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映画『SHAME シェイム』あらすじとネタバレ感想

映画『SHAME シェイム』の概要:私たちは悪い人間じゃない、悪い場所に居ただけ。過去のトラウマから性依存症になった男の元に転がり込んできたのは恋愛依存症の妹だった。男の人生は妹の手によって狂わされていく…。

映画『SHAME シェイム』 作品情報

SHAME シェイム

  • 製作年:2011年
  • 上映時間:100分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、ミステリー、ラブストーリー
  • 監督:スティーヴ・マックィーン
  • キャスト:マイケル・ファスベンダー、キャリー・マリガン、ジェームズ・バッジ・デール、ルーシー・ウォルターズ etc

映画『SHAME シェイム』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『SHAME シェイム』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『SHAME シェイム』のあらすじを紹介します。

NYの瀟洒なアパートに住むブランドン(マイケル・ファスペンダー)は、ハンサムで人当たりも良く、会社での評判も良い。その裏腹に彼には夜な夜なアパートにコールガールを呼び行きずりの女とセックスし、ポルノ雑誌を読みふけり、アダルトサイトをサーフィンし自慰にふけっている性依存症だった。
そんな彼の生活に入り込んできたのは、恋人に振られたばかりだという妹のシシー(キャリー・マリガン)だった。ブランドンとは正反対に、心の向くまま行動する彼女はNYにつくや否やブランドンの上司デヴィット(ジェームス・バッチ・デール)と関係を持つ様な恋愛依存症だった。

突然自分の生活に現れた妹の為に、ブランドンの生活は大きく乱れる事になる。
会社で閲覧していたアダルトサイトがデヴィットにバレ、変態扱いされ、ブランドンは彼の性癖を知らない同僚女性とまともに付き合ってみる事にするが、好意を寄せた女性を抱けない体になっている事に気づく。
自分の性依存症の恐ろしさに気づいたブランドンは、恋愛依存症の怖さも知らず、傍若無人に振る舞い、兄の自分をも振りまわす妹に出て行けと罵倒し、夜の街を彷徨い歩くが、帰ってきた彼をまっていたのは、自殺未遂を起こし血まみれになっていた妹の姿だった…

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映画『SHAME シェイム』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『SHAME シェイム』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ブランドンにとっての性依存

ブランドンは、白とブルーをベースにしたNYの瀟洒なアパートに1人住まい。キャリアもあり人間関係も巧くいっている。
しかし彼には性依存症という後ろめたい事実がある。依存症であるから肉体と心の結びつきはない。何かで満たされない事があった場合の対称全てが性に直結してしまう病だ。

劇中でも、ブランドンは上司のデヴィットからカフェイン中毒の事を指摘されると、不満が募り、隠れて自慰にふける。これは性的満足ではなく単なるストレス発散であり、彼にとって性依存症は現実逃避と同じ意味合いを持つ。

シシーは特別な例ではない

そんなブランドンの元に転がり込んでくるのが妹であるシシーだ。
いわゆる構ってちゃんであり恋愛依存症である。人との距離の置き方が判らない上に被害者意識が強いので自傷行為を繰返した挙句、相手を傷つけ振られてしまう。

彼女は兄ならば、何をやっても許してくれると思い込み兄ブランドンの元に来る。しかし兄と言っても他人は他人。
兄は表向きは人との距離感を保ち、自分の性癖に後ろめたさを感じているものの、妹はそうではない。やたらベタベタくっつく上に、兄の私生活に傍若無人に立ち入る。

ついには兄の私物も勝手に触り、逆鱗にふれた妹は出て行けといわれる。
しかしシシーは特別な例ではない。貴方の傍にも密かにいる『ホームの隅っこで泣いている姿を演じる女性』だ。自分に振り向いて欲しいが故に。

兄と妹の違い

ブランドンは、街を彷徨い歩き、性に溺れるが、彼は肉体の性は自分の心を全く救ってくれない事が判り家路につく事となる。
アパートに帰ると、バスルームで血まみれになっているシシーの姿を見つけたブランドンは携帯で救急車を呼ぶ。幸いにも命はとりとめたシシーだが。これからは判らない。

シシーは、私たちが悪い場所にいただけと兄に語る。それが意味するのは育ての親から受けた性的虐待。それから逃れる過程で2人は性に関するトラウマを歪んで受けた。
ただ1つ違うのは、兄はそれが社会からみれば後ろめたい事と判っている事。妹は自分が悪いわけではない。こんな風にした社会が悪いだから自分の体を傷つけてでも抗議するという違いだ。


自分の癖って意外と幼少期の生活が関係しているのかも知れません。今作に登場する兄と妹は性や恋愛に依存していましたが、こんなに人生を狂わすほどの大問題にはならなくてもそういった依存症に悩まされている人は少なくないでしょう。もしかすると、自分は依存症だと気づいていないまま生きている人も多いかもしれません。
男女でも違いはあるのかもしれませんが、子供の頃に受けた虐待が結果的に「依存症」として生きていく上で邪魔になることも有り得るのだと思い知らされました。(女性 30代)

映画『SHAME シェイム』 まとめ

この映画はR18指定になっているが、そうではなく、映画が意味する所は、過去に受けたトラウマの克服や処理の仕方である。
マイケル・ファスペンダー演じる兄と、キャリー・マリガン演じる妹が対照的である。マリガン演じる妹は弱弱そうに見えて何かに抵抗する執念を見せる。
ファスペンダー演じる兄は、現実に対し厭世的に構えている映画の最初と最後の表情が違う事に驚かされる。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. v より:

    わかりやすい!

  2. 匿名 より:

    あらすじを読んで気になり、この作品を見ました。見終わった時になんだかよく分からず、解説を検索してこの場にたどり着きました。解説を読んで、悪い場所にいただけの意味を知りました。しかし、最後に出てきた金髪の女性はなんだったのでしょうか?

  3. 匿名 より:

    何度見てもよくわからなかったが、これを読んで「ああ、そういう風に見るのか」とやっと納得。私には見る資格がないのですね。