華麗なる一族の大富豪、アリスティド・レオニデスが毒殺された。私立探偵のチャールズは、アリスティドの孫娘であるソフィアの依頼で事件を調査することになる。だが、残された家族全員に殺す動機があり、捜査が難航する。
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の作品情報
- タイトル
- アガサ・クリスティー ねじれた家
- 原題
- Crooked House
- 製作年
- 2017年
- 日本公開日
- 2019年4月19日(金)
- 上映時間
- 115分
- ジャンル
- ミステリー
- 監督
- ジル・パケ=ブレネール
- 脚本
- ジュリアン・フェロウズ
ティム・ローズ・プライス
ジル・パケ=ブレネール - 製作
- ジェームズ・スプリング
サリー・ウッド
ジョー・エイブラムス - 製作総指揮
- ポール・B・エンバーリー
ティム・スミス
ジェームズ・スウォーブリック
ジョン・ストーリー
スチュワート・ピーター
アンダース・エアデン
ジェイ・ファイアストーン
フィル・ハント
コンプトン・ロス
サニー・ボラ
アンドリュー・ボスウェル
リサ・ウォロフスキー - キャスト
- グレン・クローズ
マックス・アイアンズ
ステファニー・マティーニ
テレンス・スタンプ
クリスティーナ・ヘンドリックス
ジリアン・アンダーソン
アマンダ・アビントン
オナー・ニーフシー - 製作国
- イギリス
- 配給
- KADOKAWA
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の作品概要
世界中で20億冊も売り上げているイギリス出身の人気作家、アガサ・クリスティ原作の小説『ねじれた家』を元に制作されている。『ねじれた家』はアガサ・クリスティ自身が最高傑作だと述べていたことでも有名で、今回初めて映画化された作品である。実力派女優として活躍するグレン・クローズが主演を務め、モデルとしても活躍し女性を中心に人気を集めているマックス・アイアンズが私立探偵の男性を演じている。大富豪の死を巡る複雑な人間模様と、豪華な舞台が見所の作品となっている。
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の予告動画
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の登場人物(キャスト)
- イーディス・デ・ハヴィランド(グレン・クローズ)
- アリスティドの前妻の姉。大叔母。一族を取り仕切っており、威厳溢れる女性。
- チャールズ・ヘイワード(マックス・アイアンズ)
- 私立探偵。ソフィアの元恋人。ソフィアの依頼で、大富豪アリスティド・レオニデス殺害事件を調査することになる。
- ソフィア・デ・ハヴィランド(ステファニー・マティーニ)
- アリスティド・レオニデスの孫娘。祖父を殺害した犯人が家族の中にいるという疑いを持っている。
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』のあらすじ(ネタバレなし)
この一族は皆「心がねじれていた」。ある日、華麗なる一族の大富豪、アリスティド・レオニデスが毒殺された。アリスティドは無一文で英国に渡り、レストランの経営で成功を収めたことで有名になった人物だった。後に残されたのは巨額の遺産と9人の家族だった。
アリスティドの孫娘であるソフィアは、元恋人で私立探偵のチャールズに助けを求めた。ソフィアは家族の誰かが祖父を殺害したと思っていた。チャールズは一族が暮らす大豪邸を訪れ、聞き込みを始めた。そこで分かったのは、ソフィアを含めた家族全員がアリスティドを殺す動機を持っていることだった。しかも、捜査が難航する間に、第二の殺人事件が起きてしまう。チャールズは犯人を突き止めることができるのだろうか!?
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の感想・評価
アガサ・クリスティ原作の小説を映画化
アガサ・クリスティはイギリス出身の人気作家である。世界中で販売された本数は、20億冊にも上る。アガサ・クリスティは戦時中薬剤師の助手として働きながら、執筆活動に勤しんでいた。始めの頃は出版社に受け入れてもらえず、不採用になることも少なくはなかった。だが、彼女が書く大胆なトリックは人気を博し、ミステリーファンの間で一躍有名になった。
アガサ・クリスティ原作の小説は、今までにもたくさん映画化・ドラマ化されている。2007年にフランスで制作された『華麗なるアリバイ』や2017年にリメイクされた『オリエント急行殺人事件』などがある。本作はアガサ・クリスティ自身が最高傑作だと誇っていた『ねじれた家』を元に制作されている。アガサ・クリスティファン必見の作品となっている。
第一線で活躍中の俳優やスタッフが集結!
