SFホラー映画『プレデター』シリーズの最新作が2018年登場。アーノルド・シュワルツェネッガー主演で1987年に公開されて以来、全5作品が上映されているが、今回は第1作の続編、プレデターが異種交配を行い更にパワーアップして帰ってきた。監督は、第1作にホーキンス隊員として出演していたシェーン・ブラックが務める。
映画『ザ・プレデター』の作品情報
- タイトル
- ザ・プレデター
- 原題
- The Predator
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年9月14日(金)
- 上映時間
- 不明
- ジャンル
- アクション
ホラー - 監督
- シェーン・ブラック
- 脚本
- フレッド・デッカー
シェーン・ブラック - 製作
- ジョン・デイビス
- 製作総指揮
- ビル・バナーマン
- キャスト
- ボイド・ホルブルック
トレバンテ・ローズ
ジェイコブ・トレンブレイ
キーガン=マイケル・キー
オリビア・マン
スターリング・K・ブラウン
トーマス・ジェーン
アルフィー・アレン - 製作国
- アメリカ
- 配給
- 20世紀フォックス映画
映画『ザ・プレデター』の作品概要
第1作目の『プレデター』が公開されてからおよそ30年、特殊部隊と正体不明の地球外生命体との戦いは、激化の一途を辿る。今作は『プレデター』の続編の位置づけになっており、新たな強敵との戦いが始まろうとしている。主演は『最高の人生のはじめ方』『LOGAN/ローガン』などにも出演しているボイド・ホルブルック、監督は『アイアンマン3』で監督・脚本を手掛けたシェーン・ブラックがメガホンを取る。
映画『ザ・プレデター』の予告動画
映画『ザ・プレデター』の登場人物(キャスト)
- クイン・マッケンナ(ボイド・ホルブルック)
- 元特殊部隊隊員、現在は傭兵を生業としている。メキシコの戦闘中にプレデターに遭遇し、息子にメキシコで見つけたプレデターの装置を渡す。
- ローリー(ジェイコブ・トレンブレイ)
- クインの息子で自閉症を患っている。メキシコから送られてきた父親の荷物の中にあった装置を起動させてしまう。
- プレデター
- 宇宙を駆け回る凶悪なハンター。獰猛で、攻撃的な「狩り」を生業とする種族で、地球よりもはるかに高度な文明水準を持つ。
- フジティブ・プレデター
- プレデターよりも更に進化した新しいプレデター。多種のDNAを取り込むことで、強化を図り、プレデターにも敵意を持つ。
映画『ザ・プレデター』のあらすじ(ネタバレなし)
傭兵をしているクイン・マッケンナは、仕事でメキシコを訪れている。彼はそこで宇宙からの来訪者に遭遇する。遥か昔にも地球にやってきた「プレデター」の乗る宇宙船が、メキシコに不時着した。
しかし、プレデターが再び地球にやってきた事実は隠蔽されることとなり、クインは宇宙船から見つけたとある装置を、隠蔽の証拠としてアメリカの自宅へ輸送する。自宅へ戻る前にクインはアメリカ政府に隠蔽に関わるものとして幽閉され、“ルーニーズ”と呼ばれる元兵士たちと共に施設から脱走を企てていた。
その頃、クインの自宅に届いた荷物の中から、クインの息子ローリーは装置を発見する。いったいこの謎めいた装置は何なのか、ローリーが解明を試みると装置が起動する。そして、人類を恐怖に陥れ、破滅への道筋の扉を開いてしまうことになる。宇宙から再びやって来るプレデターと、更に遺伝子レベルから進化した新しいプレデター、フジティブ・プレデター。
人間VSプレデターVSフジティブ・プレデターの三つ巴の戦いが、クインに大切なものを思い起こさせる。
映画『ザ・プレデター』の感想・評価
最凶の伝説が再び地球にやって来る
31年前、アーノルド・シュワルツェネッガーが主演で公開された映画『プレデター』は、全世界に衝撃を与えた傑作である。それまでに制作されていた地球外生命体とは打って変わって、高度な文化レベルと生まれながらにしてのハンター性・残虐性で地球人が次々と餌食になって行く。
圧倒的な力を誇るプレデターに、ゲリラ戦で挑むシュワルツェネッガーとのやり取りは、見ている者をハラハラドキドキとさせたことだろう。映画が公開されて以降、テレビでも放映されたことがあるが、それはそれは恐ろしい姿にトラウマになってしまう子供もいたようだ。
