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映画『私はゴースト』あらすじネタバレ結末と感想

映画『私はゴースト』の概要:2012年に製作された、幽霊目線で描かれた斬新なB級ホラー映画。監督、脚本、撮影はH・P・メンドーサ、主演はアンナ・イシダ。原題は「I Am a Ghost」。

映画『私はゴースト』 作品情報

私はゴースト

  • 製作年:2012年
  • 上映時間:76分
  • ジャンル:ホラー、サスペンス
  • 監督:H・P・メンドーサ
  • キャスト:アンナ・イシダ、ジーニー・バロガ、リック・バーカート etc

映画『私はゴースト』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

映画『私はゴースト』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『私はゴースト』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『私はゴースト』 あらすじ【起・承】

白いワンピースを身にまとい、同じ日を繰り返しているエミリーに、姿の見えない女性シルヴィアが話しかけてきた。
自分は霊媒師で、エミリーのことを幽霊だと言うシルヴィアは、彼女を成仏させるために因果を解くと言う。
シルヴィアと会話するうち、エミリーはこれが初めての会話ではない事、自分が悪魔のような男に刺し殺された事を思い出していく。
死を自覚させれば成仏する幽霊と違い、エミリーは上手くいかないというシルヴィア。
急に怖くなったエミリーは逃げ出し、繰り返しの日々に戻る。

だが、すぐにシルヴィアから接触があった。
すっかり忘れていたシルヴィアとの会話を思い出したエミリーは、因果と向き合う覚悟を決める。

彼女は、家族から悪魔憑きだと思われていた。
悪魔祓いを受けさせていた父の死後、エミリーを置き去りにして、母は妹を連れて家から逃げた。
そして事件は起こった、はずだった。

だが、シルヴィアが調べたところ、エミリーは自殺だった。
彼女は心の病である解離性同一性障害、いわゆる多重人格だったのだ。

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映画『私はゴースト』 結末・ラスト(ネタバレ)

家に残る自分の残像を見られるようになったエミリーだったが、自分が殺された部屋にはそれが無かった事で、シルヴィアの話を信じてみることに。
半分の魂だけでは成仏できないというシルヴィアに説得され、手がかりが残ると思われる、母の折檻部屋こと屋根裏部屋に向かうエミリー。
しかし、そこは不気味なだけで、記憶の残像も何も無かった。
その直後からシルヴィアの声や、エミリーの残像が全て消えてしまう。

シルヴィアを探すエミリーの前に、彼女のもう一つの人格の悪魔のような男が現れ、襲い掛かってくる。
エミリーに嫌な記憶を押し付けられ、開放されると思って自殺したのにも関わらず、屋根裏部屋に閉じ込められたという男。
エミリーに償いをさせると、執拗に追ってくる。

助けを求めるエミリーに、ようやくシルヴィアの声が聞こえてきた。
光の方に向かえ、とだけ繰り返すシルヴィアの声に怯えるエミリーと男は、自分の身体に刃物で刺し続ける残像を挟んで、闇に飲まれていった。

映画『私はゴースト』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『私はゴースト』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

斬新な幽霊視点で描かれたホラー

幽霊のエミリーが、霊媒師シルヴィアの助けを借りて、成仏するために別人格の謎を解こうとする画期的な作品。
殺されて幽霊になったエミリーが、解離性同一性障害という心の病を患っていて、別人格に殺されたために事実上は自殺になったという設定も意外性がある。

幽霊のエミリーが同じ幽霊、しかも自分の別人格である青白い男に追いかけられるのは、かなり恐ろしいものがある。
追いかけられ始めてからは怒涛の展開で、ラスト15分は圧巻。
シルヴィアが「霊は消えろ」といった内容の言葉を繰り返し、光のほうへ向かえと言われてもそんなものは無く、怯えたまま闇に消えるエミリーという救いのないラストシーンは切ない。

エミリーが心の病気になった原因や、もうひとつの人格の男が押し付けられたという“嫌な事”が何なのか明らかにせず、中途半端なまま終わってしまうのは消化不良になる。
幽霊視点という斬新さの代わりに、家に住む家族や雇われた霊媒師のシルヴィアが何を見て、どんな現象に悩まされているのかに触れられないのが残念。

同じシーンの繰り返しにはウンザリ

序盤から同じシーンの繰り返しが延々と続くが、最初はそれが長すぎるので飽きてしまう。
また、エミリーがシルヴィアとコンタクトを取ってから一旦逃げ出し、すべてを忘れて繰り返しの生活をはじめ、再びシルヴィアと接触するという繰り返しにはややうんざりさせられる。
同じ毎日を、それとは気付かずに過ごしているという表現にはピッタリだが、長すぎて話が進まないのでは面白味に欠ける。

幽霊視点という部分を意識したのか、8ミリフィルムで撮影されたようなざらついた質感の映像やノイズ、全編固定カメラで撮影されたような、独特のカメラワークにも目を引かれる。
最初の繰り返しの日々と、シルヴィアから逃げ出した後の繰り返しの日々の視点が、ちょっとだけ違うのは興味深い。

エミリー役のアンナ・イシダと、エミリーの別人格の青白い男リック・バーカートの2人しか出演しておらず、シルヴィアの声だけの出演ジーニー・バロガを含めて3人しか出てこない、コンパクトにまとめられた作品。

映画『私はゴースト』 まとめ

レンタルDVDのパッケージが、とても印象的な画で興味を引く。
タイトルどおり「私(エミリー)はゴースト」であり、幽霊の視点で、成仏するために因果を解こうとする設定が面白い。
最近のホラー映画にありふれた、一般人が霊媒師などの力を借りて幽霊を追い払うのとは真逆であり、独創的な作品。

残酷描写やおどろおどろしい場面がほとんど無く、エミリーが別人格にナイフで刺殺される(自殺する)シーンも白黒になっているので、グロテスクな印象は感じない。
青白い男が「呪怨」の俊雄に似たメイクなのと、エミリーの白いワンピースにブルネットのロングヘアという「リング」の貞子を連想させる外見なのが印象的。

救いのないラストや低予算のB級映画らしい繰り返しのシーンには、好き嫌いが分かれそう。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. ミホトーク より:

    パッケージにひかれて借りました。
    繰り返しの日々の意味を知るまでは
    もちろん長いなとは思いましたが
    いつどこで何があるの?というドキドキ感はありました。
    設定も良かったのでこれはこれで
    良い作品だと思いました!

  2. まろに より:

    ラストがなっとくいかない、、、後味が