ハチは東京の渋谷で違法薬物の配達を行っていた。生きる気力もなく日々を過ごしていたある日、アイという名の少女に出会う。アイはある事情から言葉を発することができずにいた。心に傷を抱える二人は、少しずつ距離を縮めていった。
映画『衝動』の作品情報
- タイトル
- 衝動
- 原題
- なし
- 製作年
- 2021年
- 日本公開日
- 2021年12月10日(金)
- 上映時間
- 117分
- ジャンル
- サスペンス
青春 - 監督
- 土井笑生
- 脚本
- 土井笑生
- 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 倉悠貴
見上愛
見津賢
錫木うり
工藤孝生
池田朱那
川郷司駿平
山本月乃 - 製作国
- 日本
- 配給
- SAIGATE
- 各種リンク
- 公式サイト:https://saigate.co.jp/shodo/
Twitter:@filmshodo2020
Instagram:filmshodo
映画『衝動』の作品概要
監督・脚本・企画を担当したのは、本作で商業監督デビューを果たした土井笑生。東京・渋谷を舞台に、違法薬物の配達を行う少年・ハチと、ある事情から声を発することができなくなった少女・アイとの交流を描いた青春サスペンス映画。若手俳優の倉悠貴と若手女優の見上愛がダブル主演を務め、見津賢、錫木うり、村上淳など、バラエティ豊かなキャストが脇を固めた。4ピースバンドの「Day on Umbrella」が、主題歌と劇中音楽を担当している。
映画『衝動』の予告動画
映画『衝動』の登場人物(キャスト)
- ハチ(倉悠貴)
- 違法薬物の配達で生計を立てている。東京の第八地区「渋谷」を担当していることから、ハチという愛称で呼ばれている。
- アイ(見上愛)
- 水商売をしている。ある事情から言葉を発することができない。ハチと出会い、心を通わせていく。
映画『衝動』のあらすじ(ネタバレなし)
2020年。少年は東京の「第八地区」・渋谷で、違法薬物の配達を行っていた。そのことから、周囲からは「ハチ」という愛称で呼ばれていた。
ハチは生きる気力もなく、流れるままに日々を過ごしていた。帰る家などなく、名前や住所を誤魔化してネットカフェで寝泊まりしていた。そんなある日、怪我をして倒れていたところを気に掛けてくれた少女がいた。少女の名前はアイ。アイはある事情から、言葉を発することができずにいた。
ハチは変わらぬ日々を過ごしながらも、アイの存在を気に掛けるようになった。アイもまた反発心を持ちながらも、ハチとの距離を縮めていった。どこにも居場所がなかった二人が東京の片隅で出会い、心を通わせていく姿が描かれている。
映画『衝動』の感想・評価
商業監督デビュー・土井笑生
監督・脚本・企画を担当したのは、本作で商業監督デビューを果たした土井笑生。大学卒業後、制作プロダクションの共同テレビジョンに入社して、4年間助監督を務めた経歴を持つ。携わった主な作品としては、アイドルグループ「Hey!Say!JUMP」の中島裕翔が主演を務めたテレビドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』(16)、行成薫原作の小説を元に制作された映画『名も無き世界のエンドロール』(21)などがある。
また、一夜の大騒動を描いた自主制作映画『ラプソディ・イン・ザ・ルーム』が「第2回栃木蔵の街かどアワード 若手映画監督部門」を受賞、タイムトラベルを可能にした新薬が登場する自主制作映画『WILL』が「第14回JCF学生映画祭 長編映画部門準グランプリ」を受賞しており、監督としてこれからの活躍がますます期待される人物である。
倉悠貴×見上愛がダブル主演
主演を務めたのは、若手俳優の倉悠貴×若手女優の見上愛。倉悠貴は古賀慶原作の漫画を元に制作されたテレビドラマ『トレース〜科捜研の男〜』(19)で、主人公の兄・源義一を演じて俳優デビューを果たす。女優・池田エライザが初監督を務めた映画『夏、至るころ』(20)、NHK連続テレビ小説『おちょやん』(21)など、話題作に多数出演している。本作では、違法薬物の配達で生計を立てている少年・ハチを繊細に演じている。
見上愛は円城寺マキ原作の漫画を元に制作されたテレビドラマ『恋はつづくよどこまでも』(20)、芦田愛菜が主演を務めた映画『星の子』(20)などに出演している。また、サントリー「クラフトボス」のCMやロックバンド「back number」の楽曲『黄色』のMVに出演するなど、様々な分野で活躍している。本作では、ある事情から声を失ってしまった少女・アイを演じており、作品の中でも強い存在感を放っている。
最高のスタッフが集結
東京の渋谷を舞台に、孤独な少年・ハチと心に傷を抱える少女・アイが出会い、仲を深めていく姿が描かれている。無気力に生きてきたハチは、アイとの出会いを通してどのように変化していくのか。そして、心を通わせた二人はどこに行き着くのか。不安定な場所で生きる少年達の繊細な心が感じられる物語になっている。
