映画『ターミネーター ニュー・フェイト』の概要:1991年の「ターミネーター2」の正当な続編。自動車工場で働くダニーは、史上最凶のターミネーターRev-9に襲われていたところを、強化型兵士グレースに助けられる。苦戦する彼女たちの前に、サラ・コナーが現れる。
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』の作品情報
上映時間:129分
ジャンル:SF、アクション
監督:ティム・ミラー
キャスト:アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン、マッケンジー・デイヴィス、ナタリア・レイエス etc
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』の登場人物(キャスト)
- サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)
- ターミネーターT-800の残党に息子のジョンを殺害されて以来、謎のメールの指示でターミネーター狩りを続けている。かつてスカイネットから人類を救ったが、スカイネットのない世界では、その活躍を知る者はいない。アメリカ国内の50州から指名手配されている。
- T-800 / カール(アーノルド・シュワルツェネッガー)
- ターミネーターT-800の残党。指令に従いジョン・コナーを殺害するが、ある女性と出会い、夫として父として生きることで、人としての良心が目覚める。人間名はカール。カーテン生地を販売している。
- グレース(マッケンジー・デイヴィス / 少女期:ステファニー・ギル)
- 未来から来た、抵抗軍の強化型人間の兵士。ダニーをRev-9から守るため、死闘を繰り広げる。激しい戦いで体が消耗しやすく、抗けいれん剤などを服用している。
- Rev-9(ガブリエル・ルナ)
- 人間を支配するAI集合体リージョンによって、ダニーを暗殺するために未来から派遣された、液体金属の新型ターミネーター。いかなる攻撃でも破壊しない。分身も可能。
- ダニー・ラモス(ナタリア・レイエス)
- メキシコシティの自動車工場で働く女性。ある日、何の前触れもなく工場にRev-9が現れ、殺害されそうになる。未来においてある重要な役割を持つとされる。正義感が強い性格。
- ディエゴ・ラモス(ディエゴ・ボネータ)
- ダニーの弟。姉と一緒に自動車工場で働いていたが、父親になりすましたRev-9に襲われて命を落とす。
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』のあらすじ【起】
1998年、サラ・コナーは人類滅亡を目論むAIの総合体「スカイネット」の陰謀を阻止した。平和が戻ったかに思われたが、T-800の残党によって息子のジョン・コナーは暗殺される。
22年後のメキシコシティ。暗闇に閃光が光り、全裸の女が落ちてくる。その女、グレースは警察官を瞬く間に倒し、見物人の車と服を奪って逃走した。一方、自動車工場で働くダニーとディエゴが住むアパートでは、彼らが出社後に閃光が現れ、裸の男、Rev-9が現れる。それは未来からやって来た、最新型ターミネーターであった。
Rev-9は姉弟の父親に化けて工場に現れると、手に持っていた紙袋を銃に変形させ、彼らを殺害しようとした。そこにグレースが現れて、2人を助けるためにRev-9と格闘する。Rev-9の体は液体金属であり、どんなにダメージを受けてもすぐに再生し、倒すことができなかった。巨大プレス機で一時的に封じ込めた隙に、グレースたちは車で逃亡。Rev-9はすぐに復活して追跡し、激しいカーチェイスとなる。
分身できるRev-9は、二手に分かれて追跡を続けた。ディエゴは体を車体に挟まれた直後、Rev-9に追突されて命を落とす。そこへ、サングラス姿のサラ・コナーが現れ、特殊なマシンガンでRev-9を攻撃する。サラが「I’ll be back」と言い残して一瞬その場を離れた隙に、グレースはサラの車を盗んで逃走した。
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』のあらすじ【承】
グレースは強化型人間であり、激しい戦いの反動で体が消耗していた。薬局で抗けいれん剤などを大量に強奪して店を出ると、外ではサラが待っていた。サラは2人をホテルに連れて行き、スカイネットとの戦い、ジョンの死、ターミネーターの残党狩りについて説明する。ターミネーターの居場所は、見知らぬ誰かからメールが届くのだと明かした。
グレースはスカイネットのない未来からタイムスリップしているためスカイネットの存在を知らなかったが、彼女の未来では「リージョン」というAI総合体が世界を支配しているのだと話した。グレースはサラのスマホを分析し、メールの発信元がテキサスであると解析。それはグレースが未来から来る際に、司令官から知らされていた協力者の座標と一致していた。
3人は貨物列車に乗り込み、テキサス州に向かうべく、国境を越えることにした。グレースは未来ではリージョンの攻撃により一日で世の中が変貌し、三日で戦争開始となったと話した。サラはダニーがRev-9に狙われている理由を想像し、彼女が産む子供が反乱軍のリーダーになるためではないかと推測する。一方Rev-9は、スーパーコンピューター施設に侵入し、彼女たちの行方を解析した。
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』のあらすじ【転】
ダニーの叔父の協力で、彼女たちは国境を越えることになった。Rev-9は米軍基地に侵入し、偽の攻撃命令を発信する。彼女たちは国境警備隊に連行され、ドローンの攻撃を受けた。収容所でRev-9の急襲を受けて大乱闘となりながらも彼女たちは脱走し、ヘリを盗んでメールの発信元であるテキサス州の座標地へと向かった。
