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映画『シン・レッド・ライン』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『シン・レッド・ライン』の概要:太平洋戦争のガダルカナル島の戦いを描く。自然溢れる美しい島と、戦争という残虐行為の対比が、とても秀逸な一作。ショーン・ペンをはじめとするキャストの充実ぶりも見どころ。

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映画『シン・レッド・ライン』の作品情報

シン・レッド・ライン

製作年:1998年
上映時間:171分
ジャンル:戦争、歴史、ヒューマンドラマ
監督:テレンス・マリック
キャスト:ショーン・ペン、ジム・カヴィーゼル、エイドリアン・ブロディ、ベン・チャップリン etc

映画『シン・レッド・ライン』の登場人物(キャスト)

ウィット二等兵(ジェームズ・カヴィーゼル)
戦争が好きではなく、C中隊から何度も抜け出す。ウェルシュ曹長に引き戻され、担架兵として戦線へ復帰。
ウェルシュ曹長(ショーン・ペン)
ウィットの親友。彼の死を誰よりも惜しむ。
トール中佐(ニック・ノルティ)
ガダルカナル島上陸作戦の指揮を執る。軍人気質で頑固者。
スタロス大尉(イライアス・コティーズ)
C中隊の大尉。元弁護士だけあって、考え方は合理的。そのためトール中佐と対立する。
ファイフ伍長(エイドリアン・ブロディ)
臆病者だが、従順。斥候としての役割をしっかり果たす。
クインタード准将(ジョン・トラボルタ)
トール中佐の上官。退役の歳を迎えてもなお現役を続ける彼を尊敬する。
ボッシュ大尉(ジョージ・クルーニー)
ガダルカナル島の制圧後に新大尉として就任。隊員たちは家族であり、自分が父親なのだと言う。

映画『シン・レッド・ライン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『シン・レッド・ライン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『シン・レッド・ライン』のあらすじ【起】

太平洋戦争中のソロモン諸島はガダルカナル島。アメリカ陸軍の隊員ウィットは、他の隊員とともにC中隊から逃げ出し、現地のメラネシア人と交流していた。死を怖がり、静かに死にたいと考える彼にとって、現地人と過ごす日々はとても心地良いものであった。

そこへ一隻の哨戒船がやってきて、ウィットたちはウェルシュ曹長によって軍に引き戻されてしまう。本来は軍法会議にかけられるはずであったが、親友であるウェルシュがなんとか話をつけ、ウィットは懲戒部隊の担架兵として戦地に送り出されることとなる。

ある日、日本軍がガダルカナル島に飛行場を作ったとの情報が入る。アメリカとオーストラリアへの進撃の要所となるその場所を、日本軍に占拠されてはならないとして、クインタード准将はトール中佐にガダルカナル島への上陸を命じる。クインタードからも尊敬されるトールは、とても厳格な人物であった。軍に忠誠を誓った彼は、退役の歳を迎えてもなお現役であり、そのため家族とも疎遠であった。

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映画『シン・レッド・ライン』のあらすじ【承】

ガダルカナル島に上陸したC中隊は、すでに島にいた他の隊員から状況の説明を受ける。ジャングルを抜けて背の高い草むらの中を進むと、無残な姿で横たわる米国兵を見つける。戦争の恐怖を目の当たりにして怯む隊員たちだが、そのまま進み続け前線と合流する。そこには数多くの負傷兵がいた。

全体の指揮を執るトール中佐は、C中隊のスタロス大尉に正面からの突撃を命令する。無謀な作戦だと分かりつつも、しぶしぶ承諾するスタロス。命令通り次々に突撃する隊員たちだが、日本軍のトーチカが設置された丘を攻略することができない。前線の戦況は悪化する一方で、拠点から戦況を見つめるトールは楽観的。ついにスタロスは、あくまで正面突破に固執するトールの命令を断る。スタロスの頑なな態度に折れたトールは、自ら前線に赴いて判断することにした。

トール中佐は前線部隊と合流する。丘頂上の敵拠点を奪う必要があると改めて中隊に伝え、そのための志願兵を募る。ベルを筆頭に七人の隊員が志願し、ジョンがその分隊の指揮を執ることになった。

映画『シン・レッド・ライン』のあらすじ【転】

作戦決行前夜、ウィットはウェルシュ曹長から、誰かを助けようとすればお前は死ぬだろう。この島が俺たちの世界なのだ。と伝えられる。それを聞いたウィットは、何かを誘ったような表情であった。

