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2017年5月公開映画一覧&おすすめ注目映画

2017年5月の大物作品としては、主演男優のケイシー・アフレックが見事2017年度のオスカーを受賞した「マンチェスター・バイ・ザ・シー」と、SF映画というジャンルでアカデミー賞9部門にノミネートされた「メッセージ」が公開となる。東京と名古屋と大阪(6月)のみでの上映だが、珠玉のイタリア映画が堪能できる「Viva!イタリア Vol.3」にも注目したい。

2017年5月公開のおすすめ注目映画

カフェ・ソサエティ

作品タイトル:カフェ・ソサエティ
公開日:2017/5/5(金)
期待度:80%

舞台は1930年代のハリウッド。大物エージェントの叔父を頼り、華やかな映画業界で働き始めたニューヨーク育ちの青年ボビーは、ヴォニーという美しい女性に恋をする。

アニー・ホール」(77)や「ミッドナイト・イン・パリ」(11)などで知られるウディ・アレン監督が紡ぎ出す大人のためのロマンティック・コメディ。

1930年代のハリウッドといえば、「暗黒街の顔役」(32)や「民衆の敵」(31)といったギャング映画から、フランク・キャプラ監督の「オペラ・ハット」(36)、さらには「グランド・ホテル」(32)や「極楽特急」(32)などなど、様々なジャンルの映画が次々と生まれた黄金時代。ゴージャスな銀幕のスターも数多く誕生し、映画は民衆に夢を与えていた。ウディ・アレン監督が、その時代のハリウッドをどんな風に再現しているのかにも注目したいところ。

スプリット

作品タイトル:スプリット
公開日:2017/5/12(金)
期待度:70%

見知らぬ男に拉致された3人の女子高生は、密室に監禁される。謎の男は、上品な女性から9歳の少年まで、23もの人格を持つ多重人格者だった。そして24人目の人格が生まれた時、女子高生たちの恐怖は頂点に達する。

監督・脚本・製作は、「シックス・センス」(99)のM・ナイト・シャラマン。インド系アメリカ人のシャラマン監督は、「シックス・センス」で名声を得た後も積極的に作品作りをしている。ただ、作品によって評価の差が激しく、真の実力がいまいち見えない。本作は、全米で「シックス・センス」以来の大ヒットを記録しているようなので、期待してもいいだろう。

何より楽しみなのは、多重人格者という難しい役に挑戦したジェームズ・マカボイの演技力。これだけの別人格を演じ分けるのは、かなりの実力者でも至難の技だ。しかしそこが薄っぺらいと、この作品は間違いなく台無しになってしまう。果たして、ジェームズ・マカボイはこの狂気の主人公をどこまで演じきれているのか。単純に興味をそそられる。

マンチェスター・バイ・ザ・シー

作品タイトル:マンチェスター・バイ・ザ・シー
公開日:2017/5/13(土)
期待度:85%

兄の突然の死を受け、久しぶりに故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーを訪れた便利屋のリー。死んだ兄は、遺言で息子の後見人にリーを指名していた。しかしリーには、どうしてもこの町に戻りたくない理由があった。心に深い傷を負った男が、過去の悲劇と向き合い、再生していく珠玉のヒューマンドラマ。

主人公を演じたケイシー・アフレックは、本作で2017年度のアカデミー賞主演男優賞を受賞。監督・脚本・製作(共同)も務めたケネス・ロナーガンは脚本賞を受賞した。製作には、「グッド・ウィル・ハンティング」(98)でブレイクしてから、俳優としても映画人としても活躍を続けているマッド・デイモンも名を連ねている。ヒロインには、「ブロークバック・マウンテン」(05)で一躍有名となり、「マリリン 7日間の恋」(11)でオスカー女優となった実力派のミシェル・ウィリアムズが起用され、彼女も本作で助演女優賞にノミネートされた。

脚本とキャストの演技が高く評価された映画というのは、ほぼ間違いなく満足度が高い。感動のヒューマンドラマを探している人は、迷わずこちらへどうぞ。

メッセージ

作品タイトル:メッセージ
公開日:2017/5/19(金)
期待度:85%

言語学者のルイーズは、巨大な飛行物体で地球にやってきた未知の知的生命体からのメッセージを読み取ることになる。彼らが私たち人類へ伝えようとしているラストメッセージとは?

