長年放送されている日本を代表するアニメシリーズ『クレヨンしんちゃん』。毎年劇場版が制作されている本シリーズだが、本作でとうとう30作目を迎えることとなる。
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の作品情報
- タイトル
- 映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝
- 原題
- なし
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年4月22日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- アニメ
ファンタジー
コメディ - 監督
- 橋本昌和
- 脚本
- うえのきみこ
橋本昌和 - 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 小林由美子
ならはしみき
森川智之
こおろぎさとみ
川栄李奈
岩井勇気
澤部佑 - 製作国
- 日本
- 配給
- 東宝
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の作品概要
長年続いている『クレヨンしんちゃん』シリーズ。作者である臼井儀人は、惜しまれつつも既にこの世を去っているが、それでも尚、アニメシリーズ、劇場版シリーズが進行しているビッグタイトルである。そんな『クレヨンしんちゃん』シリーズだが、今作は他の作品とは一味違う仕上がりとなっている。なんと、本作で劇場版『クレヨンしんちゃん』シリーズは、30作目という大台を迎えたのである。監督には、過去には『オラの引越し物語 サボテン大襲撃』や『新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~』などを担当している橋本昌和。まさに、『クレヨンしんちゃん』シリーズを知り尽くした人物といえる。本作も、野原家が起こす大騒動から目が離せない。
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の予告動画
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の登場人物(キャスト)
- 野原しんのすけ(小林由美子)
- 綺麗な女のお姉さんが大好きな5歳児。自由奔放な性格で周囲を困惑させるが、時折5歳児らしからぬ大人びた行動を見せる。
- 野原みさえ(ならはしみき)
- しんのすけの母親。気が強く、奔放なしんのすけをよく叱っているが、内心ではしんのすけのことを心から大切に思っている。
- 野原ひろし(森川智之)
- しんのすけの父親。普段はみさえの尻に敷かれているが、家族のピンチには立ち上がる、やる時にはやる男。
- 野原ひまわり(こおろぎさとみ)
- しんのすけの幼い妹。0歳にして光り物に目がない。
- 屁祖隠ちよめ(川栄李奈)
- しんのすけの本当の母親を名乗る謎の女性。その正体は、屁祖隠家のくノ一。
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』のあらすじ(ネタバレなし)
5年前のある日、野原家に人生で一番幸せな日が訪れた。二人の間に赤ん坊が生まれたのだ。その赤ん坊は、野原しんのすけと名付けられた。それから騒がしくも幸せな日々が続き、しんのすけは5歳となり、妹ひまわりも誕生した。そんなある日、ちよめと名乗る謎の女性が一家の前に現れた。そして、なんと彼女は、自身こそがしんのすけの本当の母親だというのだ。彼女を突き返すわけにもいかず、一旦野原家に泊まることとなったちよめ。しかし、その夜、謎の忍者集団が現れ、ちよめとしんのすけを攫ってしまったのだ。そして、しんのすけの出生に関する秘密が明かされる。
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の感想・評価
子供に見せたくないアニメ?
しかし、果たしてそうだろうか。確かに、しんのすけが綺麗なお姉さんが大好きだったり、おしりを出したりするシーンが目についてしまうかもしれない。しかし、『クレヨンしんちゃん』シリーズは、決して下ネタだけで構成された物語ではない。特に映画シリーズにおいては顕著。映画シリーズで主に描かれるのは、主に人間の繋がり。家族愛であったり、仲間同士の友情であったり、キャラクター同士が深い絆で結ばれているのだ。本作でも、深い野原家の愛情が描かれている。果たしてしんのすけの本当の母親は誰なのか。果たして、野原家は血の繋がった家族ではなかったのか。是非、先入観に囚われることなく、家族で一緒に映画館で見てみよう。
和をテーマとした作品
本作の主人公は、忍者。まさに日本らしい、和を彷彿とさせる作品である。実は『クレヨンしんちゃん』が和をテーマに扱うのは、なんと20年ぶりとなる。意外なようにも思われるが、『クレヨンしんちゃん』シリーズは、メキシカンやジャングル、宇宙など、舞台が非常に多岐に渡るのだ。しかも、その20年前の作品というのが『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』。壮大かつ感動的なストーリーで、ファンからの人気もトップレベルに高い大人気作だ。その分、比較されることによるハードルの高さはあるだろう。しかし、30作目で敢えて臨むこのハードル。まさに、原点回帰とも呼ぶべき作品。
明かされるしんのすけの正体?
