ドキュメンタリー映画のおすすめランキング10選

報道特集番組や、企業特集番組の集大成や延長上にあると思われがちなドキュメンタリー映画。題材によっては堅苦しくとっつきにくいものもあります。そこでドキュメンタリー映画を選ぶコツをランキングで紹介したいと思います。

ドキュメンタリー映画、報道特集、ノンフィクションの大きな違いは、監督がどれだけ映画に手を加えられるかという制限から来ています。ノンフィクションは、実際にあった話をベースにして、ストーリーを面白くする為に、実際にはなかったエピソードも脱線しない程度に入れる事は可能です。ですがドキュメンタリー映画や報道特集ではそれが出来ません。

報道特集とドキュメンタリー映画の違いは、報道特集がただ事実を時系列順に報道していくのに対し、ドキュメンタリー映画は、主に過去に起こった出来事を題材が魅力的に見えるように、わざと物語の時系列をずらす事もできますし、ドキュメンタリー映画の主人公の過去現在未来を映画の中で自由自在に対比させる事で人物像に奥深さを持たせる事も可能なのです。

となると、選ぶべきドキュメンタリー映画は、おのずとから決まってきます。自分が興味ある人間や歴史上の人物、事柄について描かれたドキュメンンタリーがいいですよね。今回はこの点ポイントを置きランキング及び見どころを構成しました。ご覧ください。

第1位 バックコーラスの歌姫たち

注目ポイント&見所

メインヴォーカルと変わらぬ力量をもちながら、影で支えるバックコーラスの人生の全盛期そして今を追う。バックコーラスの黎明期を支えたのはゴスペルで鍛えた歌声を武器に表舞台に立つ事となったアフリカ系アメリカ人の女性たち。黎明期に活躍した彼女たちの大半は歌とは全く縁のない生活をしている者がいるのには理由があるのが見どころでもある。

見どころの1つとなっているのは、バックコーラスからメインヴォーカルになろうとした歌姫たちの顛末だ。黎明期に活躍したシンガー・ダーレン・ラヴは、ビートルズを売り出した辣腕プロデューサーの目に留まったものの、プロデューサーは彼女の歌声だけを使い、別人名義でレコードをリリースしてしまう。プロデューサーに見捨てられた彼女は歌う事をやめNYで家政婦をする事になるが、ラジオから自分の歌った歌が流れてくるのを聞き『歌は自分を否定しない』と確信し、表舞台に戻る決意をした事を語る姿は全ての人の胸をうつだろう。

⇒バックコーラスの歌姫たちのあらすじとネタバレ感想

第2位 マイケル・ジャクソン THIS IS IT

注目ポイント&見所

’09年に行われるはずだった、故マイケル・ジャクソンの最期のライブツアー。彼がなくなる直前まで行われたというリハーサルの映像を編集したフィルムがこの映画。リハーサルと思えない程の完成度の高さにはマイケルの仕事に対する真摯な仕事振りと、才能があり真面目な人間に対しては誰にでも平等に接するというやさしさも垣間見える。生前のマイケルの踊り、歌声も無論見どころなのだが、彼と共に最後の仕事をした演奏家、監督、ダンサー、舞台設備の方は全て単独で一流ミュージシャンやセレブ相手に仕事をしている人たちばかり。彼、彼女たちがマイケルに寄せるインタビューも見どころであり聞き逃せない。

⇒マイケル・ジャクソン THIS IS ITのあらすじとネタバレ感想

第3位 ファイティング・シェフ~美食オリンピックへの道~

注目ポイント&見所

毎年開催される、仏料理の最高峰を極めるコンクール・ボギュース・ドールの決戦の準備と様子を、スペイン代表のシェフ、ヘスースの目を通して送る。一番のポイントは、優勝候補国や新参のシェフの目を通してボギュースドールの全てを説明していない事。ヘスースは一流の粋を極めた世界料理コンクールのトップを目指すというよりも家庭の味とお客さんを大事にする普通のシェフ。そんな彼が数々の難問にぶち当たり解決しようとする姿勢は観ている側が応援したくなる上、何故彼が懸命に頑張る姿をこれほどまでに応援したくなるのか、その答えはほのぼのとしたラストに隠されているのもポイント。

⇒ファイティング・シェフ~美食オリンピックへの道~のあらすじとネタバレ感想

第4位 二郎は鮨の夢をみる

注目ポイント&見所

銀座の地下にある、カウンター席僅か10席のみの鮨店『すきやばし次郎』。おまかせ18カン3万円で予約のみの営業のこの店が何故ハリウッドセレブから大統領、偉大なる料理人など本物を知る人に支持されるのか。本店の暖簾をずっと守り続けてきた主・小野次郎氏の仕事に対する姿勢、長男・禎一氏をはじめとする継承者や弟子に教えている事を淡々とした語り口で紹介。それと同時に長年『すきやばし次郎』を支え続けてきた卸業者の人々や、修行して暖簾わけした鮨職人が語るこれからの鮨店のあり方を紹介する様も興味深く見どころでもある。監督の父親が現メトロポリタンオペラ総帥という事もあり、作品のBGMがクラッシックで統一されている所も作品を際立たせている。

