叔父の屋敷で暮らし始めた10歳のルイスは、屋敷の壁の中に世界を滅ぼす恐ろしい時計が隠されていることを知り、ポンコツ魔法使いの叔父とエリート魔女と3人で、世界を救うために奔走する。アンブリン・エンターテイメントが贈る話題のファンタジー。
映画『ルイスと不思議の時計』の作品情報
- タイトル
- ルイスと不思議の時計
- 原題
- The House with a Clock in Its Walls
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年10月12日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- ファンタジー
アドベンチャー - 監督
- イーライ・ロス
- 脚本
- エリック・クリプキ
- 製作
- ブラッドリー・J・フィッシャー
ジェームズ・バンダー・ビルト
エリック・クリプキ - 製作総指揮
- ウィリアム・シェラック
トレイシー・ネイバーグ
レータ・カログリディス
マーク・マクネア - キャスト
- ジャック・ブラック
ケイト・ブランシェット
オーウェン・バカーロ
レネー・エリス・ゴールズベリー
サニー・スリッチ
カイル・マクラクラン - 製作国
- アメリカ
- 配給
- 東宝東和
映画『ルイスと不思議の時計』の作品概要
1973年に発表されたファンタジー小説『壁のなかの時計(ジョン・ベレアーズ著)』を実写映画化した作品。製作はスティーブン・スピルバーグが設立したアンブリン・エンターテイメント。『グリーン・インフェルノ』(15)や『ノック・ノック』(16)で知られるイーライ・ロスが、ファンタジー映画の監督に初挑戦している。二流の魔法使いには個性派俳優のジャック・ブラック、頼りになるエリート魔女には実力派女優のケイト・ブランシェットがキャスティングされている。
映画『ルイスと不思議の時計』の予告動画
映画『ルイスと不思議の時計』の登場人物(キャスト)
- ルイス・バーナベルト(オーウェン・バカーロ)
- 10歳の少年。両親を亡くして孤児になったため、叔父ジョナサンの屋敷で暮らし始める。ジョナサンが魔法使いであることは知らなかった。
- ジョナサン・バーナベルト(ジャック・ブラック)
- ルイスの叔父。時計だらけの古い屋敷で暮らしている二流の魔法使い。
- フローレンス・ツィマーマン(ケイト・ブランシェット)
- ジョナサンの隣家で暮らすエリート魔女。とても頼りになる。
映画『ルイスと不思議の時計』のあらすじ(ネタバレなし)
10歳のルイスは両親を亡くし、孤児になってしまったため、叔父のジョナサンの屋敷で暮らすことになる。ジョナサンの屋敷はとても古くて、不思議な時計がたくさん置かれていた。しかも、ジョナサンは二流のポンコツではあるが実は魔法使いで、隣家で暮らす上品なご婦人のツィマーマンはエリート魔女だった。
ジョナサンの屋敷で暮らすうち、ルイスは魔法の世界に魅了されていく。そんなある日、ルイスは屋敷の壁の中に世界を滅ぼす恐ろしい時計が隠されていることを知り、ジョナサンとツィマーマンと力を合わせて、魔法の時計を探し始める。果たして、ルイスたちは魔法の時計が鳴る前にそれを探し出し、時計の謎を解いて、この世界を救うことができるだろうか?
映画『ルイスと不思議の時計』の感想・評価
あのイーライ・ロスが子供向けファンタジー映画の監督?
