映画『さよなら、僕のマンハッタン』の概要:現代のニューヨークを舞台に、一人暮らしの青年とその家族との、複雑な関係を描いたドラマ映画。青年の父の浮気や、謎の小説家の出現をきっかけに、物語は意外な結末を迎える。監督は『(500)日のサマー』などで知られるマーク・ウェブ。
映画『さよなら、僕のマンハッタン』の作品情報
上映時間:88分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ラブストーリー
監督:マーク・ウェブ
キャスト:カラム・ターナー、ケイト・ベッキンセイル、ピアース・ブロスナン、シンシア・ニクソン etc
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映画『さよなら、僕のマンハッタン』の登場人物(キャスト)
- トーマス・ウェブ(カラム・ターナー)
- ニューヨークに住む平凡な青年。日々の暮らしを退屈に感じていた。家族の関係はぎくしゃくしているが、常に母のことを心配している。
- ジョハンナ(ケイト・ベッキンセイル)
- イーサンの浮気相手。その美貌に、トーマス自身も惹かれてしまう。
- イーサン・ウェブ(ピアース・ブロスナン)
- トーマスの父で、出版社で働く。仕事で知り合ったジョハンナと浮気する。実はトーマスとは血縁関係がない。
- ジュディス・ウェブ(シンシア・ニクソン)
- トーマスの母。精神的に不安定なところがある。
- W.F.ジェラルド(ジェフ・ブリッジス)
- 突然トーマスの目の前に現れた小説家。トーマスの実の父で、これまでずっと彼を見守っていた。
- ミミ・パストーリ(カーシー・クレモンズ)
- トーマスの友達の女子大学生。当初はトーマスの片思いだったが、トーマスがジョハンナに出会って以来、関係は複雑になる。
映画『さよなら、僕のマンハッタン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『さよなら、僕のマンハッタン』のあらすじ【起】
主人公トーマスはニューヨークに住む青年。彼は年下の大学生のミミのことが好きだった。二人は過去に一夜を共にした関係だったが、ミミはお互いの関係を本気にしておらず、他に恋人がいた。
トーマスが一人暮らしのアパートに帰ると、W.F.ジェラルドと名乗る見知らぬ男が話しかけてきた。少し会話しただけでW.F.はトーマスが恋に思い悩んでいることを言い当てる。小説家であるW.F.との会話にトーマスは引き込まれ、二人は意気投合する。トーマスはミミについて相談した。
同じくニューヨークに住む、母のジュディスと父のイーサンは、周りのアーティスト仲間とディナーを共にするのが習慣だった。実は、夫婦間にはわだかまりがあった。
ある晩、ミミとレストランにいたトーマスは、父の浮気現場を目撃する。彼はそのことについて父と話し合おうと、レストランで食事を共にするも、結局浮気の話題には及ばなかった。
悩むトーマスは、W.F.に父の浮気について相談する。W.F.は浮気の話題にはあまり興味を示さず、トーマスに今後どうやって生きていくのかと尋ねた。トーマスは自分の人生は退屈だと言う。
映画『さよなら、僕のマンハッタン』のあらすじ【承】
父と浮気相手の具体的な関係を探ろうと、トーマスとミミがイーサンのオフィスを見張っていると、浮気相手の女性がビルから出てきた。トーマスは彼女を尾行する。
トーマスはW.F.に、もう一度父の浮気について相談するも、話題はまたトーマス自身の話に変わる。トーマスは、ニューヨークに留まっている理由は母のそばにいてあげたいからだと言うも、W.F.はそれに対し、本当の理由はトーマスが刺激を求めているからだと言う。
意を決し浮気相手に話しかけたトーマスだったが、意外にも彼女はトーマスのことを認識しており、二人は食事を共にしながら話し合うことにする。彼女はジョハンナと名乗り、一年半前からイーサンと関係を持っていると打ち明ける。彼女はイーサンとの関係に真剣だった。
その後もしつこく尾行し続けるトーマスから、父と別れるよう言い詰められるジョハンナだが、どことなくトーマスに気がある様子。そしてトーマス自身も、知らず知らずのうちにジョハンナを意識するようになっていった。
友達の結婚パーティに参加するトーマスとミミ。なぜかジョハンナも出席しており、イーサンではない他の男と仲睦まじい様子だった。ジョハンナはただの友達だと主張するも、トーマスはその言葉を信じない。呆れたジョハンナはイーサンと口喧嘩になるが、会話の主導権を握ったトーマスにいきなり唇を奪われ、ふたりはそのまま情熱的に絡み合う。その後も二人は関係を持ち続けた。
以前から小説家になりたいという夢があったトーマスは、自らが執筆した作品をW.F.に見せる。W.F.はトーマスに小説家としての才能がある評価した。
映画『さよなら、僕のマンハッタン』のあらすじ【転】
父の出版社のパーティにW.F.とミミを招待したトーマスは、母にW.F.を紹介しようとするも、W.F.は姿を消していた。彼はこっそりジョハンナに接近していた。そして、トーマスを傷付けたら許さない、と彼女に警告する。
ジュディスはイーサンとトーマスを同時に愛していた。彼女はこのままでは関係が泥沼化すると考え、イーサンに別れを告げるも、逆にプロポーズされる。ジュディスは最善の選択だとして、イーサンとの結婚を承諾するが、母親の心配をするトーマスは猛反対。