⇒二郎は鮨の夢をみるのあらすじとネタバレ感想

第5位 アイルトン・セナ 音速の彼方へ

注目ポイント&見所

’94年5月1日、享年34歳でこの世を去ったF1ドライバー、アイルトン・セナの一生、そして光と影を追うドキュメンタリー。ブラジルの裕福な家に生まれながらも、F1で勝ち残るためには資金力が足らないと考え国外に出る道を選んだ生い立ち。保守的で門戸を開かないF1の世界に切り込んでいこうとするセナの真摯な姿を生前のフィルムインタビューなどから伺える所が見どころ。与えられた課題だけをこなすプロストとマシンの限界能力を引き出そうとするセナの違い、セナが唯一心の友としていたベルガーのインタビューも盛り込まれている。幻となった’94年開幕前のウィリアムズのテスト走行映像はDVDの特典映像なので是非ファンならば観て欲しい。

⇒アイルトン・セナ 音速の彼方へのあらすじとネタバレ感想

第6位 天のしずく

注目ポイント&見所

齢80を超えてなお現役料理研究家として活躍する辰巳芳子氏の『たべる事はいきること』という考え方の集大成ドキュメンタリー。嚥下障害に陥った人に、その命が尽きる日まで『おいしい』と思える食事をして欲しいという思いと、病床で食べられなくなった父親へ思いから作られた『命のスープ』は、いかにして作られるかという所が見どころ。いい素材を選び、丹念に作れば9割方完成したも同然。映画の中では、足腰たたなくなった、お婆さんが嚥下障害の友人の為に『命のスープ』を作り続けるシーンがある。食べられる事のありがたさが身にしみるドキュメンタリー。

⇒天のしずくのあらすじとネタバレ感想

第7位 モンサントの不自然な食べ物

注目ポイント&見所

米のバイオ企業・モンサントは、植物の種や除草剤市場の9割を握る巨大産業。モンサントの恐ろしさは遺伝子組み換え作物を平然と売っている事だけではなかった。農家には除草剤と種をセットで購入させるビジネスを定着させるだけでなく、政治経済にまで影響を及ぼし、かつてヴェトナム戦争で枯葉剤を作っていたという黒歴史も隠そうとしている所が暴かれる所が見どころ。仏ジャーナリストが公にされているデータを元に、モンサントからの脅迫にまけずに作り上げた渾身の食のドキュメンタリー。

⇒モンサントの不自然な食べ物のあらすじとネタバレ感想

第8位 鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言

注目ポイント&見所

法隆寺の大改修に携わった宮大工・西岡常一氏の生前の姿をおさめたドキュメンタリー。撮影当時ガンに侵されていた西岡氏が孫ほど年の違う大工たちに自分の仕事を判りやすく教えている姿や、歴史ある建物を再建するためには当時使っていた工具を使わなければと、昔の工具を使う所も見どころ。何故大昔立てられた寺院は地震や台風が来てもびくともしないのか。例えば、木は製材されたものを買ってはいけないという。どう買えばいいのか。その意外な買い方とその理由を知った時、驚くはずである。建築の基本はこの映画の中に詰まっているといっても過言ではない。

⇒鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言のあらすじとネタバレ感想

第9位 世界一美しいボルドーの秘密

注目ポイント&見所

1855年のパリ万博で、ナポレオン3世によりワインが格付けされてから、生み出されたボルドーワイン。欧米の伝統的な顧客が減少し中国を筆頭とする新興国の富豪によりボルドーワインの値上がりが止まらないからくりを暴き出す。丹精こめて作り上げられたワインを飲む目的ではなく単なる投資目的で購入する新興国の人間をワインコンサルタントやバイヤー、シャトーの人間はどう考えているのか。様々な方面、国で活躍する人々の意見を組み合わせたドキュメンタリー。一番高いボルドーワインを手にしている人間の職種が判ると、この実態はいかがわしいと思うだろう。上位50位のシャトーのビジネスに対する姿勢を正してもらいたいという監督やコンサルタントの意向もうなずける。

⇒世界一美しいボルドーの秘密のあらすじとネタバレ感想

第10位 選挙

注目ポイント&見所

’09年5月に行われた川崎議会選挙に、自民党の落下傘候補として立候補した元自営業者・山内氏の目を通して語られる『日本の選挙の実態』ドキュメンタリー。日本人がひそかに疑問に思っている選挙のからくりや、在日外国人が可笑しいと思っている日本の選挙の実態を抉り出す。ドブ板営業、選挙カー、小選挙区制、助成金、公認候補に何故これだけの金が要るのか。小泉チルドレンが派手にデビューして散っていった謎もこれをみれば同情できる上、理解も出来るかもしれない。ただ映像が散漫としている所が残念な面もある。

⇒選挙のあらすじとネタバレ感想

まとめ

今回のランキングでは、私たちが憧れとする人々の『人生の裏側』を辿ったものと、身の回りにあるものが、どの様な仕組みで出来ているかという事に焦点を当てて作品を選んでみました。今貴方が知りたい事や知的好奇心をくすぐられる事は何でしょうか。その分野についてドキュメンタリー映画があれば、是非見てみる事をおすすめいたします。今回ランキングで取り上げた映画が参考になれば幸いです。

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