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映画『日本の首領 野望篇』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『日本の首領 野望篇』の概要:1977年に公開された『ヤクザ戦争 日本の首領』が大ヒットしたため、その続編として1978年に公開された作品。主人公を演じる佐分利信のライバル役に三船敏郎がキャスティングされ、日本を代表する大物俳優の共演が実現した。前作よりも話が複雑になっている。

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映画『日本の首領 野望篇』の作品情報

日本の首領 野望篇

製作年:1977年
上映時間:141分
ジャンル:ヒューマンドラマ、フィルムノワール
監督:中島貞夫
キャスト:佐分利信、東恵美子、折原真紀、高橋悦史 etc

映画『日本の首領 野望篇』の登場人物(キャスト)

佐倉一誠(佐分利信)
関西最大規模の暴力団組織「中島組」の組長。人間として大器であることは間違いないが、1万人の組員を率いるドンとして、冷酷な一面も持つ。日本の首領になるという野望を持ち、関東を制圧する機会を伺っている。
大石剛介(三船敏郎)
関東のヤクザ組織を一本化した「関東同盟」の理事長。元軍人からヤクザになった変わり種で、佐倉とはライバルであるが、お互いのことを認め合っている。右翼の大物で裏社会の首領である大山喜久夫の後継者になるだろうと言われている。
松枝四郎(松方弘樹)
中島組若頭補佐だったが、佐倉の意向により若頭に任命される。東大出身のエリートで、頭がキレる。兄貴分だった前若頭の辰巳の意志を引き継ぎ、佐倉を日本の首領にしたいと思っている。
片岡誠治(成田三樹夫)
中島組幹部。松枝のライバルで、若頭の座を争っている。松枝が若頭になったことに反発し、幹部から外れる。関東同盟に利用され、中島組を裏切ることになる。
天坊信助(菅原文太)
中島組系河元組の若頭だったが、先代の組長が高齢になったため、河元組2代目組長を襲名する。殺人罪で15年も刑務所に入っていた武闘派で、関東との抗争でも常に先陣をきる。
樽井源吉(藤岡琢也)
松枝の舎弟の総会屋。中島組が関東の経済界へ進出するための偵察役として活躍する。
一宮恭夫(高橋悦史)
一宮病院の院長で、佐倉の長女の登志子の夫。ヤクザではないが、中島組のために貢献している。一宮病院は、佐倉がマスコミや警察から身を隠す時にも使われる。
三浦かおる(金沢碧)
一宮病院の看護師。松枝組組員と付き合っている。体調を崩した佐倉に気に入られ、佐倉の専属看護師となる。その後、アナンタ大統領に求愛される。
姉小路尚子(岸田今日子)
一宮の幼馴染みの元伯爵令嬢。松枝が関東進出への足がかりとして赤坂にオープンした高級クラブのマダムを任される。聡明で神秘的な魅力がある。
スペル・アナンタ(ユセフ・トルコ)
ガルダネソス国の大統領。ガルダネソス国領土の島の石油開発事業をめぐり、中島組と関東同盟が対立する。大変な女好き。

映画『日本の首領 野望篇』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『日本の首領 野望篇』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『日本の首領 野望篇』のあらすじ【起】

昭和46年2月。一宮病院に長期入院していた中島組組長の佐倉一誠が退院し、盛大な全快祝いパーティーが開かれる。マスコミは佐倉の引退を噂していたが、中島組幹部の片岡は、その噂を全面的に否定する。

組を統率していた若頭の辰巳が亡くなり、一時期よりも勢いが衰えたとはいえ、中島組は現在でも400団体1万2千人の組員を抱えている。佐倉は関東よりも10年は遅れている組の運営に不満を抱いており、幹部たちを叱責する。

幹部の中で1番頭のキレる松枝は、舎弟で総会屋の樽井から、日本でも5本の指に入る海運会社「ジャパンシップ」の乗っ取りを企んでいる奴らがいるという情報を得る。中島組は関東進出への足がかりとして、松枝を会長、片岡を社長にして横浜で「桜商事」という会社を立ち上げ、関東の財界に殴り込みをかける機会を伺う。

佐倉の次女の真樹子は、2年前に不祥事を起こして勘当され、アメリカで生活していた。その真樹子がアメリカ人のアルという夫を連れて、日本へ帰ってくる。登志子の夫の一宮は、一宮病院の運転手にとしてアルを雇い、面倒を見る。しかし、女好きのアルは看護師の尻ばかり追いかけていた。

ジャパンシップの一件に東都銀行が絡んでいることを突き止めた松枝は、東都銀行頭取の弱みを握り、ジャパンシップ株を買い占めている黒幕の正体を教えてもらう。海運業界第3位の五光汽船の瀬戸社長は、ジャパンシップを吸収合併し、五光汽船を世界最大の海運会社にしようと目論んでいた。瀬戸社長は大物政治家の平山幹事長を間に立て、東都銀行に100億円の融資を申し出ていた。一方、ジャパンシップ側には帝国興業の横川会長がつき、その背後では右翼の大物の大山喜久夫と関東同盟の大石剛介が目を光らせていた。

