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映画『マーメイド・イン・パリ』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

次世代のティム・バートンと呼ばれる新進気鋭の監督、マチアス・マルジウが初めて手がける長編映画。人間と人魚という種族が違う2人が、少しずつ距離を縮めていく美しいラブストーリー。

映画『マーメイド・イン・パリ』の作品情報

マーメイド・イン・パリ

タイトル
マーメイド・イン・パリ
原題
Une sirene a Paris
製作年
2020年
日本公開日
2021年2月11日(木)
上映時間
102分
ジャンル
ラブストーリー
監督
マチアス・マルジウ
脚本
マチアス・マルジウ
製作
グレゴワール・メラン
セバスチャン・デロワ
製作総指揮
不明
キャスト
ニコラ・デュボシェル
マリリン・リマロ
マーヌ・ボーランジェ
ロッシ・デ・パルマ
チェッキー・カリョア
レクシス・ミシャリ
クロドルフ・ポリー
製作国
フランス
配給
ハピネット

映画『マーメイド・イン・パリ』の作品概要

本作を一言で表すのならば、『芸術的』という言葉が最も適しているのではないだろうか。本作の監督を務めているのは、あらゆる分野で類い稀なる才能を発揮するマチアス監督。1人で、音楽、映像、脚本、その全ての分野において優秀な実績を残しているのだ。映画は、プロットだけでは成功しない。どれだけ優秀なプロットでも、それを演じる役者の演技や、表現方法、映画を支える音楽などが魅力的でなければ、観客は心から楽しむことはできない。そういった意味で、本作はまさに無敵の存在と言える。役者、音楽、プロット、映像、その全てが超一流な、まさに芸術的な一本。

映画『マーメイド・イン・パリ』の予告動画

映画『マーメイド・イン・パリ』の登場人物(キャスト)

ガスパール・スノウ(ニコラ・デュボシェル)
パフォーマーとして活動する男性。過去の経験から、恋愛を諦めている。傷ついたルラを献身的に介護する。
ルラ(マリリン・リマ)
ある大雨の夜、街に流れ着いた美しい人魚。自分の身を守るため、その歌声で近づく男たちの命を奪ってきた。
ミレナ(ロマーヌ・ボーランジェ)
かつてルラに夫を殺された女医。ルラに復讐を果たすため、執拗に彼女を追いかける。

映画『マーメイド・イン・パリ』のあらすじ(ネタバレなし)

パリに浮かぶセーヌ川の近くには、『フラワーバーガー』という老舗のバーが佇んでいた。ガスパールは、そのバーのオーナーの息子。ガスパールは、ウクレレを持って歌うパフォーマーとして活動していた。その夜は、稀に見る大雨がパリを襲い、パリの街は浸水状態に陥ってしまった。そんなパリで、ガスパールは運命の出会いを果たす。なんと、街に人魚が倒れていたのだ。その人魚の名前はルラ。ルラはこれまで、自分の身を守るため近づいてくる歌声で男性を魅了し、なんと、心臓を破裂させ殺していたのだ。ルラはガスパールにも同様のことを行うが、歌声はガスパールには響かなかった。実はガスパールは、過去の経験からもう恋はしない、と固く誓っていたのだ。献身的にルラを看病するガスパール。2人は徐々に惹かれあっていくが…?

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映画『マーメイド・イン・パリ』のネタバレあらすじ結末と感想
映画『マーメイド・イン・パリ』のネタバレあらすじと感想。ストーリーを結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説しています。映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載。

映画『マーメイド・イン・パリ』の感想・評価

フランスのティム・バートン

本作の監督を務めるのは、マチアス・マルジウ。マチアスは、実は万能の人。映画の世界のみならず、小説や音楽など、様々なジャンルで活躍している。そんな彼、実はフランスのティム・バートンと呼ばれているのだ。ティム・バートンは、『シザーハンズ』や『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』などの作品で知られる名監督。独特の世界観で、根強いファンも多い。そんな彼に例えられるのだから、マチアスの才能もかなり高いことが伺える。まだ映画監督としては2作目と、駆け出しと言ってもいい。今後、新たに映画界を背負って立つ人材になっていく可能性が大いにある人物。映画ファンとしては、今のうちからチェックしておこう。

人魚と人間の恋模様

ディズニー映画の『リトル・マーメイド』では最終的に王子とヒロインはハッピーエンドを迎えるにもかかわらず、人間と人魚の恋模様と聞くと、悲恋を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。その理由は、原作になっている、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの『人魚姫』にある。原作では、人魚姫は王子とは結ばれず、泡になって消えてしまうのだ。そして、最新作の主人公達にも厳しい現実が待っている。ルラは海に帰らなければ、命を落としてしまうのだ。厳しい過去を乗り越えて心を通い合わせた2人は、やはり引き裂かれてしまうのか。果たして2人は、人魚姫と人間の悲恋というお約束を乗り越え、幸せを手に入れることができるのだろうか。