予告編動画を見ても、プレデターの特徴的な造形美は増々異形なものに変化をしており、禍々しささえ感じてしまう。あまりの迫力に、映画館内で思わず目を覆ってしまうかもしれないが、怖いもの見たさに劇場に足を運びたい。
最強なのは誰か
そして、ただ怖いと恐れられていたプレデターが帰ってくるだけではない。なんと彼らは、宇宙の彼方で自らの種を他種のDNAを取り込むことで進化させていたと言うではないか。地球人からしてみれば、元々文化レベルの違い過ぎた相手のこんな不要なアップグレード程要らないものはない。まさに悲報ともいえる事態に、地球人はどうやって窮地を乗り越え、最強のプレデターに抗って行くのか。
更に気になるのは、予告動画で公開されている従来のプレデターよりも巨大で残虐性も増している新たなプレデターが、なぜ従来のプレデターを狩っていくのか。バイオレンスでショッキングなシーンも多様にあるようだが、新たな敵の出現か、それとも地球を救ってくれる異形のヒーローか、とても気になるところである。狩る者が狩られる者に代わり、激しいバトルを繰り広げるその先に、最強の名を手にするのは誰なのか結末を見守りたい。
人気アクション映画を手掛けた監督が、メガホンを取る
マーベルコミックシリーズの『アイアンマン』と言えば、あの真っ赤なパワードスーツと、ダンディーでワイルドな大富豪の主人公トニー・スタークが魅力的な映画。その『アイアンマン』シリーズの第3作品目で監督と脚本を担当したシェーン・ブラックが、今回ザ・プレデターでも同様に監督と脚本を務める。
トニー・スタークが自ら開発を手掛けたアイアンマン・アーマーには、様々仕掛けがなされており、ロボット映画が好きな人もスーパーヒーローものが好きな人も、実はそう言った映画が苦手な人でも楽しめるところが魅力の一つでもある。
そうしたアクションシーンが、今作の『ザ・プレデター』でも必須条件であることは言うまでもない。アクション映画監督が手掛ける新作アクション映画は、いつでもワクワク感を覚えずにはいられない。
映画『ザ・プレデター』の公開前に見ておきたい映画
プレデター
まずはこの作品を見ないでは、『ザ・プレデター』の面白さを感じることはできないのではないだろうか。監督シェーン・ブラックが公言している通り、『ザ・プレデター』は『プレデター』の正式な続編でもあるため、未視聴者はぜひ『プレデター』の鑑賞をお勧めする。
31年前に制作上映されているだけあって、その時代にはとても精巧なSF映画だが、昨今のあまりにリアルなCG映画を観ている人からすれば、とてもチープに感じてしまうかもしれない。だが、当時の技術であそこまで観ている者に恐怖を与える存在を作り出したことは素直に感銘を受けてしまう。
サーモグラフィーや光学迷彩、プラズマキャノンにレーザーなど、文化レベルの高い異星人とゲリラ戦を繰り広げる主演アーノルド・シュワルツェネッガーの姿は、後々にも印象に強く残る見応えのある映画である。それを物語るかのように、今回の『ザ・プレデター』には、公開前からのファンも多い。恐怖の異星人の名をほしいままに手に入れた『プレデター』が復讐を誓う地球人との確執は、この物語から幕を開けたのだ。ちなみに『ザ・プレデター』の監督シェーン・ブラックは、『プレデター』にも俳優として出演している。
詳細 プレデター
アイアンマン3
今作の監督・脚本を担当するシェーン・ブラックが監督・脚本を手掛けたマーベルコミックの実写映画『アイアンマン』シリーズの第3作品目。天才発明家で巨大軍事企業のCEOであるトニー・スタークが、自分の開発した武器で心臓を損傷してから、胸に「超小型アーク・リアクター」という熱プラズマ反応炉を埋め込み、更に「アーマー」と呼ばれるボディ・スーツを装着してヒーローとなり世界平和のために戦う物語。
女性関係にだらしないトニーは、今作でも自分が引き起こした女性関係のトラブルを巡って世界へテロ攻撃を仕掛ける組織との熾烈な戦いの様子を描いている。バトルシーンでは、これまでトニー・スタークが手掛けてきた数々のアイアンマン・アーマーが登場し大暴れをするシーンもあるので、見応えは充分。
ストーリーもテンポ良く進み、マーベルコミックシリーズにありがちなユーモア溢れるジョークも多分に漏れず盛り込まれている。シェーン・ブラック監督らしい軽快さは、アイアンマン3でも存分に味わうことができる。
