映画『ロボット』の概要:「ムトゥ踊るマハラジャ」のラジニカーントが1人2役を演じたSFアクション。日本公開版はインド公開版より40分短縮の139分。シャンカール監督の2010年製作映画。音楽はA・R・ラフマーン。
映画『ロボット』 作品情報
- 製作年:2010年
- 上映時間:139分
- ジャンル:SF、アクション、ラブストーリー
- 監督:シャンカール
- キャスト:ラジニカーント、アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン、ダニー・デンゾンパ etc
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映画『ロボット』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ロボット』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ロボット』のあらすじを紹介します。
人間型ロボットの研究者パシーガラン博士(ラジニカーント)は自分に似せて作った最新鋭のロボットを完成させた。そして、ロボットに”チッティ”と名付けます。パシーガラン博士は、恋人サナ(アイシュワリヤー・ラーイ)にチッティを紹介。チッティは少しずつ人間の文化や習慣を学んでいく。
インドで行われたロボットの学会で、パシーガラン博士は”チッティ”を最新鋭のロボットとして発表した。”見せる目”など特徴を示し、高評価を得るが、パシーガラン博士の恩師だったボーラ博士(ダニー・デンゾンバ)はパシーガラン博士の才能に対抗心を燃やす!そのせいで、ロボット審査会でチッティは危険なロボットだと見なされてしまう。
サナが試験勉強の為にチッティを借りると、チッティは優れた能力を発揮。電車内でからまれたサナを助けるなどスーパーマンのような働きを見せます。また火災現場では、取り残された住民を全員救助します。ところが、入浴中の全裸だった女の子を助けた時、その後に女の子が恥ずかしさのあまり、車に轢かれて死んでしまう。この1件により、ロボット開発は中止に。
それでも開発を続ける博士は、人間の感情を教えるためにホルモンソフトを導入。そのおかげで怒りなど感情を学ぶが、サナにキスをされて恋愛感情が生まれてしまう。博士とサナがパーティで婚約を発表。チッティはサナに愛を告白し、振られてしまう。振られたチッティは、その後暴走してしまう。
博士は、軍利用に使ってほしいと売り込みが、チッティは”武器ではなく愛が大切”と面接で言ってしまう。恥をかかされた博士は、チッティを破壊し、ゴミとして捨ててしまう。そのチッティをゴミ廃棄場から救ったのがボーラ博士だった。ボーラ博士は、神経回路の秘密をチッティから奪い、チッティを元の姿に戻した。しかし、殺人マシーンとして復活させたのだ。
チッティは、あらかじめ自分と同じ顔のロボットをクローンとして製作した。そして、ボーラ博士を殺してしまう。博士とサナの結婚式当日。チッティは、式場から破壊し、サナを誘拐した。警察と共にカーチェイスを繰り広げるが、多くの死傷者を出してしまう。パシーガラン博士はチッティを止め、サナを救い出す為に自らチッティのクローンロボットの振りをして潜入。
後半40分のロボットアクションが見逃せない!
映画『ロボット』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ロボット』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
インド流SFアクションのココが凄い!
ロボットというと思い浮かぶのは、アイザック・アシモフのSF世界。SF好きな人なら、おなじみのロボット3原則を提唱した人です。本作では、実際にロボット制作が行われているかのようなリアル感がいっぱい。またテクノサウンドでノリノリのロボットダンスも楽しめます。
まず、主演のラジニカーントが1人2役で博士&チッティを演じています。前半では、チッティの優れた能力や感情の獲得をコミカルに表現し、後半のアクション・シーンでは、濃い顔が無限大に並ぶので少しうなされそう。ターミネーター2やマトリックスっぽいロボットの動きに注目して下さい。
次に、迫力満点なカーチェイス・シーン。チッティが半端なく強くて、警官が小さく見えます。乱暴だけど、ロボットと人間の差を見せつけられた!と感じます。最後にCG技術を惜しまず使っている点が見事です!ロボットの動きが変幻自在で、インド映画の発想力に驚きます。
ロボットに感情が芽生えるか?
生物と無生物の違いは、何でしょうか?1つに細胞を持っている点、2つ目は代謝が行える点、そして自己複製ができる点だと言われています。例えば、ウィルスやパソコン、ロボットは無生物なんです。当たり前だよと思われますが、3つの条件全てを満たすのは難しい。さて、本題に戻ります。
ロボットに感情が芽生えるか?芽生えて、人と理解し合えたら未来の生活が楽しくなりますね。人間よりはるかに知能やパワーが優れているので、正しく使えば社会に貢献できそうです。でも反対に感情を持ったことで不幸も起こるのです。本作のように暴走してしまうことも!
ベタな想像だけど、ロボットを人間に似せて作るから、思いが宿るじゃないかな。インド流にいえば、製作者の気持ちを移植した感じ!本作でも、ホルモンソフトなるものを導入したり、世界中の哲学を勉強したりするシーンがあります。インド人なら可能かもしれないと思わせてくれる映画です。
インドが作ったロボット映画はこうなるのかと非常に楽しく見られました。インドと言えば、歌って踊ってのボリウッド映画をイメージしますが、今作はアクション満載で他の作品とは全く違う印象でした。
冷静に見てしまうと、矛盾している点や意味不明なところが気になってしまうかもしれませんが、あまり深く考えずに頭がいい人たちの喧嘩だと思って見ると、とても面白いでしょう。インド映画が苦手な人にもおすすめしたい作品です。(女性 30代)
映画『ロボット』 まとめ
インド映画は奇抜なストーリーだと称する人もいるが、SFアクションにおいては違和感があまりなくベタな展開でもハマッてしまう。本作「ロボット」は、顔の濃いラジニカーントが圧倒的な存在感を持っているが、ヒロインを演じるアイシュワリヤー・ラーイの美貌も負けていない!
少し前まで、南インド映画では、ヒロインはぽっちゃり体形が多かったが、現在は色白でスリムな長身へ変化しているようです。インド女性は美人なので、観ているだけでもうっとりしますね。そして、カップルの職業が男性は工学系、女性は医師という組み合わせが目立ちます。
インテリになることが求められる国だからかもしれません。本作「ロボット」は、日本公開用に40分短縮された内容になっています。もう少し観たいと思う方は、「ロボット完全版」(117分)をご覧下さい。
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