御伽噺の魅力

『人魚姫』や『ヘンゼルとグレーテル』、『マッチ売りの少女』など、この世には多くの名作と呼ばれるおとぎ話が存在する。幼い頃、それらの世界に触れて育ったという大人も多いだろう。しかし、大人になってから、改めておとぎ話を読み返してみたことがある人は、どれだけいるだろうか。現実味のない設定を受け入れられなくなるのか、はたまた日々が多忙過ぎてその時間がないのか。気づけば、私達とおとぎ話の間には大きな距離が空いてしまっていたのだ。しかし、おとぎ話の持つ魅力は、あの頃から少しも色褪せていない。最新作は、まさに大人のためのおとぎ話といった内容。あの頃の純粋な気持ちを、この作品を通して思い出せる。そして、もう一度、あの世界に立ち戻ってみようと思わせてくれるかもしれない。

映画『マーメイド・イン・パリ』の公開前に見ておきたい映画

映画『マーメイド・イン・パリ』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『マーメイド・イン・パリ』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

リトル・マーメイド

人魚が主人公の映画、と言われれば最も多くの人が思い浮かべるのが本作だろう。数多くの作品を世に送り出しているディズニーであるが、その中でもトップレベルの人気を誇る名作である。童話を原作としたディズニー作品は、なんと30年ぶりだった本作。30年以上前の作品であるにもかかわらず、未だに色褪せない魅力を放つ。また、挿入歌も有名。『アンダー・ザ・シー』や『パート・オブ・ユア・ワールド』などは、映画を見たことがない人でも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。人間に憧れていたアリエルは、ある日エリック王子に一目惚れしてしまう。彼に近づくため、魔女アースラの力を借り人間になったアリエルだったが…?

詳細 リトル・マーメイド

アバター(2009)

愛は自由だ。性格も年齢も性別も、さらには種族までも、誰を愛するかはその個人の自由なのだ。最新作では人魚と人間、本作ではナヴィと呼ばれる先住民族と人間という、異なる種族間の恋模様が描かれている。また、本作は3D映画の先駆けとして非常に高い評価を得た作品でもある。『アベンジャーズ/エンドゲーム』に抜かれるまで、長年に渡り興行収入ランキング1位に君臨し続けた名作。多くの自然に恵まれた惑星、パンドラ。そんなパンドラを執拗に狙う存在がいた。それは、人間。地球のエネルギー問題を解決するため、パンドラの資源を押さえようと考えたのだ。パンドラにはナヴィという先住民族が暮らしており、人間はナヴィに擬態し彼らに近づくことを計画するが…?

詳細 アバター(2009)

ジャック&クロックハート 鳩時計の心臓をもつ少年

最新作が初長編映画となるマチアス監督だが、本作より前に手掛けた映画が一作だけある。その唯一の作品が本作。マチアス自身が執筆した小説をアニメーション映画化した本作では、監督のみならず、主人公ジャックの声優を務め、さらには音楽まで手掛けるという多彩ぶりを発揮している。主人公のジャックは、この世で最も寒い日に生を受けた。しかし、そのあまりの寒さに、ジャックの心臓は止まってしまう。なんとかジャックを助けるため、助産師がとった驚きの手段。なんと、鳩時計とジャックの心臓を取り替えたのである。奇跡的に生き延びたジャック。しかし、鳩時計の心臓を持つ彼には、とある3つの『してはいけないこと』があった…。マチアス監督の才能に触れるには絶好の作品。

詳細 ジャック&クロックハート 鳩時計の心臓をもつ少年

映画『マーメイド・イン・パリ』の評判・口コミ・レビュー

映画『マーメイド・イン・パリ』のまとめ

二度と恋をしない、と固く誓った経験はないだろうか。恋敗れた時、身を焼くような恋をした時、人はそういった思いを抱くことがある。本作の主人公も、過去の経験から恋愛に対して長年否定的な感情を抱いて生きてきた。しかし、そんな頑なな心を簡単に溶かしてしまう存在が、突然現れるのだ。頭では否定していても、心はどんどん相手に向かって行ってしまう。もし、今主人公と同じ気持ちを抱いている人がいるとするならば、あなたにとってのルラが現れることを願わずにはいられない。本作を見て、恋をすることの美しさを思い出してみよう。

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