今まで見ることができなかった山の絶景を、オーストラリア室内管弦楽団が奏でるクラシックの名曲と共に楽しむことができる。まさに、登山ファンなら必見の「究極の山映画」となっている。
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』の作品情報
- タイトル
- クレイジー・フォー・マウンテン
- 原題
- Mountain
- 製作年
- 2017年
- 日本公開日
- 2018年7月21日(土)
- 上映時間
- 74分
- ジャンル
- ドキュメンタリー
- 監督
- ジェニファー・ピードン
- 脚本
- 不明
- 製作
- ジェニファー・ピードン
ジョー=アン・マッゴーワン - 製作総指揮
- ポール・ウィーガンド
デビッド・グロス
スティーブン・ボイル
マーティン・マイヤー - キャスト
- 不明
- 製作国
- オーストラリア
- 配給
- アンプラグド
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』の作品概要
オーストラリアでドキュメンタリー作品としてNo.1のヒットを記録した映画。「究極の山映画」と銘打たれたこの作品は、世界の8カ所の山で撮影が行われた。その中に、北海道虻田郡の羊蹄山も含まれている。また、本作品では美しい山々の風景と共に、オーストラリア室内管弦楽団が奏でるクラシック音楽を楽しむことができる。荘厳な風景と音楽は、見る者をきっと虜にするはずである。苦労や危険を乗り越えながら山に登り続ける、山に魅せられた登山家達の姿がここにある。
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』の予告動画
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』の登場人物(キャスト)
- ウィレム・デフォー
- ナレーションを担当。
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』のあらすじ(ネタバレなし)
この作品は登山ファンなら必見の「究極の山映画」である。今まで見ることができなかった絶景を、オーストラリア室内管弦楽団が奏でるクラシックの名曲と共に楽しむことができる。
エベレスト、モンブランなどの難関峰への命懸けの挑戦。少しでも手元が狂えば絶壁の下へと真っ逆さまに落ちてしまう、死と隣り合わせの危険なクライミング。余りの過酷さに家に帰りたくなっても、登山家達はまだ見ぬ絶景を求めて山を登り続ける。圧倒的なスケールで送る、山に夢中な登山家達の姿がここにある。「人はなぜ山に登るのか」。イギリスの登山家であるジョージ・マロリーは言った、「そこに山があるから」と。登山家達が山に登る理由を、この作品で感じることができる。
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』の感想・評価
絶景と共に流れるクラシック音楽
オーストラリア室内管弦楽団の芸術監督であり、バイオリニストでもあるリチャード・トネッティが音楽を担当している。リチャードは古楽器やモダン楽器なども巧みに使い、オーストラリア室内管弦楽団の演奏レパートリーを増やしてきた人物である。また、今作品以外にも、数々の映画の音楽の作曲に携わっている。
山々の美しい風景と共に流れるヴィヴァルディ「四季」やベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」などの美しいクラシック音楽は、自分もまるで登山をしているかのような高揚した気分にさせてくれる。なかなか登山×クラシック音楽を掛け合わせた映像は、他では見られないのではないだろうか。ぜひ、騙されたと思って一度見て欲しい。広大な風景に荘厳な音楽がぴったりと合っている。
登場する山
今作品で登場する山は全部で8カ所。アメリカのキャッスル・バレー、メキシコのエル・センデロ・ルミノソ、カナダのトール山、スイスとイタリアの国境にあるマッターホルン、フランスとイタリアの国境にあるモンブラン、ネパールとチベット自治区の境にあるエベレスト、インド北部のメルー、北海道虻田郡の羊蹄山。
その中の1つである羊蹄山(ようていざん)は、別名後方羊蹄山(しりべしやま)といい、日本百名山にも選ばれている山である。標高は1898mある。この山は登山コースが4種類あるが、どのコースにも水飲み場が無いので注意が必要である。また、山頂付近にある崩壊地で度々土石流の流下が起こっており、人為的被害を出してきた。そんな山に、登山家達は挑戦する。
ウィレム・デフォーのナレーション
アメリカ出身の俳優であるウィレム・デフォーがナレーションを担当している。彼は『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(17)に出演し、「ニューヨーク映画批評家協会賞・助演男優賞」を受賞し、「ゴールデングローブ賞・助演男優賞」にノミネートされた人物である。日本で言うところの松重豊のように、脇役でも存在感を放つ名俳優である。
声の仕事の経験もあり、アニメ映画の『ファインディング・ドリー』(16)や『ファンタスティック Mr.FOX』(09)などにも出演していた。そんなウィレムがどんなナレーションを行うのか、とても楽しみなポイントである。落ち着いた声のため、きっと映像の邪魔にはならないと思う。ぜひ、ウィリアムの声に耳を傾けながら、映像を楽しんで欲しい。
