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映画『アンノウン』あらすじネタバレ結末と感想

映画『アンノウン』の概要:『アンノウン』は、リーアム・ニーソン主演のサスペンス映画。出張先で事故に遭った学者が目を覚ますと、自分の名前も立場もすべて他人に奪われてしまい、全てを取り戻し真相を探るストーリー。

映画『アンノウン』 作品情報

アンノウン

  • 製作年:2011年
  • 上映時間:113分
  • ジャンル:サスペンス、ミステリー
  • 監督:ジャウマ・コレット=セラ
  • キャスト:リーアム・ニーソン、ダイアン・クルーガー、ジャニュアリー・ジョーンズ、エイダン・クイン etc

映画『アンノウン』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

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映画『アンノウン』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『アンノウン』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『アンノウン』 あらすじ【起・承】

アメリカの植物学者であるマーティン・ハリスは、学会へ出席するためにドイツに訪れる。だが到着して間もなくタクシー事故に遭い、目覚めた時には事故前後の記憶を失ってしまっていた。
マーティンは退院し、妻が心配していると思いすぐホテルに戻るが、再会した妻はマーティンを知らないと言い、隣には「マーティン・ハリス」を名乗る別の男がいた。
マーティンは友人の学者ロドニーに助けを求めて連絡するが、つながらない。アメリカは感謝祭で、休暇中だったのだ。

マーティンは混乱する。自分が「マーティン・ハリス」であると証明できるものは自分自身の記憶だけだが、それすら疑わしい。事故の記憶と真相を探るために探偵を雇い、事故当時タクシーを運転していた女性の助けも得ながら調査を進める。
手がかりとなるのは、事故の際に残っていた本一冊。父から贈られたものらしく、最後のページには暗号のような数字の羅列がある。しかしマーティンにはこの数字の意味が解らない。

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映画『アンノウン』 結末・ラスト(ネタバレ)

マーティンはタクシーを運転した女性ジーナを頼って彼女の自宅に身を寄せる。しかし、自分が何者かに追われていることを察知し、ジーナと二人で逃走する。
一方、探偵のユルゲンは暗号を解読していた。数字は本のページと行、語数を現しており、暗号は「ユリ」と「月桂樹」を指していたのだ。
ユルゲンはマーティンに関わったことで命を狙われ、その前に自殺するが、真相にはたどりついていた。

マーティンが出席するはずだった学会には、世界の飢餓をなくそうと活動しているある国の王子も出席していた。その王子は、あるバイオテクノロジーの研究分野を支援しており、今度研究成果をアクセスフリーにすることになった。
そのため、研究データを狙う者らに王子は命を狙われていた。

実は、「マーティン・ハリス」とは架空の人物。マーティンは王子と教授を狙う暗殺者で、今回ミッションのために「マーティン・ハリス」という学者になりすましていただけだったのだ。しかし事故に遭い、記憶が曖昧なまま自分を「マーティン・ハリス」だと思い込んだ。
妻役の仲間や他のメンバーは慌てて別の「マーティン・ハリス」を用意した。真相はこういうことだったのだ。

そして、「ユリ」と「月桂樹」は教授のパソコンのパスワードだった。暗殺の組織は研究データを盗み出す計画を実行しようとしていた。
それに気づいたマーティンは、暗殺計画を阻止するためにホテルに向かい、人々を避難させ王子と教授を救い出す。
マーティンは組織と決別し、ジーナと共に国外へ逃亡するのだった。

映画『アンノウン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『アンノウン』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

先の読めないサスペンス

事故前後の記憶を失った主人公は、他人に自分のアイデンティティを奪われ混乱する。この設定は珍しいということもなく、割とよく見かける。でも悔しいことに設定だけでは真相はなんなのか予測できない。
ストーリーが進んでいくにつれ、「なるほどそういうことだったのか」と納得でき、ラストは大どんでん返し。主人公は「マーティン・ハリス」という男ではなく、暗殺者でした、というオチ。最後まで謎の真相が気になって集中できる映画だった。

サスペンスにありがちなツッコミどころ

物語の本筋はまあ納得できる展開だったのだが、細かい所はツッコミどころが多い。

①暗号について。この暗号は、バイオテクノロジーの研究をしている教授のパソコンのパスワードだった。組織はこのパソコンから研究データを抜き取ろうとするのだが、なんでそもそも組織がパスワードを知っているのかがわからない。
②そもそもこんな重要な任務を任された暗殺者が空港で荷物を忘れるなんてしょうもないミスを犯すのかという疑問。
③記憶を失っていたとはいえ、暗殺者がどうして考えを変えて人を救ったのか。
④主人公とジーナを狙う組織の詰めの甘さ。マーティンを助けた病院の看護師はあっさり殺し、ジーナの友人もあっさり殺すが、肝心の当事者をなぜか泳がす。この意図が全く分からない。

こういう細かい所が気になってしまった。暗殺組織、主人公の序盤のミスから何から、本当に大丈夫か?と心配になるほどうっかりしすぎ。これじゃあ大事な計画が失敗するのもうなずける。


リーアム・ニーソン主演ということでハラハラドキドキのサスペンスやアクションを期待して鑑賞しましたが、キレキレの彼を見たければこの作品じゃなくても良いなと思ってしまうほど、詰めが甘くクオリティの低い作品でした。
自分の人生を何者かに乗っ取られるという設定は他の作品でもありますが、今作はその真相の描き方が斬新でなるほどなと感心してしまいました。しかし、それが面白さに繋がるかと言われるとそうではなく、設定を生かしきれていない部分も多いので全体的に勿体ないなと感じてしまいます。(女性 30代)

映画『アンノウン』 まとめ

細かい設定や展開がかなりツッコミどころ満載だったが、サスペンス・アクションとしては楽しめる作品だったと思う。細かさは二の次。大事な設定の面白さと、観客を驚かせる意外性が大事なのだから。
それにしても、この手の記憶喪失サスペンスは恋愛を絡めると途端に残念になる気がする。ただでさえ設定が似通った『ボーン』シリーズや、『ゲノム・ハザード』などがあるのだから、どこか突出したところがほしい。中途半端に必要ない恋愛要素を入れられると興覚めである。

みんなの感想・レビュー

  1. 小原恒一 より:

    全くくだらないアクション・ミステリー映画。

    暗殺者が、殺人というミッション遂行のために植物学者になりすましていた・・・。
    ところが、交通事故の衝撃により、暗殺者の記憶が喪失し、何と植物学者自身の記憶と入れ替わってしまうという話なのだ。
    人間の記憶が、他人の記憶と入れ替わるだって?

    しかも、交通事故の衝撃により、暗殺者の人格までも植物学者の人格に置き換わり、逆に暗殺を阻止する側に回る・・・。
    暗殺者という悪玉が学者という善玉へ、人間性まで変容してしまうと言う、実に「荒唐無稽なストーリー」なのだ。