大学生の窪田颯太は、1年前に他界した幽霊の宮田アキと出会う。アキが残したカセットテープを再生している30分間だけ、アキは颯太の体に乗り移ることができた。アキはその時間を利用し、かつてのバンド仲間達に会いに行った。
映画『サヨナラまでの30分』の作品情報
- タイトル
- サヨナラまでの30分
- 原題
- なし
- 製作年
- 2020年
- 日本公開日
- 2020年1月24日(金)
- 上映時間
- 114分
- ジャンル
- ラブストーリー
青春
音楽 - 監督
- 萩原健太郎
- 脚本
- 大島里美
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 豊島雅郎
茨木政彦 - キャスト
- 新田真剣佑
北村匠海
久保田紗友
葉山奨之
上杉柊平
清原翔
牧瀬里穂
筒井道隆 - 製作国
- 日本
- 配給
- アスミック・エース
映画『サヨナラまでの30分』の作品概要
映画『東京喰種 トーキョーグール』(17)で長編映画監督デビューを果たした萩原健太郎監督がメガホンを取った。脚本家・大島里美が執筆した完全オリジナル作品。人と関わるのが苦手な青年×一年前に他界したバンドのボーカル×ボーカルの生前の恋人が織りなす、青春音楽恋愛映画。女性に人気の俳優・新田真剣佑×北村匠海が主演を務め、久保田紗友、葉山奨之、上杉柊平、清原翔など若手俳優が脇を固めている。ロックバンド「androp」のボーカル&ギターを担当している内澤崇仁が音楽を手掛けた。
映画『サヨナラまでの30分』の予告動画
映画『サヨナラまでの30分』の登場人物(キャスト)
- 宮田アキ(新田真剣佑)
- バンド「ECHOLL」のボーカル。一年前に他界している。ポジティブな性格。
- 窪田颯太(北村匠海)
- 大学生。就職活動中。作曲とゲームが趣味。人と関わるのが苦手で、就職活動は上手くいっていない。
- 村瀬カナ(久保田紗友)
- バンド「ECHOLL」のピアノを担当。宮田アキの恋人。アキを失った悲しみから立ち直れずにいる。
映画『サヨナラまでの30分』のあらすじ(ネタバレなし)
大学生の窪田颯太は、1年前に他界している幽霊の宮田アキと出会う。2人を結びつけたのは、アキが残した1本のカセットテープだった。アキは颯太に体を貸して欲しいとお願いした。人付き合いが苦手な颯太は嫌がるが、アキは諦めなかった。
颯太はアキの熱意に負け、体を貸すことになった。2人の体が入れ替われるのは、カセットテープを再生している30分間だけだった。アキはその時間を利用し、かつてのバンド仲間に会いに行った。アキはかつて所属していたバンド「ECHOLL」を、再結成させようとしていた。
バンドメンバーが続々と集まる中、ピアノを担当していた村瀬カナだけ戻ってこなかった。カナはアキの恋人で、彼を失った悲しみから立ち直ることができずにいた。アキはカナの笑顔を取り戻すため、曲作りを始めた。
映画『サヨナラまでの30分』の感想・評価
切ないラブストーリー
大学生の窪田颯太が、一年前に他界した幽霊の宮田アキと出会うところから物語が始まる。幽霊のアキの姿が見えるのは、颯太だけだった。アキが残したカセットテープを再生している30分の間だけ、アキと颯太は入れ替わることができた。
アキはメジャーデビューを目前に解散したバンド「ECHOLL」のボーカルだった。アキは颯太の体を使い、かつてのバンド仲間に会いに行った。その過程で、恋人だったカナが、音楽と距離を置いていることを知ってしまう。アキは再びカナに音楽を始めてもらおうと、颯太に協力してもらい曲作りを始めた。その一方で、颯太はアキを通してカナに会う間に、彼女に惹かれていってしまう。アキ、颯太、カナの切ない恋模様が描かれている。
バンド「ECHOLL」の楽曲
