中東の某国で遂にクーデターが始まり、中国の海軍はその国に留まっている自国民の救出を開始した。「蛟竜(こうりゅう)突撃隊」と名付けられた8人の特殊部隊員は、取り残された者達を救う任務に就くことになった。
映画『オペレーション:レッド・シー』の作品情報
- タイトル
- オペレーション:レッド・シー
- 原題
- 紅海行動 Operation Red Sea
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年9月22日(土)
- 上映時間
- 143分
- ジャンル
- アクション
戦争 - 監督
- ダンテ・ラム
- 脚本
- 不明
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- チャン・イー
ホアン・ジンギュ
ハイ・チン
ドゥー・ジアン
ホアン・ジンユー - 製作国
- 中国・モロッコ合作
- 配給
- クロックワークス
映画『オペレーション:レッド・シー』の作品概要
2015年のイエメン内戦のときに行われた、中国国民救出作戦を元に作られた作品。ダンテ・ラム監督は香港のアクション映画の発展に貢献しており、特に銃撃戦に拘ることでも有名な人物である。本作品は実際に救出作戦で使用された艦艇を撮影に用いていたり、海軍の全面協力を得ていたり、よりリアルな戦場の様子が再現されている。海軍の特殊部隊が行った、救出作戦の緊迫した様子を感じることができる。中国本土では600億円を超える大ヒットを記録しており、観客や批評家からの評価が高い作品である。
映画『オペレーション:レッド・シー』の予告動画
映画『オペレーション:レッド・シー』の登場人物(キャスト)
- 蛟竜突撃隊<ヤン・ルイ(チャン・イー)、クウ・シュン(ホアン・ジンユー)>
- 隊長のヤン・ルイ、狙撃手のクウ・シュンを含め、8人で構成された海軍の特殊部隊。
映画『オペレーション:レッド・シー』のあらすじ(ネタバレなし)
外務省から中東の某国で遂にクーデターが始まったと通達があった。海軍はその国に留まっている自国民を救出するため動き出した。多くの中国国民を救出することに成功するが、一部の者達が取り残されてしまう。現場の状況から見ても、その者達を救出することは不可能に近かった。
「蛟竜(こうりゅう)突撃隊」と名付けられた8人の特殊部隊員が、残された者達を救うため救出作戦に乗り出した。彼らは敵からの攻撃にめげず、命を懸けて自国民を守るために戦った。しかし、ある1人の女性が、テロリストに捕まって連れ去られてしまう。彼女が連れて行かれた場所には、約200人の武装テロリストが潜伏していた。「蛟竜突撃隊」は過酷な状況の中から、女性を救出しなければいけなくなる。
映画『オペレーション:レッド・シー』の感想・評価
リアルな戦い
本作品は、2015年のイエメン内戦のときに行われた、中国国民救出作戦を元に作られている。さらに、その救出作戦で実際に使用された艦艇が、撮影に用いられている。中国海軍も撮影に全面協力しており、よりリアルな戦場での様子が再現されている。緊張感と迫力ある戦いを、観客達は感じることができる。
この映画のリアルさは中国国民の心を掴み、600億円を超える大ヒットを記録した。さらに、映画批評サイト『Rotten Tomatoes』で、批評家・観客から80%を超える高い評価が与えられている。このサイトは辛口批評サイトとして中国内で有名で、80%以上の評価が与えられたということは、この映画がそれだけおもしろい作品として認められたということである。
イエメン内戦
映画の元になっているイエメンの内戦は、2015年から進行中で2018年現在も終結していない戦いである。アブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領勢力と、ムハンマド・アリ・アル・フーシを大統領にしたいフーシ派(イスラム教ザイド派の武装組織のこと)による勢力と、アンサール・アル・シャリーア(アルカーイダの傘下)勢力。その3つの勢力が衝突したことで起きた戦争である。さらに、ハーディー大統領側をサウジアラビアを中心とした諸国が、フーシ派をイランがそれぞれ支持し代理戦争も起こっている。
2017年時点で5万人が死傷し、200万人以上の難民者が出ている。さらに、医療システムが機能しなくなったことで、感染症などの病気が爆発的に広がり、治療薬が届かないことから多くの人が苦しんでいる。また、食料も満足に手に入らない状況に陥っている。
ダンテ・ラム
ダンテ・ラムは香港出身の映画監督で、香港のアクション映画市場を開拓したと言っても過言ではない人物である。香港映画は中国で公開されるときに、検閲を受けることになる。その時、現代のアクション映画だと国家組織が登場するので、検閲が通り難いと言われていた。そのため、香港のアクション映画は、一昔前の時代にスポットを当てたアクション映画が多かった。だが、ダンテ・ラムはあえてその現代アクションに挑戦し、検閲をクリアしたのはもちろんのこと、中国国民からも認められる作品を作り上げてきたのである。
ダンテ・ラムはアクションの中でも、銃撃戦に拘ることで有名である。本作品の中にも、軍とテロリストの激しい銃撃戦が登場する。ぜひ、その迫力あるシーンに注目しながら作品を見て欲しい。
映画『オペレーション:レッド・シー』の公開前に見ておきたい映画
オペレーション・メコン
