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映画『ブラック・スネーク・モーン』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブラック・スネーク・モーン』の概要:幼い頃に性的虐待を受け続けたレイは、不安になるとセックスが我慢できなくなるセックス依存症に陥っていた。それを知ったブルースマンのラザラスは、彼女を回復させることに使命感を燃やす。「パルプ・フィクション」でジュールスを演じたサミュエル・L・ジャクソンが渋いブルースマンに扮している。

映画『ブラック・スネーク・モーン』の作品情報

ブラック・スネーク・モーン

製作年:2006年
上映時間:115分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ラブストーリー、音楽
監督:クレイグ・ブリュワー
キャスト:サミュエル・L・ジャクソン、クリスティナ・リッチ、ジャスティン・ティンバーレイク、S・エパサ・マーカーソン etc

映画『ブラック・スネーク・モーン』の登場人物(キャスト)

ラザラス(サミュエル・L・ジャクソン)
アメリカ南部の田舎町に暮らす黒人の農夫。妻のローズが弟と恋仲になって家を出てしまった。ブルースマンの顔も持つが、最近はライブをしていない。
レイ(クリスティーナ・リッチ)
母親の男に虐待された経験がトラウマとなり、重度のセックス依存症を患っている。荒んだ生活をしているので、咳が止まらない。ラザラスに命を救われる。
ロニー(ジャスティン・ティンバーレイク)
レイの恋人。海兵隊に入隊するが、不安症が原因で除隊される。緊張すると気分が悪くなる。
ギル(マイケル・レイモンド=ジェームズ)
ロニーの友人。レイに侮辱され、彼女を殴って道端に放置する。
RL(ジョン・コスラン・Jr)
ラザラスの親友の牧師。ラザラスとは兄弟のようにして育った。いろいろとラザラスの力になってやる。
アンジェラ(S・エパサ・マーカーソン)
町の薬屋で働くラザラスの友人女性。ラザラスに好感を持っている。
テロン(デヴィッド・バナー)
遊び人の黒人青年で、レイのセックスフレンド。

映画『ブラック・スネーク・モーン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブラック・スネーク・モーン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブラック・スネーク・モーン』のあらすじ【起】

南部の田舎町で農夫をしているラザラスは、妻のローズに裏切られ、深く傷ついていた。ローズはラザラスの弟と恋仲になり、離婚もしていないのに、家を出て弟と暮らしている。ラザラスは何とかやり直そうとするが、“もう愛していない”と言われてしまう。

同じ頃、若いレイとロニーのカップルは、別れの時を迎えていた。ロニーは海兵隊に入隊するため、旅立っていく。ひとりぼっちになってしまったレイは、ロニーの乗った車を追いかけて泣き崩れる。

レイは寂しさに耐えられず、セックスフレンドのテロンを呼び出してセックスをする。レイは虐待された恐怖から重度のセックス依存症に陥っており、不安になるとセックスを我慢できなくなる。

レイの母親は町のスーパーで働いているが、親子関係は最悪で、2人は別々に暮らしている。幼いレイに性的虐待をしていたのは、母親の恋人だった。しかし、母親は知らん顔をしていた。

ラザラスは馴染みの酒場で酒を飲み、自分を訪ねてきた弟と喧嘩になる。弟はラザラスの妻を寝取っていながら、兄と仲直りしたがっていた。

その夜、レイは若者の集まるパーティーへ行き、酒とクスリでぶっ飛ぶ。彼女は朦朧としたまま行きずりの男とセックスをし、パンツ姿で広場に倒れこむ。ロニーの友人のギルは、彼女を車に乗せてやる。

車内でレイを犯そうとしたギルは、泥酔状態のレイに“あんたはテロンの半分以下だ”と嘲笑され、彼女を何度も殴る。レイは気絶してしまい、ギルは彼女を道に放置して車で走り去る。

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映画『ブラック・スネーク・モーン』のあらすじ【承】

翌朝。ゴミを捨てに出たラザラスは、自宅近くの道端に放置されたレイを発見する。レイは顔にひどい怪我を負い、ほぼ下着姿の状態だった。ラザラスは彼女が生きているのを確認し、家に連れ帰って介抱してやる。レイはひどい咳をしており、意識は朦朧としていた。

ラザラスは町の薬局へ咳止めの薬を買いに行く。薬局では古い友人のアンジェラが働いており、“姪の咳がひどい”と嘘をつくと、タダで薬を譲ってくれる。アンジェラはとても親切な女性で、ラザラスに好意的だった。

ラザラスはレイがうわ言で名前を呼んでいたテロンと会い、彼女がセックス依存症であることを知る。レイは男なしでは生きられないアバズレとして有名だった。

ラザラスが家に帰ると、朦朧とした状態のレイが、いきなりキスをしてくる。ラザラスは彼女を氷水につけて熱を下げ、献身的に看病を続ける。悪夢を見たレイはパニック状態になり、家を飛び出していく。ラザラスは彼女を寝かせて歌を歌ってやる。

