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映画『ニューオーリンズ・トライアル』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ニューオーリンズ・トライアル』の概要:数々の法廷サスペンス小説で知られる作家ジョン・グリシャムの『陪審評決』を映画化した作品。銃乱射事件を巡る裁判で、原告と被告の双方に取引を持ちかけて陪審員の評決を操作しようとする男女を描く法廷劇。

映画『ニューオーリンズ・トライアル』の作品情報

ニューオーリンズ・トライアル

製作年:2003年
上映時間:128分
ジャンル:サスペンス、ミステリー
監督:ゲイリー・フレダー
キャスト:ジョン・キューザック、ジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマン、レイチェル・ワイズ etc

映画『ニューオーリンズ・トライアル』の登場人物(キャスト)

ニック・イースター(ジョン・キューザック)
ゲーム店の副店長をしていて、銃乱射事件の陪審員候補に選ばれる。人の心理を読んで操るのが得意で、陪審員の心に取り入ることに成功する。
マーリー(レイチェル・ワイズ)
ニックの恋人。過去に母校で起きた銃乱射事件で妹を失った。遺族が集まって銃器メーカーを相手取って裁判を起こしたが敗訴してしまった。
ランキン・フィッチ(ジーン・ハックマン)
銃器メーカーに雇われた陪審コンサルタント。数々の裁判で銃器メーカーに有利な評決が下るように陪審員の選定を行ってきた。
ウェンドール・ローア(ダスティン・ホフマン)
銃乱射事件の遺族のために銃器メーカーへの裁判を起こす。強い正義感の持ち主で、評決を買って勝訴することを拒む。

映画『ニューオーリンズ・トライアル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ニューオーリンズ・トライアル』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ニューオーリンズ・トライアル』のあらすじ【起】

子供の誕生日をお祝いしたばかりの株式ブローカーが出社してくると、元従業員の男が会社に押し入って来て銃を乱射し始める。そして株式ブローカーも凶弾に倒れてしまう。

2年後、ニックの元に陪審員候補の召喚状が届けられる。ローアは株式ブローカーの未亡人のために銃器メーカーを相手取った裁判を控えていた。フィッチがニューオーリンズに到着し、チームと共に陪審員候補の身辺調査を始め、自分たちに有利な評決を下してくれそうな人を絞り込む。

法廷で陪審員の選任手続きが始まり、ニックも裁判所にやって来る。フィッチは弁護士に隠しカメラとマイクを仕掛けて、法廷の様子を見られるようにする。フィッチは元海兵隊員や視覚障害者らを陪審員として選ぶ一方、銃器の規制派とみられる人を排除していく。ニックの番となり、ニックは陪審員になりたくない振りをして判事に反抗的な態度を示す。それが功を奏して陪審員に選ばれる。ニックはマーリーに会い、陪審員に選ばれたことを報告する。2人は評決を操って大金を手にすることを目論んでいた。

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映画『ニューオーリンズ・トライアル』のあらすじ【承】

ニックは陪審員の控室に入り、それぞれの人の特徴を観察する。元海兵隊員が陪審長になろうとするが、ニックは視覚障害者を推して皆の賛同を得る。ローアが冒頭陳述を始め、銃器メーカーが金儲けのために大量の銃を無節操に売っていることが問題だと指摘する。一方、裁判を傍聴していたマーリーは評決を売りますというメモをローアとフィッチに残して立ち去る。

マーリーが陪審員の昼食の配達を遅らせる。そしてニックは判事に頼み込んで、裁判所の近くのレストランで全員が食事を食べられるようにアレンジする。ローアとフィッチは陪審員がレストランで判事と食事をするという前例のない光景を驚いた様子で観察する。マーリーはフィッチとローアにそれぞれに連絡をし、評決を買うように持ちかける。そして、愛国心を感じるようにと言い残す。

