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映画『サマー・オブ・84』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『サマー・オブ・84』の概要:1984年。ミステリー好きの少年たちが経験する、ひと夏の危険な冒険を描いた青春ホラー。地元で連続殺人事件が発生し、少年たちは犯人探しに夢中になるが、度が過ぎたことで思いがけない恐怖に直面する。

映画『サマー・オブ・84』の作品情報

サマー・オブ・84

製作年:2017年
上映時間:106分
ジャンル:ホラー、青春
監督:フランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセル
キャスト:グレアム・ヴァーシェール、ジュダ・ルイス、ケイレブ・エメリー、コリー・グルーター=アンドリュー etc

映画『サマー・オブ・84』の登場人物(キャスト)

デイビー(グラハム・ヴァーチャー)
人食い族やハレー彗星などミステリーが好きな15歳。少年を狙った連続殺人事件に興味を持ち、イーツ、ウッディ、ファラディの仲良し4人組で犯人探しを始める。父親はテレビ局の記者。
イーツ(ジュダ・ルイス)
デイビーの親友。兄の影響で革ジャンを着ているちょっぴり不良。ピッキングが得意。
ウッディ(ケイレブ・エメリー)
デイビーの親友。エロ本と食べることが好きな肥満児。アル中の母親を心配している。
ファラディ(コリー・グルーター)
デイビーの親友。メガネ。「ノア」からNaOH(水酸化ナトリウム)を連想できる秀才タイプ。
ニッキー(ティエラ・スコビー)
デイビーの近所に住む少し年上の女の子。デイビーが思いを寄せている相手。
マッキー(リッチ・ソマー)
デイビーの隣に住む警察官。連続殺人事件の犯人像(白人で30~40代の単身者)と一致していたことなどから、デイビーに殺人鬼だと思い込まれる。

映画『サマー・オブ・84』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『サマー・オブ・84』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『サマー・オブ・84』のあらすじ【起】

1984年代のアメリカの郊外住宅地。地元で連続殺人事件が発生し、ミステリー好きの15歳のデイビーは興味津々だった。新聞配達で隣に住む警察官マッキー宅を訪れた際に、単身者とは思えない数の家族写真、地下の暗室、南京錠で閉ざされた扉を見て、彼が犯人ではないかと直感する。そのことを仲良し四人組のイーツ、ウッディ、ファラディに話すが、警察官なのにあり得ないと否定された。

新聞社に犯人から手紙が届き、全ての犯行を認める内容が報道される。その大胆さから、犯人は白人男性で30代から40代の単身者と見られた。

デイビーは牛乳パックに印刷された行方不明の少年の顔が、マッキーの家で見覚えがあったこともあり、犯人像に一致するマッキーが犯人であると確信。「鬼ごっこ」と名付けた犯人探しを始めた。そう名付けたのは、もし見つかっても「鬼ごっこだから」と誤魔化せるから。4人は手分けをして張り込みや尾行を開始し、勤務中、ジョギング中も後を付け、ゴミ漁りや郵便物のチェックで証拠探しを始めた。

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映画『サマー・オブ・84』のあらすじ【承】

ある休日、彼らは親の車でマッキーを尾行する。ホームセンターで大量の土やシャベルを購入する様子を目撃して興奮するが、子供だけの運転を警察官に見つかり、怒られてしまう。

デイビーの家にニッキーが訪れた。彼女はデイビーが幼い頃にベビーシッターをしていたが、今では対等な話し相手。親が離婚しそうだという彼女の悩みを聞いてあげた。

ある日、偵察中にマッキーに見つかりそうになって解散するが、翌朝、マッキーはデイビーを庭に招き、何かを埋めた跡を堂々と見せる。その夜、マッキーの家を双眼鏡で覗いていたデイビーは、こちらを見るマッキーと目が合う。デイビーは皆を緊急招集し、庭を掘ることにした。

マッキー宅の庭からは何も出なかったが、倉庫で失踪中の少年のものらしきTシャツを発見する。さらに、マッキーが貸倉庫を借りて、もう一台車を保管していることも突き止めた。その貸倉庫に大量に保管されていたのは、水酸化ナトリウムであるとファラディは見抜く。それは、腐敗臭の軽減に使われる劇物だった。

映画『サマー・オブ・84』のあらすじ【転】

デイビーたちはマッキー犯人説の証拠を集め、デイビーの両親に報告した。しかし、スパイ行為や器物破損に当たると追及されて怒られてしまう。彼らはデイビーの父親に連れられてマッキーの家へ行き、庭やゴミ箱を荒らしたこと、殺人鬼と疑っていたことを謝罪した。するとマッキーは怒ることはなく笑い飛ばし、Tシャツは甥のジェイミーの物だと説明する。

デイビーはしばらく外出禁止になるが、親の留守中はニッキーの家に遊びに行くなど自由だった。翌朝、マッキーがパトロールに来たと言ってデイビー宅に突然訪問し、必ず殺人犯を見つけると言う。デイビーはビクビクしながら対応し、マッキーに甥がいないことを見抜くのだった。

テレビで連続殺人の容疑者が、マッキーによって逮捕されたと報道される。疑惑の人物が犯人を逮捕するという、あまりにも出来過ぎた展開に違和感を覚えたデイビーは、地下室に忍び込むことを決意。翌日のフェスタでマッキーが不在中に、父親のビデオカメラを持って侵入することにした。

映画『サマー・オブ・84』の結末・ラスト(ネタバレ)

フェスタ当日。ファラディはフェスタでマッキーを尾行し、イーツは家の外で見張りしている間に、デイビー、ウッディ、ニッキーがマッキー宅の地下室に侵入した。南京錠を開けると子供部屋があり、その奥で腐乱死体と監禁されている少年を発見する。デイビーは壁の写真は全て被害者のもので、次の標的は自分だったことに気付く。

録画したビデオを警察に提出し、マッキーは指名手配された。その夜、ウッディはデイビーの部屋に泊まることにしたが、屋根裏に隠れていたマッキーに2人とも襲われる。

彼らが目覚めると森の中。マッキーはリアルな鬼ごっこをしようと彼らを追い回す。マッキーはウッディを殺害するが、デイビーは捕えても敢えて殺さず、「俺が再び現れることに怯えながら生きるのだ」と解放する。

その後、少しずつ日常を取り戻したデイビーは新聞配達を再開するが、その顔から無邪気さは消え失せていた。逃亡中のマッキーの記事を眺めながら、「連続殺人鬼も誰かの隣人だ」と呟くのだった。

映画『サマー・オブ・84』の感想・評価・レビュー

ワンダーウーマン 1984」に続き、本作も1984年が舞台である。ディストピアを描いたジョージ・オーウェルの小説「1984」の影響から、この年はミステリー・SFファンにとって特別な思いがあるようだ。

仲良し4人組による危険な冒険は、「スタンド・バイ・ミー」を彷彿とさせる。大人になる前の最後の冒険で払った代償は大きく、主人公は人間の怖さを思い知る。夢中になって犯人探しをしていた時の無邪気な表情がすっかり消え失せ、何かを悟ったように表情が変わるのが印象的だった。(MIHOシネマ編集部)

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