敦賀崇史は学生時代から密かに思いを寄せていた、津野麻由子という女性と付き合っていた。しかし、目を覚ますと麻由子は親友と付き合っていた。崇史は「麻由子が恋人の世界」と「麻由子が親友の恋人の世界」、2つの世界に翻弄される。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の作品情報
- タイトル
- パラレルワールド・ラブストーリー
- 原題
- なし
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2019年5月31日(金)
- 上映時間
- 108分
- ジャンル
- ラブストーリー
ミステリー - 監督
- 森義隆
- 脚本
- 一雫ライオン
- 製作
- 石田聡子
飯沼伸之
橋口一成
浅岡直人 - 製作総指揮
- 吉田繁暁
伊藤響 - キャスト
- 玉森裕太
吉岡里帆
染谷将太
筒井道隆
美村里江
清水尋也
水間ロン
石田ニコル - 製作国
- 日本
- 配給
- 松竹
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の作品概要
1995年に中央公論社から単行本が発売された東野圭吾原作の小説を元に制作された作品。主演を務めたのは、ジャニーズに所属する人気アイドルグループ「Kis-My-Ft2」のメンバーである玉森裕太。玉森にとって約4年ぶりとなる映画主演作となった。吉岡里帆がヒロイン役を務め、染谷将太が玉森の親友役で出演している。2つの世界に翻弄される主人公の様子が描かれており、異色の恋愛作品となっている。シンガーソングライターの宇多田ヒカルが主題歌を担当しており、『嫉妬されるべき人生』という楽曲が起用されている。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の予告動画
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の登場人物(キャスト)
- 敦賀崇史(玉森裕太)
- 大学院を首席で卒業するほど優秀な人物。学生時代、電車で見かけた津野麻由子に密かに思いを寄せていた。最先端研究を行う「バイテック社」の研究所のカレッジに在籍している。
- 津野麻由子(吉岡里帆)
- 1つの世界では敦賀崇史の恋人として存在し、もう1つの世界では三輪智彦の恋人として存在している。「バイテック社」の研究所のカレッジの研究員。
- 三輪智彦(染谷将太)
- 敦賀崇史の親友でありライバル。崇史と同じく天才的な頭脳を持っている。内気な性格で、麻由子が初めての恋人。片足が少し不自由。「バイテック社」の研究所のカレッジに在籍している。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』のあらすじ(ネタバレなし)
敦賀崇史は学生時代から密かに思いを寄せていた、津野麻由子という女性と付き合っていた。だが、目を覚ますと、なぜか麻由子は崇史の親友の三輪智彦と付き合っていた。崇史は訳が分からず混乱する。
崇史は目を覚ますたび、「麻由子が恋人の世界」と「麻由子が親友の恋人の世界」を行き来するようになった。どちらが現実の世界かは分からなかった。それを解く鍵は、4つの謎だった。1つ目の謎「麻由子の存在」、2つ目の謎「崇史と麻由子が恋人の世界では行方が分からない智彦の存在」、3つ目の謎「レストランでの記念写真」、4つ目の謎「智彦から預かった古い懐中時計」。崇史は全ての謎を解き、現実の世界を見つけることができるのだろうか!?