翌日、ニックは陪審員達に湾岸戦争で戦った親友の命日が今日であることを話し、何らかの形で追悼したいと申し出る。そこで陪審員全員が法廷で全アメリカ国旗に忠誠を誓うことにする。その光景に再びフィッチとローアは驚かされる。フィッチは法廷の映像を確認しながらニックが裏で糸を引いていることを見抜く。

映画『ニューオーリンズ・トライアル』のあらすじ【転】

ローアは裁判で銃が大量に購入されて転売されていたのにも関わらず、銃器メーカーが放置してきたことを立証しようとする。その最中にフィッチの部下がニックの自宅に侵入して弱みを掴もうとするが、ニックが仕掛けた隠しカメラに録画されてしまう。ニックは仕返しにフィッチが選んだ陪審員の一人がアル中であることを判事に暴き、交代させる。

フィッチは陪審員の弱みを調査させて、ゆする作戦に出る。そして、愛人がいたことを暴かれた陪審員が自殺未遂を図ってしまう。ニックは判事に隠しカメラの映像を提出し、フィッチが手を出せないように陪審員を隔離してもらう。フィッチはニックの自宅から奪ったパソコンのデータからニックが銃関連の訴訟を全米各地で追い掛けていたことを把握する。

マーリーはフィッチと会い、評決を買うための金額を1000万ドルと提示する。続いてローアとも会い、同じ条件を示す。ローアは銃器メーカーの内部告発者を証人として呼んでいたが、証人が現れず不利な状況に追い込まれる。ローアはフィッチに対して証人をどうしたのかと詰め寄るが、勝利を確信したフィッチは高圧的な態度を示す。

映画『ニューオーリンズ・トライアル』の結末・ラスト(ネタバレ)

銃器メーカーの社長が証人として呼ばれる。ローアは社長をあおって感情的にさせ、陪審員への心証を悪くさせることに成功する。フィッチはニックと直接会い、相手を見定めようとする。一方、マーリーが自宅に戻るとフィッチの刺客が待ち構えていた。マーリーは相手を病院送りにし、フィッチに1500万ドルへの値上げを要求する。

最終弁論が行われ、ローアは証券ブローカーの子供の誕生日の映像を陪審員に見せる。陪審員は評決の討議を始めるが、ローアは取引を断る。一方、フィッチは取引に応じることにする。しかし、ニックは有罪を支持していた陪審員の意見を議論で打ち負かす。ちょうど同じ頃、ニックの身辺を調査していたフィッチの部下がマーリーの妹が別の銃撃事件の犠牲者であることを突き止める。フィッチはその時の裁判も担当しており、全てはフィッチを陥れるための罠だった。

判事が有罪判決を言い渡し、ローアは未亡人と抱き合って喜ぶ。打ちのめされたフィッチの元にニックとマーリーが現れる。2人は、陪審コンサルタントを辞めなければ取引の証拠を明らかにするとフィッチに通告し、故郷に戻る。

映画『ニューオーリンズ・トライアル』の感想・評価・レビュー

裁判員制度ができて日本でも身近な存在となった陪審員制度を巡る法廷サスペンス。陪審員の評決を操作するという設定は面白い。現実離れしていてかなり強引な展開も幾つかあるものの、それさせ目をつぶれば楽しむことができる。ただいわゆる法廷劇とは違い、裁判そのものの場面は非常に少なく、銃問題について真正面から議論する作品ではなかった。同じ銃問題をテーマにした映画としては『女神の見えざる手』もお薦めだ。(MIHOシネマ編集部)


日本でも浸透してきた陪審員メインの裁判が描かれています。銃乱射事件の被害者の訴えや、銃社会のアメリカの変革を望む弁護士、陪審員を裏で手を引こうとするコンサルタントなど、裁判の裏側が色々見えてきます。裏で手を引く連中に立ち向かう人という構図で、分かりやすくてエンターテイメント寄りです。その為、取り上げた題材の深さほど社会派となる作品ではありません。ラストは意外性がしっかりあるので、裁判作品でハラハラしたい方にお勧めしたいです。(男性 20代)

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