ハリウッド界でもトップレベルで名の知れた監督、ガイ・リッチーの待望の最新作!今作は、麻薬王が残した利権を巡り悪党達が醜い争いを繰り広げるドタバタ劇。果たして、大金を手に入れるのは誰なのか。
映画『ジェントルメン』の作品情報
- タイトル
- ジェントルメン
- 原題
- The Gentlemen
- 製作年
- 2020年
- 日本公開日
- 2021年5月7日
- 上映時間
- 113分
- ジャンル
- サスペンス
コメディ - 監督
- ガイ・リッチー
- 脚本
- ガイ・リッチー
- 製作
- ガイ・リッチー
アイバン・アトキンソン
ビル・ブロック - 製作総指揮
- ボブ・オシャー
マシュー・アンダーソン
アンドリュー・ゴロブ
アラン・ワンズ
ロバート・シモンズ
アダム・フォーゲルソン - キャスト
- マシュー・マコノヒー
チャーリー・ハナム
ヘンリー・ゴールディング
ミシェル・ドッカリー
ジェレミー・ストロング
エディ・マーサン
コリン・ファレル
ヒュー・グラント - 製作国
- イギリス・アメリカ合作
- 配給
- キノフィルムズ
映画『ジェントルメン』の作品概要
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』、『スナッチ』、『シャーロック・ホームズ』シリーズなど、これまで数多くの作品を手掛けてきたガイ・リッチー監督。近年では、ディズニーとタッグを組み『アラジン』の実写化を成功させるという偉業を成し遂げたばかり。そんな彼が新たに手がけるのは、ワルばかりが集う、壮絶な騙し合い。マシュー・マコノヒーやチャーリー・ハナム、コリン・ファレルなどの大物俳優ばかりが集った本作。今年度の賞レースを席巻すること間違いなし。映画好きであれば要注目な一作。
映画『ジェントルメン』の予告動画
映画『ジェントルメン』の登場人物(キャスト)
- ミッキー(マシュー・マコノヒー)
- 長年ロンドンのマリファナ王の地位に君臨していた人物。今回彼が引退するという噂が流れ、物語が動き出す。
- レイ(チャーリー・ハナム)
- ミッキーの右腕的存在。非常に有能で、ミッキーもレイに信頼を置いている。
- ドライ・アイ(ヘンリー・ゴールディング)
- チャイニーズ・マフィアの一員。ミッキーの残した大麻の利権を狙う。
映画『ジェントルメン』のあらすじ(ネタバレなし)
その日、裏社会に衝撃が走った。長年裏社会を牛耳り、大麻栽培、販売で巨額の富を築いてきたミッキーが、ビジネスを売却し引退するという噂が流れたのだ。これまでミッキーが築いた利権総額は、なんと500億円。この利権さえ手に入れれば、人生は大きく変わる。そんなビッグドリームを追い求めて、秘密裏に多くのワル達が動きだした。ユダヤ人の大富豪、チャイニーズ・マフィア、ロシアン・マフィア、私立探偵、果てには下町のチーマーまでもが、その利権を狙う。誰もが他人を蹴落とそうと策略を張り巡らせる中、その利権を手に入れるのは一体誰なのか。大人達の本気の騙し合いが始まる。
映画『ジェントルメン』の感想・評価
ガイ・リッチー作品の魅力
ガイ・リッチーと言えば、映画好きであれば知らぬ者はいないほどの名監督。これまで、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』など、軽快且つお洒落な作品を手がけることが多かったガイ・リッチーだが、近年では『アラジン』実写化など、ファンタジー作品まで幅広く手がけている。しかし、やはりガイ・リッチーの古参ファンが求めているのは、オリジンでもあるスタイリッシュな作品ではないだろうか。最新作は、まさにこれぞガイ・リッチー作品と言った作品。群像劇も得意としているガイ・リッチーが、利権を求めて騙し合いを繰り広げる悪党達の騙し合いを軽快かつスタイリッシュに描く。アラジンでガイ・リッチーを知った人は、これぞ彼の真骨頂だと言うことを本作を通して理解して欲しい。
様々な悪が集結
『アベンジャーズ 』シリーズなど、やはりヒーローものは幅広い世代から人気が高い。ヒーローの勇姿は、見ている人間に希望と勇気を与えてくれる。しかし、一方で悪役もまた、一定数のファンから根強い人気を得ているのだ。あのディズニーでは、ハロウィンになるとヴィランズを主体としたイベントが開催されるし、映画史に名を残す名作『ダークナイト』でも、主人公のバットマンよりも悪役ジョーカーが評価されている。悪役のどの部分が、人々を惹きつけるのだろうか。私達にはできないえげつない行為を簡単にやってしまうその姿に、自分達の日頃の鬱憤を解消しているのかもしれない。また、悪役が持つ彼らなりの悪の美学に魅力を感じているのかもしれない。本作には、大小様々な悪役が多数登場。人々から愛されるのは、正義のヒーローだけではない。
俳優陣に注目
本作を見るにあたって、注目すべきは俳優陣。2つの点から俳優に着目して欲しい。まずは、予想斜め上のキャスティング。以前監督した『アラジン』でウィル・スミスをジーニー役にキャスティングしたことは記憶に新しい。予想斜め上のキャスティングで人々を驚かせた。そのいずれもがハマり役というのがガイ・リッチーの凄いところ。そして、もう一つ注目したいのが審美眼。あのジェイソン・ステイサムが俳優として全く無名だった頃に、彼を発掘したのが他でもないガイ・リッチー。今のステイサムがあるのは、ガイ・リッチーのおかげと言ってもいい。もしかすると、本作に出演している、今はまだそれほど名の売れていない俳優も、今後一気にスターダムを駆け上がるかもしれない。
映画『ジェントルメン』の公開前に見ておきたい映画
ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
ガイ・リッチーが監督した作品と聞かれた時、本作を真っ先に思い出す人が多いのではないだろうか。実はこの映画、色々と記録だらけの作品。ガイ・リッチーにとって長編監督作品デビューである本作は、今ではアクション映画の常連であるジェイソン・ステイサムの俳優デビュー作品でもある。そして、地元イギリスでは、年間興行成績第1位を記録した、大人気作品なのだ。主人公の四人組、エディ、ベーコン、トム、ソープはどこにでもいるような若者達だった。ある日彼らはポーカーに負け、50万ポンドの借金を追ってしまう。そんな頃、彼らはアパートの隣を根城にしているギャング達が、大麻の売人を襲撃するという作戦をたまたま耳にして……?
