれたパーティに顔を出したのだ。そして、その場の会話の流れで、モーリスは映画化された自分の作品をサラと一緒に見に行くことになる。上映後に食事をしながらモーリスとサラは手を触れ合い、お互いに想いを打ち明ける。サラの家に戻り、2人は愛し合う。モーリスとサラは第2次世界大戦中も空襲警報が鳴る中、密会を重ねるようになる。

モーリスは探偵事務所にサラの素行調査を頼む。家に戻ったモーリスの元にサラから連絡があり、会う約束をする。2人はレストランで食事をすることにするが、モーリスが冷たい態度を取ったためにサラは中座してしまう。

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映画『ことの終わり』のあらすじ【承】

モーリスの元にパーキスが報告にやって来る。パーキスは顔にアザがある息子と一緒にサラを尾行し、男と会っているところを目撃したと報告する。モーリスはパーキスに男が自分であることを明かし、事情を説明する。

パーキスの息子はサラの家に侵入して、サラが書いたメモを盗む。そこにサラと男がやって来る。隠れていた息子はサラが男の前で服を脱ごうとしているところを目撃する。息子は翌日もサラを尾行し、サラが誰かの家を訪ねて男と会うのを確認する。外で待っていた息子は寝込んでしまい、迷子と思って心配したサラに声を掛けられる。サラは息子を駅まで送ってあげる。

モーリスはサラが訪ねた家に出向き、男に会う。実は男は神父だった。モーリスがサラの知人だと正体を明かすと、神父はモーリスのことを追い返す。再び雨の中でヘンリーと出会ったモーリスは、探偵を雇って調査したことを打ち明ける。ヘンリーはそのことに憤慨する。そして、ヘンリーはモーリスもサラの愛人だったことを見抜く。モーリスは自らの嫉妬が2人の関係を終わらせたことを説明する。

映画『ことの終わり』のあらすじ【転】

戦火の中でサラと愛し合っていたモーリスは、戦争が終わると会えなくなるのではないかと心配する。空襲が近づき、2人は防空壕に避難しようとする。そこに爆撃があり、モーリスは爆風で階段から転落してしまう。意識が戻ったモーリスが階段を上って部屋に戻ると、サラが床に座って祈っていた。サラはモーリスの姿を見て驚く。そして、帰り支度をし、会えなくても愛は終わらないと告げて去ってしまう。

パーキスがサラの日記を盗み。モーリスはそれを読む。日記には最後の密会のことも記されていた。サラは階段の下までモーリスの様子を見に行くが、モーリスは息絶えていた。サラは神に祈り、モーリスを生き返らせたら2度と会わないと誓う。すると、モーリスが階段を上って現れたのだ。サラは誓いを守り、ヘンリーとの結婚生活に戻る。そして、神父に全てを告白に行く。日記には、パーキンスの息子が服を脱ぐサラを目撃したのは医師の診察を受けるためだったことや、サラが息子を駅まで送った際にアザが消えることを願って頬にキスをしたことも綴られていた。

真実を理解したモーリスはサラを追い掛け、教会までやって来る。そしてサラに日記を渡して、事情を説明する。サラはずっとモーリスを愛し続けていたことを告白する。2人はかつてのように愛し合う。

映画『ことの終わり』の結末・ラスト(ネタバレ)

サラはモーリスに一緒に旅行に出ることを提案し、2人は旅先で幸せな一時を過ごす。しかし、途中でサラが激しく咳き込んだために休息を取りにホテルに戻る。その様子をパーキスが尾行しており、モーリスもそのことに気付く。パーキスはサラの居場所を報告する依頼を受けていたのだ。

ホテルで過ごしていた2人の元にヘンリーが姿を現す。ヘンリーは医師による検査結果が出て、サラが余命幾ばくもないことを告げる。サラはそのことを覚悟しており、3人は家に戻ることにする。列車の中でヘンリーはモーリスに嫉妬する必要はないと告げ、サラを一緒に看取ってほしいと頼む。3人は一緒に暮らし始め、モーリスとヘンリーが共にサラに看病する。サラは信仰に生きてきたことを振り返り、モーリスに運命に抗わないようにと話す。サラが亡くなり、モーリスは神への憎しみを口にする。

火葬場にパーキスと息子がやって来て、モーリスに挨拶する。サラがキスした後、パーキスの息子のアザは消えてなくなっていた。モーリスは神の存在を認めざる得なくなる。モーリスはサラやヘンリーのことを見守り、自分のことは永遠に忘れてほしいと神への思いを文書に綴る。

映画『ことの終わり』の感想・評価・レビュー

不倫や嫉妬、信仰の問題が程良い案配でブレンドされており、大人の恋愛映画として楽しむことができる。宗教に関わる部分も説教臭くなく、登場人物3人が人間の弱さを内面に抱えている点も共感できる。本作といい、『イングリッシュ・ペイシェント』といい、レイフ・ファインズは嫉妬に苦しむ男を演じさせたらピカイチだ。『ピアノ・レッスン』で知られるマイケル・ナイマンの音楽も大人の雰囲気を演出するのに重要な要素となっている。(MIHOシネマ編集部)


なんとも不思議な愛の形でした。若い頃は嫉妬深い男性のことを「愛情深い男性」と勘違いしていたので、愛されてると間違った解釈をしていましたが、大人になると嫉妬の本当の意味を理解するようになります。しかし、今作を見ていると嫉妬に狂うような愛も、真実の愛になるのでは無いかと感じました。
ジュリアン・ムーアの妖艶さや美しさは愛を語るには最高すぎるキャストだと感じました。ラストはとても切ないですが、これも愛の形なのだと思いました。(女性 30代)

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