作戦当日、分隊は丘の頂上付近にたどり着き、敵のトーチカがある方位を砲撃部隊に伝える。砲撃に乗じて敵との距離を詰める分隊は、負傷者を出しながらもなんとか制圧。C中隊の残りも合流するが、トール中佐は疲れ切った隊員たちを顧みることなく、中隊は頂上攻略へ向け進撃する。森を抜けるとそこには日本兵の拠点があった。C中隊は奇襲をかけ、難なく頂上の制圧に成功した。

トール中佐はスタロス大尉を呼び出し、解任と帰国を命じる。優しすぎるスタロスの性格が任務にふさわしくないと判断したのであった。スタロスは部下に惜しまれながらも帰国の途に就いた。

一方でC中隊は本部からその活躍を称えられ、彼らは一週間の休暇を得ることになった。知らせを聞いた時こそ大いに喜んだ彼らだったが、実際に暇になるとお互いに喧嘩を始め、なかには独りで嘆き叫ぶ者もいた。故郷に妻を残してきたベルにも不幸な知らせが届く。妻から手紙が届くのだが、寂しさに耐えられず他の男と駆け落ちした、という内容のものであった。

映画『シン・レッド・ライン』の結末・ラスト(ネタバレ)

休暇を終え、C中隊はジャングルの奥地へと足を踏み入れる。しばらく川沿いを進むと、日本兵の声と砲撃が近くで聞こえるようになってきた。状況の把握をするため、周囲の偵察を行うことになり、ファイフとクームス、そしてウィットの三人が斥候として調査に出る。慎重に進む三人は日本兵を発見。引き返して中隊に知らせようとするも、日本兵に見つかりクームスが銃弾を浴びる。このままだと全員殺されると判断したウィットは、自ら囮となりファイフに任務を託す。日本兵に追い詰められたウィットは、降参することなく敵兵に銃を突きつけ射殺される。ウィットの死を悼む中隊員たち。なかでもウェルシュ曹長は、最後まで彼の墓から離れず、彼との別れを惜しんだ。

C中隊は何とかジャングルを抜け、新しい拠点で後任の指揮官であるボッシュ大尉と合流する。部隊の規律と団結が必要だと説き伏せる大尉だが、兵隊たちの表情は晴れない。神にすがろうとする者。これ以上の苦しみはないと信じる者。愛と憎しみの違いを考える者。それぞれの思いを胸に、部隊は次なる戦場へと向かうのであった。

映画『シン・レッド・ライン』の感想・評価・レビュー

本作は、太平洋戦争ガダルカナル島戦で奪還を果たすべくアメリカ軍と日本軍が美しい大自然の中で繰り広げる戦いを描いたヒューマンドラマ作品。
ガダルカナル島の美しい大自然と人間の血なまぐさく醜い争いが対比的に描かれている点が見どころとなっている。
楽曲の透き通るような歌声がマッチしていて素晴らしい。
既存の戦争映画とはひと味違い、愛国心や正義感はなく、兵士たちが感じる戦うことへの恐怖に着目しているように感じた。
戦争を知らない人たちにお勧めしたい作品。(女性 20代)


映画というよりも、ドキュメンタリー映像を見ているようなリアルさがあった。特に、怯えている兵士達の表情がとてもリアルだった。死にたくない、傷つきたくないという、人間として当然の感情が画面を通して伝わってくる。最後までそのリアルさが損なわれておらず、戦争って何のために行うのか、改めて考えさせられる作品だった。実際に彼らのように苦しみ、怯えながら戦場に立っていた人がいたのだろうと思う。彼らの苦しみが、心に深く突き刺さる作品だった。(女性 30代)


ショーン・ペン、ジョージ・クルーニー、ジョン・トラボルタと少ししか出てこないにも関わらず豪華すぎるキャストが集まった戦争映画。光石研など日本人俳優も出演しています。
戦争映画の中でも戦うシーンが多めの作品で、それによって戦争の悲惨さや残虐さが際立っていたように感じます。戦争映画を見ていると死に対する恐怖が薄れてしまうと言うか、簡単に描かれているような印象があったのですが、今作は「死」にしっかりと向き合っている作品で改めて、戦争は絶対にしてはいけないと感じさせられました。(女性 30代)

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