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映画『ビブリア古書堂の事件手帖』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

五浦大輔の祖母の遺品の中に、夏目漱の直筆のサインが入った小説『それから』があった。大輔はサインが本物か確認するため、「ビブリア古書堂」を訪れた。店主の篠川栞子はそのサインを見て、あることに気づく。

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の作品情報

ビブリア古書堂の事件手帖

タイトル
ビブリア古書堂の事件手帖
原題
なし
製作年
2018年
日本公開日
2018年11月1日(木)
上映時間
121分
ジャンル
ラブストーリー
ミステリー
監督
三島有紀子
脚本
渡部亮平
松井香奈
製作
服部美穂
千綿英久
製作総指揮
不明
キャスト
黒木華
野村周平
成田凌
夏帆
東出昌大
酒向芳
製作国
日本
配給
20世紀フォックス映画、KADOKAWA

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の作品概要

累計発行部数680万部を超える大ヒットを記録した、三上延原作ライトミステリー小説『ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ』を元に作られた作品。黒木華×野村周平が主演を務め、現在と過去に纏わる「ロマンス」と「謎」について描かれている。夏目漱の小説『それから』と太宰治の小説『晩年』が、物語の中でも重要な役割を担っている。ラブストーリーやミステリーが好きな人だけでなく、本好きの人にもお勧めしたい作品である。

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の予告動画

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の登場人物(キャスト)

篠川栞子(黒木華)
ビブリア古書堂の店主。人見知り。本が好きで、本についての幅広い知識を持っている。
五浦大輔(野村周平)
ビブリア古書堂のアルバイト。過去のある体験がきっかけで、「活字恐怖症」になる。だが、本自体は嫌いではない。
稲垣(成田凌)
ネットで漫画の売買を行っている。本が好きなため、栞子と意気投合する。

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』のあらすじ(ネタバレなし)

五浦大輔の祖母の遺品の中に、夏目漱の直筆のサインが入った小説『それから』があった。大輔はそのサインが本物かどうか鑑定してもらうため、ビブリア古書堂を訪れる。その店には、女店主の篠川栞子がいた。栞子は極度の人見知りだったが、本のことについては饒舌になる女性だった。彼女は本についての知識が深く、一目見れば本に隠された謎を解き明かすことができた。『それから』に書かれた夏目漱石のサインは偽物だったが、大輔の祖母に纏わるある秘密が明らかとなる。

大輔はビブリア古書店で働くことになった。栞子に惹かれていくが、素直に思いを伝えることはできなかった。そんなある日、ある人物が栞子が大切にしている、太宰治の小説『晩年』を奪おうとしていることを知る。栞子が持っている『晩年』はとても貴重な初版本で、父や祖父から代々受け継いできたものだった。栞子達は誰が『晩年』を狙っているのか、調査を行うことにした。

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映画『ビブリア古書堂の事件手帖』のネタバレあらすじ結末と感想
映画『ビブリア古書堂の事件手帖』のネタバレあらすじと感想。ストーリーを結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説しています。映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載。

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の感想・評価

大ヒットを記録した小説を元に作られた作品

映画の元になったのは、三上延原作のライトミステリー小説『ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ』である。小説は全7巻発売されており、累計発行部数が680万部を超える大ヒット作。2012年には文庫本としては初めて「本屋大賞」にノミネートされた。また、角川書店からはナカノが作画を担当し、講談社からは交田稜が作画を担当する漫画がそれぞれ発売されている。

2013年にはフジテレビ系列でドラマ化もされており、黒木華の役を剛力彩芽が、野村周平の役をEXILE に所属しているAKIRAが担当した。剛力はこの作品で初めてゴールデン連続ドラマの主演を務めることになった。ドラマ化の影響は大きく、作中に登場する夏目漱石などの小説の売り上げが伸びた。

ロマンス×ミステリーの異色の作品

物語は五浦大輔がヒロインの篠川栞子の古書店に、1冊の本を持って行ったことから始まる。その本は夏目漱石の小説『それから』で、本人かどうか定かではないサインが入っていた。栞子は本を確認し、偽物だと断定する。だが、それだけではなく、大輔の祖母が「秘密の恋」をしていたことまで解き明かしてしまう。探偵ではない栞子が、本に纏わる謎を解明するところが他にはない独特な設定でおもしろい。

また、この作品は「謎」だけではなく、現代と過去の2つの「ロマンス」についても描かれているところが興味深いなと感じた。現代では大輔が栞子に恋をし、過去では大輔の祖母が人に関係を知られてはいけない相手に恋をしている。なぜ祖母の恋は秘密にしなければならなかったのか、祖母達の恋が大輔達にどんな影響を及ぼすのか、気になるポイントである。

