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映画『好男好女』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『好男好女』の概要:恋人を亡くした女のもとに、盗まれた日記がファックスされてくる。女優である女は、演じる蒋碧玉の生き方に自分の人生を重ね合わせる。女の現在と過去、蒋碧玉の人生模様が映画の中で交錯していく。

映画『好男好女』の作品情報

好男好女

製作年:1995年
上映時間:108分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、伝記
監督:ホウ・シャオシェン
キャスト:伊能静、カオ・ジエ、リン・チャン、ウェイ・シャホェイ etc

映画『好男好女』の登場人物(キャスト)

梁静 / 蒋碧玉(伊能静)
女優で、元々水商売をしていた。映画の撮影で、蒋碧玉の役を演じている。自分の日記が盗まれ、見知らぬ人間から、何度も日記の断片がファックスされてくる。恋人を亡くし、演じる蒋碧玉の人生に自身の境遇を重ね合せる。
鍾浩東(リン・チャン)
蒋碧玉の恋人。抗日戦のために中国本土へと向かうが、国民党に日本のスパイだと疑われて、台湾へと帰ってくる。その後も前線で戦い続けるが、国民党に処刑されてしまう。勇敢な男。
阿威(ジャック・カオ)
梁静の恋人で、ヤクザの男。浮気をして、梁静と喧嘩をする。商談中、何者かに射殺されてしまう。いつも気だるそうにしている。浮気をしてしまったが、梁静のことを深く愛している。

映画『好男好女』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『好男好女』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『好男好女』のあらすじ【起】

女優である梁静のもとに、毎日のようにファックスが送られてくる。その日も梁静はファックスの着信音で起こされる。送られてきたファックスを読む梁静。そこにはかつて梁静が書き記し、何者かに盗まれた日記の内容が書いてある。慣れたようにその内容を読み、何事もなかったように梁静はシャワーを浴びる。長い時間この嫌がらせを受けていたため、少し慣れてきたのだ。

梁静が映画の撮影に挑んでいる。それは白色テロの物語を描いた歴史映画で、梁静は蒋碧玉の役を演じている。

映画の中、蒋碧玉は思いを寄せる鍾浩東が抗日戦に参加するため、台湾から一緒に大陸へと向かう。途中、国民党に尋問を受ける鍾浩東達一同。抗日戦のために台湾からきたと伝えるが、日本軍の領地であった台湾からきたこともあり、日本軍のスパイではないかと疑われる。

ある日の明け方、梁静の家に無言電話がかかってくる。そして、再びファックスが送られてくる。梁静は三年前に阿威という名前の恋人を亡くしていた。送られてくる自分の日記に書かれていたのは、阿威とセックスをするように他の男とセックスをしたときの日記の内容だった。梁静はファックスの続きを読む。そこには阿威との思い出が書かれている。

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映画『好男好女』のあらすじ【承】

梁静と阿威は一緒に暮らしていた。ある日、水商売をしていた梁静はミラーボールを手に持って帰ってくる。阿威はそれを部屋の天井から吊るし、二人はダンスをしてじゃれ合う。二人はそんな幸せな日々を過ごしていた。阿威はヤクザの一員だった。

蒋碧玉達が尋問を受けている。皆が一様に、抗日戦のために中国本土へときたと言う。しかし、全員投獄されてしまう。蒋碧玉達に銃殺刑が言い渡されるが、どうにかその場を凌ぐことに成功する。

梁静と阿威が家で将来の話をしている。子供を産むかどうか、どこに住むのか、二人は言い争いをしながらも二人の将来を考えていた。

台湾へ戻った蒋碧玉と鍾浩東に子供ができる。元気な男児が生まれるが、戦争の最中で、しかも前線へと出て積極的に戦わなくてはならなかった蒋碧玉達は男児を養子へと出すことにする。

梁静と義理の兄が夕食を摂っている。そこへ梁静の携帯電話に無言電話がかかってくる。そいつをおびき出せと言う義兄。梁静と義兄はよく飲み歩くようになっていた。

映画『好男好女』のあらすじ【転】

ある日阿威が家に帰ると、梁静がクスリをやっていた。梁静は阿威の浮気を知り、その苦しみからクスリに手を出したのだ。暴れる梁静を縛りつけ、もう二度とこんなことをするなとなだめる阿威。

阿威はディスコで商談をしていた。そこに突然銃声が鳴り響く。梁静の目の前で、阿威が銃殺されてしまった。

5年間の戦いを終え、抗日戦に勝利した蒋碧玉と鍾浩東は台湾へと戻る。蒋碧玉はラジオ局に勤務し、鍾浩東は中学校の校長になった。そのうち彼らは社会主義を理想に掲げるようになる。2.28事件を経て、今度は中国国民党が台湾を占領し始めたのだ。国民党の支配に危機感を抱いた鍾浩東は、「光明報」という機関紙の発行を決断する。さらに鍾浩東はその資金を捻出するため、金貸などに手を出し始める。

ついに1949年、中国国民党が台湾へと拠点を移す。すると「光明報」が国民党に摘発されてしまい、鍾浩東は再教育のために移送され、蒋碧玉は証拠不十分で釈放される。その後に朝鮮戦争が勃発。台湾は世界の反共包囲網の前線となる。

映画『好男好女』の結末・ラスト(ネタバレ)

バトミントンをやっていた梁静。そこへ義兄の恋人が現れると、梁静に詰め寄る。彼女は梁静に突然掴みかかり、義兄との関係について問いただす。梁静のことを疑っていたのだ。二人は激しく掴み合い、殴り合いをする。

再び梁静のもとに無言電話がかかってくる。梁静はその日、その相手に文句を言う。何が目的なのかと聞くが、全く答えが返ってこない。そして、梁静は自分の苦しい心境を語り出す。

梁静は阿威が死んだ後、示談金を手にした。そして、寂しさゆえに他の男とも寝てしまったと告白する。梁静は電話の相手が阿威だと思い込む。そして謝り、お願いだから戻ってきて欲しいと言って泣き崩れる。

蒋碧玉は、鍾浩東が処刑されたという知らせを受ける。鍾浩東の書き残した手紙を読み、鍾浩東が眠る前で泣き崩れる蒋碧玉。

リハーサルを終えた、梁静の参加する「好男好女」の撮影隊はいよいよ撮影に入る。蒋碧玉演じる梁静は、仲間と共に中国本土を目指して歩み続ける。

映画『好男好女』の感想・評価・レビュー

女優である女が、自分の人生と自分が演じる役の人生を重ね合わせ、お互いに影響し合いながら1人の女として生きる物語でした。
何者かに日記を盗まれ、その日記の内容がFAXで送られてくるという展開は、幻想的ではありながら少し不気味な気もします。日記は人に見せるものでは無いし、秘めた心の内を書き記すものだと思うので「日記」が自分と役を重ね合わせるキーになっていたのだと思います。
全体的に不思議な世界観でしたが、台湾の風景がとても綺麗な作品でした。(女性 30代)

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