月面探査機が白い影を撮影し、ニュースになるほど話題になった。野比のび太は、月にいるウサギの影が映ったのではないかと考えた。しかし、同級生にその考えを馬鹿にされてしまう。のび太はドラえもんの助けを借り、月にウサギの王国を作ることにした。
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』の作品情報
- タイトル
- ドラえもん のび太の月面探査記
- 原題
- なし
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2019年3月1日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- SF
アドベンチャー
アニメ - 監督
- 八鍬新之介
- 脚本
- 辻村深月
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 水田わさび
大原めぐみ
かかずゆみ
木村昴
関智一
皆川純子
広瀬アリス
中岡創一 - 製作国
- 日本
- 配給
- 東宝
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』の作品概要
「映画ドラえもんシリーズ」の監督を二度経験した八鍬新之介が、再び監督として作品に携わることになった。脚本を担当したのは、作家の辻村深月である。辻村は原作者である藤子・F・不二雄のファンであり、5歳の頃から映画のドラえもんを視聴していた。27歳の若きシンガーソングライター、平井大が主題歌の担当に抜擢されている。ゲスト声優として俳優の吉田鋼太郎・柳楽優弥、女優の広瀬アリス、お笑い芸人の中岡創一・高橋茂雄が参加している。
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』の予告動画
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』の登場人物(キャスト)
- ドラえもん(水田わさび)
- 22世紀から来たネコ型ロボット。ひみつ道具を使い、のび太の手助けをしている。ひみつ道具「異説クラブメンバーズバッジ」を使い、月にウサギの王国を作る。
- 野比のび太(大原めぐみ)
- 小学生。月にウサギがいると発言し、同級生に笑われてしまう。気弱な性格だが、友達のためなら困難に立ち向かう勇敢さも兼ね備えている。
- ルカ(皆川純子)
- のび太のクラスに転校してくる。不思議な雰囲気を漂わせた少年。常に帽子を被っている。
- ルナ(広瀬アリス)
- 月の裏側に暮らしている。エスパルという不思議な力を操る。
- ディアボロ(吉田鋼太郎)
- 侵略者。ある目的のため、エスパルの力を必要としている。
- ゴダート(柳楽優弥)
- ディアボロの部下。ディアボロの命令で、エスパルの力を持つ者達を誘拐する。
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』のあらすじ(ネタバレなし)
月面探査機が白い影を撮影し、ニュースになるほど話題になった。小学生の野比のび太は月に誰かが住んでいるのだと思い、月にいるウサギの影が映ったのだと主張した。だが、同級生達に笑われてしまう。
のび太はネコ型ロボットのドラえもんの助けを借り、月の裏側にウサギの王国を作ることにした。そして、転校生のルカ、同級生のジャイアン、スネ夫、しずかちゃんを王国に招待した。
のび太達はエスパルという不思議な力を持った子供や少女・ルナに出会う。実は、ルナ達の種族は、人に見つからないよう密かに月の裏側で暮らしていた。そんな彼女達の前に、侵略者が現れる。侵略者はある目的のためにエスパルの力を必要としており、人々を攫っていった。そして、友達であるのび太達を守るために、ルカも捕まってしまう。
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』の感想・評価
脚本・辻村深月