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』の公開前に見ておきたい映画
岳 -ガク-
石塚真一原作の漫画『岳 みんなの山』を映画化した作品。「第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞」を受賞しており、過酷な山岳救助隊の姿が描かれている。映画は実際に日本アルプスに行って撮影が行われており、天候や自然に振り回されながら、俳優達は過酷な環境の中に身を置いて登場人物達を熱演した。
島崎三歩はボランティアの救助隊員として、山で遭難した人達を救ってきた。ある日、新人の椎名久美が仲間に加わる。島崎は椎名の指導を行った。だが、椎名は実際の現場で訓練したことを生かせず、遭難者を救えないことに苛立ちを抱えるようになる。そんな時、猛吹雪の影響で、遭難者が多発してしまう。島崎達は彼らを救うことができるのだろうか。
詳細 岳 -ガク-
人生フルーツ
建築家の津端修一さんと、長年連れ添った妻の英子さんの姿を追ったドキュメンタリー映画。本作品は東海テレビドキュメンタリー劇場と題してテレビで放送されたものを、劇場版として再編集したものである。ナレーションは有名女優である、樹木希林が担当している。
津端修一(90歳)は妻英子(87歳)と共に、恩師アントニン・レーモンドの自邸に倣って建てた平屋で暮らしている。英子は70種の野菜と50種の果実を栽培し、料理を作って食卓に並べる。結婚生活60年、穏やかな夫婦の暮らしがそこにはあった。かつて、津端は高蔵寺ニュータウン計画の設計を手掛けていた。山や緑を残した街並みにしたかったが、経済優先の時代がそれを許さなかった。津端夫妻はもう一度緑を蘇らせようとしていた。
詳細 人生フルーツ
ファインディング・ドリー
ウィレム・デフォーがキャストの1人として、声優を担当しているアニメ映画。2003年に公開された『ファインディング・ニモ』の続編に当たる作品である。ニモの冒険から1年後を舞台にしており、両親を探しに冒険に出ることを決めたドリーとその友人達の姿が描かれている。
ナンヨウハギのドリーとカクレクマノミのニモ親子は、仲良く穏やかに暮らしていた。ある日、ドリーは学校での遠足途中に激流に巻き込まれ気を失ってしまう。その時、過去に同じような経験があり、両親に激流に気をつけろと注意されたことを思い出す。ドリーは幼い頃にはぐれてしまった両親を探すことを決意し、ニモとニモの父親のマーリンと旅に出た。ドリーは無事に両親を見つけることができるのだろうか?
詳細 ファインディング・ドリー
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』の評判・口コミ・レビュー
この美しい大自然をわたしは画面を通してしかみたことなかった。
命がけで挑む人たちはこの景色を見たくて、目指すんだって、音楽と共にわたしの鼓動は波打つ。
いきること、感じること、映像から感じたこの高鳴りを、いつか体感してみたいな。#クレイジー・フォー・マウンテン pic.twitter.com/qhmNtfGUMD— ゆっきーな (@yu__TA1206) 2018年7月31日
「クレイジー・フォー・マウンテン」過去の登山から現在の登山のありかたがどう変わったかを説明するドキュメンタリー。景色がとんでもね〜ので映画館の大画面で見ること推奨。ただし、音楽が綺麗でストーリーがあるような、ないような(解説だから)なので、眠くなる人は絶対寝てしまう映画
— 雪風・N.T (@yukikaze1) 2018年7月29日
『クレイジー・フォー・マウンテン』鑑賞。最初のカットから息を呑んだ。近代登山の歴史を辿りつつ、商業化が進む現在の登山に警鐘を鳴らす構成。映像から伝わるのは、言葉に出来ない山の美しさと無慈悲なまでの厳しさ、山を前にした人間の儚さだ。管弦楽団の演奏、W・デフォーのナレーション共に良い
— G.L.J. (@cine53ra) 2018年7月29日
登山のかわりに『クレイジー・フォー・マウンテン』観てきた。
大好きな俳優の一人ウィレム・デフォーのナレーション。
期待大きかったけど、映画というよりドキュメンタリー、いや山の映像映画って感じ。
ちょっとイメージと違ったかな。 pic.twitter.com/a0XE5iQQPq— 模索する人 (@shoppingmanager) 2018年7月29日
『クレイジー・フォー・マウンテン』色んな視点から魅せる山の映像とオーケストラを組み合わせたドキュメンタリー作品。時代と共に移り変わっていく山と人の歴史を体感。昨今では山を舞台にしたエクストリームスポーツもあるようで…まさにクレイジー https://t.co/XPQudpW5fF
— 🌻トミン (@tomin_twi) 2018年7月27日
映画『クレイジー・フォー・マウンテン』のまとめ
登山家達が実際に過酷な山登りに挑戦している映像を撮っている、まさに「究極の山映画」の名にふさわしい作品である。登山者達が苦しみながら山を登り、広大な風景を見て感動する姿は胸にグッとくるものがある。吹雪の中を必死に登ったり、手が傷でボロボロになっても登り続けたり、なかなか見ることができないリアルな登山者達の姿を見ることができる。なぜそこまでして山を登るのか。この映画を見れば、その答えがもしかしたら分かるかもしれない。
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