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映画『スターシップ・トゥルーパーズ』あらすじとネタバレ感想

映画『スターシップ・トゥルーパーズ』の概要:1997年制作のSF映画。原作はロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」。監督はポール・ヴァーホーベン。出演はキャスパー・ヴァン・ディーン、ディナ・メイヤー、デニース・リチャーズ、ニール・パトリック・ハリス、マイケル・アイアンサイドなど。

映画『スターシップ・トゥルーパーズ』 作品情報

スターシップ・トゥルーパーズ

  • 製作年:1997年
  • 上映時間:128分
  • ジャンル:SF
  • 監督:ポール・ヴァーホーヴェン
  • キャスト:キャスパー・ヴァン・ディーン、ディナ・メイヤー、デニース・リチャーズ、ジェイク・ビューシイ etc

映画『スターシップ・トゥルーパーズ』 評価

  • 点数:100点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★★

[miho21]

映画『スターシップ・トゥルーパーズ』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『スターシップ・トゥルーパーズ』のあらすじを紹介します。

舞台は近未来、地球連邦政府の一統支配の地球。突如宇宙の彼方からバグと呼ばれる異星生物アラクニドが攻め込んで来る。自身の故郷であるブエノスアイレスが壊滅し、両親が死亡した事を知ったジョニー・リコ(キャスパー・ヴァン・ディーン)は、恋人カルメン・イバネス(デニース・リチャーズ)や親友であるカール(ニール・パトリック・ハリス)と共に軍隊に入る事にする。彼らはバグに復讐を誓ったのだ。

厳しい訓練を耐え抜いたジョニーら一行は、彼に恋するディジー(ディナ・メイヤー)らと共にバグの本拠地であるクレンダス星に向かう。だが、恐るべきバグの猛攻を受け、地球軍は圧倒的な敗北を期するのだった。生き残ったメンバーは、ラズチャック(マイケル・アイアンサイド)率いる荒くれ集団ラズチャック愚連隊に所属、惑星Pへと飛ぶ。圧倒的な武力を誇るバグの猛攻に、押され気味のジョニーら一行。しかしここでバグを指揮するブレイン・バグズという存在と遭遇するジョニー。この生物を捕らえる事が出来れば、すべての戦争の終わらせる事も可能かもしれない。果たしてジョニーら一行はブレイン・バグズを捕らえ、この戦争に終止符を打つ事が出来るのだろうか……。

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映画『スターシップ・トゥルーパーズ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『スターシップ・トゥルーパーズ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

圧倒的なビジュアルの洪水

鬼才ポール・ヴァーホーベン監督による残虐宇宙バトル映画。今作の凄まじさは、異星生物バグの描写に尽きるだろう。「ジュラシック・パーク」でリアルの恐竜が描かれたのが1993年。それから4年後に作られたのが今作「スターシップ・トゥルーパーズ」。この映画が登場するまで、これほど数のCGを使ったSF映画は存在しなかった。何百、何千というバグが押し寄せて来るシーンの絶望感は圧倒的だ。また、日中の真昼間に、CGと人間が違和感なく共存しているというのも驚きだろう。特に中盤に登場する巨大カブトムシのリアルさには、脱帽するしかない。さらに、ヴァーホーベンは残虐描写にも手を抜いていない。破裂する人体、吹き飛ぶ頭、飛び出す内臓など、まるで戦争ドキュメンタリー映画を見ているかのような悪趣味さが、今作の魅力の一つと言えるだろう。

反戦を超えた反戦映画

今作の原作はロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」である。訓練兵として、全体主義国家の思想を徹底的に叩き込まれる主人公を描いた原作は、軍国主義を肯定しているのか否定しているのか判別がつかないほどの作品であった。この原作を映画化するにあたり、ヴァーホーベンは、プロパガンダという視点からオリジナル性をつかみとったといえる。全編に流れる国営放送は、これでもかというほど分かりやすく観客の戦闘意欲を盛りたてようとしてくる。登場人物の誰一人として、この映画内の社会に対して疑問を感じている者はおらず、皆意気揚々として戦地に赴き、そして死んでいく。国のために死ぬのはむしろ誇りであると言わんばかりに、能天気に死亡していく登場人物たち。ここまで戦争に対して肯定的に描いていると、これは戦争礼賛映画なのではないかと思えてくるくらいである。なぜなら、この映画を見終わった後、自分もこの戦争に加わりたい、と思わせるほどワクワクする作りになっているからだ。

しかしこれはヴァーホーベンの狙いにハマっていると言えるだろう。何かに対してアンチテーゼを示すには、ただ反対するだけでは効果は薄い。むしろ、それを徹底的に褒める事によって、新たな道が開ける場合もある。この映画の場合は後者である。鑑賞後にワクワク興奮していた観客は、その感情のよりどころを再確認する作業が必要だろう。人という生き物は残酷な行為に興奮するように作られているのかもしれない。戦争する事が楽しいという事がこの映画で証明されてしまったのなら、それほどの反戦が他にあり得るだろうか。これは極めて優秀な戦争映画としても特筆すべき一作であろう。


昆虫ってどこでどんなふうに生まれたのか?恐竜より昔からいたのか?もともと今のサイズだったのか…?そんなことを考えるのが好きな人には今作は夢が詰まったたまらない作品でしょう。虫は嫌いだけど、その祖先や歴史的なものが好きな私はかなり興奮する作品でした。
1番の見所は「バグ」でしょう。ネーミングからして昆虫なのですが、今作に登場するそれはモンスター。大きさも桁違いだし、能力も昆虫とは思えません。それにプラスして宇宙戦争まで加われば映画の醍醐味が満載でびっくり箱のような作品でした。大人も子供も一緒になってハラハラドキドキできる作品でしょう。(女性 30代)

映画『スターシップ・トゥルーパーズ』 まとめ

今作の成功を受け、続編が計二作品作られているが、どれも一作目には遠く及ばない出来である。特殊効果の素晴らしさ、スケールのでかさなどもあるが、あの毒々しいユーモア感覚は一作目がスバ抜けて面白い。加えてヴァーホーベン特有のエロチックな要素も見逃せないだろう(例えば男女共用でシャワーを浴びるシーンなどは「ロボコップ」でもお馴染み)。前半は「ビバリーヒルズ青春白書」並の能天気青春映画から、後半は「プライベート・ライアン」レベルの残虐戦争映画に切り替わる構成の巧みさもうまいところだ。特にバグズのCGの素晴らしさは、2000年代のSF映画にも引けを取らない程の出来であり、後世への影響力という点でも見逃せない一作だろう。

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