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映画『世界一と言われた映画館』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

かつて山形県酒田市には、世界一と言われた映画館があった。酒造メーカーの創業者である佐藤久吉を祖父に持つ久一が支配人を務め、他にはないサービスで客達を魅了していった。しかし、昭和51年10月29日にグリーン・ハウスから火災が発生してしまう。

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映画『世界一と言われた映画館』の作品情報

世界一と言われた映画館

タイトル
世界一と言われた映画館
原題
なし
製作年
2017年
日本公開日
2019年1月5日(土)
上映時間
67分
ジャンル
ドキュメンタリー
監督
佐藤広一
脚本
不明
製作
髙橋卓也
製作総指揮
不明
キャスト
井山計一
土井寿信
佐藤良広
加藤永子
太田敬治
近藤千恵子
山崎英子
白崎映美
製作国
日本
配給
アルゴ・ピクチャーズ

映画『世界一と言われた映画館』の作品概要

昭和51年10月に火災が発生し、消失してしまった映画館「グリーン・ハウス」。人口約11万人の山形県酒田市に存在し、映画評論家の淀川長治や荻昌弘など多くのファンがいる映画館だった。佐藤広一が監督を務め、2018年2月に急逝してしまった俳優の大杉漣がナレーションを担当している。「グリーン・ハウス」を愛した人々のコメントが収録されており、温かい雰囲気が感じられる作品になっている。

映画『世界一と言われた映画館』の予告動画

映画『世界一と言われた映画館』の登場人物(キャスト)

井山計一
大正15年生まれ。伝説のバーテンダー。カクテル「雪国」を考案した。
土井寿信
昭和31年生まれ。「グリーン・ハウス」を利用したことがある元消防士。
佐藤良広
昭和38年生まれ。映画サークルを立ち上げるほど、「グリーン・ハウス」のことが大好き。
山崎英子
昭和8年生まれ。「グリーン・ハウス」の元チケット・ガール。
白崎映美
昭和37年生まれ。酒田出身の歌手。「グリーン・ハウス」は憧れの場所。

映画『世界一と言われた映画館』のあらすじ(ネタバレなし)

かつて山形県酒田市には、世界一と言われた映画館があった。酒造メーカー「東北銘醸株式会社」の創業者である佐藤久吉は、500席の映画館「グリーン・ハウス」を建設し、息子の久一が支配人を務めた。そこにはビロード張りの椅子や回転扉などおしゃれで快適な内装と、バーテンダーがいる喫茶スペースなど嬉しいサービスが充実していた。映画評論家・淀川長治はその絢爛ぶりを見て、「世界一の映画館」と雑誌でコメントを残した。

昭和51年10月29日午後5時40分。グリーン・ハウスより火災が発生した。焼失家屋1774棟、負傷者1003名を出す大惨事になった。その火事は「酒田大火」と呼ばれ、人々の記憶に残った。それから、グリーン・ハウスは営業を再開することなく閉館した。40年の時を経て、かつてグリーン・ハウスを愛した人々がそれぞれの思いを語った。

映画『世界一と言われた映画館』の感想・評価

酒田大火

映画館「グリーン・ハウス」から火災が発生し、瞬く間に隣接した建物に燃え広がっていった。火災当日の酒田市は風が強く、消防士達の奮闘虚しくなかなか鎮火させることができなかった。しかし、降雨の影響や決死の放水作業により、午後5時40分頃から発生した火災を午前5時に鎮火させることに成功する。

消防長1名が殉職してしまい、戦後4番目の大火となった。その頃、20名の観客が建物の中にいたが、すぐに避難したため無事だった。1774棟が焼失し、被災者は約3300名にも上る。その後、「火災復興都市計画」の作業が迅速に行われ、復興作業が開始された。「酒田大火」に纏わる素早い復興は注目を集め、「阪神・淡路大震災」で参考にされている。

俳優の大杉漣がナレーションを担当

ナレーションを担当したのは、2018年2月に66歳の若さで惜しくも急逝してしまった大杉漣である。「300の顔を持つ男」の異名を持ち、映画『アウトレイジ』シリーズやテレビ東京系列の連続テレビドラマ『バイプレイヤーズ』シリーズなど、コミカルな作品からシリアスな作品まで幅広い作品に出演した。

