映画『ポラロイド』の概要:高校生のバードは旧式のポラロイドカメラをプレゼントされ、友人を撮影した。すると、写真に不気味な影が現れ、友人が謎の死を遂げる。そのカメラは1974年に起きた、高校生殺人事件の重要証拠品であった。
映画『ポラロイド』の作品情報
上映時間:88分
ジャンル:ホラー
監督:ラース・クレヴバーグ
キャスト:キャスリン・プレスコット、グレイス・ザブリスキー、タイラー・ヤング、サマンサ・ローガン etc
映画『ポラロイド』の登場人物(キャスト)
- バード(キャスリン・プレスコット)
- カメラが好きな女子高校生。バイト先でもらった旧式のポラロイドカメラで友人を撮影。撮影されたタイラー、エイブリー、ミナ、デヴィンが次々と謎の死を遂げる。
- コナー(タイラー・ヤング)
- バードが思いを寄せる男子高校生。バードと一緒にポラロイドカメラの謎を解こうとする。
- ケイシー(サマンサ・ローガン)
- バードの親友。ポラロイドカメラで撮影する時に飛び入りで参加し、写真に写ってしまう。
- ポラロイドカメラの怪人(ハビエル・ボテット)
- ポラロイドカメラで撮影された写真に写り込む謎の影。その正体はカメラの持ち主(イニシャルはRJS)とされる。
- 老女(グレイス・サブリスキー)
- 1974年に高校生を殺した犯人、ローランド・ジョセフ・セイブルの妻。ポラロイドカメラの持ち主は夫ではなく、娘のレベッカだと話す。
映画『ポラロイド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ポラロイド』のあらすじ【起】
ある少女はママの遺品のポラロイドカメラで、彼氏に見せるためのセクシーな姿を撮影していた。すると現像された写真に、不気味な影が写っていることに気付く。次の瞬間停電となり、少女は影の化け物に襲われた。
現在。カメラ好きの女子高校生バードは、バイト先のタイラーから旧式のポラロイドカメラをプレゼントされる。まずはタイラーで試し撮り。家に帰って愛犬を撮ろうとしたが、妙に嫌がられて撮り損ねる。その夜、バードは友人のケイシーに誘われて、ハロウィンのやり直しパーティーに繰り出すことにした。
タイラーは写真に怪しい人影が写っていることを知らぬまま、暗い部屋で映写機のチェック作業を行っていた。すると、怪しい影が現実のものとして現れ、タイラーは襲われてしまう。
パーティー会場に来たバードだったが、賑やかな雰囲気に馴染めず、ポツンと孤立。そこに、彼女が思いを寄せるコナーが話しかけてきた。彼女はポラロイドカメラで彼を撮ろうとすると、友人のデヴィンとミナも加わり、さらにケイシーも飛び入り参加してシャッターを切った。撮影後、友人のエイブリーはこっそり自撮りを楽しんだ。
映画『ポラロイド』のあらすじ【承】
バードは保安官から、タイラーが死んだことを知らされる。つい数時間前まで一緒にいたのに、と嘆くバード。恨まれるような人ではないし、普段通りだったと証言して帰宅した。
家に帰ったバードは写真を眺めながら、エイブリーの自撮り写真に怪しい影が写っているのに気付く。その頃、エイブリーは自宅で怪しい影に襲われ、首をひねられて殺された。翌朝、改めて写真を見たバードは驚愕する。エイブリーの写真に写っていた影が集合写真に移動しているのだ。
学校では追悼式が開かれた。バードは写真の影が殺したのではないかと打ち明けるが、誰も信じてくれなかった。デヴィンがライターで写真に火を点けると、写真の燃え方と同じように、ミナの腕が燃え始める。消火器でも火は消えず、隣に写っていたケイシーの髪に燃え移った。バードが写真の火を消すと、ミナの火も鎮火。焼けたはずの写真は元に戻った。
バードはカメラケースを調べるためタイラーの家へ。その際、謎の影に殺されかける。集合写真をよく見ると、窓ガラスに彼女の姿が写っており、彼女も標的の一人だと分かった。
映画『ポラロイド』のあらすじ【転】
ミナは火傷で入院し、彼氏のデヴィンが付き添うことに。しかし、デヴィンがちょっと病室を離れた隙に、ミナは影に襲われて殺されてしまう。デヴィンはバードに、お前のせいで死んだと非難する。深く落ち込むバード。彼女は子供の頃、自分のせいで父が死んだと思い込んでおり、今回も自分が悪いと嘆くのだった。
カメラケースの中から、1974年の殺人証拠品と記したタグを発見。当時の新聞を調べると、自分たちと同じ学校に通う高校生が殺され、犯人の写真講師は射殺されたという記事を見つける。犯人の名前はローランド・ジョセフ・セイブル。カメラケースに刻まれたRJSというイニシャルと一致した。
デヴィンはカメラを巡って揉み合いとなり、撮影されてしまう。すると、集合写真の影がデヴィンの写真に移動した。デヴィンは騒ぎで駆けつけた保安官を殴り、拘留される。
犯人の妻がまだ生きていることが分かり、バードとコナーが訪問。老女は一人で暮らしており、カメラは夫ローランドの物ではなく、娘のレベッカの物だと証言する。
映画『ポラロイド』の結末・ラスト(ネタバレ)
デヴィンは拘置所で影に殺された。一方、バードとコナーは老女から話を聞いた。内気な娘のレベッカは、悪い友達4人に恥ずかしい写真を撮られ、校内にばら撒かれたのを苦にして自殺したと言う。夫は娘の復讐を実行し、高校の暗室で感電死。娘を辱めた者は、もう一人生き残っていると老女は明かした。
バードたちは高校へ。卒業アルバムから生き残りの高校生は保安官だと分かる。すると、その保安官が登場。バードはポラロイドカメラで彼を撮影した。保安官は誤解だと言いながら、別の真相を語り始めた。それは、レベッカの写真を撮ったのは父親であり、4人は助けようとして父親に襲われ、母親は見て見ぬふりをしていたと言うもの。そう話し終えると、保安官の背後に影が出現。影が写真を真っ二つに裂くと、保安官の体も引き裂かれた。
バードは影と対決するため自分を撮影し、おびき寄せた影を写真に収めることに成功する。写真を丸めて火を点けるが、写真には自らの指も写り込んでいたため彼女自身も苦しんでしまう。写真が燃え尽きると影は消滅し、集合写真からも消えた。全てが終わると、バード、コナー、ケイシーはホッとひと息。その後バードは、海に向かってポラロイドカメラを投げ捨てるのだった。
映画『ポラロイド』の感想・評価・レビュー
「チャイルド・プレイ(2019)」の監督に抜擢された、ノルウェー出身のラース・クレイヴバーグ監督のハリウッドデビュー作。写ると死ぬというポラロイドカメラの恐怖を、青春ホラー仕立てで描いている。影を演じたのは、ハビエル・ボテットという俳優。細い体を生かし、これまでにも数々の霊や化け物を演じている。ホラー映画には欠かせない一人だ。
主演の女の子がやけに可愛いなあと思っていたら、「僕のワンダフル・ジャーニー」で忠犬ベイリーに守られる少女CJを演じたキャスリン・プレスコットだった。他の共演者も美男美女ばかり。影の正体の謎を残したが、魔物をやっつけて笑顔で終わるという、後味の良いホラーだった。(MIHOシネマ編集部)
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