2018年に既にアメリカで公開されていたホラー映画が、とうとう日本上陸。開発中のドリンク剤の効果で、突如周りが凶暴化してしまった世界に取り残された主人公。果たして主人公の命運は。
映画『Z Bull ゼット・ブル』の作品情報
- タイトル
- Z Bull ゼット・ブル
- 原題
- Office Uprising
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年4月12日(金)
- 上映時間
- 89分
- ジャンル
- ホラー
アクション - 監督
- リン・オーディング
- 脚本
- イアン・ショア
ピーター・ギャンブル - 製作
- ショーン・リディアード
ジム・スティール - 製作総指揮
- クリストファー・J・コノバー
ブレントン・スウェイツ
ブライアン・オシェイ
ナット・マコーミック
デビッド・ボーイズ
トレイシー・ルーニー
ショーン・E・デモット - キャスト
- ブレントン・スウェイツ
ジェーン・レビ
カラン・ソーニ
カート・フラー
イアン・ハーディング
アラン・リッチソン
グレッグ・ヘンリー
ザカリー・リーバイ - 製作国
- アメリカ
- 配給
- 「Z Bull ゼット・ブル」上映委員会
映画『Z Bull ゼット・ブル』の作品概要
ハリウッドが位置するアメリカでは、一年を通して数多くの映画が絶えず製作されている。その中でもアメリカにおいて驚異的な人気を誇るジャンルこそがゾンビ映画。本作はゾンビ映画ではないものの、パンデミックのように人類が凶暴化し、残されたものを襲っていく、という点では共通点が見られる。ダメダメな主人公が、凶暴化してしまった世界の中でどうやって生き延びていくか、手に汗握るストーリーに仕上がっている。
映画『Z Bull ゼット・ブル』の予告動画
映画『Z Bull ゼット・ブル』の登場人物(キャスト)
- デズモンド(ブレントン・スウェイツ)
- やる気のないダメ社員。周囲が凶暴化してしまった世界で取り残される。
- サマンサ(ジェーン・レヴィ)
- デズモンドが密かに恋心を向ける女性。生き延びるべくデズモンドと行動を共にする。
映画『Z Bull ゼット・ブル』のあらすじ(ネタバレなし)
デズモンドは、テキサスにある兵器会社、アモテック社の経理課に勤めていた。しかし、そんな彼の勤務態度は最悪。勤務中には怠惰な態度を見せ、更には遅刻も多いという始末。そんな彼は、当然の結果として会社のリストラ候補筆頭に名が挙がっていたのだった。しかし、ある日彼の人生は一変することとなる。とある朝、彼がいつものように気怠げに会社へと向かうと、周りの様子がおかしいのである。実は、その頃アモテック社では、とある集中力強化ドリンク『ゾルト』の開発に取り組んでいたのだが、そのドリンク剤が失敗作だったのだ。ゾルトの影響で凶暴化してしまった社員達は、互いに殺し合いを始める。完全封鎖されてしまった建物の中で、デズモンドは果たして生き残ることができるのか。
映画『Z Bull ゼット・ブル』の感想・評価
ダメダメな主人公がどう生き延びるか
本作は、開発中のドリンク剤を飲んで凶暴化してしまった周囲の中で、いかにして主人公が生き延びていくかを描いたホラーサスペンス映画。同様の状況に陥ることの多いゾンビ映画などでも、主人公が仲間たちと共に創意工夫をし、激しい戦いの末厳しい毎日を生き残っている。それぞれの個性を活かし、作者が必死で考え出した、これまでにない新しいサバイバル術。ゾンビ映画の醍醐味はそこにこそあるともいえる。しかし、本作の主人公はうだつの上がらない、リストラ寸前のダメダメ男。人望もなければやる気もない。そんな男が、果たしてどうやって絶体絶命の危機を乗り越えるのか。これまでにない、新しいサバイバル術が楽しめるかもしれない。
怖いだけじゃない!笑いどころもあるホラー映画
ゾンビ映画やサバイバル映画で多いのは、血みどろのスプラッター展開。ホラー映画が好きな人にとっては手に汗握る興奮シーンではあるものの、そういったシーンが苦手で中々手を出せない、という人も多いのでは。本作は、凶暴化してしまった周囲から主人公が逃げ延びるといったサバイバル映画。当然、血が流れる暴力的なシーンも多少はあるだろう。しかし、本作にはそんな凶暴性を和らげてくれるクッション材がある。それこそが、主人公の性格である。本作の主人公は、リストラ寸前の怠惰で人望のない駄目男。そんな間の抜けた性格が、コメディ要素となって緊迫した空気感の中でホッと一息つける、安らぎ要素になっているのである。駄目男である主人公のおかげで、本作はホラーが苦手という人にも楽しめる作品となっている。
映画『Z Bull ゼット・ブル』の公開前に見ておきたい映画
ショーン・オブ・ザ・デッド
