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映画『地獄の黙示録』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『地獄の黙示録』の概要:ベトナム戦争のさなか、ウィラード大尉は、ジャングルの奥地に自分の王国を築いたアメリカ軍将校、カーツ大佐の暗殺を命じられる。哨戒艇で4人の部下と共に川を遡り、戦争による人々の狂乱ぶりを目の当たりにしながら、王国にたどり着いたウィラードが見たものは…。『ゴッドファーザー』シリーズの後、フランシス・フォード・コッポラが自らの資産をつぎ込んで作り上げたと言われる一大戦争巨編。

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映画『地獄の黙示録』の作品情報

地獄の黙示録

製作年:1979年
上映時間:153分
ジャンル:戦争、ヒューマンドラマ
監督:フランシス・フォード・コッポラ
キャスト:マーロン・ブランド、マーティン・シーン、デニス・ホッパー、ロバート・デュヴァル etc

映画『地獄の黙示録』の登場人物(キャスト)

カーツ大佐(マーロン・ブランド)
士官学校を首席で卒業し、朝鮮戦争などの軍功で数々の叙勲も受け、軍の最高幹部を嘱望されるほど優秀な軍人だったが、ベトナム戦争に関わるうちに精神に変化を来たし、出世の道を捨てて特殊部隊入りする。そして、ベトナムで4人のスパイを処刑した後に姿をくらまし、ベトナムからカンボジアにかけて自分の王国を作り、米軍に対抗する。
ウィラード大尉(マーティン・シーン)
カーツ大佐の暗殺を言い渡された米軍将校。所属は505大隊173空挺部隊。単独での作戦行動が多く、CIAの作戦にも協力している。戦争後遺症で、戦地から帰国しても平穏な生活に飽き足らず、妻とも離婚。戦地のジャングルが恋しくなり、再びベトナムに戻って来た。
フォト・ジャーナリスト(デニス・ホッパー)
カーツの王国に住み着いているアメリカ人フォト・ジャーナリスト。カーツを信奉し、その考えを広めようとして訳のわからない言葉を口走り、捕らえられたウィラードも洗脳しようとする。カーツから「ノラ犬」と罵られても、彼の元を離れようとしない。
キルゴア中佐(ロバート・デュヴァル)
“空の第一騎兵隊”と呼ばれるヘリコプター部隊の部隊長。ウィラードが「不思議なオーラを放ち、かすり傷1つ負っていない」と言うように、戦場では砲弾を避けようともしない。サーフィンのポイントを確保するために沿岸の敵基地を攻撃したり、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」を大音量で流しながらヘリ部隊を突撃させたりと、奇行が目立つが、部下からは信頼されている。
シェフ(フレデリック・フォレスト)
ニューオリンズで調理師の修行をしていた、ソース作りの職人。パリのエスコフィエという料理学校へ留学するはずだったが、徴兵に引っぱられる。「食い物のいい海軍を選んだが、それが失敗だった」と語っている。ウィラードと共にカーツの王国にたどり着くが、最後は無残な殺され方をする。
チーフ(アルバート・ホール)
哨戒艇の兵士たちのリーダー的存在。生真面目で、任務に忠実、ウィラードの任務の内容を聞かずに、上からの命令どおり彼をカンボジアまで送り届けようとする。しかし、原住民に襲われた際に、「お前のせいだ!」と言ってウィラードを罵り、その直後、原住民の投げた槍が背中から胸を貫通し、死亡。死ぬ間際、ウィラードを道連れにしようとするが、ウィラードの抵抗によって息を引き取る。
ランス(サム・ボトムズ)
元は有名なプロサーファー。ウィラードは最初彼のことを「銃を撃てるような顔ではない」と言っていたが、戦地の異常な環境に徐々に同化していき、ついには敵兵に向けて銃を乱射するようになる。カーツの影響を受け、彼の「信者」になるが、最後はウィラードに連れ戻される。自らもサーフィンをするキルゴア中佐は、ランスのファンだった。
クリーン(ローレンス・フィッシュバーン)
ブロンクスの貧民街出身で、哨戒艇クルーの中では最年少の17歳。落ち着きがなく、度々ウィラードを苛立たせるが、彼もウィラードを嫌っていた。戦争から帰国したら自動車を買ってもらえる予定だったが、ジャングルに潜む敵との銃撃戦の最中に打たれて死亡する。
コーマン将軍(G・D・スプラドリン)
ウィラードにカーツ暗殺の任務を言い渡す。しかし、本人は直接「暗殺」という言葉は使わず、「大佐の指揮権を断て」という言い方をする。聞き返すウィラードに「暗殺」もしくは「抹殺」という言葉で命令を伝えたのは、コーマンの側近だった。
ルーカス大佐(ハリソン・フォード)
コーマン将軍の側近で、情報司令部に出頭したウィラードを招き入れる。ウィラードに任務を伝えようとしたとき、急に滑舌が悪くなる。
コルビー大尉(スコット・グレン)
ウィラードの前にカーツ暗殺の任務を言い渡されたアメリカ軍将校。しかし、カーツの王国で洗脳され、カーツの部下になってしまう。コルビーを送り届けたのも、チーフの操る哨戒艇だった。

