これまで数多くの作品に出演してきたニコラス・ケイジの最新作は、殺人鬼と猛獣が入り混じる恐ろしいサバイバルアクション。現在56歳だが、そのアクションシーンは未だに圧巻。
映画『ザ・ビースト』の作品情報
- タイトル
- ザ・ビースト
- 原題
- Primal
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2020年2月21日(火)
- 上映時間
- 97分
- ジャンル
- アクション
- 監督
- ニコラス・パウエル
- 脚本
- リチャード・レダー
- 製作
- ボビー・ランゲロフ
ブレット・サクソン
ダニエル・グロドニック
ルイージョ・ルイス - 製作総指揮
- ブライアン・オシェイ
ナット・マコーミック
デビット・ロジャース
ジェイソン・ギャレット
ジェフ・ガム
ジェフ・ボウラー
カーク・ショウ
ミッチー・グーチ
ポール・ワインバーグ
アラステア・バーリンガム
ゲイリー・ラスキン
ディアナ・プリンシプ
ウォルト・ジョーンズ
シリル・メグレット
ウォルター・ジョステン - キャスト
- ニコラス・ケイジ
ファムケ・ヤンセン
ケビン・デュランド
マイケル・インペリオリラ
モニカ・ガレット - 製作国
- アメリカ
- 配給
- 「ザ・ビースト」上映委員会
映画『ザ・ビースト』の作品概要
2014年に公開されたアクション映画『ザ・レジェンド』。その作品でタッグを組んでいたニコラス・パウエル監督と、俳優ニコラス・ケイジが再び手を取った。かつてビッグタイトルのスタントを務めていたニコラス監督が手がけるのだから、今回も勿論アクション作品。そして、本作は前作よりさらにパワーアップ。『X-MEN』シリーズで知られるファムケ・ヤンセンを相棒に携え、殺人鬼が潜む密室空間を必死で駆け抜けるニコラス・ケイジ。超貴重な猛獣達も多数出演する、人間も動物も入り混じったまさに弱肉強食の世界。
映画『ザ・ビースト』の予告動画
映画『ザ・ビースト』の登場人物(キャスト)
- フランク(ニコラス・ケイジ)
- 猛獣ハンター。捕獲した貴重な猛獣を船で運んでいたが、その船に殺人鬼が乗り合わせていたことから恐ろしい事態に巻き込まれる。
- エレン(ファムケ・ヤンセン)
- 元々は、囚人ラフラーを看るために同船していた女医。フランクとタッグを組み、事件解決に動く。
- ラフラー(ケビン・デュランド)
- 元特殊部隊に所属していた暗殺者でありながら、殺人鬼に成り果てた人物。船の上で、見事脱獄を果たしてみせる。
映画『ザ・ビースト』のあらすじ(ネタバレなし)
猛獣ハンターであるフランクは、ある日貴重な生物を捕獲した。それは、ジャガーの中でも特別とされるホワイトジャガー。そのジャガーを連れ、ブラジルのジャングルからプエルトリコへと向かっていたフランク。しかし、彼が乗っていた船には、元特殊部隊所属の暗殺者で現在は殺人鬼と化した、ラフラーが移送されていた。そして、航海の途中、ラフラーが脱獄を果たしてしまう。ラフラーは監視員を殺害したばかりか、船内にあった獰猛な動物を捕獲していたオリまで破壊してしまう。その中には、フランクが持ち込んだジャガーも含まれていた。船内が恐怖の渦に叩き込まれる中、フランクは女医のエレンと共に、事態解決に向かうのだった。
映画『ザ・ビースト』の感想・評価
三竦みの戦い
本作の主人公であるフランクは、2つの敵と戦わなければいけない。一つ目は、たまたま船に乗り合わせていた殺人鬼、ラブラー。そして、二つ目は、そのラフラーが逃してしまった、本来オリに入っていた獰猛な動物達。猛獣ハンターであるフランクは、猛獣達を相手取るのは得意中の得意。しかし、それは広い環境で、事前にあらゆる作戦や罠を講じているからこそ。突如狭い船内の中で猛獣達と顔を付き合わせた時、果たしてフランクはどのようにして対処するのか。そして、勿論殺人鬼と相対する機会は普通ない。海の上というある意味密室空間の中で、殺人鬼と猛獣という強敵を相手に、果たしてフランクは生き残ることができるのか。三竦みの戦いに注目が集まる。
監督はアクションのプロ
本作の監督を務めるニコラス・パウエルは、かつて有名作品でスタントを手掛けていた経験を持つ。その作品とは、マット・デイモン主演の『ボーン・アイデンティティ』。アクション満載の一流映画でスタントを務めていた、まさしくアクションのプロなのだ。自ずと、本作のアクションシーンへの期待も高まってくる。そして、彼と主演のニコラス・ケイジがタッグを組むのは、実は今回が初めてではない。2014年に公開された『ザ・レジェンド』でも、二人は共に名作を作り上げているのだ。2回目のタッグが叶ったのも、一重にその時の二人の関係性が良好であったから。気心知れた二人だからこそ可能な、完成度の高さに注目。
女医、エレンの活躍
