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映画『空白』のあらすじ・感想・評判・口コミ（ネタバレなし）

2021.09.08

中学生の少女が交通事故によって死亡した。スーパーで万引きしようとしたところを店長の青柳直人に見つかり、逃げて道路に飛び出してしまったのだ。少女の父親は娘が万引きなどするはずがないと、周囲に怒りを募らせていく。

映画『空白』の作品情報

空白

タイトル
空白
原題
なし
製作年
2021年
日本公開日
2021年9月23日（木）
上映時間
107分
ジャンル
ヒューマンドラマ
サスペンス
監督
吉田恵輔
脚本
吉田恵輔
製作
河村光庸
佐藤順子
製作総指揮
河村光庸
キャスト
古田新太
松坂桃李
田畑智子
藤原季節
趣里
伊東蒼
片岡礼子
寺島しのぶ
製作国
日本
配給
スターサンズ、KADOKAWA

映画『空白』の作品概要

映画『ヒメアノ～ル』を手掛けた吉田恵輔が監督＆脚本を担当した作品。古田新太が主演を務めており、松坂桃李、田畑智子、藤原季節、趣里、伊東蒼、片岡礼子、寺島しのぶらが出演している。娘が死亡した。万引きしようとしていたところを咎められ、逃げて車に撥ねられてしまったのだ。父親は娘の無実を信じ、周囲に怒りをぶつけていく。狂気に満ちた父親は、一体どこに向かっていくのか。観客の心を揺さぶるヒューマンサスペンス映画。

映画『空白』の予告動画

映画『空白』の登場人物（キャスト）

添田充（古田新太）
中学生の娘（花音）がいる。花音にあまり関心がなく、親子関係は良好ではなかった。花音が亡くなり、彼女の死に関わった者達に怒りを募らせていく。
青柳直人（松坂桃李）
スーパーの店長。万引きしようとした花音を見つける。添田充に花音の死で責め立てられ、追い詰められていく。

映画『空白』のあらすじ（ネタバレなし）

添田充には中学生の娘がいた。子供にはあまり関心がなく、親子関係はあまり良好とは言えなかった。そんなある日、娘の花音が交通事故によって死亡したとの連絡が入る。

スーパーの店長である青柳直人は、万引きしようとしている花音を見つける。注意しようとするが、店の外へと逃げられてしまう。直人に追いかけられた花音はそのまま道路に飛び出し、車に撥ねられてしまったのだった。

充は万引きなどするはずないと、娘の無実を信じていた。土下座をして謝罪をする直人を許さず、強い口調で責め立てた。彼の怒りはマスコミや世間を巻き込み、大きな騒動へと発展していく。元妻の松本翔子は怒りで周囲を傷つける充を見て心を痛めた。そして、娘のことを本当に知っているのかと、静かに問い掛けた。

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映画『空白』の感想・評価

観客の心を大きく揺さぶるヒューマンサスペンス

物語の主人公は、中学生の娘を持つ添田充。娘との関係は希薄で、あまり良い親子関係を築いているとは言えなかった。そんな充の娘・花音が、交通事故によって亡くなってしまう。

スーパーの店長・青柳直人は、万引きしようとした花音を見つけた。花音は店外へと逃げ、車に撥ねられてしまったのだった。充は冤罪だと信じ、花音を追い駆けた青柳を責め立てた。青柳が謝罪をしても、充の怒りは収まらなかった。世間を巻き込みながら、青柳を始めとした関係者を追い詰めていく。

「怒り」や「後悔」、「悲しみ」など、登場人物が発する様々な感情に、観客の心は大きく揺さぶられるはずである。娘の死によって狂気を生み出していく添田充。彼を中心に物語がどのように動いて行くのか、ぜひその目で確かめてみて欲しい。

実写映画初共演、古田新太×松坂桃李

主演を務めたのは古田新太。最近では、2019年に放送されたテレビドラマ『俺のスカート、どこ行った？』で、ゲイで女装家の高校教師・原田のぶおを演じて大きな注目を集めた。はぐれヤクザの桜罵百治を演じた映画『土竜の唄 香港狂騒曲』（16）や食堂のおばちゃんを演じた映画『忍たま乱太郎』（11）など、個性的なキャラクターを演じることが多い。本作ではコミカルな演技はどこにも見当たらず、万引きの疑いがある娘の無実を信じ狂気をはらんでいく添田充を演じている。

スーパーの店長で、添田充に人生を狂わされていく青柳直人役を務めたのは松坂桃李。2021年8月20日から公開されている映画『孤狼の血 LEVEL2』や、2022年公開予定の映画『流浪の月』などに出演しており俳優として多忙な日々を送っている。

