ハルオ・サカキは2万年の歳月をかけて成長したゴジラ(ゴジラ・アース)を倒すため、武装要塞都市「メカゴラシティ」を使うことにした。だが、異星人「ビルサルド」の勝手な行動により、仲間のユウコが脳死状態になってしまう。
映画『GODZILLA 星を喰う者』の作品情報
- タイトル
- GODZILLA 星を喰う者
- 原題
- なし
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年11月9日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- SF
アクション
アニメ - 監督
- 静野孔文
瀬下寛之 - 脚本
- 虚淵玄
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 宮野真守
櫻井孝宏
花澤香菜
杉田智和
梶裕貴
諏訪部順一
三宅健太
堀内賢雄 - 製作国
- 日本
- 配給
- 東宝映像事業部
映画『GODZILLA 星を喰う者』の作品概要
『GODZILLAシリーズ・三部作』の完結編に当たる作品。アニメ映画『名探偵コナンシリーズ』の監督である静野孔文と、アニメ映画『亜人シリーズ』の総監督を務めていた瀬下寛之がタッグを組み、監督として作品に携わっている。「第8回東宝シンデレラオーディション」で初代アーティスト賞を受賞したXAIが、三部作全ての主題歌を担当している。本作品は「第31回東京国際映画祭」のクロージング作品に選ばれている。
映画『GODZILLA 星を喰う者』の予告動画
映画『GODZILLA 星を喰う者』の登場人物(キャスト)
- ハルオ・サカキ(宮野真守)
- 24歳。人類。大尉。「ゴジラ・アース」に目の前で両親を殺されており、強い復讐心を抱いている。「ゴジラ・アース」を倒すために、皆を指揮している。
- メトフィエス(櫻井孝宏)
- 異星人「エクシフ」。大司教。ハルオの良き理解者。故郷を「ギドラ」に滅ぼされている。
- ユウコ・タニ(花澤香菜)
- 19歳。人類。曹長。ハルオの幼馴染。「ゴジラ・アース」との戦闘時のある出来事から、脳死状態になる。
- マーティン・ラッザリ(杉田智和)
- 34歳。人類。少佐。環境生物学者。好奇心旺盛な性格。
映画『GODZILLA 星を喰う者』のあらすじ(ネタバレなし)
ハルオ・サカキは2万年の歳月をかけて成長したゴジラ(ゴジラ・アース)を倒すため、武装要塞都市「メカゴラシティ」を使うことにした。だが、異星人「ビルサルド」の勝手な行動により、予期せぬ形でゴジラ・アースとの戦いが始まってしまう。ハルオは仲間のユウコとビルサルドのベルベと共に、ヴァルチャーと呼ばれる戦闘機に乗ってゴジラ・アースを誘導することになった。
ビルサルドのリーダーであるガルグはゴジラ・アースを倒すため、ヴァルチャーに乗っているハルオ達の体に強制的にナノメタルを取り込もうとした。ハルオはフツア族の姉妹によって救われるが、ユウコが脳死状態になってしまう。しかも、ハルオはユウコを救うために戦闘を放棄したため、ゴジラ・アースを倒すための唯一の機会を失ってしまう。
ハルオはゴジラ・アースを倒すこともユウコも救うこともできなかった自分に苦悩する。その一方で、異星人「エクシフ」のメトフィエスは、ある目的のために信者を増やしていった。
映画『GODZILLA 星を喰う者』の感想・評価
三部作完結編
本作品は『GODZILLAシリーズ・三部作』の完結編に当たる作品である。『GODZILLAシリーズ』は『ゴジラシリーズ』初のアニメーション映画として製作された。監督を務めたのは、アニメ映画『名探偵コナンシリーズ』の監督としても有名な静野孔文と、アニメ映画『亜人シリーズ』の総監督を務めた瀬下寛之である。ストーリー原案と脚本を担当した虚淵玄は、映画『魔法少女まどか☆マギカシリーズ』の脚本を担当したことで有名な人物である。