座標の場所にはロッジがあり、かつてジョンを殺したターミネーターT-800が人間のように生活していた。彼はジョンを殺害後、連れ子のいる女性アリシアと出会ったことで良心が目覚めたと話す。カールと名乗り、カーテン生地販売を営み、良き夫であり良き父として生きていたのだ。未来からターミネーターが来ると感知し、その情報をサラに送信していたという。サラはカールを亡き者にしたかったが、今はその気持ちを抑えることにした。ダニーは戦いに備え、射撃訓練を始めた。
カールはRev-9を破壊するため、ダニーを囮にしておびき寄せる作戦を立てた。敵は液体金属であるため、破壊には電磁パルスが必要で、サラの知人の少佐から入手することにした。作戦を実行するため、カールは妻と息子と最後の別れをした。
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』の結末・ラスト(ネタバレ)
サラが少佐から電磁パルスを受け取るところをRev-9に見つかり、攻撃を受ける。米軍基地で輸送機に乗り、Rev-9と激しい戦いを繰り広げ、最後はカールがRev-9を振り落とした。この戦いで電磁パルスは破損し、使い物にならなくなった。
グレースはダニーを守る本当の理由を明かした。リージョンに支配された世界で人類を鼓舞し、抵抗軍のリーダーとなるのは、ダニーの息子ではなくダニー本人だということを。孤児のグレースはダニーに命を救われ、戦士として育てられたのだと話した。
Rev-9は別の飛行機に乗り、輸送機を追跡する。両機は上空で激しく接触し、巨大ダムに墜落。最終決戦はダム施設内の発電所となった。
カールたちはダニーを囮にしてRev-9を誘い出し、タービンに巻き込ませた。その衝撃でカールとRev-9は機能を停止する。グレースは瀕死となりながら、ダニーに自分の動力源を取り出させて、Rev-9に止めを刺すよう説得。ダニーはグレースの命と引き換えに動力源を取り外すが、Rev-9に反撃された。それを見たサラは、声を張り上げて気絶しているカールを目覚めさせる。カールの手助けにより、ダニーは動力源をRev-9に突き刺した。カールはRev-9を道連れに地下ピットに身を投げると、動力源によって激しく爆破し炎上。2体とも鉄屑となった。
戦いが終わり、リージョンの誕生しない世の中となった。ダニーとサラはまだ少女のグレースを訪ね、元気に過ごす姿を見てホッとする。2人はジープに乗り、町を去って行った。
映画『ターミネーター ニュー・フェイト』の感想・評価・レビュー
『ターミネーター2』の正当な続編となる最新作。28年ぶりにリンダ・ハミルトンが復活し、お元気そうで何よりどころか、想像以上にハードなアクションを演じていた。シュワルツェネッガーも久々に戻って来て、変わらぬ強さを見せつける。単なる同窓会的な映画に収まらず、アクション大作として成立し見応えがあった。
加えてグレースとRev-9のバトルシーンは、スピード感と躍動感があふれて手に汗握った。Rev-9は変幻自在で分身の術まで登場。液体金属はターミネーター以降、様々な映画やアニメなどで登場するが、本家がやるとテンションが上がるなと実感できる作品だった。(MIHOシネマ編集部)
ジェームズ・キャメロンが、制作に復帰して「正当な続編」と銘打ったがどうだろう。まったく個人的な意見に過ぎないが、前作をないがしろにする作品というのはどうも好きになれない。それがキャメロンが関わっていない作品だったとしても、だ。それに、冒頭でジョン・コナーを雑に処理してしまったのもいただけない。
でも、考えてみればターミネーター1、2は一貫してサラ・コナーの物語だったし、彼女を主人公と捉えればこれでもいいのかも知れない。頭を冷やして数年後に見直してみたら、案外いい作品だったと思える予感はある。(男性 30代)
ターミネーター2の正式な続編ということで、楽しみにしていて映画館へ駆け込んだ本作。メキシコを舞台にして、雰囲気もガラリと変わり、何よりカッコ良すぎる女性陣たちの登場が新しかった。
そんな新しさを持ちつつ、誰もが待ち望んだアーノルド・シュワルツェネッガーの登場には興奮を隠しきれない。最恐の敵に立ち向かう彼らにも感動するが、ラモスが本当に戦わなくてはいけない理由にも涙した。(女性 20代)
1・2作目でサラ・コナーをメインに描き、3・4ではジョン・コナーを。6作目となる今作はどんなストーリーになるのかと楽しみにしていたら冒頭でジョン・コナーはあっさり殺されます。5作目のジェニシスを無かったことにして、2作目の正当な続編ということで作られています。
続編と言ってもサラ・コナーはかなり歳をとっているのでCGを使ってなるべく昔の姿に近づけた方が分かりやすかったのでは…と感じてしまいました。これまでの作品とは異なるT-800が登場するのですが、性格はかなり人間味が強いように感じました。人間の気持ちを理解出来るT-800を、歳をとったアーノルド・シュワルツェネッガーが演じるというのはなんだか感慨深くてすごく良かったです。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
T1000の後継を彷彿させる新型ターミネーターRev9、そして圧倒的な肉体美を持つ強化戦士グレイスは、新たなる世界観を開拓してくれて良かった。
ハイウェイでの戦闘シーン・肉弾戦も迫力満点。
残念なのは、他の方も書いてあるようにジョン・コナーの扱い。
前作のジェネシスでは酷いを通り越していたが、本作では無いに等しい扱い…。
こんな事をするなら、サラ・コナー出さずに、成長したジョン・コナー出演させて本作の戦闘中に命をおとす……流れでよかったのでは。
ジョン・コナー現代で死す
→歴史改竄で、未来の指導者はダニーに代わる
→ターミネーターの標的はダニーへ変更
→ダニーを守る為に、グレイス、タイムトラベル。
こうした設定にしておけば、グレイスがジョン・コナー知らなくても不思議じゃないし、ジョンの取扱に苦情もなかったように思う。
ジョンが死んでもダニーに精神引き継がれてるし。