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映画『スペースウォーカー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『スペースウォーカー』の概要:人類初の宇宙遊泳を描いた実話。米ソ宇宙開発競争が激化し、ソビエトはアメリカより早く宇宙遊泳を実現させようとしていた。無人機で失敗したにも関わらず、有人の打ち上げを決行。2人の飛行士が宇宙に飛び出した。

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映画『スペースウォーカー』の作品情報

スペースウォーカー

製作年:2017年
上映時間:137分
ジャンル:SF、ヒューマンドラマ、ドキュメンタリー
監督:ドミトリー・キセレフ
キャスト:エフゲニー・ミロノフ、コンスタンチン・ハベンスキー、ヴラディミール・イリイン、アレクサンドル・ウルスリャク etc

映画『スペースウォーカー』の登場人物(キャスト)

アレックス・レオーノフ少佐(エフゲニー・ミロノフ)
軍用機のテストパイロットであったが、宇宙飛行士に抜擢される。恐れ知らずの性格で、世界初の宇宙遊泳を成功させる。
パベル・ベリャーエフ中佐(コンスタンチン・ハベンスキー)
アレックスの相棒で、第二次世界大戦の出撃経験があるパイロット。宇宙船では操縦士としてレオーノフの宇宙遊泳をサポートする。
セルゲイ・コロリョフ(ウラジーミル・イーリン)
宇宙船の設計者で宇宙遊泳任務の主任。のちに宇宙工学の父と呼ばれる、宇宙開発のパイオニア的存在。
ニコライ・カマーニン将軍(アナトリー・コテニョフ)
宇宙飛行士訓練の責任者。宇宙遊泳の絶対の成功と、国家機密の安全を第一に考える。

映画『スペースウォーカー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『スペースウォーカー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『スペースウォーカー』のあらすじ【起】

米ソの宇宙開発競争が過熱する1960年代。人類初の有人飛行を成功させていたソビエトは、宇宙遊泳でも人類初となるため、急ピッチで開発を進めていた。

テストパイロットのアレックス・レオーノフと、軍人のパベル・ベリャーエフが宇宙飛行士候補に選ばれ、厳しい訓練が始まった。パベルは降下訓練中に骨折し、懸命のリハビリで訓練を再開させるが、40歳近い年齢もあり健康診断で不合格となる。アレックスは相棒になるのはパベルしかいないと、宇宙開発の責任者セルゲイ・コロリョフとニコライ・カマーニン将軍に直訴。その結果、2人とも宇宙飛行士に選ばれた。

第一設計局では毎日18時間勤務で設計作業が行われ、エンジニアが感電死する事故も起きていた。無人機での打ち上げは成功するのもの、すぐに通信不能に陥り、結果的に失敗に終わる。

カマーニン将軍はソビエトが世界一であることを示すため、予定通り有人での打ち上げを指示。セルゲイは国家の威信よりもパイロットの命が大事だと主張するが、アレックスからリスクを恐れず挑戦するべきだと説得された。

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映画『スペースウォーカー』のあらすじ【承】

1965年3月18日。アレックスとパベルを乗せた宇宙船ボスホート2号は、打ち上げに成功した。その模様はテレビやラジオでも生中継され、宇宙船は軌道に乗って無事に宇宙空間に到達する。

2人は間もなく宇宙遊泳のミッションを開始。アレックスは外部に通じるエアロックに入り、ハッチを開いて宇宙空間へ飛び出した。眼下に青い地球を眺めながら、命綱を付けた状態で手を離し、子供の頃からの夢だった宇宙遊泳を行う。ブレジネフ書記長から祝福のメッセージを受けた後、アレックスは次のミッションである写真撮影に移ろうとした。

すると、気圧の影響で宇宙服が過剰に膨らみ、アレックスは思うように体を動かせなくなる。船外でぐるぐる回転し、呼び掛けにも答えなくなった。本部基地は騒然となり、テレビ中継は中断。船内で操縦をしていたパベルが救出に向かおうとしたその時、アレックスはハッチに戻って来る。応答しなかったのは怖がらせないためだったと言って、パベルを安心させるのだった。

映画『スペースウォーカー』のあらすじ【転】

カメラを回収して船内に戻ったアレックスは、無事であることを本部基地に伝える。2人は速やかにエアロックを切り離し、帰還の準備を始めることになった。

自動誘導システムで帰還しようとした時、酸素タンクに亀裂が生じて、船内の酸素濃度が上昇。アレックスは一瞬気を失ってしまう。2人が酸素中毒となる危険性もある上、火花ひとつで発火する危険な状態となった。酸素を供給するセンサーが原因だと伝えられ、2人は手動でセンサーを止める作業を開始。薄れゆく意識の中、配線が密集した中からセンサーを発見し、無事に解除する。

不感帯を抜けたことで通信が再開され、2人は無事であることを基地に伝えるが、自動誘導システムで軌道に乗れなかったことも報告。このままでは、軌道上に放置される危険性があるため、手動で大気圏に再突入する許可を求めた。

敵国に落ちたら宇宙開発の機密が漏れることを懸念する将軍に対し、開発者のセルゲイは人命を優先。2人に手動で帰還することを許可するのだった。

映画『スペースウォーカー』の結末・ラスト(ネタバレ)

パベルは手動で地球に向きを定めて大気圏に再突入。宇宙船は衝撃を受けながらも突破して、重力がある地球に戻り、パラシュートで雪が降り積もる森林に落下した。

2人とも無事であったが、発信機が故障したため居場所を伝えられず、アレックスがモールス信号を送ることに。無線マニアの男が信号を受信するが、男は妻に怒られて中断する。

空軍はウラル山脈で2人の捜索活動を行うが、雪に阻まれて難航を極めていた。その夜、雪山はマイナス35度になると予想され、防寒を果たさない宇宙服では凍死の危険性が高まる。アレックスは何としてでも家族の元に戻るため、照明弾を打ち上げるなど手段を尽くした。

国営放送で乗組員は死亡したというニュースを収録する頃、捜索本部は無線マニアの情報を元に捜索を続けていた。そしてついにアレックスたちの上空付近に到着。2人は照明弾を発射してようやく発見された。

打ち上げから3日後、2人は家族の待つ空港に帰還。アレックスは駆け寄る娘を高く抱き上げて、家族との再会を喜ぶのだった。

映画『スペースウォーカー』の感想・評価・レビュー

人類初の宇宙遊泳を描いたロシア映画。宇宙遊泳シーンがとても素晴らしく見応えがある。主人公のアレックス・レオーノフ本人が監修に当たっているので、彼自身のエピソードに寄り過ぎている感があるものの、エピソードは正確に描かれていると思われる。宇宙服が拡張して身動きが取れないなどの数々のハプニングがリアルに描写され、緊張感がひしひしと伝わった。

米ソの宇宙開発競争時代を描いた「ライトスタッフ」や、奇跡の帰還を描いた「アポロ13」などのアメリカ映画はどちらも名作として有名。ロシア映画も負けていないぞという意気込みを感じる作品だった。(MIHOシネマ編集部)

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