『GODZILLAシリーズ』の前哨譚に当たる作品が、小説として発売されている。映画の脚本を担当した虚淵玄が監修を務めており、ライトノベル作家として活躍している大樹連司が執筆を担当している。今回の映画だけではなく、かつての作品に登場した怪獣や兵器なども小説内に登場するため、従来のファンも楽しめる内容になっている。
地球を取り戻すための戦い
1作目となる『GODZILLA 怪獣惑星』(17)では、ゴジラが突然地球に現れ、人間や異星人達が宇宙に追われた約22年後の姿が描かれている。人々は宇宙船での狭い空間での生活に耐えられず、精神的にも肉体的にも疲弊していた。そこで、地球に戻ることにした。しかし、亜空間航行の影響で、辿り着いた地球は約2万年の月日が経過していた。その地球でゴジラの生存が確認できたため、人々はゴジラの殲滅のために動き始めた。
2作目の『GODZILLA 決戦機動増殖都市』(18)では、2万年間成長を続けていたゴジラ(ゴジラ・アース)の攻撃により怪我を負った部隊が、地球に生存していた人型種族のフツア族に助けられたところから物語が始まる。フツア族とは一体どんな存在なのか、ゴジラ・アースを倒すことはできるのか、物語に更なる謎が加わることになる。
人類以外の種族
物語の主人公であるハルオ・サカキは、地球で産まれた人間である。だが、この作品には人類以外の種族が登場する。信仰深い種族の異星人「エクシフ」。エクシフの大司教であるメトフィエスは、ハルオの良き理解者として、彼の動きを近くで見守っている。また、優れた科学力を持つ異星人「ビルサルド」は、ゴジラに対抗するため、人類と協力してメカゴジラを開発したことがあった。
2万年後の地球に生存していた「フツア族」。フツア族は言語を話さず、テレパシーを用いて会話を行う。いずれの種族も見た目は人類とよく似ているが、考え方や行動心理などが人類とは異なるため、その違いが興味深いと思う。異星人が登場するからこそ、人類としてどう動くべきなのか、異星人の考えをどの部分まで受け入れるべきなのか、色んな角度から物事を考えることができるのでおもしろいと思う。
映画『GODZILLA 星を喰う者』の公開前に見ておきたい映画
GODZILLA 怪獣惑星
アニメ映画『GODZILLA シリーズ』の1作目に当たる作品。人気声優・宮野真守が主人公の声を担当している。また、ヒロインのユウコ・タニ役を務めたのは、『STEINS;GATEシリーズ』の椎名まゆり役を担当していることで有名な花澤香菜である。「第8回東宝シンデレラオーディション」で初代アーティスト賞を受賞したXAIが、主題歌を担当している。
ハルオ・サカキは幼い頃地球で暮らしていた。だが、怪獣「ゴジラ」が突如現れ、平穏な暮らしも両親も全て奪われてしまう。ハルオは必ず敵を取ると誓い、「ゴジラ」への憎しみを抱き続けた。人類は異星人達と共に、宇宙へと脱出した。約22年後、宇宙に逃げた者達は、地球に帰還することを決める。ハルオは故郷を取り戻すため、仲間達と共に「ゴジラ」と戦うことになった。
ロラックスおじさんの秘密の種
宮野真守が物語の中心人物・少年テッドの声を担当している。ドクター・スース原作の児童書『The Lorax』を元に作られている。主人公のロラックスおじさんの声を、志村けんが担当したことでも話題を集めた作品。また、トータス松本が謎の老人・ワンスラー役を務めており、劇中で素晴らしい歌声を披露している。
ここは木も花も全て人口で作られた街である。ある日、テッド・ウィギンスは思いを寄せているオードリーが、本物の木が見たいと願っていることを知る。テッドはオードリーのために木を探すことにした。そこで、秘密を握る老人・ワンスラーと出会う。テッドは緑が溢れたかつての世界を見つける。その森を守っていたのは、「ロラックスおじさん」だった。
名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)