映画『地獄の黙示録』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『地獄の黙示録』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『地獄の黙示録』のあらすじ【起】

ベトナム戦争末期。米空挺部隊のウィラード大尉は、サイゴンのホテルにいた。彼は特殊部隊で訓練を受け、単独で敵の要人の暗殺や、CIAの極秘任務を遂行する有能な軍人だった。

戦地での任務を終え、帰国した彼は、戦争に嫌気がさしていたはずなのに、平穏な生活にはなぜか満足できず、戦地のジャングルに帰りたいという矛盾した感情を抱いていた。そして、妻とも離婚し、再びベトナムに戻ってきたのだった。

ホテルの中で戦争の悪夢にうなされるウィラードの元へ2人の兵士がやって来る。2人は泥酔していたウィラードに無理やりシャワーを浴びさせ、情報司令部に出頭させた。

本部ではコーマン将軍とルーカス大尉のほか、CIAの幹部がウィラードを迎えた。彼らはウィラードが過去に就いた任務を知りながら、あえてそれを問いただす。しかし、ウィラードの口は固く、守秘義務を盾に答えない。それで安心したのか、コーマン将軍はウィラードに重要任務を言い渡す。その任務とは、カーツ大佐の暗殺だった。

カーツ大佐は、士官学校を首席で卒業し、数々の叙勲も受け、軍の最高幹部になってもおかしくない軍人だった。しかし、ベトナムとの関わりの中で、徐々に彼は変わっていった。出世コースを捨てて特殊部隊に入りした彼は、軍を離反し、カンボジアのジャングル内に独立王国を築いていた。

そのカーツを暗殺するためには、ヌン川を数百キロ遡ってカンボジア領内まで行かなければならない。ウィラードにはPBR(河川哨戒艇)と4人のクルーが与えられた。

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映画『地獄の黙示録』のあらすじ【承】

哨戒艇のクルーは、チーフ、シェフ、ランス、クリーンと言った。ウィラードはまだ17歳で落ち着きのないクリーンや、元プロサーファーでとても銃で人を撃てなさそうなランスなどに、若干不満を抱いていた。一方の4人も、目的地も知らされず、無愛想なウィラードを怪訝な目つきで迎えるのだった。

ウィラードの乗った哨戒艇は、危険区域を通過する際、 “空の第一騎兵隊”と呼ばれるヘリコプター部隊に保護される予定だった。しかし、戦場でじっとしていられない“騎兵隊”は、すでに戦闘を始めていた。

ヘリコプター部隊の部隊長、キルゴア中佐は、情報部からの指令は聞いていないと言いながら、ウィラードたちを戦場でのバーベキューで歓待する。

実は、キルゴア中佐は大のサーフィンが好きで、有名なサーファーだったランスのファンでもあった。彼はランスにサーフィンをさせるため、絶好の波が立つというポイントにあるベトコンの基地の攻撃を決める。

翌朝、キルゴア中佐の率いるヘリ部隊は、ワーグナーのワルキューレの騎行を大音量で流しながら、ベトコンの基地を奇襲する。しかし、森林からの攻撃に手を焼き、ナパーム弾で森林を焼き払うが、その影響で風向きが変わってしまい、サーフィンはできなかった。

波が立つまでしばらく待て、という中佐に付き合いきれなくなったウィラードは、ランスたちを連れて再び哨戒艇に乗り込むと、川を遡っていった。

映画『地獄の黙示録』のあらすじ【転】

ウィラードたちは、夜もヌン川を遡っていた。すると目指す川の上流が急に明るくなり、騒音が聞こえてくる。そこには、ジャングルには似つかわしくないほどのスポットライトに煌々と照らされた米軍基地があった。

基地には、プレイメイトたちが慰問に訪れ、彼女たちのセクシーなショーに兵士たちが狂喜していた。ウィラードはそこで燃料と弾薬を手に入れ、そのショーをしばし楽しんで再び川の旅に戻る。

しかし次の補給所には、プレイメイトたちの乗ったヘリが燃料切れで止まっていた。ウィラードはプレイメイトたちのマネージャーと交渉し、燃料を与える代わりに部下たちにプレイメイトを抱かせるという条件を取り付ける。ウィラードの粋な計らいに、部下たちは大喜びする。

哨戒艇は、米軍の最前線の基地にたどり着く。しかし、船を岸に着ける前に、多くの兵隊が助けを求めて川を泳いでくる。ウィラードは燃料と弾薬を補給するため基地に乗り込むが、そこにはすでに司令官もおらず、兵士たちが無秩序に敵と戦っていた。

徐々に迫り来る異様な光景に、ウィラード以外の4人の乗組員たちは次第に不安を募らせ、その行動も常軌を逸してくる。民間人の船に遭遇したときには、乗組員の不穏な動きに敏感に対して、全員を射殺してしまう。

やがて、ジャングルからの襲撃に対して、まずクリーンが命を落とす。さらに、チーフも原住民が投げてきた槍に胸を射貫かれる。それまでウィラードの命令に従ってきたチーフは、最後に「お前のせいだ!」と言い残して死んでいった。