数多くあるゾンビ映画、コメディ映画の中でもトップレベルの人気を誇る本作。サイモン・ペグの代表作でもあり、現在もレンタルビデオ屋などでランキングコーナーに陳列されるほどの人気作である。最新作との共通点は、主人公がどうしようもない男であり、周囲が凶暴化してしまった絶体絶命の状況の中に取り残されてしまうといった点。ロンドンにある家電量販店に勤めるショーンは、パッとしない毎日を過ごしていた。うだつの上がらない友人とばかりつるんでいるばかりに、長年付き合っていた彼女にも愛想を尽かされる始末。しかし、あるとき彼の人生は一変する。なんと眼を覚ますと、町の住人がほとんどゾンビ化してしまっていたのだった!現在では数多くのビッグタイトルに出演しているサイモン・ペグの原点にして最高峰を楽しむことができる作品。
バタリアン
1985年にアメリカで製作されたホラー映画であり、最新作とは主人公が務めている会社が進めていたプロジェクトが原因で周囲が凶暴化する、周りが凶暴化していく中主人公が取り残されるといった点で共通している。アメリカのケンタッキー州にある、ユニーダ医療会社。そんなユニーダ医療会社で務めるフレディは、会社の倉庫に軍が誤って移送してきたゾンビが安置していることを知ってしまう。そして、フレディと友人は、誤ってトライオキシン245というガスを噴射させてしまうのだった。そのガスとは、死体を蘇らせゾンビ化してしまうという恐ろしいもの。ガスによって、倉庫に安置されていた実験用の動物の死骸がゾンビとして復活する。そして、そのガスは会社から漏れ、近くの墓地に流れこんだのだった……。
詳細 バタリアン
アイアムアヒーロー
最新作が洋画であることに対し、本作は花沢健吾原作の漫画を題材とした邦画実写化映画。しかし、制作された国は違えど、突如周囲が狂暴化してしまい、自分の命を守るべく戦いを始めるところなどが、最新作と共通している。主人公、鈴木英雄はプロ漫画家を目指す作画アシスタント。しかし、プロを目指すとは口ばかりで、英雄はビッグマウスで妄想家、さらに努力を怠っているというどうしようもなくうだつの上がらない男だった。しかし、そんな中全国で不可思議な『噛みつき事件』が勃発する。そして、噛み付かれた人々が突如食人鬼と化す、『ZQN事件』が幕を開けたのだった。2015年に映画化され、大泉洋が主役を演じたことでも話題となった。
詳細 アイアムアヒーロー
映画『Z Bull ゼット・ブル』の評判・口コミ・レビュー
【未体験2019】「Z Bull ゼット・ブル」@ HTC渋にて。マシンガンから地雷まで様々な兵器を生産する軍事企業アモテック社。兵器試作品のエナジードリンク剤「ゾルト」を飲んだ社員たちが凶暴化し、完全なセキュリティシステムによって要塞と化したオフィスで繰り広げられるサバイバルアクション。 pic.twitter.com/aTaWzasfub
— 京都のまさ (@kyoto_masa) 2019年4月13日
未体験ゾーンの映画たち2019「Z Bull ゼット・ブル」 オフィスビル内の社員が凶暴化して殺しあう系。毎年一本は必ず入ってるけどセレクションしている中の人が同じなのかがとても気になる感じです^^; 単純に笑って映画パロディを楽しんでストレス発散して、それで良いのです^_^
— ミナミ@PRP1272RES15PG340匹 (@minami_sasa) 2019年4月13日
ヒューマントラスト渋谷で『Z Bull ゼット・ブル』を鑑賞。軍事企業で、エナジードリンクを飲んだ社員が狂暴化。リストラされそうな社員たちが奮闘。通常は普通で怒らせると、悪態ついて、超狂暴になる姿がおもしろい。ゾンビよりこういう設定の方がいいねー。 #未体験ゾーンの映画を体験
— けん (@624ken) 2019年4月12日
「Z Bull ゼット・ブル」見終わり
兵器会社内で軍用のエナジードリンクの失敗作を配って飲んだら
ちょっとした事で激怒して殺し合う様になってしまった、というバカ映画。(褒めてる) pic.twitter.com/AVj76DPvoP— 春原情報力学研究所 (@tritarou) 2019年4月12日
映画『Z Bull ゼット・ブル』のまとめ
周囲が凶暴化する中、たった一人取り残されてしまった恐怖。本来であれば気が狂ってしまいそうなほどの絶望感だが、しかし、どうも本作からはそんな圧倒的な絶望感が感じられない。それは、主人公がどうしようもないダメ男だから。シリアスな状況の中でも、いい具合にコメディアの要素が組み込まれているため、ホラーが苦手という方にも手軽に楽しめる作品に仕上がっている。笑って叫べる、新感覚のホラー映画がここに誕生。自分だったらどう生き延びるかを考えながら見るのも楽しいかもしれない。
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