主演を務めたのは、アカデミー賞に7回ノミネートされ、エミー賞とトニー賞を3回受賞したことがある実力派女優のグレン・クローズである。本作では気品と威厳溢れる女性を演じている。そして、私立探偵として事件に関わることになるチャールズ・ヘイワードを演じたのは、一流ブランド「BURBERRY」や「MANGO」のモデルを務めたマックス・アイアンズである。その他にも、エミー賞にノミネートされたことがあるクリスティーナ・ヘンドリックスや、テレビドラマ『X-ファイルシリーズ』で一躍有名になったジリアン・アンダーソンらが出演している。
豪華なのは俳優達だけではない。『サラの鍵』(10)で「第23回東京国際映画祭・最優秀監督賞」と「観客賞」をW受賞したジル・パケ=ブレネールが監督を務めている。そして、監督、政治家、俳優など多彩な経歴を持つジュリアン・フェロウズが脚本に携わっている。
素敵な衣装と豪華な舞台
本作は1950年代後半を舞台に、大富豪の死を巡る一族の争いが描かれている。複雑な人間模様と原作者アガサ・クリスティならではの巧妙なトリックの他に、素敵な衣装と豪華な舞台セットも見所の1つとなっている。『SPOOKS スプークス MI-5』(15)で美術を担当していたサイモン・ボウルズと衣装を担当していたコリーン・ケルサルが本作に携わっている。
大富豪が暮らしていた家は、豪華な家具や調度品、お城のようなおしゃれな外観、見る物全てが美しく目を引く品物で揃えられている。またそれだけではなく、登場人物が着ている衣装もおしゃれで、目を楽しませてくれる要素がテンコ盛りの作品となっている。ぜひストーリーだけではなく、小物や衣装など細部までじっくり見て欲しい。
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の公開前に見ておきたい映画
マリリン・モンロー 瞳の中の秘密
グレン・クローズの出演作。36歳の若さでこの世を去った伝説の人気女優、マリリン・モンローの真実の姿に迫ったドキュメンタリー作品。グレン・クローズ、ユマ・サーマン、リンジー・ローハンなど、現役の女優が語り部として登場する。
没後50年経って、マリリン・モンローの自筆の手紙や日記が発見された。そこにはマリリン・モンローが抱いていた女優に対しての熱い思いと苦しみがあった。マリリン・モンローは幼い頃から女優になることを夢見ていた。そして、他には何もいらないと思うほど、演技力を求めていた。マリリン・モンローはお馬鹿な金髪娘を演じて、女神として人気を博した。その一方で、私生活では3回の結婚と離婚を経験し、マスコミにいつも追われていた。果たして、マリリン・モンローは幸せだったのだろうか。
詳細 マリリン・モンロー 瞳の中の秘密
ライオット・クラブ
マックス・アイアンズの代表作の1つ。オックスフォード大学に実在する上流階級限定の秘密クラブを元に制作された作品。マックス・アイアンズは新入生のマイルズを演じている。「歪んだ虚栄心」と「階級社会の闇」が描かれた衝撃的な作品。
世界最古の名門「英国オックスフォード大学」。そこには伝統ある超エリートクラブが存在していた。その名も「ライオネット・クラブ」。クラブに入会できるのは、2万人いる学生の中から選ばれた10人のエリートだけだった。そのクラブに入れば、輝かしい未来が待っていた。新入生のアリステアとマイルズはクラブに入会することになるが、そのクラブの実情は最悪なものだった。会長の座を巡って争いが繰り広げられ、町では権力を振りかざして好き勝手に行動していた。
詳細 ライオット・クラブ
華麗なるアリバイ
アガサ・クリスティ原作の小説『ホロー荘の殺人』を元に作られた作品。フランスで制作されており、フランスで人気の俳優&女優達が出演している。スタッフもフランス人で、物語の舞台もフランスに変更されている。日本では『アガサ・クリスティー 華麗なるアリバイ』のタイトルでDVD化された。