1973年に発表されたジョン・ベレアーズの小説『壁のなかの時計』は、「孤独な少年が魔法使いの叔父と魔女と協力して、世界を破滅から救う」という、表面的にはファンタジーの王道のような物語だ。この物語を映画化するのに、なぜ監督が“新世代ホラーの帝王”と称されるイーライ・ロスなのか、不思議に思った人も多いのではないだろうか。実は、児童向けとされるジョン・ベレアーズの原作小説もゴシックホラー・ファンタジーであり、死人を蘇らせる黒魔術や墓の中から復活する邪悪な魔女といったホラー要素が組み込まれている。それを知ると、イーライ・ロスが監督であることも頷ける。
予告編の映像を見ると、確かにジョナサンの屋敷は不気味な雰囲気が漂っており、照明も薄暗い。ただ、ガチガチのダーク・ファンタジーではなく、『アダムス・ファミリー』(91)のようなホラー・コメディのニュアンスもあるので、怖がりの子供にも大丈夫そうだ。
ジャック・ブラックとケイト・ブランシェトの共演
可愛らしいルイス少年の叔父で、二流のポンコツ魔法使いジョナサンを演じるのは、『愛しのローズマリー』(01)や『スクール・オブ・ロック』(03)で知られるジャック・ブラック。ジャック・ブラックはとても器用な俳優なので、コメディのみならず、『カンフー・パンダ』(07)や『アイス・エイジ』(02)といったアニメ映画での声の演技にも定評がある。
一方、ジョナサンの隣人でエリート魔女のツィマーマンを演じるのは、『アビエイター』(04)と『ブルージャスミン』(13)で2度のオスカーを受賞しているケイト・ブランシェット。『ブルージャスミン』の監督を務めたウディ・アレンは、彼女の演技を“偉大”だと大絶賛している。“実力派”という看板を背負った女優は数多く存在するが、ケイト・ブランシェットにはさらに“天才肌”という言葉を付け加えた方がいいのかもしれない。そんな天才肌の実力派女優ケイト・ブランシェットと超個性派俳優ジャック・ブラックがイーライ・ロス監督のファンタジー映画で共演とは、それだけでも面白い。
楽しみな日本語吹き替えキャスト
大人向けの海外映画は字幕版で見るが、アニメやファンタジー映画は日本語吹き替え版で楽しむという人は多い。子供と一緒に見るような作品であれば、なおさらだ。その場合、日本語吹き替え版のキャストが誰なのかは、非常に気になるところ。
本作で主人公のルイス少年の吹き替えを担当するのは、『名探偵コナン』シリーズの江戸川コナン役や『魔女の宅急便』(89)のキキ役などで知られる日本声優界の大御所・高山みなみだ。日本版予告編のナレーションも高山が担当しており、彼女の声を聞いただけで胸が高鳴る。さすがにベテランなだけあって、彼女の声には、人を高揚させる魅力がある。
そして、ジャック・ブラックの吹き替えを担当するのが、最近めきめきと活躍の場を広げている佐藤二朗。俳優としてのキャリアは20年を超える佐藤だが、洋画実写版の吹き替えは初挑戦ということで、こちらも期待が高まる。佐藤は『HK 変態仮面』(13)の真面目仮面役やSNSでも抜群のコメディセンスを発揮しているし、人情味のある人柄でも知られている。その雰囲気が、ポンコツだけど甥っ子想いの魔法使い役にピッタリだ。『インサイド・ヘッド』(15)のビンボン役や『メアリと魔女の花』(17)のフラガナン役も良かったので、今回もきっといい声の演技をしているはず。
映画『ルイスと不思議の時計』の公開前に見ておきたい映画
ヒューゴの不思議な発明
1930年代のパリ。孤児のヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、亡き父の遺した壊れた機械人形の修理をしながら、駅の時計台の中で暮らしている。ある日、おもちゃ屋で機械人形の修理に必要な部品を盗もうとしたヒューゴは、店主のジョルジュ・メリエス(ベン・キングスレー)に捕まり、修理方法が書かれた手帳を取り上げられてしまう。ジョルジュの養女のイザベル(クロエ・グレース・モレッツ)と仲良くなったヒューゴは、彼女に協力してもらい、機械人形の秘密を解き明かしていく。
原作はブライアン・セルズニックの小説『ユゴーの不思議な発明』。巨匠マーティン・スコセッシ監督が初めてデジタル3Dを使ったファンタジー映画に挑戦し、批評家から絶大な支持を集めた。この物語に登場するジョルジュ・メリエスは実在の人物で、“世界初の職業映画監督“と呼ばれたフランスの映画製作者だ。そのため、”映画への愛“は本作の大きなテーマになっているが、スコセッシ監督自身は、「12歳になる娘のために作った」と語っている。その言葉通り、本作には「この世界に不要な人なんていないんだよ、みんな大事なんだ」という、子供たちへの優しいメッセージが込められている。
詳細 ヒューゴの不思議な発明
ハリー・ポッターと賢者の石
孤児のハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)は、意地悪な伯母家族に虐げられる孤独な日々を送っていた。しかし、11歳の誕生日に、死んだ両親が高名な魔法使いだったことを知り、ホグワーツ魔法魔術学校への入学を決める。ハリーは行きの汽車で知り合ったロン(ルパート・グリント)とハーマイオニー(エマ・ワトソン)と友達になり、ホグワーツでの日々を楽しむ。ここでの生活にも慣れた頃、ハリーたちは学校に隠された「賢者の石」の秘密に気づき、自分たちでそれを守ろうとするのだが…。