その他、添田充の元妻・松本翔子役は田畑智子、添田充の娘・花音役は伊東蒼、スーパーのパート店員・草加部麻子役は寺島しのぶ、花音の担任教師・今井若菜役は趣里などが出演している。

映画『ヒメアノ〜ル』を手掛けた吉田恵輔監督＆脚本

監督＆脚本を担当したのは吉田恵輔。ラブコメディ映画『なま夏』（05）で映画監督デビューを果たし、「第17回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭・ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門　グランプリ」を受賞している。

代表作は、荒川弘原作の漫画を元に制作された映画『銀の匙 Silver Spoon』（14）、アイドルグループ「V6」の森田剛がサイコキラーの森田正一を演じて注目を集めた映画『ヒメアノ〜ル』（16）、複雑な兄弟間＆姉妹間の関係を描いた映画『犬猿』（18）、松山ケンイチがプロボクサー役を務めた映画『BLUE/ブルー』（21）がある。映画『ヒメアノ〜ル』は上海国際映画祭を始めとした海外の映画祭にも出品されている。

映画『空白』の公開前に見ておきたい映画

映画『空白』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『空白』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

ヒメアノ～ル

吉田恵輔が監督を務めた作品。古谷実原作の漫画を元に制作された。アイドルグループ「V6」の森田剛が主演を務めており、サイコキラーの森田正一を熱演して大きな話題を集めた。森田正一の友人である岡田進役は俳優の濱田岳、ヒロインの阿部ユカ役を女優の佐津川愛美がそれぞれ務めている。

岡田進はビル清掃会社でパートとして働きながら、冴えない日々を送っていた。ある日、パート先の先輩である安藤勇次の片思いの相手を見に行くことになる。その相手は、カフェ店員の阿部ユカだった。ユカが働くカフェで、岡田は高校の同級生である森田正一と再会を果たす。森田はユカのストーカーをしている疑惑があった。安藤は森田のことを警戒しながら、ユカにアプローチをした。だが、ユカが恋をしたのは岡田だった。

詳細 ヒメアノ～ル

土竜の唄 香港狂騒曲

古田新太の代表作で、はぐれヤクザの桜罵百治役を務めた。高橋のぼる原作の漫画『土竜の唄』を元に制作された作品。2014年2月15日には実写映画化第一弾目となる映画『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』が公開された。監督は三池崇史、脚本は宮藤官九郎がそれぞれ担当している。主人公の潜入捜査官・菊川玲二役を務めたのは、俳優の生田斗真。

菊川玲二は暴力団「数寄矢会」の会長・轟周宝を逮捕するため、潜入捜査官として組の中に潜り込むことになった。数々の騒動に巻き込まれる中、何とか潜入捜査を続けていた。そんなある日、中国系マフィア「仙骨竜」の壊滅と、周宝と娘の轟迦蓮のボディーガードを指示される。その一方で、組織犯罪対策部の新任課長・兜真矢が、菊川玲二を逮捕するために動き出していた。

詳細 土竜の唄 香港狂騒曲

孤狼の血

松坂桃李の代表作で、「第40回ヨコハマ映画祭　助演男優賞」を受賞している。松坂桃李は新人刑事の日岡秀一役を務めた。柚月裕子原作の小説を元に制作された作品。広島県の架空の都市を舞台に、ヤクザ同士の激しい抗争や事件の捜査を行う警察官達の姿が描かれている。映画『凶悪』（13）を手掛けた白石和彌が監督を務めた。

広島県呉原市。呉原東警察署の大上章吾刑事は、行方不明になった上早稲二郎の捜査を行う。そして、彼の失踪に暴力団が関係していることに気づく。暴力団同士の抗争が始まろうとしていた。一方、キャリア組の若手刑事である日岡秀一は、大上と行動を共にしていた。実は、大上は暴力団との癒着が疑われており、日岡は密かに彼のことを監視していた。

詳細 孤狼の血

映画『空白』の評判・口コミ・レビュー

映画『空白』のまとめ

父娘の日常が崩れたのは、娘の死がきっかけだった。娘は万引き未遂を起こし、逃げようとして車に撥ねられ亡くなってしまう。父の添田充は娘の無実を信じ、彼女を追い駆けたスーパーの店長や周囲の人間を責め立てていく。充の胸には一体どんな思いがあるのか。そして、彼の胸に生まれた狂気はどこに向かっていくのか。本作は吉田恵輔監督が手掛けたオリジナル脚本を元に制作されている。7年ぶりに主演を務めた古田新太を中心に、キャスト達の迫真の演技に注目して欲しい。

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