辻村深月は今までに「2011年吉川英治文学新人賞」や「2012年直木三十五賞」など、数々の素晴らしい賞を受賞している作家である。代表作としては、松坂桃李が主演を務めて映画化もされた『ツナグ』や、オムニバスドラマとしてWOWOWの連続ドラマWで公開されたこともある『鍵のない夢を見る』がある。
辻村が映画脚本を担当したのは、本作が初である。しかし、5歳の頃からドラえもんの映画を視聴していたり、『ドラことば 心に響くドラえもん名言集』を出版していたりと、ドラえもんとの関わりはとても深い。また、藤子・F・不二雄作品のファンであることを公言しており、作風にも影響を受けている部分が見られる。そんな辻村が脚本を担当しているため、長年の「映画ドラえもん」のファンの方も安心して見ることができる作品になっている。
多彩なゲスト声優
「映画ドラえもんシリーズ」は毎作品多彩なゲスト声優が参加している。2018年に公開された『ドラえもん のび太の宝島』では、女優の長澤まさみと俳優の大泉洋が参加している。普段のお芝居とはまた一味違う、俳優達の声の演技を聞くことができるのも「映画ドラえもんシリーズ」の魅力の1つである。
本作では、俳優の吉田鋼太郎・柳楽優弥、女優の広瀬アリス、お笑い芸人の中岡創一・高橋茂雄がゲスト声優として参加している。高橋は2017年に公開された『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』から3年連続で「映画ドラえもんシリーズ」の声優を担当している。広瀬はエスパルという不思議な力を持った少女を演じており、吉田・柳楽・中岡・高橋はのび太達と敵対する侵略者を演じている。
物語の舞台は「月」
今までドラえもん達は不思議な島や海底など、色んな場所を探検してきた。今回彼らが探検することになったのは「月」である。人類が唯一到達したことがある地球外天体でありながら、普段の生活ではあまり気にも留めない存在である。しかし、「月にはウサギが住んでいる」という言い伝えがまことしやかに流れるなど、人々は「月」という存在に不思議な魅力を感じている。
のび太達が出会うエスパルという不思議な力を持った少女・ルナは、見た目はとても人間に近いが、ウサギの耳を生やしているという特徴を持っている。「月」が舞台だからこそ誕生したキャラクターだと言える。
本作の主題歌になっているのは、平井大の『THE GIFT』である。物語の神秘的な雰囲気と平井の澄み切った歌声がとてもマッチしており、これ以上ない感動を味わうことができる。
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』の公開前に見ておきたい映画
ドラえもん 新・のび太の大魔境 ペコと5人の探検隊
八鍬新之介の初監督作品。八鍬は2005年からテレビアニメ版のドラえもんの製作に関わっており、絵コンテや演出を担当している。本作は『ドラえもん のび太の大魔境』(1982)のリメイク作品であり、藤子・F・不二雄生誕80周年とテレビアニメ35周年を記念して制作された。ゲスト声優としてフリーアナウンサーの夏目三久、俳優の小栗旬、お笑いコンビのCOWCOWが参加している。
野比のび太は偶然出会った犬のペコ、同級生のジャイアン、スネ夫、しずかちゃん、猫型ロボットのドラえもんと一緒に、アフリカの秘境へと旅に出かけた。彼らが辿り着いたのは、独自の進化を遂げてきた犬の王国「バウワンコ王国」だった。現在、バウワンコ王国はダブランダー大臣によって乗っ取られようとしていた。ペコは突然話し出し、のび太達に助けを求めた。ペコは一体何者なのだろうか。
劇場版ムーミン パペット・アニメーション ムーミン谷の夏まつり
水田わさびの代表作の1つ。水田はミイの声を担当している。トーベ・ヤンソン原作の児童文学を元に制作されたパペットアニメーション。女優の小泉今日子が日本版のナレーションを担当している。パペットが使われているため、アニメの絵とは一味違い、柔らかい質感と優しい雰囲気が感じられる作品となっている。
ムーミン谷は夏祭りを目前に控えていた。だがそんなある日、いきなり山が火を噴き始め、辺り一面灰とススだらけになってしまう。さらに、水が押し寄せてきて、家の窓から中へと流れ込んだ。谷に暮らす人々は、屋根の上へと避難した。ムーミン一家とその友人達は水に流されてしまい、途方に暮れる。そんな時、大きな家が流されてきたのが見えた。