静野孔文監督の代表作。青山剛昌原作の人気漫画『名探偵コナン』の劇場版作品。シリーズの21作目に当たり、「百人一首」が物語のキーワードになっている。興行収入は68.9億円を超えており、2017年の邦画興行収入で第1位を記録している。お笑い芸人の宮川大輔と女優の吉岡里帆がゲスト声優として参加している。
高校生探偵・服部平治のことを、「未来の旦那さん」と呼ぶ少女が現れる。その少女の名前は大岡紅葉。皐月会に所属する、百人一首の高校生チャンピオンだった。その一方で、服部やコナン達がいる日売テレビのビルの爆破予告メールが、大阪府警に届いていた。大阪府警は悪戯を疑いながらも、人々の避難を開始した。その直後、ビルの大規模な爆発が起こってしまう。
映画『GODZILLA 星を喰う者』の評判・口コミ・レビュー
『GODZILLA/星を喰う者』
劇場で鑑賞してきたアニゴジ1、2に続く最終章は、“科学の進歩”と“消滅”の先にある“神”など哲学的かつ宗教的な領域にまで踏み込む。
新解釈と言われればそうかもしれないが、これを“ゴジラ”というフォーマットでやる必要があったのか疑問。
怪獣映画が観たかった(^^;) pic.twitter.com/F377M3ULuM
— Hidezou (@hidezou777) 2018年11月10日
『GODZILLA 星を喰う者』を鑑賞。アニメでしか表現し得ないギドラの設定を含め、最後までSFマインドを貫き、尚且つ東宝特撮映画へ目配せした三部作に満足。人類の叙事詩を見る思い。ゴジラに挑む男、ハルオのドラマも昇華されている。
ポリゴン・ピクチュアズの次回作が楽しみです。#アニゴジ pic.twitter.com/9xU8RqH8jV— のざわよしのり (@mad_yn) 2018年11月9日
『GODZILLA 星を喰う者』立川極爆にて。
詳しくないのでなんとなくの所感なんだけど、結局このシリーズ、ゴジラファン向けじゃなくて、虚淵って人のファン向け映画な気がする。
どちらにも大した思い入れのないわたしには、貶す程酷いとは思わないし、別に褒めどころもない。
評価に困る作品。 pic.twitter.com/htXI1c6esN— CHOCOMONKEY (@_chocomonkey) 2018年11月10日
『#GODZILLA #星を喰う者』
ああ、最後まで何も変わらなかった。
相変わらず会話シーンばかりで退屈だし、予想通りのことしか起きないし、アクション的な楽しさすら完全に消えちゃった。
結局これはゴジラである必要もアニメでやる必要も最後まで感じない。
これが最後だからもう擁護不能だわ。 pic.twitter.com/8Y1JreBMMF— 🔥怒りの映画当たり屋ヨッシー🔥 (@kurono_dran) 2018年11月10日
『GODZILLA 星を喰う者』
過程の面白くなさは相変わらずだけど、今作はめちゃくちゃ好きだわ…。ギドラ×特異点のビジュアルは完璧だし、各人物の選択は理にかなっていた。3作目にしてようやく虚淵節が炸裂してくれた気がする…。
本当に全く人には勧めないが、今作は俺は好きです! pic.twitter.com/6GUHbLKs4r— べすた@ユアン来日ありがとう🎈 (@pacific_boy525) 2018年11月10日
映画『GODZILLA 星を喰う者』のまとめ
本作品は『GODZILLAシリーズ・三部作』の完結編に当たる作品である。「ゴジラシリーズ」としては第30作品目~32作品目に当たり、初めての長編アニメ映画となった。主人公のハルオは幼い頃地球で暮らしていたときのことを覚えており、自分達を宇宙へと追いやったゴジラに並々ならぬ憎しみを抱いている。そんな彼だが、ゴジラとの戦いを続ける内にこのまま戦い続けていいのか、異星人のことを信用してもいいのか苦悩することになる。派手なアクションや戦闘シーンだけではなく、主人公の内面についてもスポットが当てられているため、感情移入しやすくおもしろい作品だと思う。
みんなの感想・レビュー