この作品、単なるSFアドベンチャーものや異星人との対立または交流といったよくあるパターンの内容ではないらしく、様々な意見が聞こえてくる。SF作品が選ばれにくいアカデミー賞でも、監督賞と作品賞を含む9部門でノミネート(音響編集賞は受賞)されており、その点ではかなり期待できる。

娯楽性の高いSF映画を求めている人より、濃度の濃い映画と出会い、あれこれ考えることが大好きな映画ファンを満足させてくれそうな作品だ。映像や音響の面でも、劇場での鑑賞をお勧めしたい。

ポエトリーエンジェル

作品タイトル:ポエトリーエンジェル
公開日:2017/5/20(土)
期待度:75%

「詩のボクシング」という競技をご存知だろうか?1997年に誕生した、自分の言葉と声で対戦相手と戦うという一風変わった格闘技のことで、現在では日本中に「朗読ボクサー」と呼ばれる選手がいるらしい。このユニークな競技を取り上げた青春映画がこの「ポエトリーエンジェル」だ。

監督・脚本・編集は、「独裁者、古賀。」(15)で長編監督デビューを果たした新進気鋭の飯塚俊光。まだ作品数が少ないので、はっきりとした評価はできないが、今後の活躍が楽しみな若手監督の一人である。

岡山天音、武田玲奈というフレッシュな主演の2人を支える脇役陣の顔ぶれもいい。すでに芸歴40年の鶴見辰吾、映画やテレビドラマで独特の存在感を放つ美保純、ベテランの実力派・下條アトム、さらに東京03の角田晃広に加えて、個性派女優の山田真歩も出演。面白そうではないか。

美しい星

作品タイトル:美しい星
公開日:2017/5/26(金)
期待度:80%

原作は三島由紀夫の同名SF小説で、とにかく設定が斬新だ。平凡な一家が、ある日突然覚醒し、お父さんは火星人、息子は水星人、娘は金星人、お母さんは地球人になってしまう。彼らは地球を守るために動き始めるのだが、彼らに一体何ができるのか?そして物語はどんな結末を迎えるのか?全く想像がつかないだけに、好奇心をくすぐられる。

監督・脚本は「桐島、部活やめるってよ」(12)や「紙の月」(14)で知られる吉田大八。主人公のお父さん役はすっかり俳優業が板についたリリー・フランキー、息子には亀梨和也、娘には橋本愛、母親には中嶋朋子が起用されている。

多くの監督が映像化を望んだ異色の小説「美しい星」を、吉田大八監督はどんなエンターテイメント作品に仕上げているのだろうか。笑いどころも満載ということで、いろんな意味で期待は膨らむ。

おじいちゃんはデブゴン

作品タイトル:おじいちゃんはデブゴン
公開日:2017/5/27(土)
期待度:75%

ジャッキー・チェンやユン・ピョウと共に香港映画界を支えてきたサモ・ハン・キンポーの新作が、ついに日本で公開となる。「おじいちゃんはデブゴン」というタイトルを見て、即座に「燃えよデブゴン」を思い出す世代なら、とりあえず見ておきたい。

サモ・ハン・キンポーといえば、ふくよかな体型を生かしたコミカルな演技に加え、運動神経抜群のデブとして、カンフーからかなり激しいスタントまでこなす香港映画界の大スター。彼は俳優以外にも監督・脚本・製作のこなせる映画人であり、80年代から90年代にかけて、日本でも大人気だった。

そんなサモ・ハン・キンポーも65歳となり、さすがにアクションはきついのではないかと思ったのだが、映像を見る限り、キレのあるデブ具合は全く衰えていない。白髪のなかなか渋いおじ様となったサモ・ハンキンポーは、もしかしたら昔よりかっこいいかもしれない。東京と大阪を皮切りに、全国で順次公開予定なので、往年のカンフー映画ファンは要チェック!

