出演作は主役ではないものが多いけれど、なぜか印象に残る俳優。悪役、そして名脇役として知られるイギリス出身の俳優、ゲイリー・オールドマンが出演するおすすめ映画を5本紹介する。
ゲイリー・オールドマンが出演するおすすめ映画5選
ゲイリー・オールドマンといえば、最近「ダークナイト」シリーズや「ハリー・ポッター」シリーズなどに出演していて、落ち着いた大人や正義を信じる主人公の味方というポジションにある。だが、以前は『レオン』を筆頭に、悪役のイメージが強かった。役者本人もこんな人なのでは?と思えるほどの演技を数々の作品で披露している。主役を食ってしまうほどの名脇役として有名なゲイリー・オールドマンの出演作を、古い作品から最近の新しい作品まで、5作品を選びランキング形式にした。
裏切りのサーカス
注目ポイント&見所
ゲイリー・オールドマンの代表作といえる作品。原作は、東西冷戦下のイギリス秘密情報部を舞台にしたジョン・ル・カレのスパイ小説。ゲイリー・オールドマン演じる主人公のスマイリーは無口で表情の変化もほとんどない。過去演じてきた役とは正反対といえるキャラクターである。それだけ表現できるものが制限される役でありながら、細かい目線や動作、間合いなどで見事にスマイリーを演じている。脇をかためるのも、コリン・ファースやトム・ハーディ、ベネディクト・カンバーバッチなど今をときめく豪華俳優陣である。
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レオン
注目ポイント&見所
ジャン・レノ主演のアクション映画で、デビュー間もないナタリー・ポートマンを一躍有名女優にした作品。ゲイリー・オールドマンは、主人公レオンと対立する役どころ。表の顔は麻薬を取り締まる刑事だが、実は麻薬密売組織を操る立場でもある。鼻歌を歌いながら何人も殺すなど、狂人のような一面がある反面、優秀な刑事としての一面もある。薬物を服用するシーンの恍惚とした表情が印象的。映画で悪役というと、必ずこの役が挙げられるのではないだろうか。
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フィフス・エレメント
注目ポイント&見所
ブルース・ウィリス主演のSFアクション映画。本作でもゲイリー・オールドマンは悪役である。頭髪の半分を剃り上げた奇抜な髪型で、顎には少しの髭という見た目。足が悪く、歩き方も独特で、とことん形にこだわって役を作り込んでいる。コメディっぽいところもあって、さくらんぼをのどに詰まらせて死にかけるなど、くだらない場面もある。監督は『レオン』と同じくリュック・ベッソンで、やはりゲイリー・オールドマンの魅せ方が上手いなあと思わせる。
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トゥルー・ロマンス
注目ポイント&見所
映画全体の内容としては、男女が恋に落ち、偶然手にしてしまった薬物を持っていろんな人を巻き込みながら逃げ回るロードムービーである。この映画では、ゲイリー・オールドマンはチョイ役でしかない。出ているのも前半の導入部分である。それでも映画を観た後、確実に印象に残るだろう。役どころは、公開当時の他の出演作と同じくどうしようもない悪人である。パッと見から「あ、またとんでもないワルなんだな」とわかる風貌。その死に方もえげつない。
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ダークナイト
注目ポイント&見所
アメコミの『バットマン』を原作とする、「ダークナイト三部作」の第二作。近年では、「ハリー・ポッター」シリーズ以降、主人公の善き理解者としての役どころが定着したのはこのゴードン警部のキャラクターありきではないだろうか。おかげで最近では「ゲイリー・オールドマン=いいおじさん」というイメージがあるように思う。ゲイリー・オールドマンがやるならジョーカーじゃないの?と思ってしまうけれど、前作の『バットマン ビギンズ』からゴードンを演じているので仕方ない。しかし、こんな正義の象徴みたいな役をやっても素晴らしいと知らしめることで、これ以降の作品につながったといえよう。
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まとめ
まだまだ紹介していない作品も多くある。ゲイリー・オールドマン主演作は数えるほどしかないけれど、脇役としてなら多くの作品に登場している。そしてどの作品でも印象に残る役者であると思う。最近では悪役は全くなくなってきた。年が年なので、さすがに若い頃演じてきたようなハチャメチャでぶっ飛んだキャラクターはもう難しいかもしれないけれど、またとんでもない悪役のゲイリー・オールドマンを観てみたい。ただ、『裏切りのサーカス』のスマイリーもはまり役だと思う。続編の企画も進行中との情報もあるので、楽しみにしたい。
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