5歳児らしからぬ行動力と発想で、常に周囲の人間を驚かせてきた野原しんのすけ。それもそのはず。しんのすけはただの子供ではなく、忍者の末裔だったのだ!?本作では、野原しんのすけの出生の秘密に迫るという禁断の作品に仕上がっている。まさに、記念すべき30作目を迎えるにふさわしいテーマ。しんのすけが本当に忍者の末裔かどうかは、作品を全て見ていれば自ずと判明する。しかし、例えしんのすけが本当に忍者だったとしても、視聴者は意外と驚かないのではないだろうか。むしろ、道理で、と納得する人さえいるかもしれない。それだけしんのすけの存在は特異的なのだ。
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の公開前に見ておきたい映画
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
最新作を含め、これまで30作ものタイトルを発表してきた『クレヨンしんちゃん』劇場版シリーズ。その中でも、非常に高い評価を得ているのが本作。20年以上前に公開された作品であるにも関わらず、未だに色褪せない名作中の名作である。20世紀博が開かれ、大盛況を収めていた。懐かしい展示物や風景に夢中になる大人達。そんなある日、20世紀博から謎のメッセージが届く。不思議に思う子供達だったが、そのメッセージを見た大人の態度が一変。そして、子供達を置いて、全員が20世紀博へと去って行ってしまったのだ。呆然となる子供達。そんな中、大人を助け出すべく、かすかべ防衛隊が立ち上がる。
詳細 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
そして父になる
最新作では、しんのすけの本当の母親であるという女性が現れる。しかし、しんのすけを育ててきたのは間違いなくみさえとひろし。家族とは一体なんなのか。血の繋がりか、育った環境か。最新作と本作は、そんな深いテーマを考えさせられる作品。2つの平穏な家族。その家族に、ある日病院から連絡が入る。なんと、出生時に、看護師によって取り違い事件が起きたことが判明したのだ。そして、病院を相手取った裁判が行われることとなる。顔を合わせることとなった二人の子供達。果たして、それぞれの家族は一体どうなるのか。子供達が選ぶ、自分の親は果たしてどちらか。カンヌ国際映画祭で審査員賞を獲得した、名作中の名作。
詳細 そして父になる
STAND BY ME ドラえもん
『クレヨンしんちゃん』シリーズ同様、長年日本人に愛され続けているビッグタイトル。元々ドラえもんは心温まる話は多いものの、映画においてはさらに、仲間の絆が色濃く描かれるようになる。特にジャイアンに関してはその傾向が顕著。普段は何かとのび太に対してキツくあたるガキ大将のジャイアン。しかし、映画になると率先して仲間を助ける、とても頼り甲斐のある男に変貌するのだ。数ある劇場版ドラえもんシリーズの中でも、本作は特に感動的な話を集めた作品。主題歌であった『ひまわりの約束』と合わせ、今やドラえもんシリーズを代表する映画作品となった。
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の評判・口コミ・レビュー
映画 #クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝、感想。
タイトル通りの忍者ものだと予想していたけど、話が進むにつれてとんでもない展開に飛躍していくので飽きが来なくて楽しかった!アクションあり、パシフィック・リムあり、イケメンあり、巨大生物(?)あり。最後の展開もアツかったな~。 pic.twitter.com/ht0GFguBqr— まなしな (@soundwave0628) April 24, 2022
『もののけニンジャ珍風伝』観ました。傑作天カス学園の次作。正直、橋本監督だからそんなに期待しないでおこう、と思ってた鑑賞前の自分を殴りたい。キャラも設定も素晴らしい、しんちゃん映画としてまた頭一つ抜けた一本じゃないですか。10回ぐらい泣いたし、泣かされたという感覚もないまま笑った。
— はらひろ (@harahiro_hh) April 22, 2022
『もののけニンジャ珍風伝』、子供を守りたい大人も大人のために悩む子供も含めて、とにかくしっかり子供主人公映画なのが凄く良かった!親の前で絶対に泣き言も涙も見せないしんちゃんの生き方に爆泣き…そして忍者アクション、特に「傀儡」の動きがかっこよすぎて震えた!!
#忍者しんちゃん観たゾ pic.twitter.com/z1mvuEaceG— マカ (@singkung_164) April 23, 2022
もののけニンジャ珍風伝、「期待しすぎたな…」というのが正直な感想。アクションや演出はとても良かったんだけど、直接的に「泣かせ」に来る感じがシリリっぽくて結構ダメだった。でも、しんちゃん映画はこれぐらいでいいんだよって気持ちもある。去年が凄すぎたので。
— おさかなマシンガン (@curepretottoko) April 22, 2022
映画『クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』のまとめ
『クレヨンしんちゃん』シリーズは、子供向け作品である。そう思っている人も多いのではないだろうか。確かに、作品としてのメインターゲット層は子供だろう。しかし、だからといって大人が楽しめないというわけではない。『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』などは、大人にだからこそ刺さる、深いストーリーで高い評価を得ている。シンプルでストレートだからこそ、心に真っ直ぐ刺さることもある。成長するにつれ失った何かを、『クレヨンしんちゃん』シリーズを通して思い出すのかもしれない。是非子供向けだからという先入観を捨て、純粋な気持ちで作品と付き合って欲しい。
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