音楽を手掛けたのは、4ピースバンドの「Day on Umbrella」。胸を打つメロディーが、作品に彩りを与えている。そして、撮影を担当したのは茅野雅央。フリーの撮影助手として、『コンフィデンスマンJP』シリーズを始めとした話題作に携わってきた人物である。さらに、照明を担当したのは石川裕士。フリーの照明助手として、数々のヒット作に携わってきた経歴を持つ。
映画『衝動』の公開前に見ておきたい映画
夏、至るころ
倉悠貴の映画初主演デビュー作品で、高校三年生の大沼翔を演じた。女優の池田エライザ初監督作品で、原案も担当している。福岡県田川市を舞台に、将来についての悩みを抱え、もがきながら日々を過ごす少年達の姿が描かれている。新人俳優の石内呂依、さいとうなり、高良健吾、リリー・フランキーらが出演している。
大沼翔と平川泰我は幼馴染で、夏祭りで披露する太鼓の練習をずっと一緒にしてきた。しかし、高校三年生の夏、泰我が太鼓の練習を辞めてしまう。大学受験を考えての決断だった。翔は一人、取り残された気持ちになる。将来について悩むが、考えは纏まらなかった。そんなある日、翔は郁という名の少女に出会う。郁は夢に破れ、東京から帰ってきたところだった。
詳細 夏、至るころ
キャラクター
見上愛が出演しており、主人公・山城圭吾の父の再婚相手の連れ子である山城綾を演じた。主演を務めたのは菅田将暉。人気バンド「SEKAI NO OWARI」のボーカルであるFukaseが、殺人鬼の両角を演じたことでも話題を集めた。興行収入15億円を超える大ヒットを記録しており、ノベライズ化、コミカライズ化も行われている。
山城圭吾は漫画家を目指していたが、上手くいっていなかった。絵は上手いのだが、リアリティのある悪人を描くことができないのが欠点だった。ある日、圭吾はスケッチしに出掛け、殺人事件に遭遇してしまう。犯人の姿を目撃した圭吾は、彼を主人公にサスペンス漫画を描き上げた。そのサスペンス漫画は大ヒットし、圭吾の生活は一変する。そんな彼の前に、殺人犯の両角が姿を現す。
詳細 キャラクター
青の炎
ジャンル:青春×サスペンス。舞台の演出家として知られている蜷川幸雄が監督を務め、宮脇卓也と共に脚本を手掛けている。貴志祐介原作の小説を元に制作された作品。家族を守るために罪を犯してしまう少年の姿が描かれている。アイドルグループ「嵐」の二宮和也が主演を務め、松浦亜弥がヒロインの福原紀子を演じている。
櫛森家は母の友子、長男の秀一、秀一の妹の遥香の三人暮らしだった。ある日、彼らの家に、友子の元夫で秀一の義理の父親である曾根隆司が訪ねてくる。曾根は暴力的な男で、櫛森家に住み着くと彼らの平穏な日常を脅かした。秀一は家族を守るために奔走するが、良い手段が見つからなかった。追い詰められた秀一は、曾根を殺害する決意をする。完全犯罪が成立するかと思われたが、意外なところから綻びが生じてしまう。
詳細 青の炎
映画『衝動』の評判・口コミ・レビュー
映像の切り取り方がお洒落で好き。そこに乗る音楽もいい。とか油断して観てたら。凄い衝撃でした。場所が渋谷でめちゃ身近なんだけどいつも見てる景色と違って見えた。でも青春映画でした。何のために?僕も分からないけど。生きようって思った。ハチに見せるアイの笑顔が好きです。#衝動 #見上愛 pic.twitter.com/6leGtOSQSO
— あつや (@AtsuyaStyle) December 10, 2021
映画 「衝動」初日舞台挨拶
皆さんがおっしゃっていた
過激な青春映画です、に納得。
終盤の伏線回収でゾクゾクがより加速しました。かず、うりちゃんも最高だったー! pic.twitter.com/8yI0NCAswu
— 島ゆいか Yuika Shima (@chanyui_s) December 10, 2021
孤独や悪意、罪悪感…都会のアングラでもがく2人に胸が締め付けられました、面白かったです
渋谷の「裏側」で生きる若者たち。夢や希望無く重い「荷」を背負う2人は都会で「諦め」を抱え生きていましたが…
「どうでもいい人生」で2人が出会い見えたのは…#土井笑生 #倉悠貴 #見上愛 pic.twitter.com/ArhREpRxAI
— ジョンダオG (@G20955873) December 12, 2021
映画『衝動』のまとめ
本作で商業監督デビューを果たした土井笑生が、監督・脚本・企画を担当した。物語の主人公は、違法薬物の配達で生計を立てている少年・ハチと、心に傷を負い言葉を発することができなくなった少女・アイ。生きる意味を失いつつある彼らが東京の片隅で出会い、心を通わせていく姿が描かれている。若手俳優の倉悠貴がハチを、若手女優の見上愛がアイをそれぞれ演じた。デビューして間もない彼らだが、複雑な人生を歩むハチ達の心の機微を見事に表現している。新人監督と若手俳優達が完成させた物語の結末を、ぜひその目で見届けて欲しい。
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