川奈つぐみは飲み会の席で、高校時代の先輩でもあり初恋の相手である鮎川樹と再会する。活発で明るい鮎川は、大学生のときに事故に遭って車椅子での生活を余儀なくされていた。川奈は予想外の鮎川の姿に戸惑いながらも、再び彼に惹かれていく。
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の作品情報
- タイトル
- パーフェクトワールド 君といる奇跡
- 原題
- なし
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年10月5日(金)
- 上映時間
- 102分
- ジャンル
- ラブストーリー
- 監督
- 柴山健次
- 脚本
- 鹿目けい子
- 製作
- 古久保宏子
西麻美 - 製作総指揮
- 大角正
吉田繁暁
森広貴
津嶋敬介 - キャスト
- 岩田剛典
杉咲花
須賀健太
芦名星
マギー
大政絢
伊藤かずえ
小市慢太郎 - 製作国
- 日本
- 配給
- 松竹、LDH PICTURES
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の作品概要
障害者のリアルな姿や心情が描かれていると高い評価を受けている、有賀リエ原作の少女漫画『パーフェクトワールド』を元に作られている。24歳のごく普通のOLと障害者となった初恋の男性との恋が描かれており、2人の前に様々な困難が立ちはだかる。映画初主演となる杉咲花が主人公の女性を演じ、その相手役を三代目J Soul BrothersとEXILEに所属する岩田剛典が務めている。E-girlsが担当した主題歌はこの映画のために作られており、作品にピッタリと合う切ないバラードとなっている。
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の予告動画
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の登場人物(キャスト)
- 鮎川樹(岩田剛典)
- 26歳。川奈の先輩。一級建築士。大学生の頃事故に遭い、車椅子での生活を余儀なくされる。自由に動けないことから、誰とも付き合わず一生1人で生きることを決意する。
- 川奈つぐみ(杉咲花)
- 24歳。インテリアコーディネーター。高校生の頃、鮎川のことが好きだった。
- 是枝洋貴(須賀健太)
- システムエンジニア。川奈の同級生で、川奈のことを一途に思っている。
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』のあらすじ(ネタバレなし)
川奈つぐみは飲み会の席で、高校時代の先輩でもあり初恋の相手である鮎川樹と再会する。川奈から見た鮎川は、楽しそうにバスケットボールを行い、眩しい笑顔がよく似合う男性だった。だが、再会した鮎川は下半身が動かず、車椅子生活を余儀なくされていた。大学3年生の頃に事故に遭ってしまったのだ。
鮎川は建築士として一生懸命働いていた。川奈は我武者羅に頑張る鮎川の姿を見て、彼に再び惹かれていくのを感じた。しかし、鮎川は自分が満足に動けないことから、誰とも付き合わず一生1人で生きていくことを心に決めていた。川奈は鮎川への思いが溢れ、好きであることを伝えた。2人は付き合うようになるが、川奈の親が交際に反対するなど、様々な困難が立ちはだかる。
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の感想・評価
障害者との恋
有賀リエ原作の少女漫画『パーフェクトワールド』を元に作られている。原作の設定では主人公の川奈つぐみと鮎川樹は同級生である。漫画と映画では細かな違いがあるものの、主軸となっている身体障害者との恋という点に変わりはない。
『パーフェクトワールド』は他の漫画や小説とは違い、障害者が抱える葛藤がリアルに表現されている点に高い評価がつけられている。これは、有賀リエが実際に障害者や関係者に取材を行った上で、漫画を描き上げているからである。障害者が恋愛相手に対してどんな気持ちを抱いているのか、どんな葛藤を持っているのか、当事者ではないと分からなかった苦しみが描き出されている。少女漫画が原作だが、若い女性だけではなく幅広い年代の人の心に深く響く作品になっている。
E-girls『Perfect World』
映画の主題歌は、E-girlsの『Perfect World』である。この映画のために作られた楽曲で、切ない作品の雰囲気とぴったりと合う素敵なバラードになっている。E-girlsにとってこの曲が、初の邦画主題歌となった。いつもは活発でアップテンポな曲が多いE-girlsだが、登場人物達の苦悩や愛しい思いが溢れるような世界観が見事に表現されている。
作詞を担当したのは、LDHに所属している小竹正人である。小竹は本作品の他に、EXILEの『Heavenly White』や斎藤工の『サクライロ』を手掛けている。また、作詞業の他に『空に住む』などの小説も出版している。E-girlsのボーカル3人の美しい歌声と、小竹の繊細な歌詞に注目しながら映画を楽しんで欲しい。
杉咲花×岩田剛典
杉咲花はTBS系ドラマ『夜行観覧車』での演技が注目され、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』や日本テレビ系列の連続ドラマ『学校のカイダン』など、多くのドラマに出演するようになった。映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)では「第40回日本アカデミー賞・最優秀助演女優賞」を受賞しており、若手女優の中でも演技力に定評がある。本作品はそんな杉咲にとって初の主演映画となった。