アキが所属していたバンド「ECHOLL」の楽曲が、物語のキーポイントとなっている。「ECHOLL」の楽曲は、音楽プロデューサーの内澤崇仁が様々なバンドと手を組んで制作している。これらの楽曲は物語を際立たせる役割を担っているため、特に注目して聞いてもらいたい。
「ECHOLL」のボーカルを担当した新田真剣佑、ピアノを担当した久保田紗友、ギターを担当した葉山奨之、ドラムを担当した上杉柊平、ベースを担当した清原翔、アキを通して「ECHOLL」に関わることになった颯太を演じた北村匠海、それぞれ楽器を特訓し撮影に挑んでいる。
普段の「ECHOLL」の演奏シーンも素晴らしいものに仕上がっているが、作品の中で特にフェスのシーンは必見である。3日間に渡って撮影が行われており、登場人物達の熱い思いや愛する人に向けた切ない思いが伝わってくる大事なシーンになっている。
監督・萩原健太郎×脚本家・大島里美のオリジナル作品
本作のメガホンを取ったのは、映画監督の萩原健太郎。アメリカのロサンゼルスにあるArt Center College of Design映画学部に入学し、演出を学んでいる。2017年に公開された映画『東京喰種 トーキョーグール』で長編映画監督デビューを果たしており、これからの活躍が期待される人物である。
脚本を担当したのは、大島里美。フジテレビ系列で放送されたドラマ『1リットルの涙』(05)やNHK大河ドラマ『花燃ゆ』(15)などの話題作を手掛けている。「第16回フジテレビヤングシナリオ大賞・佳作」や「第1回市川森一脚本賞」を受賞している実力者。本作は大島里美が執筆した完全オリジナル作品となっているため、大島作品ファンの方は必見である。
映画『サヨナラまでの30分』の公開前に見ておきたい映画
東京喰種 トーキョーグール
萩原健太郎の長編監督デビュー作。累計発行部数4400万部を超える石田スイ原作の人気漫画を元に制作された。ダーク・ファンタジーやサイエンス・ファンタジーの要素を含み、「喰種(グール)」と呼ばれる人を喰らう者達が登場する。石田スイの希望により、窪田正孝が主演を務めた。
人を狩る「喰種(グール)」と呼ばれる者達が存在していた。「喰種」の見た目は人間と変わらず、近くにいても気づくことはなかった。大学生の金木研は、リゼと呼ばれる女性に恋をしていた。2人でデートをした帰り、金木はリゼに襲われてしまう。リゼは「喰種」だった。金木は瀕死の重傷を負うが、嘉納医師によって救われる。その際、リゼの臓器が移植されたことにより、金木は「半喰種」になってしまう。
ちはやふる 上の句
新田真剣佑の代表作で、主要人物の1人である綿谷新を演じた。競技かるたを題材にした末次由紀原作の少女漫画を元に制作された。2016年4月に後編となる『ちはやふる -下の句-』、2018年3月に完結編となる『ちはやふる -結び-』がそれぞれ公開されている。広瀬すずが主演を務め、野村周平、上白石萌音、松岡茉優など人気若手俳優が多数出演している。
小学生の頃、綾瀬千早、真島太一、綿谷新の3人は仲が良く、真島の影響で競技かるたの魅力に嵌まった。しかし、綿谷は小学校の卒業後、祖父の実家に引っ越すことが決まっていた。綾瀬達は別れを悲しみながらも、「かるたを続けていれば逢える」と願い再会を約束した。高校生になった綾瀬は真島を巻き込み、競技かるた部を新設した。綾瀬は綿谷と再会することを諦めていなかった。
詳細 ちはやふる 上の句
君の膵臓をたべたい(2017)
北村匠海の代表作。北村は浜辺美波と共に主演を務め、人と関係を築くのが苦手な少年・志賀春樹を演じた。住野よる原作のデビュー青春小説を元に制作された。原作の小説は累計発行部数260万部を超え、「2016 TSUTAYA BOOKS 上半期ランキング総合部門・1位」を記録するなど大きな人気を集めた。