本作を紹介するにあたって、忘れることができないのが本作で女医、エレン役を演じるファムケ・ヤンセンの存在。本作に関わるどのホームページを見ても、彼女の名前が大々的にアピールされている。それだけ、彼女の出演は映画ファンにとっては注目ポイントなのだ。彼女といえば、『X-MEN』シリーズにおける準主役、ジーン・グレイ。シリーズ中最強と言っても過言ではないジーンを演じたことで、彼女の名前は多くの映画ファンに知られることとなった。そんな彼女が今作で演じるのは、ニコラス・ケイジの相棒となる女医、エレン。果たして彼女の存在が、殺し屋と猛獣が渦巻く戦場をどのようにして変えるのか。ファムケ・ヤンセンという名女優をどのように使うのか、注目が集まる。
映画『ザ・ビースト』の公開前に見ておきたい映画
ザ・ロック
ニコラス・ケイジといえば、アカデミー賞受賞経験もある、ハリウッドを代表する俳優。SF、コメディ、サスペンスとどんなジャンルも器用にこなしてみせる彼は、当然アクションも得意。本作は、1996年に公開されたアクション映画であり、まだ若かりし頃の彼のアクションシーンを堪能できる。アルカトラズ島にある元刑務所は、人々から『ザ・ロック』と呼ばれ恐れられていた。そこに、海兵隊の准将が人質をとって立てこもったのだ。彼は、人質の命、さらにはガスでの無差別テロを起こすという脅迫のもと、政府に身代金を要求した。そんな准将に対抗すべく、FBIの科学研究員とザ・ロックからの脱獄経験を持つ男が立ち上がる。若かりし頃と最新作のアクションを見比べて、さらに洗練された彼の演技を実感してみよう。
詳細 ザ・ロック
ジュラシック・ワールド 炎の王国
言わずと知れた、スティーヴン・スピルバーグ監督による人気シリーズ『ジュラシック・パーク』の第5弾にあたる作品。本作と最新作の共通点は、主人公vs悪意ある人間vs猛獣という勢力図。最新作では脱走した殺人鬼とオリに収容されていた猛獣達が入り乱れるという展開だが、本作では蘇った恐竜達と、その恐竜を利用して一獲千金を狙う人間達の思惑が交差している。かつてジュラシック・ワールドがあったイスラ・ヌブラル島では、現在恐竜達が自由に活動していた。しかし、島の近くの山で火山噴火が起き、恐竜達は再び絶滅の危機に陥ってしまう。恐竜達を救うべく、恐竜保護団体『Dinosaur Protection Group(DPG)』が島へと向かう。しかし、そこには人間の汚い思惑も渦巻いていて…?
ボーン・アイデンティティ
アクション映画を見る上で、やはり気になるのがアクションの質。勿論、ストーリーやキャラクター性などの設定も重要ではあるが、肝心のアクションがおざなりであれば目も当てられない。しかし、最新作ではそんな心配の必要はない。監督であるニコラス・パウエルは、ビッグタイトルであり、その後、何作品も続編が発表されるロングランシリーズとなった本作で、スタントを手掛けていたのだ。マット・デイモン扮するジェイソン・ボーンは、記憶喪失の状態で漁船に救出された。自分が何者かを示す鍵は、自身の皮膚の下に埋められていたマイクロチップのみ。そして、その手がかりを辿っていくうちに、彼の驚愕の正体が明らかになっていくのだった。
詳細 ボーン・アイデンティティ
映画『ザ・ビースト』の評判・口コミ・レビュー
試写で『ザ・ビースト』観ました。ハンターのニコラス・ケイジが希少猛獣たちと船に乗るが、そこに凶悪犯も同乗!凶悪犯が船内に猛獣を解き放ちエライ事に!動物パニックと戦闘アクションの欲張りセットを程よいゆるさで描く。昼下がりに観たいので午後ローの常連希望。こういう映画が定期的に欲しい。 pic.twitter.com/D85uqIiLho
— 人間食べ食べカエル (@TABECHAUYO) 2020年2月2日
『ザ・ビースト』
みんな大好きニコラス・ケイジの新作。今回は猛獣ハンター役で希少な猛獣を貨物船で密輸しようとしたら、同じ船でテロリストの護送もすることに。案の定テロリストが脱走し猛獣も船内に放たれて大騒ぎ。密閉空間アクションとしてなかなかの佳作。#未体験ゾーンの映画を体験 pic.twitter.com/WVpldJtZQs— ku-pa- (@4410_Kupa) 2020年2月22日
『ザ・ビースト』ニコラス・パウエル。おもろかったなー。近年のニコラス・ケイジ主演作に殆ど外れない。猛獣ハンターのニコケイ、獰猛なホワイトジャガー、元海軍特殊部隊の暗殺者が一つの船内にいる…この設定を少し想い描くだけでも大パニックだな。ハントと暗殺は似て非なるもの。それぞれの矜持。
— jin (@takeyakun) 2020年2月22日
映画『ザ・ビースト』のまとめ
これまで数多くの作品に出演し、主演を務めてきた名優、ニコラス・ケイジ。近年、DVや公衆酩酊で逮捕される、離婚再婚を繰り返す、破産騒動など、あまり良いとは言えないニュースで世間を騒がせることが多かった彼。しかし、それでも尚、彼の演技力は未だに圧巻の一言。かつてアカデミー賞を受賞した経験もある彼は、本作でもその存在感を存分に発揮している。多少私生活が破天荒な方が、役者としての味に繋がるのかもしれない。対人間だけでなく、猛獣達の中で如何に彼が立ち回るのかも注目が集まる。
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