杉咲の相手役であり下半身に障害を負っている難しい役を、三代目J Soul BrothersとEXILEに所属する岩田剛典が務めている。岩田は初主演映画作品となった『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(15)で、「第41回報知映画賞・新人賞」や「第40回日本アカデミー賞・新人賞」などの素晴らしい賞を受賞している。そんな役者として確かな実績がある杉咲と岩田が共演することでどんな化学反応を起こすことになるのか、とても興味深い作品になっている。
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の公開前に見ておきたい映画
植物図鑑 運命の恋、ひろいました
岩田剛典が高畑充希と共に主演を務めている。有川浩原作の恋愛小説『植物図鑑』を元に作られており、漫画化もされている作品。元々は角川書店のケータイ小説サイトで連載されていた作品で、読者からの人気も高く「第1回ブクログ大賞」を受賞している。小説は累計発行部数80万部を超える大ヒット作となった。
河野さやかは親類から結婚を急かされ、あまり幸せではない日々を過ごしていた。そんな時、自分を拾ってくれないかと男性に声を掛けられる。河野は予想外の言葉に驚きながら、その謎の男性・樹と暮らすことになった。樹は優しく温かく、河野の生活の中に溶け込んでいった。河野は名前しか知らない彼に惹かれていくが、突然樹が姿を消してしまう。
トイレのピエタ
杉咲花がヒロインを演じており、「第7回TAMA映画賞・最優秀新進女優賞」などの賞を受賞している作品。ロックバンドRADWIMPSのボーカルである野田洋次郎が、主人公を演じたことでも話題を集めた。この映画は松永大司監督が、漫画家の手塚治虫が生前残した日記を元に脚本を執筆している。
園田宏は画家になる夢を諦め、バイトをしながら生活していた。そんなある日、突然倒れてしまう。検査の結果を聞くことになるが、元恋人と喧嘩してしまい1人で聞くことになる。そんな時、ロビーで男性と口論にしている女子高生・真衣の姿を見かける。園田は真衣に妹役を頼み、一緒に聞いてもらうことにした。医師からは胃に悪性の腫瘍ができていて、3ヶ月しか余命がないことを教えられる。園田は不安に苛まれるが、病室で知り合った患者達や真衣の存在に救われていく。
詳細 トイレのピエタ
男と女
ラブストーリー映画。韓国で実力派俳優として人気を集めているチョン・ドヨンとコン・ユが主演を務め、キャンプ場で偶然出会った2人の禁断の恋が描かれている。監督・脚本を担当しているのは、『チャーミング・ガール』(05)で「第9回釜山国際映画祭・ニューカレンツ(最優秀アジア新人作家)賞」を受賞したイ・ユンギ。
冬のフィンランドでサンミンとギホンは出会った。2人は名前を知らないまま、一夜の恋に落ちてしまう。ギホンはサンミンのことが忘れられず、ソウルに戻ってから会いに行った。だが、2人は結婚しており、子供もいた。サンミン達の恋は、決して許されぬ禁断の恋だった。それでも惹かれていくことを止められない2人は、果たしてどんな結末を選ぶのだろうか。
詳細 男と女
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の評判・口コミ・レビュー
パーフェクトワールド 君といる奇跡
普通に良い映画だったな。胸キュンするシーンは口押さえてないと奇声あげそうになった。少し考えさせられる映画でしたね。— チャーリーパピコ (@nanimomo459han) 2018年10月7日
この秋一番の名作🎬🎦
純愛ラブストーリー💕
『パーフェクトワールド
君といる奇跡』真実の愛とは?
単なるキラキラ映画ではありません。
幾つもの困難をも乗り越える
一途な想いが奇跡を起こします✨#岩田剛典 #がんちゃん #杉咲花 #パーフェクトワールド pic.twitter.com/Y4aT2wHqZs— mamipon@gun (@mamiponhappy) 2018年10月7日
『パーフェクトワールド 君といる奇跡』見た。障害という触れ難い問題に結構踏み込んでいて、特に当事者達以外の人たちも視界に収めているのは感心。なんですがラストのラストでいきなり距離を取られてしまって「今までのはいったい…」となってしまいました。うーん、あの結論でいいんでしょうか。
— M太郎 (@akai_pistol) 2018年10月7日
『パーフェクトワールド 君といる奇跡』
恋愛において「自分が側にいてもいいのか」と思ってしまうことは誰にでも少しはある。
でもきっと「この人の側にいたい」と思える人を大切にすることが恋愛においては大事なのだろう。
もっと健常者と障害者の恋愛の新しい切り口が見たかった。— S (@4mi2hiroya) 2018年10月7日
『パーフェクトワールド 君といる奇跡』有賀リエの同名原作漫画を岩田剛典と杉咲花のW主演で実写映画化した本作は、嫌な奴が出てこない〝パーフェクトワールド〟で繰り広げられる純愛物。本作を観ると、相手の幸せを想うことが愛なのだと痛感する。 https://t.co/GvP28nqzKJ
— 矢口晶一 (@tamagawajyousui) 2018年10月7日
映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』のまとめ
原作の漫画は実際に障害者や関係者にインタビューを受けており、障害者となった人がどんな思いを抱きながら日々を生き、恋に対してどんな思いを抱いているのかリアルな姿が描かれている。そこには、綺麗な言葉だけでは片づけられない、深い苦しみと葛藤がある。岩田剛典はそんな難しい役をきちんと演じ切っている。惹かれ合った主人公達が様々な困難にぶち当たりながらどんな道を歩んで行くのか、涙なくしては見られない展開が待っている。
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