高校教師の志賀春樹は、ひょんなことから若かりし日のことを思い出した。17歳の頃、志賀は不思議な雰囲気を持つ少女・山内桜良に出会う。山内は「君の膵臓を食べたい」と口に出した。志賀はなぜ山内がそんなことを言い出したのか分からなかった。そんなある日、偶然山内の日記を読んでしまい、彼女が膵臓を患っていることを知る。あと数年の命だった。
映画『サヨナラまでの30分』の評判・口コミ・レビュー
予告編映像で手応えのあった『サヨナラまでの30分』を初日に見てきたけど、予想を遥かに超える傑作に仕上がっていました。これ、単なる青春バンド映画の名作を越えて、21世紀の尾道三部作というか、大林宣彦とか山田太一ら昭和の映画ドラマの最も良質な部分を現洗練された演出で現代に再生させている。
— CDB (@C4Dbeginner) 2020年1月24日
サヨナラまでの30分(80点)
初っ端から時制の進みを表現する今村圭佑による撮影に魅了され、魅力的な役者陣、特に人格が切り替わった瞬間が凄い北村匠海に驚かされ、荻原健太郎監督の影の演出が素晴らしく、ラスト切り替わったのに”カナさん”呼びだったりと丁寧な大島里美による脚本に感動させられた。 pic.twitter.com/8jhiiz5eeB
— マッツン。 (@destruction_ma) 2020年1月25日
“サヨナラまでの30分”
出尽くした感のある、映画の物語も、丹念に作品作りをすれば、魅力的な作品が作れると感じさせる。新田真剣佑と、北村匠海の掛け合いの魅力と、2人が出会う事から生まれる、絆と音楽が魅力的に重なり、素敵な、青春音楽映画になっている。これは、期待以上の秀作でした。 pic.twitter.com/o5GOZmXrCn— 常山の住職 (@CinemaCLAIRfan) 2020年1月25日
『サヨナラまでの30分』鑑賞。カセットテープに隠された記憶を描いた萩原健太郎監督作品。撮影と編集が『ホットギミック』と同じ方だそうで、どのシーンからも胸に刺さるものが感じられた。一人二役を演じる北村匠海のベストアクトも涙を誘う。「せーのっ」は、恋愛サーキュレーション以来の衝撃。 pic.twitter.com/0ggp2GED2i
— だよしぃ (@purity_hair) 2020年1月26日
「サヨナラまでの30分」感想。
見終えた後に誰かに話したくなる、青春映画の大傑作。大きなスクリーンと音響でこそ見てほしい。カメラワークや撮り方、光加減の細部にまで拘りを感じて、映画である一方でMVかのような美しさもあった。#聴いてほしい映画がある— ゆい// (@yui1103taku) 2020年1月26日
誰もまだ感想を言っていない段階で、一番最初に傑作!と言って興味を抱かせてくれる人がとても好き。僕からすれば勇気のいること。ちなみに誰もご存知ないと思いますが、僕自身が一番最初に傑作!と呟いたことはなく、最速でも2番手です。何の話でしょうか。ああ『サヨナラまでの30分』は傑作です。笑 pic.twitter.com/Nm90HBLaXJ
— シネマン(映画好き) (@cineman_0727) 2020年1月25日
映画『サヨナラまでの30分』のまとめ
監督・萩原健太郎×脚本家・大島里美がタッグを組んだ青春音楽恋愛映画。一年前に他界した宮田アキが平凡な青年・窪田颯太と出会い、生前付き合っていた恋人・村瀬カナのために奮闘する姿が描かれている。またそれだけでなく、颯太がカナに惹かれ始めたことで起きる、複雑な恋愛模様が描かれている。アキはカナを笑顔にすることができるのか、颯太とカナの関係は発展するのか、登場人物達の心情を感じながら楽しんで欲しい。
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