ラザラスはレイを救うことが自分の使命だと感じ、彼女が心身ともに回復するまで面倒をみると決める。

翌朝、目を覚ましたレイはまともに話ができるまでに回復していた。レイはラザラスにお礼を言って帰ろうとする。しかし彼女の体は長い鎖で繋がれており、一定の距離以上は移動できなくなっていた。

レイは庭に出て暴れまわるが、ラザラスは動じない。ラザラスはどんなことをしてでも、彼女が回復するまで見離さないと決めていた。ラザラスの頑固さにレイも折れ、鎖に繋がれたまま食事をしたり、散歩をしたりする。

映画『ブラック・スネーク・モーン』のあらすじ【転】

レイは諦めてラザラスの家で暮らし始めるが、虐待の恐怖を思い出すと、体が疼いて仕方なくなる。レイは自ら鎖で体を縛り、依存症の苦しみと戦う。

ラザラスは町の洋服店へ行き、レイ用のドレスを買う。アンジェラには薬のお礼に野菜を渡し、穏やかに話をする。ラザラスも優しいアンジェラに好意を持ち始める。

ラザラスの留守に彼の家を訪ねてきた近所の少年は、レイに童貞を奪われる。帰宅したラザラスは少年を追い出し、ちょうどやってきたRLにレイを見せる。RLは驚くが、ラザラスが本気でレイを回復させるつもりだと知り、この事態を受け入れる。ラザラスは少年とも話をして、その晩は4人で夕食を食べることにする。

同じ頃、ロニーが町へ帰ってくる。ロニーは重度の不安症のせいで、海兵隊を懲戒除隊になっていた。いくら電話してもレイが出ないので、ロニーはギルに事情を聞きにいく。しかしギルは、何も知らないとシラをきる。

レイはラザラスの買ってきたドレスに着替え、平和に晩御飯を食べる。劣悪な環境で育ったレイにとって、それは新鮮な体験だった。

その夜、ラザラスはレイの鎖を外してやる。しかし彼女は帰ろうとせず、ラザラスに歌を歌って欲しいと頼む。ラザラスは子供を望んでいたが、ローズがせっかくできた子供を堕胎してしまったつらい過去を語る。ラザラスはギターを弾きながら、“ブラック・スネーク・モーン”という歌を歌う。

一方、ギルもレイと関係があったと知ったロニーは、ギルを殴って車を奪う。

映画『ブラック・スネーク・モーン』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌日、ラザラスはレイと一緒に町へ出る。ラザラスが野菜を売る間、レイはスーパーで働く母親と会う。レイは母親と仲直りしたいと思っていた。しかし母親は、自分の男が娘を虐待していた事実を認めようとせず、レイをさらに傷つける。“あんたを産んだことを後悔している”と言われたレイは、激昂して母親を殴る。

アンジェラと話をしていたラザラスは、スーパーの前に人だかりができているのを見て店内へ入っていく。レイは店員たちに押さえつけられ、泣き叫んでいた。ラザラスは彼女を抱きかかえ、家に連れて帰る。

その夜、ラザラスはRLたちに頼んで酒場に人を集め、久しぶりにブルースのライブをする。バンドのメンバーも集まり、酒場は満員の客で賑わう。レイはラザラスの歌に酔いしれ、気持ちのいい汗を流す。その様子を、店の外からロニーが見ていた。

翌朝、ラザラスのギター伴奏でレイが歌っていると、銃を持ったロニーが家に入ってくる。ロニーはいきなりラザラスを殴り、彼に銃口を向ける。しかし一歩も引かずに向かってくるラザラスを、撃つことはできない。レイは不安症の発作を起こしたロニーを、優しく抱きしめてやる。

自宅にはRLが呼ばれ、レイとロニーの話を聞く。似たような傷を抱える2人は本気で愛し合っていたが、ロニーには彼女を支え続ける自信がなかった。RLは、どうするか決断するようロニーに迫る。

ロニーはレイとの結婚を決意し、ラザラスは2人のささやかな結婚式を開いてやる。ラザラスはレイを本当の娘のように愛しており、レイもラザラスを父親のように慕うようになっていた。ロニーは結婚指輪の代わりに、レイの腰に金のチェーンを巻く。2人の出発を見届けたラザラスの隣には、アンジェラがいた。

車で走っていたロニーは、後方から大型トラックに煽られ、不安症の発作を起こす。レイも恐怖を感じて、依存症の発作が出そうになる。しかし彼女は腰に巻かれたチェーンを握りしめ、気持ちを落ち着かせる。そして苦しむロニーを抱きしめ、歌を歌ってやる。

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