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の感想・評価
東野圭吾原作の小説を映画化
本作は1995年に中央公論社から単行本が、1998年に講談社文庫から文庫版が発売された東野圭吾原作の小説を元に制作されている。小説は累計発行部数110万部を超える大ヒット作となった。『パラレルワールド・ラブストーリー』は東野ならではのミステリーとラブストーリーが組み合わさった、異色の作品となっている。
東野圭吾は1998年に発売した『秘密』で大ブレイクを果たした作家で、特にミステリー・サスペンスのジャンルでの活躍が目覚ましい人物である。彼の作品は映画化・ドラマ化されることが多く、福山雅治が主演を務めた『ガリレオシリーズ』や韓国でも映画化された『白夜行』は特に有名である。物語の随所に散りばめられた謎や、最後まで読めない展開が人気の秘訣となっている。
玉森裕太が4年ぶりに主演を務めた作品
2つの世界に翻弄される主人公・敦賀崇史を演じたのは、ジャニーズに所属する人気アイドルグループ「Kis-My-Ft2」のメンバーである玉森裕太。玉森にとって本作は、2015年に出演した『レインツリーの国』以来、約4年ぶりの主演作となった。
ヒロインである津野麻由子を演じたのは、女優の吉岡里帆。吉岡はNHK連続テレビ小説『あまちゃん』に出演して一躍有名になった人物である。2017年に放送されたTBS系列『カルテット』にも出演しており、人を翻弄する来杉有朱を見事に演じて高い評価を受けた。
物語の重要人物であり崇史の親友である三輪智彦を演じたのは、俳優の染谷将太。染谷は子供の頃から芸能活動を行っており、高い演技力に定評がある俳優の1人である。
異色の恋愛作品
東野圭吾原作の小説を元に制作されているだけあり、ごく普通の恋愛ドラマが描かれているわけではない。敦賀崇史が思いを寄せている津野麻由子が「自分の恋人である世界」と「親友の恋人である世界」2つの世界が存在しており、物語の冒頭ではどちらが現実の世界か分からないようになっている。崇史自身もどちらの世界が現実の世界か分からず、2つの世界に翻弄されている。
どうして2つの世界が存在しているのか、麻由子は崇史とその親友どちらの恋人なのか、様々な謎が物語には隠されている。観客達はその謎に驚き、ラストまで目が離せない展開に興味を引かれるはずである。ごく普通の恋愛ドラマとは一味違う、東野ならではの異色の恋愛作品を楽しんで欲しい。
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の公開前に見ておきたい映画
レインツリーの国
玉森裕太の映画初主演作。有川浩原作の小説を元に制作された作品。2007年には「NHK FMシアター」でラジオドラマ化された。ヒロインを演じた西内まりやにとって、本作が映画初出演作となった。玉森裕太が所属しているKis-My-Ft2が主題歌を担当しており、『最後もやっぱり君』という楽曲が起用されている。
向坂伸行は昔読んだ小説の感想を書いているウェブサイトを探し、「レインツリーの国」というブログを見つける。向坂はそのブログの管理人である人見利香と交流を深め、会うことになった。人見には、ある秘密があった。それは、彼女は感音性難聴で、補聴器をつけていることを隠すために髪の毛を伸ばしていることだった。人見にとって、ブログが唯一自由に生きられる場所だった。
詳細 レインツリーの国
ハッピーウエディング
吉岡里帆の主演作品。吉岡がまだ無名だった2014年に制作された作品で、一度はお蔵入りしていた。しかし、吉岡がブレイクを果たしたため、2016年に公開されている。初々しい頃の吉岡の姿を見ることができる。監督・脚本を務めたのは、『舞妓はレディ』(14)や『清須会議』(13)の助監督を務めた片島章三。
相川愛子は新米のウエディングプランナーで、自分の仕事に誇りを持っていた。だが、思い込みが激しくドジなところもある彼女は、いつもから回ってばかりいた。上司に叱られ同僚に呆れられることが度々あったが、愛子はめげずに頑張った。そんなある日、1人の女性から、娘が結婚式を挙げないという悩み相談を受ける。愛子は娘に結婚式を挙げてもらうため、奔走した。
詳細 ハッピーウエディング
聖の青春
森義隆監督の代表作。大崎善生原作のノンフィクション小説を元に制作された作品。かつて「東の羽生、西の村山」と並び称された人物が、将棋の世界に存在していた。彼の名前は村山聖。29歳という若さでこの世を去った天才棋士である。本作はその村山の最期の4年間にスポットを当てた作品で、俳優の松山ケンイチが主演を務めた作品である。
村山聖は天才棋士・羽生善治と互角に渡り合い、命の全てを戦いに捧げた男だった。村山は棋士としてだけではなく、日常生活でも病と闘う日々を送っていた。5歳で難病ネフローゼを発症し、27歳で膀胱癌が発覚した。村山の余命はあと僅かだった。しかし、村山は棋士として戦い続けた。その根底にあったのは「負けるのは、死ぬほど悔しい」という思いだった。
詳細 聖の青春
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の評判・口コミ・レビュー
『パラレルワールド・ラブストーリー』
ミステリーそのものよりは、その中で浮かび上がる人間の業の深さ、その業を背負ってでも貫かんとする愛や痛烈な想いで魅せてくれる東野圭吾作品も、今回は不発だったか。
メイン三人の俳優も作劇上、終始不穏・不安な演技の一本調子では本来の魅力を発揮しきれず pic.twitter.com/ih017xd93z— エンバ (@enba_mitsuyoshi) 2019年6月1日
パラレルワールド・ラブストーリー
観てきました♪玉森くんはイケメンで
里帆ちゃんはショートカットかわいくて
染谷さんは哀愁のある演技がうますぎる…持論ですが
宇多田ヒカルさんが主題歌のモノに
ハズレはないと感じてます!#パラレルワールド·ラブストーリー #映画好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/otfVgsuTM2— mei*.⚘@tweetᐝ☘ (@meineco_tweets) 2019年5月31日
「パラレルワールド・ラブストーリー」観た。
錯綜する現実と虚構、入り乱れる時系列。
蓄積された記憶と抱く願望、果たしてどちらが真実で何が正しいのか?