殺し屋チャーリーと6人の悪党
コメディ映画を主体に、近年では『ミッション:インポッシブル』シリーズや『スター・トレック』シリーズなどビッグタイトルにも次々と出演しているサイモン・ペグ 。ファンから愛される彼が2014年出演したのが本作。最新作のように、登場人物が全員悪党というとんでもない作品。サイモンが演じたのは、殺し屋チャーリー。そんなチャーリーに殺しを依頼したのが、妻アリスに浮気されていたDV男性ジャック。一方、ジャックの妹ルーシーと夫、ネイサンも保険金目当てにアリスの命を狙っていた。さらにそこに他の悪党達も参戦して…?大人達の薄汚い欲望が入り混じったこの騒動。果たして、最終的に生き残るのは誰なのか。
トレインスポッティング
日本でも何かと問題になることが多い大麻。その現状は、海外の方が顕著に見られる。そのためか、作中でも大麻が登場する頻度は邦画よりも洋画に多い印象がある。最新作もそうであるが、本作もその代表作。今やすっかり大御所俳優となったユアン・マクレガーの出世作でもある。ユアン演じるレントンは、はヘロイン中毒の男性。彼には仲間がいたが、彼らの殆どがこれまた大麻中毒だった。彼らはなんとか大麻をやめようと試みるが、厳しい現実から目を背けるため、再び誘惑に手を伸ばしてしまう。しかし、仲間の子供が亡くなったことをきっかけに、レントンは本格的に麻薬を断ち切るために動き出した。しかし、彼に次々と裏切りや事件が降りかかってきて…?
詳細 トレインスポッティング
映画『ジェントルメン』の評判・口コミ・レビュー
大麻市場を牛耳る裏社会の重鎮をマシュー・マコノヒー、彼を追う探偵をヒュー・グラントが演じるクライムムービー『ジェントルメン』、超面白え…!二転三転としていくストーリーとその魅せ方が巧すぎる。英国作品特有のセンス抜群の画の格好良さとユーモアが最高。素晴らしいエンタメ作品だった。 pic.twitter.com/KJw3CpObxZ
— ISO (@iso_zin_) May 8, 2021
『ジェントルメン』
これは傑作だ😎
久々のガイ・リッチー節全開炸裂。こういう脚本を待ってたんですよ。前半の情報量の多さ、キャラ把握、セリフ追いかけでクラクラ来ます。洋画慣れしてないと厳しいかも。
コロナ禍で都内主要劇場で観れない状況は本当にマズいですよ。これは。
必観作品。 pic.twitter.com/nXgviCteLZ— nico (@nico40984150) May 9, 2021
『ジェントルメン』
映画内で映画の脚本作りが進んで行くという複雑な構造をとっているが、さすがガイ・リッチーというテンポのよさとユーモアセンスで物語をグイグイ引っ張っていき飽きさせない。所々監督の過去作からと思われる小ネタを散りばめてるあたりも面白い。オッサン達の熱演が気持ちいい pic.twitter.com/BDrmjr1RLa
— Mint (@Who_is_Rohmer) May 8, 2021
『ジェントルメン』
2019年のガイ・リッチー作品がようやく日本上陸!自分の体との相性が良過ぎて観る度に困ってしまうガイ・リッチー監督の作品。駆け引きの入り乱れる群像劇、超絶お洒落な映像、お茶目でスマートなガイ・リッチーの真骨頂が詰まった最高に魅力的で楽しい作品。 pic.twitter.com/W2vkGqoBsB— 楠木達也 (@TatsuyaQusunoki) May 9, 2021
『ジェントルメン』鑑賞。
莫大な大麻利権を巡って一流のワルたちが壮絶な騙し合いを繰り広げる物語。スタイリッシュな演出やテンポ感は初期のガイ・リッチー作品を彷彿とさせ、二転三転の末にラストはキッチリ伏線を回収してくれる。2重構造の複雑さも含め、映画の面白さが詰まった秀作!面白かった! pic.twitter.com/24sabY72hN— Rocky@六月の狂詩曲 (@rhapsodyinjune6) May 9, 2021
映画『ジェントルメン』のまとめ
本作は非常にセンスのある作品である。ただオシャレなだけの作品は、この世にごまんと存在する。では、本作はそれらの作品とどこが違うのだろうか。オシャレさの中に、どこか『ダサさ』があるのが大きいのではないだろうか。構成や映し方などは間違いなくスタイリッシュ。だが、主人公たちの行動など、どこか格好のつかない部分がある。ただオシャレなだけでなく、そういった息抜き的な要素があるからこそ、最後まで飽きることなく楽しめるのではないだろうか。スタイリッシュ、ハードボイルド、コメディ。様々な要素が見事に調和した一作。
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