ダンテ・ラムが監督・脚本を担当した犯罪アクション映画。タイ・ミャンマー・ラオスの3カ国に跨って存在する麻薬密売地帯に接するメコン川で起こった、中国の貨物船襲撃事件にスポットが当てられている。これは、現実に起きた事件である。事件当初、乗組員達は麻薬の密輸をしていたのではないかと疑惑を向けられた。ダンテ・ラムはそのことに憤慨しており、無実の罪で殺された乗組員のことを思ってこの映画を撮影した。
タイ・ミャンマー・ラオスの3カ国に跨って存在する麻薬密売地帯は「黄金の三角地帯」と呼ばれ、犯罪組織が暗躍していた。その三角地帯に接するメコン川で中国船が何者かから襲撃され、13人もの乗務員が殺されてしまう。事件を調査したタイ軍は、中国人が麻薬密輸を行っており、それに関して起こった事件だと発表した。中国側はその発表に納得いかず、特殊部隊を派遣して独自に調査することにした。
詳細 オペレーション・メコン
ジョン・ウィック
アクション映画。『マトリックス』シリーズでお馴染のキアヌ・リーヴスが主演・製作総指揮を担当し、元ヒットマンの男を演じている。『ジョン・ウィック』(14)が大ヒットを記録したことから、2017年には続編となる『ジョン・ウィック:チャプター2』も公開されている。
ジョン・ウィックは凄腕のヒットマンとして裏社会で活躍していた。しかし、ヘレンという女性に出会い恋に落ちたことで、足を洗うことを決意する。2人は結婚して平穏な生活を送っていた。だが、ヘレンが病に倒れ亡くなってしまう。ジョンの心の支えになったのは、ヘレンが残した愛犬だけだった。そんな愛犬が強盗に殺されてしまう。ジョンは強盗に復讐するため、ヒットマンとして復活した。
詳細 ジョン・ウィック
永遠の0
戦争映画。百田尚樹原作の小説『永遠の0』を元に作られた作品。ジャニーズのアイドルグループV6に所属している岡田准一が主演を務め、「第38回日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞」を受賞している。また、映画化の他にドラマ化や漫画化もされている。世間から大きな関心を集めた作品だけに「戦争賛美」だと批判されたこともあったが、原作者の百田は戦争に対しては否定的な考えを持っており、戦争の悲惨さを風化させないために執筆している。
佐伯健太郎は司法試験に失敗し、将来に対して希望が抱けないでいた。そんな時、祖父だと思っていた人物とは血が繋がっていないことを教えられる。健太郎の本当の祖父である宮部久蔵は、天才的な操縦技術を持った航空兵で戦死していた。健太郎はフリーライターの姉に誘われ、宮部久蔵のことを調べることになった。
詳細 永遠の0
映画『オペレーション:レッド・シー』の評判・口コミ・レビュー
オペレーションレッドシー@シネマート新宿
戦闘の激しさが2本分の映画を観たくらい満腹。次々とたたみかけてくる銃撃、爆撃の激しさに圧倒された。狙撃手の緊張感に息を呑む。人間ドラマが薄かったのが残念…。
生々しく飛び散る血や残された死体がゲームとは違うと主張している気がした。
— sayo-N (@MA6x345) 2018年9月23日
【オペレーション:レッド・シー】中国海軍のSEALs映画。…なんだけど、宣伝要素がダンテ・ラム演出と火薬と血でどっかいってた。ラム監督の「キャストもスタッフも観客も戦場に叩き込んでやる!絶対にだ!」という情念を浴び続けるサウナ我慢大会みたいな映画だった…さすがラム…胸焼けしたょ… pic.twitter.com/C355eqiorJ
— 直撃デカオ拳 (@Dekao) 2018年9月23日
【オペレーション:レッド・シー】カッコいい派手なカットやエグいカットの連続なんだがどれも極短、シーケンス繋ぎも粗くて見辛い。おまけに中国軍と特殊部隊の美談にしたい色が前面に出過ぎでリアリティからは程遠く作り物感が半端ない。 #映画 https://t.co/gJbcP6nOPu
— いち麦 (@ichiwheat) 2018年9月23日
#紅海行動 #オペレーションレッドシー
中国海軍協力とのこと。
対海賊作戦,市街戦,狙撃手vs狙撃手,戦車vs戦車,落下傘降下など盛り沢山。
主人公達も容赦なく被弾し、人体欠損描写も容赦ない(CGはやや荒い)
現政権が目指す”自国民救出作戦”を考える上で参考になると思います。
パンフがないのが残念。 pic.twitter.com/zboHYG9KfI— Kenta Nakahira (@hiraken0204) 2018年9月23日
オペレーションレッドシー 紅海行動観たー
中国海軍による武装テロリストからの人質救出作戦
ただし200人vs8人みたいな!!
敵も味方もボロクソに死んでいくのでかなり景気がいい終始絶望的な状況が続いていくのでハラハラがすごい
いやいや隊長、その作戦はちょっと無謀すぎるって!! pic.twitter.com/l8aOH9q4l2— ナッシーチャック 🦀🍢 兄貴Xゾンビーバー部会計&常食枠(子守部隊) (@8111Robot) 2018年9月22日
映画『オペレーション:レッド・シー』のまとめ
本作品は現実の世界で起こった、イエメン内戦時の中国国民救出作戦を元に作られた作品である。映画なので多少誇張してある部分はあるかも知れないが、車が吹っ飛ぶほどの爆撃や凄い音が鳴り響く銃撃戦を見ていると、改めて戦争の怖さを理解することができる。海軍の兵士達が敵の攻撃を掻い潜りながら必死に前に進み、人々の救出に尽力している姿は緊張感があり、最後まで目が離せない展開になっている。命を張って救出作業を行う兵士達の姿を、ぜひ自分の目で見て欲しい。
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