映画『地獄の黙示録』の結末・ラスト(ネタバレ)

カーツの王国に到着したウィラードは、シェフに空爆を要請するよう言付けると、1人王国に降り立った。しかし、すぐに捕らえられ、身動きの取れない状態で監禁される。

そこでウィラードはカーツと対面する。カーツの語る言葉は、徐々にウィラードを洗脳していく。ウィラードの前にカーツ暗殺の指令を受けて王国に乗り込んだコルビー大尉は、すでに洗脳されてカーツの忠実な信者になっていた。

ある夜、カーツは、後手に縛り上げられたウィラードの元へやって来て、目の前にシェフの生首を転がした。それを見て恐れおののくウィラード。彼はそのようにして、ウィラードを徐々に精神的に追い詰めていくが、ウィラードはコルビーのようにカーツの信者にはならなかった。

ある夜、牛を神前で解体する儀式の最中、ウィラードはカーツの寝室に忍び込み、彼の身体に何度もナイフを突き立てた。カーツはそれを予期していたかのように抵抗もせず、息子に自分のことを語ってほしいとウィラードに頼み、最後に「地獄だ」と言い残して息を引き取る。

王国の住人たちは、カーツを殺したウィラードにひれ伏す。彼は、すっかりカーツの「信者」になってしまったランスを引っ張り、哨戒艇に戻った。

哨戒艇では、空軍が空爆の確認を取るため、無線で何度も応答を呼びかけていた。しかしウィラードはなぜか無線のスイッチを切り、生き残ったランスとともに哨戒艇でカーツの王国を後にするのだった。

映画『地獄の黙示録』の感想・評価・レビュー

冒頭のサイゴンのホテルでのウィラードは正気ではないように見えたが、ストーリーが進むにつれて彼が一番まともに見えてきた。哨戒艇のメンバーは皆そこに集まるまでに物語があり、その背景を描いていたからこそ命を落とした時に観客の心に訴えるものがあった。

最後に登場したカーツ大佐役のマーロン・ブランドは、それまでの誰よりも狂気じみた怪演で静かな迫力があった。登場人物の誰もが常軌を逸しているが、その異常さが常になってしまうのが戦場なのかと思わせられた映画。(女性 40代)


原作に深みがあり映画にも深さはもちろんあるが、この映画の真価はまったくそれとは違う所だろう、何本もの映画が撮れるくらいに予算を使ってナパーム弾のシーンなどを撮影した点にある。金銭面でまさに命がけの映画であり、ストーリーの深さは二の次さんの次でいいだろう。CGでは絶対に出せない本物という価値観。これは今後無くなってしまうのだろうし、私もリアルであれば十分なのではあるが、過去の時代の破天荒な武勇伝としてこの蛮行に敬意を表したい。(男性 30代)


コッポラ監督による、今後も語り継がれるであろう名作だ。
戦争というものが、いかに愚かなものか、それによって人生を狂わされた人間がどれだけいるのか。ベトナム戦争を舞台に、兵士の目線から戦争を風刺している。
マーロン・ブランド演じるカーツ大佐の想い。地獄を味わった男の絶望感がひしひしと伝わって来る。マーティン・シーン演じるウィラード大尉もそれを知り、何が正しくて間違っているのか、わからなくなる。
戦争という異常な状況がもたらす悲劇。それを痛烈に感じさせる作品である。(男性 40代)


優秀な軍人であったカーツ大佐。家柄も良く、成績も優秀で仲間たちからも慕われるような人物だった彼がなぜ「狂って」しまったのかを疑似体験させ、戦争のリアルを観客に感じさせるような今作は、上手く言葉に出来なくてもなんだかすごいものを見てしまったという気持ちになるでしょう。
戦争の怖さや悲惨さはもちろん、戦争で戦うことに対する「快感」を描いた今作は、それが良い悪いは別としてこういう思想になってしまうこともあるのかと恐怖を感じてしまいました。
何度か繰り返し見て、より深く理解したい作品です。(女性 30代)


目を背けながら解読したくなる映画だ。原作のセッティングがベトナム戦争じゃないからか、単に映し出される戦争の恐怖だけじゃなくて何か別の奥深くに潜む恐怖みたいなのがあった気がした。前半は好きだったのと映像がとても綺麗なところはよかった。

正直なところ、もう初見から思考が受け付けない内容とその強烈な描写で2度と見たくないと思ったけど、もう少し理解したいという欲求に駆られ「地獄の黙示録」の解説書みたいなものを買ってしまったので、後でファイナルカットに挑戦して見ようと思う。(女性 20代)


ベトナム戦争を取り上げた作品はいくつかあるが、これらの作品群におけるアメリカ軍の戦闘行為は、極めて残虐非道なものであり、かといってその当事者たちは、戦場でワーグナーやローリングストーンズを聞きながら戦闘を行い、正気を失ったかのように狂喜乱舞しているのだ。
他にも半裸でつるされた遺体、慰問に訪れた美女パフォーマーに群がるアメリカ兵など、人間的な倫理観のない情景が映されていた。(男性 20代)

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