人気若手俳優達が多数出演している

主人公の篠川栞子を演じたのは、『小さいおうち』(13)で「第64回ベルリン国際映画祭・最優秀女優賞(銀熊賞)」を受賞した黒木華である。黒木はこの賞を受賞した当時、まだ23歳の若さだった。また、連続テレビ小説『純と愛』や『花子とアン』など多くのドラマに出演しており、素晴らしい演技力が周囲に認められている。黒木は純日本的なイメージがあり、他の女優とは一線を画している。

五浦大輔役を務めたのは、広瀬すず主演の映画『ちはやふるシリーズ』に出演していた野村周平である。野村は2018年10月から放送予定のドラマ『結婚相手は抽選で』で主演を務めることが決まっており、若手俳優の中でも人気の高い人物である。

大輔の祖母(若い頃)役で夏帆が、大輔の祖母が恋する相手役で東出昌大が出演している。2人共「日本アカデミー賞・新人俳優賞」を受賞したことがあり、演技力に定評がある人物である。

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の公開前に見ておきたい映画

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『ビブリア古書堂の事件手帖』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

シャニダールの花

黒木華の初主演作品で、綾野剛とダブル主演を務めた。黒木華はこの作品で「第56回ブルーリボン賞・新人賞」などの賞を受賞している。「第37回モントリオール世界映画祭・「フォーカス・オン・ワールド・シネマ」部門」にも出品されており、世界的にも大きな注目を集める作品となった。神戸芸術工科大学の教授でもある、石井岳龍が監督を務めた。

女性達の胸に花が咲いた。その花は「シャニダール」と呼ばれ、花弁から新薬を開発しようという会社が現れる。若き植物学者の大瀧賢治は、ある製薬会社の下で花弁の研究を行った。美月響子はシャニダールの花が咲いた女性のセラピストとして、研究所に新しく赴任してくる。賢治と響子は研究を通して交流を深め惹かれ合っていくが、ある日響子の胸にもシャニダールの花の芽が誕生してしまう。

詳細 シャニダールの花

22年目の告白 私が殺人犯です

野村周平と夏帆が出演している作品。韓国映画『殺人の告白』(12)のリメイク作品。夏帆は事件の遺族であり、目撃者でもある書店員を演じている。野村周平は伊藤英明が演じた刑事の妹の婚約者役を演じている。藤原竜也と伊藤英明がダブル主演を務めており、藤原竜也が年齢不詳で、22年前の連続殺人事件の犯人を名乗る男を演じた。藤原はこの作品で「第41回日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞」にノミネートされている。

時効を迎えた連続殺人事件の犯人を名乗る男(曾根崎雅人)が突然現れ、記者会見を開いて世間の注目を集めた。しかも、曾根崎は事件の告白本を出版し、多くの人がその本を買い求めた。犯人に家族や愛する者を殺された遺族達は、曽根崎の出現に深い悲しみを抱き、犯人を逮捕できていない警察に怒りの感情を持った。果たして、曽根崎は本当に連続殺人事件の犯人なのだろうか。

詳細 22年目の告白 私が殺人犯です

オリエント急行殺人事件

ミステリー作品。アガサ・クリスティ原作の長編推理小説『オリエント急行の殺人』を元に作られた作品。この作品はアガサ・クリスティの中でも特に人気があり、2017年に公開された『オリエント急行殺人事件』よりも前にも、映画化やドラマ化が行われた。王立演劇学校を首席で卒業したケネス・ブラナーが、主人公のエルキュール・ポワロを演じた。また、海外だけではなく日本にも多くのファンがいるジョニー・デップが、ある秘密を抱えているギャングの富豪役で出演している。

名探偵のエルキュール・ポアロは、トルコのイスタンブールで休暇を楽しんでいた。しかし、ロンドンから仕事の依頼の電報が届き、急いで帰らなければならなくなる。ポアロは友人の助けを借り、オリエント急行に乗車した。そこで、ポアロは富豪のエドワード・ラチェットからボディーガードを依頼される。ポアロはその依頼を断るが、ラチッェトが12カ所も刺されて殺される事件が起きてしまう。

詳細 オリエント急行殺人事件

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』の評判・口コミ・レビュー

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』のまとめ

2013年にドラマ化もされているため、『ビブリア古書堂の事件手帖』のことを知っている人も多いのではないだろうか。本を中心に謎解きが行われるという、他にはない設定が興味を引かれる内容になっている。主人公を演じた黒木華は、内向的で本が大好きな篠川栞子の雰囲気にピッタリ合っており、違和感なく物語に入り込めると思う。本作品には夏目漱石の『それから』と太宰治の『晩年』も登場しており、映画を見る前に小説を読んでみるのもおもしろいと思う。

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