昭和46年4月。五光汽船株式会社の株主総会で、樽井たち松枝組の組員は瀬戸社長に背任の疑いがあると騒ぎ、株主総会を流会させる。松枝はピンチに陥った瀬戸社長に、アジアアラブ貿易の黒幕で大物石油ブローカーの岡山大造を通して、香港ルートからの融資話を持ちかける。香港との窓口になるのが佐倉で、中島組は瀬戸社長と繋がりを持つ。佐倉は松枝の働きを評価し、この件を松枝に任せてくれる。

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映画『日本の首領 野望篇』のあらすじ【承】

関東同盟の理事会では、株主総会の一件が話題になる。血の気の多い理事たちは、中島組に対してケジメをつけるべきだと騒ぐが、理事長の大石がそれを止める。大石は関東のヤクザ組織を一本化し、関東同盟を立ち上げた立役者だった。大石と関東同盟顧問の大山には、さらに大きな計画があるため、軽率な行動は慎むよう、理事たちに念を押しておく。

ジャパンシップの一件を聞いた大山は、今度こそ佐倉にきっちり決着をつけてやれと大石をけしかける。大山は、日本に2人の首領はいらないと思っていた。

中島組系河元組若頭の天坊が、15年の刑期を終えて出所してくる。中島組では、次期若頭の座をめぐり、片岡と松枝が対立を深めていた。片岡は、松枝は野心家なので気をつけろと、天坊に忠告しておく。

横川の息子と付き合っていた美人歌手が、片岡組の若衆と駆け落ちしてしまうというハプニングが起こる。横川は、息子の女関係がスキャンダルになることを恐れ、関東同盟に2人の行方を追わせる。その話を聞いた松枝は、わざと横浜の真光会に2人の居場所を知らせ、片岡組の若衆を始末させる。松枝はこれを火種に関東と喧嘩をするつもりだったが、片岡は動こうとしない。

松枝は、「親分を日本の首領にする」という辰巳の意志を引き継ぎ、中島組を日本一の組にしたいと思っていた。松枝は、武闘派の天坊に自分の本音を打ち明け、力を貸してもらう。天坊はすぐに殺し屋を雇い、真光会の会長を射殺させる。関東同盟では、中島組に報復するべきだという意見が出るが、大石は沈黙を貫く。天坊は、昭和46年9月に河元組2代目組長を襲名し、関東進出に向けて動き始める。

ジャパンシップの株価が1000円の大台に達したので、関東側はこの戦いを終わらせることにする。瀬戸社長は後藤通産大臣から呼び出され、ジャパンシップから手を引くよう命じられる。関東側は大山を立会人にして、帝国興業が五光汽船の所有するジャパンシップ株を全て買い取るという形で、和解案を成立させる。その結果、双方は多大な利益を得る。瀬戸社長は名誉ある撤退だと言っていたが、佐倉は関東に負けたと思っていた。しかし、岡山と瀬戸社長は、関東側がラマトス島の石油開発に関する全プロジェクトの独占契約を狙っているという極秘情報を入手しており、次なる戦いに向けて引き続き協力して欲しいと佐倉に申し出る。瀬戸社長は調査活動費として、その場で現金10億円を佐倉に渡す。

映画『日本の首領 野望篇』のあらすじ【転】

松枝は関東政財界の情報を入手するため、赤坂に最高級のクラブをオープンする計画を立てる。一宮の紹介で、社交界に明るい元伯爵令嬢の姉小路尚子が、クラブのマダムを引き受けてくれる。尚子は3年前に夫を亡くし、現在は京都の屋敷で暮らしていた。

真樹子はアルが浮気していることを知り、一宮病院の看護師寮に乗り込んでくる。アルの浮気現場を押さえた真樹子は、自暴自棄になって車を暴走させ、パトカーやトラックを巻き込んだ大事故を起こす。この事故で、東京在住のトラック運転手と真樹子が命を落とす。

佐倉は娘が起こした事故に責任を感じ、亡くなった運転手の家族に謝罪するため、危険を承知で東京へ飛ぶ。関東同盟の理事たちは、この機会に佐倉を暗殺するべきだと主張するが、大石はそれを許さない。大石は佐倉をガードするため、自ら佐倉の弔問先を訪れる。佐倉は大石と対面した直後、極度の心労と疲労で倒れてしまう。

気力だけで大阪まで戻った佐倉は、帰阪してすぐに昏睡状態に陥り、一宮病院へ緊急入院する。2日後、意識を取り戻した佐倉は、枕元にいた看護師の三浦かおるを真樹子と間違える。真樹子と同じ年頃で気立てのいいかおるは、佐倉に気に入られて専属看護師になる。

翌日、佐倉は長老たちと会談した後、主な幹部を集め、次の若頭を松枝にすると発表する。正式に若頭となった松枝は、中島組の領土を回復するため、辰巳と同じように北陸から東北地方にかけて勢力を広げていく。天坊は常に抗争の先頭に立ち、中島組の勢力拡大に貢献していた。片岡は、松枝に相談役を委嘱されたが、それを拒否して幹部から外れる。