詳細 劇場版ムーミン パペット・アニメーション ムーミン谷の夏まつり
探偵ミタライの事件簿 星籠の海
広瀬アリスがヒロインの小川みゆき役で出演している。島田荘司原作の小説、御手洗潔シリーズの中の『星籠(せいろ)の海』を元に制作されている。2015年にはドラマ化もされており、玉木宏とKinKi Kidsの堂本光一が共演したことで話題を集めた。市制施行100周年を迎える広島県福山市が物語の舞台になっている。
御手洗潔は人よりも謎をこよなく愛する脳科学者であった。そんな彼の前に、3つの難事件が立ちはだかった。CASE1「死体島」では、半年の間で6回も海岸に死体が上がっている場所の捜査に当たった。そして、CASE2「女性変死体事件」、CASE3「居比家誘拐殺人事件」の捜査も行った。「星籠」の謎が3つの事件に複雑に絡み合っている可能性があった。その謎とは一体何なのか、御手洗は真実に辿り着くことができるのだろうか。
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』の評判・口コミ・レビュー
『映画ドラえもん のび太の月面探査記』鑑賞。月のうさぎの存在を信じる少年を描いた八鍬新之介監督作品。藤子・F・不二雄の遺稿かと思えるほどに「大長編ドラえもん」の世界観を見事に再構築している一本。川村元気の作家性が悪目立ちした『のび太の宝島』とは比ぶべくもないシナリオも素晴らしい。 pic.twitter.com/vTulWOHtko
— だよしぃ (@purity_hair) 2019年3月3日
「ドラえもん のび太の月面探査記」観ました^ ^今年は説教臭くないいつもの映画ドラえもん!って感じで良かった。この映画は『想像力』が大きなメインテーマとなってるので、今年もドラえもんの訴え駆ける声は印象に残りました。また想像力≒機転とするとノビットとしずかちゃんの活躍が凄かったです。 pic.twitter.com/oICVDcstPu
— ぷくぷく少佐🍿 (@j3ap_pmajor) 2019年3月1日
「映画ドラえもん のび太の月面探査記」観た。今年のドラえもん映画もちゃんと名作!笑いどころはちゃんとあるし、最後には泣いた。ドラえもん映画の慣例である寓話的な味付けもグッド。少しの黒さは隠し味。あとはやっぱりスネ夫だなー。かなりのキーキャラクターだったので注目して見てほしいです pic.twitter.com/xEHS0geQoy
— これ@サッカー&映画ブログ (@Ritalin_203) 2019年3月1日
『のび太の月面探査記』
家族で観てきたよ~。
往年のドラ映画だけでなく、メリエスの月世界旅行、SWなどの名作SFのオマージュも満載。いろいろと「?」な所もあったけど、のび太たちが敵に立ち向かう姿はやはり胸アツ!ポスターヴィジュアルにもなってるシーンもグッときた~
楽しかったです(^-^) pic.twitter.com/DKGEy9ifGK— ナオミント (@minmin70) 2019年3月3日
映画ドラえもん のび太の月面探査記、予告通り異説クラブメンバーズバッジのエピソードが元になっているけど『異説=想像力→新しい出会い』という膨らませ方は秀逸。やはり近年の大長編映画らしくシリアスに突入した瞬間の下げ幅が大きいし伏線もかなり多かった。オチの付け方は旧作に近いかもしれない
— thzaq (@SproutsTO) 2019年3月2日
映画『ドラえもん のび太の月面探査記』のまとめ
辻村深月は映画脚本家としては初めての挑戦となるが、作家としての経験は十分にあり藤子・F・不二雄のファンでもあることから、十分に期待できる人物である。本作は月にいるウサギに会いに行くことと共に、友情がテーマになっている。のび太達の中に転校生のルカが加わることでどんな化学反応が生まれるのか、とても楽しみである。映画のドラえもんシリーズはおもしろいコメディ要素だけではなく、登場人物達の心の成長も描かれているため、子供だけではなく大人も楽しめる作品になっている。
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