大杉はこの作品について、「この映画には生きた言葉がありました」というコメントを残している。実は大杉と「酒田」の縁が始まったのは、2013年に遡る。大杉は山形放送開局60周年記念ラジオドキュメンタリードラマ『港町の幸福な昭和~日本一と世界一を酒田から発信した男~』に、佐藤久一役とナレーションで出演している。この縁から本作へのナレーションを担当することになった。大杉の優しい声は、「グリーン・ハウス」を愛する人々が出演する作品の雰囲気にピッタリと合っている。

映画評論家・淀川長治

映画館「グリーン・ハウス」を語る上で欠かせないのが、映画評論家・淀川長治の存在である。淀川はテレビ朝日系列で放送されていた『日曜洋画劇場』で解説を務めており、締め括るときに言っていた「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」が特徴的だった。

淀川は映画館「グリーン・ハウス」に足しげく通っていた。上映の合図にはジャズの名曲『ムーンライト・セレナーデ』が使われ、舞台には季節の花が咲き誇る鉢が並べられた。そして、ロビーはホテルのように毅然と豪華な雰囲気があった。そんな「グリーン・ハウス」に淀川は魅了されていった。映画をこよなく愛した淀川を惹きつけた「グリーン・ハウス」とは一体どんな場所だったのか、ぜひ映画を観て確認して欲しい。

映画『世界一と言われた映画館』の公開前に見ておきたい映画

映画『世界一と言われた映画館』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『世界一と言われた映画館』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

顔たち、ところどころ

フランスで制作されたドキュメンタリー映画。アニエス・バルダとJRが監督を務め、映画にも出演している。アニエス・バルダは女性映画監督の先駆者であり、「2015年パルム・ドール名誉賞」を受賞したことがある、映画界では知る人ぞ知る人物である。一方のJRは、フランス人若手アーティスト&写真家として活躍している人物である。年の離れた二人の性別をも超えた友情が、とても魅力的な心温まる作品になっている。

90歳のアニエス・バルダは54年下のアーティストJRを相棒にし、ロードムービー映画を作成することにした。彼女達はトラックに乗り込むとフランスの田舎町に行き、人々の姿をカメラに収めた。2人はフランスの美しい風景を楽しむだけではなく、人生についても振り返り語り合った。

詳細 顔たち、ところどころ

小さな町の小さな映画館

映画館を題材にしたドキュメンタリー作品。北海道・浦河町にある、多くの町民から愛されてきた創業93年の映画館「大黒座」の歴史について描かれた作品。電話の時報の声などを担当している中村啓子がナレーションを務めている。森田惠子監督自ら撮影を行っている。

北海道・浦河町は人口1万4000人の小さな町である。そこにあるのは、小さな映画館「大黒座」。大正7年に木材で建設された。当時は映画が最盛期で、入口の前には大きな絵看板が飾られていた。3代目館主の妻の三上雪子は、寝る間を惜しんで働いていた。4代目館主の三上雅弘夫妻は大黒座の経営を続けようとするが、経済的にひっ迫した状況だった。そんな大黒座を支えようと、町民達は立ち上がった。

詳細 小さな町の小さな映画館

いしゃ先生

本作にも出演している、白崎映美が脇役の竹子役で友情出演している作品。「仙境のナイチンゲール」と呼ばれ、多くの人々を救った志田周子の人生を描いた作品。志田は53歳の若さで癌を患い死去するまで、地域医療に貢献し続けた。そんな志田を演じたのは、タレントとしても活躍している平山あやである。

志田周子が新米医師として新たな人生の第一歩を踏み出そうとしたとき、山形県大井沢村にいる父から電報が入る。志田は急いで実家に帰った。そこで父から告げられたのは、無医村である故郷で女医になって欲しいという頼みだった。父は3年経てば代わりの医者を見つけると約束した。医師として未熟な志田は、不安な思いを抱きながらも了承することにした。

詳細 いしゃ先生

映画『世界一と言われた映画館』の評判・口コミ・レビュー

映画『世界一と言われた映画館』のまとめ

『ムーンライト・セレナーデ』のムーディーな曲が流れる店内に花が飾られている舞台、ここまで豪華でおしゃれな映画館は後にも先にも「グリーン・ハウス」だけだったのではないだろうか。一度は自分も足を運んでみたかったと思わせるほど、魅力がある映画館だと思う。火災の後そのまま「グリーン・ハウス」は閉館してしまった。当時のことを知る人達が「グリーン・ハウス」や火災について何を思うのか、40年経った今だからこそ作れた映画だと思う。

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