東野圭吾原作、未読。
映像化しにくそうな題材を上手く表現していたと思う。
吉岡里帆が兎に角可愛い恋愛要素強めのSFスリラーでした。 pic.twitter.com/RtECDveqCB— レク (@m_o_v_i_e_) 2019年5月31日
パラレルワールド・ラブストーリー
頭フル回転の108分でどっちの世界にいるのか本当にわからなくなるくらい映画の世界に引き込まれた。
1回見ただけじゃ頭の中がこんがらがったので早くもう1回見たい。
ほんと玉森くんのお芝居がすごい。そして、「嫉妬されるべき人生」がこの映画に合いすぎている。— まゆまろ (@kisars57jykh) 2019年5月31日
パラレルワールド
ラブストーリー見終わっためっちゃ心情的に
考えさせられることばっかり
やった!何回かみたら思う事変わりそうけど
一回見たときの感想は
不器用な大人の恋愛ってかんじ。なんて言うのかな。
難しいけど、みんなが遠慮して
欲望のまま動いて。人間味が凄い映画やった。— 玉森のりむちゃん。 (@AIYURI_RI) 2019年6月1日
映画『パラレルワールド・ラブストーリー』のまとめ
ヒロイン・津野麻由子のミステリアスな存在感が物語の中でも際立っており、吉岡里帆は雰囲気を損なわずに演じている。主人公を演じた玉森裕太の演技もとても自然で、2つの世界に翻弄されている様子が見事に表現されている。ラストまで目が離せない、ハラハラした展開が楽しめる異色の恋愛作品となっている。東野圭吾ならではのミステリーを存分に体感して欲しい。宇多田ヒカルが歌っている主題歌の『嫉妬されるべき人生』は物語にピッタリ合っており、映画を見た後にもう一度歌詞を見ながら聞きたい楽曲になっている。
みんなの感想・レビュー
パラレルワールドラブストーリー、2回見ました。
入れ替わる世界でいまどちらにいるのかいい意味で混乱させられ、最後にはきちんと回収してくれた。
細かい部分や、また、別の目線で見たい。
原作を読み始めた所なので、読み終えたら映画館行ってきます!
何度か観ているのですが観る度に考えが変わります。崇史のあの時の気持ちは?とか智彦は友情を選んだ?3人其々の目線で観てみると今まで思っていたことが違って見えてくる。1つの映画でこんなに考え惹き付けられて劇場に足を運ぶのは初めてです。特に玉森君の嫉妬や悲壮感、絶望を表情で魅せているのには驚きを隠せません。この作品は1度では良さがわかりにくいかもしれないけど間違いなく素晴らしい映画です。
この映画は一回じゃもったいない。3人それぞれの目線で3回見るととてつもなく切ないラブストーリーだということがわかり感動する。
みたほうがいいよとお勧めしたい映画でした。玉森さんはなんでも出来て挫折を知らないで生きてきた人間が、嫉妬しあんなことまでしてしまう崇史を、染谷さんは体重をコントロールして天才なのに恋に対しては臆病で親友を信じられなくなる智彦を、吉岡さんは全てを知った上で役割を果たしている麻由子を。主要メンバー3人が見事に演じていたと思いました。主要メンバーそれぞれにたった見方もしてみたいので、2回3回とみたくなる映画です。