1997年にイギリスの作家、J・K・ローリングが発表した同名ファンタジー小説を原作とした実写映画。世界的ベストセラーとなった原作小説の世界観を忠実に再現したファンタジー・アドベンチャーになっており、映画も世界中でメガヒットを記録して、熱狂的なファンを生んだ。物語の面白さもさることながら、原作小説のイメージを遥かに超えるファンタジックな映像世界は、子供だけでなく、大人も夢中にさせる強力な魔力を持っている。この作品を見る度に「ああ、私も7と1/2番線からホグワーツ特急でホグワーツへ行って、あの世界を冒険してみたい」とため息をついてしまう人は多いのではないだろうか。それほどこの作品には、色褪せない魅力があるのだ。
魔法使いの弟子
10歳の時にバルサザール(ニコラス・ケイジ)という魔法使いから「君は偉大な魔法使いの後継者だ」と告げられたデイヴ(ジェイ・バルチェル)は、それを幻覚だと思い込んだまま、物理オタクの大学生になっていた。しかし、バルサザールが再びデイヴの前に現れ、世界を破壊しようとしている邪悪な魔法使い(アリス・クリーグ)と戦うよう迫ってくる。
ディズニーの長編アニメーション『ファンタジア』(40)の中の「魔法使いの弟子」を基にした実写映画で、ニコラス・ケイジが製作と主演を務めている。1000年前に勃発した魔法使い同士の戦争が現在も続いているという設定で、冴えない物理オタクの大学生が、偉大な魔法使いの後継者になるため、ニコラス・ケイジ扮する魔法使いから、魔法の修行を受けることになる。世界を滅ぼそうとしている邪悪な魔法使いはかなり手強いのだが、デイヴは物理の知識を活かしてプラズマ放射装置を作り、強力な魔力に対抗しようとする。この魔法と科学がぶつかり合うクライマックスの戦いは、なかなか見応えがある。中世の魔法使いと現代の大学生が師弟関係になるという設定も面白く、大真面目に魔法使いを演じているニコラス・ケイジを見るのも楽しい。
詳細 魔法使いの弟子
映画『ルイスと不思議の時計』の評判・口コミ・レビュー
映画『ルイスと不思議の時計』を観てきた。両親を亡くした少年が伯父に引き取られるが、実は魔術師で不思議な家だったという話。本格的なファンタジーですが、コメディ要素を強くし過ぎてちょっとブレちゃった印象。作風が80年代っぽくて、今観ると脚本の雑さと演出の古さを感じてしまったかも。
— Pumpkinhead (@PHead) 2018年10月14日
「ルイスと不思議の時計」を
観終わりました🕰🧙♀️観る前は楽しいお話だと思っていたのですが…ホラーですね😅
あの家には住みたくないなぁ(笑)
(注)過激なシーンはありません🎬ジョナサンとツィマーマンの口喧嘩が
面白かったです(笑)次回作を作ってほしいと思った
素敵な作品でした😌 pic.twitter.com/9s9WvlclVD— あおじる(♂・O型・LV36・🐶) (@aojiruota) 2018年10月14日
ルイスと不思議の時計…ケイト様とジャック・ブラックに好きな様に演じさせているのかしら?とさえ思え…何故かほんのり漂うB級感。(子供向けだから怖い描写に気を使ってる)1970年代の本が原作ということでストーリーは読めるので、他の部分で遊んでいるというか。小さな子供達には面白いと思う
— R.Miura (@Ruriko_Miura) 2018年10月13日
『ルイスと不思議の時計』ファンタジーだけど悪趣味造形やJBとケイト様の悪口雑言軽口合戦がとても楽しく。先行魔法使い映画とどこか似通ってしまうのは仕方ないが、それでも違う見せ方をしようとしてるかな。家族の物語なのが好き。エンドロールも好み。
— べし_酒(東京) (@besi_sake) 2018年10月13日
ルイスと不思議の時計見ました。全般としては面白い作りになってたけど子供だましの面白さ感。伏線っぽいのに回収されないシーンとか、大事な設定っぽいのに伏線なしで突然出てくる感じとかで、知らないけど原作あってむりやり詰め込んだとかなのかな?という印象。
— Takuya Takeuchi (@taketakutw) 2018年10月13日
映画『ルイスと不思議の時計』のまとめ
ジョン・ベレアーズの原作小説は『ルイスと魔法使い協会』シリーズとして、続編『魔法の指輪』(76)が発表され、著者のベレアーズが亡くなった後も、彼の原案を基にしたシリーズが続いてきた。もし、映画化第1弾となる『ルイスと不思議の時計』がヒットすれば、映画の方もシリーズ化されるかもしれない。原作は“ハリー・ポッターの原点”とも言われているファンタジー小説なので、映画化を待ち望んでいたファンは多い。この秋は、家族みんなで『ルイスと不思議の時計』の世界を冒険しよう!
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