パーティ会場を後にしたトーマスを追いかけるミミ。彼女はトーマスとジュディスとの関係を疑っていた。トーマスにニックと別れたことを告げ、留学先のクロアチアに一緒に来て欲しいと伝えるも、彼からジュディスとの関係を明かされ、ショックで帰ってしまう。
パーティの後、トーマスは実家に泊まった。翌朝、母から父の居場所を聞いたトーマスは、父に会いにオフィスを訪れた。話があると切り出したところへ、ジョハンナがやって来る。状況が把握できない父に、トーマスはジョハンナとの関係を打ち明ける。憤慨した父は、お前は何も分かってない、と言ってその場を去った。ジョハンナはオフィスに立てかけてあった写真を手に取り、トーマスに手渡した。それはテニスをするトーマスの写真だったが、後ろには彼を見守るW.F.の姿が映っていた。それを見たトーマスは何かを察し、その場から走り去る。
映画『さよなら、僕のマンハッタン』の結末・ラスト(ネタバレ)
W.F.を捜すトーマス。昼間のバーで彼を見つけ、執筆中の『ニューヨークの少年(原題:The Only Living Boy in New York)』について話してくれと頼む。そしてW.F.はその物語について語りだす。
その物語には主な登場人物が三人いた。一人は美しい女性。残りの二人は男性で、一人は才能があるアーティストで、もう一人には才能が無かった。才能が無い男性は美しい女性と結婚するも、彼が不妊症だったため、夫婦は子供を授かることができなかった。そこで、仲の良かった才能のあるアーティストに頼み、妻は男児を妊娠することに成功した。お役御免のアーティストは、それ以来、実の息子を遠くから見守ることしかできなかった。
この物語の美しい女性とはトーマスの母ジュディスのことで、才能のない男性がイーサン、アーティストはW.F.のことであった。そして何を隠そう、ジュディスがW.F.との間に授かった子どもがトーマスであった。トーマスはジョハンナに写真を見せられた時からこの事実を理解していた。
語られる物語が結末に近づくにつれ、目頭が熱くなるW.F.とトーマス。そしてW.F.は、物語をこう締めくくる。そのアーティストは、新しい本を書くと決めるまで、息子には会わないことにしたのだと。
実家に戻り、母と話すトーマス。母はイーサンから連絡を受け、息子のことをとても心配していた。謝る母に対してトーマスは全てを許し、母にW.F.と会うことを勧めた。
一年後。書店で働くトーマスのもとに、イーサンがやって来る。その後二人は公園を散歩しながら、お互いの近状を話し合う。イーサンはジョハンナとの交際を続けており、W.F.はジュディスとよりを戻していた。
映画『さよなら、僕のマンハッタン』の感想・評価・レビュー
主人公トーマスが、父の不倫相手にハマってしまうという泥沼のような展開だが、ニューヨークの街並みやおしゃれな音楽など、爽やかな雰囲気の作品だ。
トーマスのように、長いモラトリアム期から抜け出すのは難しいことだ。何をしていいか分からず、ただなんとなく毎日を過ごし、異性に甘えてしまう。
それを変えるためには、自分が一歩踏み出し、模索し続けることが大切だと、隣人W.F.は教えてくれる。
人生に迷い立ち止まってしまった時に、「きっと自分の足で歩いてゆける」と前向きになれる作品である。(女性 30代)
この映画のポスターや劇中のニューヨークの雰囲気や街並み、音楽は爽やかで、どんな風に物語が進んでいくのか気になった。実際は、父親の不倫相手に恋をしたりなど、ドロドロした要素が詰まっているが、それさえも爽快感を含んだ印象になるのは何故だろう。
未熟な青年が、現実と向き合い成長してくれた最後にはふっと心が軽くなるような感覚を覚えた。
監督の独特のセンスと詩的なセリフに心を奪われてしまう映画だった。(女性 20代)
(500)日のサマーからがっつりファンになったマーク・ウェブの作品。やはり服装も街並みもお店もどこもおしゃれ感漂っていて、行きたくなるようなNYを描いている。
生き方に悩んでいる男性が、紆余曲折しながら壁を乗り越えて解決に向かっていく姿。そんな終わり方ある?ってくらい全然思いもしなかった終わり方。魅力がめちゃくちゃあるわけではないのに、追いかけたくなる男性を描くのがやはり上手だと思いました。(女性 30代)
本作は、退屈な日々を過ごしていた自分に自信のない主人公トーマスが、おかしな隣人や父の愛人との出会いを通して成長する姿を描いたヒューマンラブストーリー作品。
青年の甘酸っぱい恋物語だけでなく、親子愛もあって目頭が熱くなった。
また、冬のマンハッタンの雰囲気が感じられて好みだった。
全て解決されたわけではないけれど、物事がいい方向に向かう兆しの見えたラストは期待以上に良かった。沢山の人に見てほしい作品。(女性 20代)
父親の不倫相手と関係を持ち、片想いしていたミミとの関係は断ち切ってしまうなんて、不幸まっしぐらな選択をしているのにトーマスのそばにはいつも誰かが居て、寄り添ってくれているのがとても印象的でした。ずっと母親のことを気にかけていたり、出会ったばかりのWFと意気投合するなどトーマスが優しい性格なのはよく分かりましたが、それ以上にこの作品の世界観が明るく芸術的な雰囲気だったのが作品が暗くならなかった要因ではないでしょうか。
トーマスと父親の関係は衝撃的でしたが、こういう再出発の仕方はすごく素敵だなと感じました。(女性 30代)
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