詳細 アイアンマン3
LOGAN/ローガン
マーベルコミック『X-メン』に登場するキャラクター、ウルヴァリンを主人公としたスピンオフの第3作品目。この作品に、今作の主演を務めるボイド・ホルブルックは、「ローガン」と呼ばれているかつてのウルヴァリンの素性を知る男・ドナルド・ピアースとして出演している。
新たなミュータントが誕生しておらず、絶滅の危機に瀕しているローガンなどのミュータントたち。幾度も世界を救ってきたウルヴァリン/ローガンは、リムジンの運転手として働いているが、そこへローガンを頼ってドナルド・ピアースが人を探すために尋ねてくる。
またその頃別件で、ローガンはミュータントの子供のローラをある場所まで送り届けて欲しいと依頼を受けていた。ローガンとドナルド・ピアースは敵対する立ち位置におり、ピアース自身もサイボーグ化して肉体強化を施していた。最終的な結末は、ローガンの死というところで終了するが、人間外生物と戦う特殊部隊の役目というのは、今作の『ザ・プレデター』にも通じるところがある。宿敵を追い詰める兵士のボイドを、『ローガン』で予習をしておくのも悪くはない。
詳細 LOGAN/ローガン
映画『ザ・プレデター』の評判・口コミ・レビュー
「ザ・プレデター」観てきました。87年の1作目から続くシリーズ最新作!
なんていうか、ストーリーはいつも通り。何も考えずに、宇宙から来たプレデターと皆で力を合わせてドンパチ派手に戦う映画。お約束通りの展開で、いつも通りにハラハラ楽しむ映画です。
いい意味で、単純明快で楽しかった(笑) pic.twitter.com/3ZfwH4Z2ab— 佐藤洸(サトウ アキラ) (@act_sato) 2018年9月15日
『ザ・プレデター』めっちゃ面白かったー! なんか久しぶりに「恐るべき敵」としてのプレデターが帰ってきた感じ。それでいて主人公と行動を共にするアホ五人組がいい味出してたり、シリアスさとユルさが同居してるのも良かった。
— 味之介 (@aji_no_suke) 2018年9月15日
『ザ・プレデター』は暴れたい人と暴れたい異星人がひたすら暴れまくるのが素晴らしかった。正義と悪の対決とかそういう面倒な要素ゼロ。思想とかメッセージとか何もなく、殺戮のメガ盛りだけでお腹いっぱい大満足。
— いしし (@uf_ishishi) 2018年9月15日
ザ・プレデター、オスカーだのなんだの冠など眼中になく名誉も賞賛も全ての見返りを求めない潔さ。むしろ第1作目より低レベル!それが良かったです!レンタル始まっても最初から100円レンタルしてそうな豪速球で大暴投な快作でした!
— 金尾 秀和 a.k.a.KANCHENJUNGA (@06661) 2018年9月15日
『ザ・プレデター』
今作は気の狂ったちょっとヤバい軍人達とプレデターが対峙する。少しコメディタッチに描きつつプレデターの様式美はしっかりと抑えていてかなり楽しめ、相変わらず人間もプレデターにより空気よりも軽く命が吹き飛ぶ文字通りザ・プレデターな出来で良かったです pic.twitter.com/gUG7ySgb3B— 共食いゾンビ (@MOGUMOGU_shark) 2018年9月15日
『ザ・プレデター』
グロもあるが意外とコメディ寄り。
ビッグプレデターvs政府(?)vs軍人マッケナと愉快な仲間たち、といった感じだが、人間同士で戦ってる方が尺長いかも(笑)
プレデターの倒し方にはもう少し工夫が欲しかった。ゾンビ犬もエイリアン犬もあるんだから、プレデター犬もアリなのだ! pic.twitter.com/kw37OpQdw3
— Hidezou (@hidezou777) 2018年9月15日
映画『ザ・プレデター』のまとめ
アメリカ・サンディエゴで7月19日にポップカルチャーイベントが開催され、監督のシェーン・ブラックやキャスト陣が参加。その中で監督は、完成した『ザ・プレデター』はこれまでより増して過激で血みどろだとコメントしている。現在の40代世代が小学生だった時分より精巧に描かれたプレデターや、演出効果などは30年前とは比べるまでもないだろう。映画館では、叫ばずに最後まで見られれば“良し”としたい。
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