尚子がマダムになった高級クラブの評判は上々で、すぐに横川たち政財界の大物が出入りするようになる。尚子は店で耳にした重要な情報を、全て松枝に流していた。ラマトス島の石油開発について、ガルダネソス国大佐と後藤大臣たちが、赤坂の料亭で秘密の会合を持つという情報が入り、樽井たちが盗聴に向かう。

盗聴テープは死守したが、見張り役の樽井は関東同盟の連中に見つかり、腹部に銃弾を受けた状態で拉致される。あまりの痛みに耐えきれなくなった樽井は、中島組の東京のアジトを暴露する。

岡山は後藤大臣たちと対立する平山幹事長に盗聴テープを聞かせ、自分たちの仲間に引き入れる。岡山たちのバックには中島組、そして後藤大臣たちのバックには関東同盟がついており、両者はガルダネソス国で絶対的な権力を誇るスペル・アナンタ大統領を取り合うことになる。

映画『日本の首領 野望篇』の結末・ラスト(ネタバレ)

昭和47年7月、アナンタ大統領が来日し、まずは関東側の接待が始まる。大石は女好きな大統領に美女を献上し、関東同盟で大統領の周囲をガードする。このガードがあまりにも固くて、中島組は大統領に近づくことすらできなかった。

しかし、松枝は大統領がお忍びで日本に舞い戻ってくるという情報をつかんでおり、尚子に大統領の接待を頼む。赤坂のクラブを訪れた大統領は、尚子のことを気に入り、彼女の案内で京都を観光する。

京都に滞在中、大統領が乗馬で足を負傷したので、尚子は一宮に往診を頼む。ケガは大したことなかったが、一宮は念の為にかおるを尚子の屋敷に置いていく。この出会いが、松枝たちに思いがけない好運をもたらす。大統領がかおるに本気で惚れてしまい、次回の来日時には自国へ連れて帰りたいと言い出したのだ。

かおるが大統領夫人になれば、中島組は関東同盟より優位に立てる。松枝はかおるの恋人だった若衆を事故に見せかけて始末し、一宮に許可を得て、かおるを尚子に預ける。この一件を耳にした佐倉は松枝を呼び出し、ヤクザは女を殺さないが政治は手段を選ばないので気をつけろと忠告しておく。

旗色の悪くなってきた関東側は、ついに大きな動きを見せる。関東同盟の理事は時間をかけて片岡を接待し、中島組を裏切るように仕向けていた。さらに、横浜の天坊の所へ来ていた河元前組長が、真光会に金で買われた愚連隊の若者に射殺される。親父を殺された天坊は、徹底的に報復しようとするが、松枝はあと2ヶ月だけ我慢してくれと頼む。2ヶ月後には、大統領がかおるを迎えにくることになっていた。

片岡は関東同盟に利用され、企業の不正にうるさい国会議員の荒崎に、ジャパンシップ株買い占めの一件を暴露してしまう。香港からの融資や10億円の調査活動費のことまで荒崎が知っていたと聞き、松枝は片岡の裏切りを知る。関東同盟は、この問題を国会で追及されたくなければ、中島組の関係者は全員関東から引きあげろという条件を出してくる。

報告を受けた佐倉は、すぐに関東から全員を呼び戻せと松枝に命じる。佐倉は、香港や五光汽船に迷惑はかけられないと考えていた。松枝は、天坊が納得しないと反論するが、その時は天坊を始末しろと言われてしまう。片岡は佐倉の指示で始末される。

松枝が予想した通り、天坊は佐倉の命令を無視して、荒崎を襲撃する。事件後、河元組幹部が自首したが、警察は首謀者とみられる天坊を指名手配し、松枝も事情聴取する。松枝は佐倉や中島組は一切関係ないと話し、天坊を絶縁処分にする。

尚子の手によって美しいレディに変身したかおるは、大統領の第3夫人として、ガルダネソス国に迎えられることが決定する。かおるが旅立つ前の晩、松枝と尚子は勝利を確信し、一夜を共にする。しかし、翌朝早く、かおるがホテルの部屋から転落死したという一報が入る。警察は関東同盟の仕業だと睨んでいたが、松枝は自殺だと言い張る。

昭和48年5月、ラマトス島石油資源開発公団の設立祝賀会が開かれる。結局、この戦いでも中島組は関東に敗北した。姿をくらましていた天坊は、祝賀会の会場に現れ、大石に発砲する。しかし、大石を討ち取ることはできず、反撃されて重傷を負う。

松枝は全ての責任を取り、潔く引退するつもりでいた。しかし、佐倉は自分が任命した若頭を辞めさせたら、自分の敗北を認めることになるので、松枝の引退を許さない。絶望した松枝は、自ら命を絶つ。

翌日、一宮は松枝が自殺したことを佐倉に報告する。一宮は医者として、そして息子として、佐倉に引退を勧める。しかし、まだ日本の首領になるという野望を叶えていない佐倉は、断固としてそれを拒否するのだった。

関連作品

次作 日本の首領 完結篇
前作 ヤクザ戦争 日本の首領

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