フランスの小村ヴェトゥイユ。上院議員の邸宅で開かれた週末の晩餐会。そこにゲストとして参加した精神分析医のピエールが何者かに殺された。晩餐会に参加している華麗なる9人の男女のうちピエールが殺され、8人全員が容疑者となった。そこには、ピエールを中心とした複雑な愛憎劇があった。グランジュ警部はそこに注目するが、なかなか犯人の手がかりが見つからず捜査は難航する。
詳細 華麗なるアリバイ
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』の評判・口コミ・レビュー
「アガサ・クリスティーのねじれた家」を見ました。最近クリスティーの映像化作品はやけにリアルで陰惨なものが多くてガッカリしていましたが、今回はユーモアこそあまりないけど、クリスティーらしい舞台設定と犯人で楽しめました。もっとおおらかなユーモアに包まれたクリスティー作品を見たいなぁ。 pic.twitter.com/FZEsmGmWIR
— パパンダ_NEO (@hkbesubesu) 2019年4月21日
「アガサ・クリスティー ねじれた家」見てきたよ~
ポスターで端っこだから影の薄い一族の1人かと思ったらマックス・アイアンズが探偵役だった…!落ち着いた役似合うな~佇まいが良い
クリスティーって実は読んだことないけどけっこう鬱系です…? 登場人物が皆あやしくて最後までドキドキだった pic.twitter.com/mQBfNm3aJO— 庚申 (@Koukoushin) 2019年4月21日
アガサ・クリスティー映画
ねじれた家
角川シネマ有楽町グレン・クローズの表情で涙が溢れ出た。
クリスティー作品、数が多くて次々忘れてしまうから一生楽しめる。感情移入できる人物も年毎に変わってくる。 pic.twitter.com/geW1BF4qds— 美さくらさく✨ (@Limoncellocheri) 2019年4月20日
『アガサ・クリスティー ねじれた家』原作未読なのに既視感ある犯人像。いや、古典なので謎解きそのものより描きたいものがあるはずが、瑣末余計、散漫でこんがらがってる印象。探偵は狂言回しでしかなく共感できる芯になるべき登場人物がいないというか、そこに焦点が行ってない感じ。割と退屈した。
— べし_酒(東京) (@besi_sake) 2019年4月20日
「アガサ・クリスティー ねじれた家」感想。
情念を複雑に絡みあわせる一族の中、主(あるじ)を殺したのは一体だれなのか。次々に登場するキャラクターの相関図を、頭の中で作っていく作業が楽しかった。ほぼ全員に殺しの動機があって、最後まで犯人がわからなかったのも、ミステリー的に満足。 pic.twitter.com/V2XBx5ifVV
— たぬきさん (@tada11110) 2019年4月21日
『アガサ・クリスティー ねじれた家』をシネ・リーブル神戸にて。
原作は、もちろん読んだはずなのに、まったく記憶になかった。クラシックな雰囲気の…クリスティーの世界を保ったミステリー。ポアロでもマープルでもない、頼りない探偵ゆえのその結末。原作をもう一度読み直さなくては…。 pic.twitter.com/P8ZQVzmezj— masao obata。 (@obao_cinema0206) 2019年4月20日
映画『アガサ・クリスティー ねじれた家』のまとめ
アガサ・クリスティが執筆した作品で有名な登場人物、エルキュール・ポアロやミス・ジェーン・マープルは登場しないが、複雑な人間模様や巧妙なトリックなどアガサ・クリスティならではのおもしろさがしっかりと詰まった作品となっている。私立探偵のチャールズの視点に立って推理しながら楽しむこともできるし、衣装や小物などをじっくり見ながら楽しむこともできる。アガサ・クリスティファンだけではなく、多くの人を魅了する要素がしっかりと込められた作品に仕上がっている。
みんなの感想・レビュー