Viva!公務員

作品タイトル:Viva!公務員
公開日:2017/5/27(土)
期待度:85%

「Viva!イタリア」と題した特集上映企画が、2013年からスタートした。今回はその企画の第3弾で、珠玉のイタリア映画3本が上映される。

本国イタリアで歴代興行収入トップを記録したコメディ「Viva!公務員」。主演女優マルゲータ・ブイの演技が高く評価された「日々と雲行き」。さらに異色のマフィア映画「マフィアは夏にしか殺らない」という、イタリア映画好きのツボを突いてくる作品が顔を揃えている。

5月27日(土)から公開されるのは東京のヒューマントラストシネマ有楽町、名古屋の名演小劇場の2館のみで、大阪はシネ・リーブス梅田で6月からの公開予定となっている。詳細は各劇場のHPでしっかりチェックして、この貴重なチャンスをものにしてほしい。

2017年5月公開映画一覧

公開日 作品タイトル
2017/5/1(月) 空(カラ)の味
2017/5/3(水) ラストコップ THE MOVIE
2017/5/5(金) カフェ・ソサエティ 注目!
2017/5/5(金) ノー・エスケープ 自由への国境
2017/5/6(土) 追憶
2017/5/6(土) 赤毛のアン
2017/5/6(土) 劇場版 FAIRY TAIL DRAGON CRY
2017/5/6(土) 空と海のあいだ
2017/5/6(土) 台北ストーリー
2017/5/6(土) ヴァンパイア ナイト
2017/5/6(土) METライブビューイング2016-17 モーツァルト「イドメネオ」
2017/5/6(土) 八重子のハミング
2017/5/12(金) ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス
2017/5/12(金) スプリット 注目!
2017/5/12(金) 英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2016/17 ロイヤル・バレエ「眠れる森の美女」
2017/5/12(金) パーソナル・ショッパー
2017/5/13(土) アムール、愛の法廷
2017/5/13(土) いぬむこいり
2017/5/13(土) 映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ
2017/5/13(土) サクラダリセット 後篇
2017/5/13(土) STOP
2017/5/13(土) 潜入者
2017/5/13(土) 戸越銀座アメイジングス
2017/5/13(土) トンネル 闇に鎖(とざ)された男
2017/5/13(土) 蜷川幸雄シアター「ジュリアス・シーザー」
2017/5/13(土) 破裏拳ポリマー
2017/5/13(土) バッド・バディ!私とカレの暗殺デート
2017/5/13(土) ブレイブウィッチーズ ペテルブルグ大戦略
2017/5/13(土) マンチェスター・バイ・ザ・シー 注目!
2017/5/14(日) 想影(おもかげ)
2017/5/19(金) メッセージ 注目!
2017/5/19(金) あの日、兄貴が灯した光
2017/5/19(金) 夜明け告げるルーのうた
2017/5/20(土) オリーブの樹は呼んでいる
2017/5/20(土) 鎌倉アカデミア 青の時代
2017/5/20(土) キミサラズ
2017/5/20(土) 君のまなざし
2017/5/20(土) ジェーン・ドウの解剖
2017/5/20(土) たたら侍
2017/5/20(土) トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡
2017/5/20(土) TOKYOデシベル
2017/5/20(土) 蜷川幸雄シアター「身毒丸 復活」
2017/5/20(土) 猫忍
2017/5/20(土) ピーチガール
2017/5/20(土) BLAME!
2017/5/20(土) ポエトリーエンジェル 注目!
2017/5/20(土) 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
2017/5/20(土) METライブビューイング2016-17 チャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」
2017/5/20(土) 夜に生きる
2017/5/20(土) ろんぐ・ぐっどばい 探偵 古井栗之助
2017/5/26(金) 美しい星 注目!
2017/5/26(金) 英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2016/17 ロイヤル・オペラ「蝶々夫人」
2017/5/26(金) 光をくれた人
2017/5/27(土) おじいちゃんはデブゴン 注目!
2017/5/27(土) オペレーション・メコン
2017/5/27(土) 家族はつらいよ2
2017/5/27(土) SHIDAMYOJIN
2017/5/27(土) 修羅の剣士
2017/5/27(土) 聖ゾンビ女学院
2017/5/27(土) ちょっと今から仕事やめてくる
2017/5/27(土) ドント・ルック・バック
2017/5/27(土) 蜷川幸雄シアター「間違いの喜劇」
2017/5/27(土) ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー
2017/5/27(土) バイオハザード ヴェンデッタ
2017/5/27(土) 光(河瀬直美監督)
2017/5/27(土) 日々と雲行き
2017/5/27(土) Viva!公務員 注目!
2017/5/27(土) 封神伝奇 バトル・オブ・ゴット
2017/5/27(土) マフィアは夏にしか殺(や)らない
2017/5/27(土) ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。

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