早見真紀子は結婚をせずキャリアウーマンとして働いていたが、厳しい指導に部下達はついてこられず陰口を叩かれていた。一方、専業主婦の池内葵は、夫との関係があまり良くなく「夫への復讐サイト」を使ってストレスを解消していた。
映画『イマジネーションゲーム』の作品情報
- タイトル
- イマジネーションゲーム
- 原題
- なし
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年7月28日(土)
- 上映時間
- 91分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
- 監督
- 畑泰介
- 脚本
- 畑泰介
- 製作
- 岡本東郎
高橋是彦
行実良
高木征太郎 - 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 久本雅美
板野友美
田中幸太朗
仙石みなみ
鷲尾修斗
長州小力
ヨッピー
ジョージ - 製作国
- 日本
- 配給
- プレシディオ
映画『イマジネーションゲーム』の作品概要
久本雅美×板野友美がダブル主演を務めており、久本雅美は本作品が映画初主演となる。キャリアウーマンとして仕事を頑張りながらも、部下に陰口を叩かれる早見真紀子役を久本雅美が演じている。また、専業主婦として不自由のない生活を送りながらも、夫との間に会話がなく結婚生活に幸せを見いだせない池内葵役を、板野友美が演じている。その他にも、人気YouTuberのカリスマブラザーズや東ちづるなど、豪華な顔ぶれが脇を固める。
映画『イマジネーションゲーム』の予告動画
映画『イマジネーションゲーム』の登場人物(キャスト)
- 早見真紀子(久本雅美)
- 独身。大手ゼネコンに勤務する。部下にも厳しい態度をとるため、陰口を叩かれている。「真夜中の女神」を名乗り、街中に隠された物を探すサイトを運営している。
- 池内葵(板野友美)
- 専業主婦。「夫への復讐サイト」を運用する、ブロガー。夫との会話があまりない。現状に焦燥感を抱いている。
映画『イマジネーションゲーム』のあらすじ(ネタバレなし)
早見真紀子はキャリアウーマンとして仕事を頑張っていた。だが、真紀子の厳しい指導に部下達はついてこられず、だから結婚できないのだと陰口を叩かれていた。そんな彼女には秘密の顔があった。一方、専業主婦の池内葵は、結婚生活に何の幸せも見いだせないでいた。夫との会話はあまりなく、「夫への復讐サイト」を使ってストレスを解消していた。復讐方法は夫のハブラシでトイレ掃除を行う、雑巾の搾り汁を味噌汁の中に入れるなど、陰湿なものだった。
葵は夫に復讐していたことがバレてしまい、家に帰れなくなってしまう。夜の公園で行き場所もなく困っているときに、偶然真紀子と出会う。真紀子は葵を自宅に連れて帰り、寝床を提供することにした。2人が出会ったとき、運命の歯車が動き始める。
映画『イマジネーションゲーム』の感想・評価
正反対の2人
この作品には2人の主人公が登場する。その内の1人である早見真紀子は、結婚をせず、部長職まで上り詰めたバリバリのキャリアウーマンである。仕事に生きがいを感じ、仕事に愛を見出そうとしている。もう1人の主人公である池内葵は、まだ若いながらも結婚し、専業主婦になった女性である。
年齢的にも社会的立場としても正反対の2人は、それぞれ悩みを抱えている。真紀子は部下から疎まれ、葵は夫との関係が上手くいっていない。予告編を見ていても、人生を諦めてしまったかのように表情を無くしている2人の顔が印象的だ。そんな2人が出会ったことにより、どんな化学反応が起きるのか楽しみである。好転していくのだろうか、それとも転落していくのだろうか。
ネット
女性達の悩みの他に、「ネット」がこの物語の重要なキーワードになってくる。街中に隠された物を探すサイトが、ネット上で人気を博しているのだ。仕掛け人は「真夜中の女神」を名乗る人物で、その正体は早見真紀子である。この「真夜中の女神」と呼ばれる存在が物語にどんな影響を与えるのか、明かされていない部分は大きく注目すべきポイントである。
池内葵も夫に対して抱いた不満やストレスを、「夫への復讐サイト」を使って解消しようとする。真紀子と葵はそれぞれ異なる悩みを抱えながらも、ネット上に寄りどころを見つけようとしているところは似通っている。しかし、ネット上では全て解消することができず、2人共幸せとは言い難い日々を送っている。果たして、2人は解消できなかった苦しい思いを、どう解決していくのだろうか。
久本雅美×板野友美
久本雅美×板野友美がダブル主演を務めており、早見真紀子を久本雅美が、池内葵を板野友美が演じている。意外だったのは、久本雅美が映画初主演だったことである。久本雅美は芸人やタレントとしてマルチに活躍しているのはもちろんのこと、連続ドラマ『はぐれ刑事純情派』や『ミヤコ蝶々ものがたり』に出演し女優としても活躍している。
久本雅美はいつも楽しそうな雰囲気とは違い、仕事に生きる少しお堅い早見真紀子を見事に演じている。実際にこんな上司がいたら嫌だなと思わせるような人物に仕上がっており、真紀子の会社内で孤立している立場がよく表れている。板野友美も、静かに淡々と夫に復讐している池内葵をしっかり演じていると思う。見ていてもぞっとするほどの怖さがある。
映画『イマジネーションゲーム』の公開前に見ておきたい映画
のぞきめ
三津田信三原作の小説で、板野友美の初主演映画である。真実 と虚構・怪談とミステリーが混合したような不思議な話になっている。本作品の監督である三木康一郎は、岩田剛典と高畑充希が主演を演じた『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(16)の監督としても有名である。
三嶋彩乃(板野友美)はテレビ局のアシスタントディレクターとして働いており、青年が亡くなったある怪死事件を追うことになった。その青年は人の手で殺されたとは思えないほど、奇妙な姿で絶命していた。調査を進める内にその青年の恋人が、死の原因が「のぞきめ」にあると思って恐れていることを知る。「のぞきめ」とは一体何なのか。事件を追う彩乃達の身にも危険が迫る。
詳細 のぞきめ
ビッグ・フィッシュ
『スリーピー・ホロウ』(99)の監督として有名なティム・バートンがメガホンをとった、ファンタジー×ヒューマンドラマ映画。ダニエル・ウォレス原作の『ビッグフィッシュ – 父と息子のものがたり』が元になっている。2013年には舞台化もされている人気作。「父と子の和解」がテーマになっている。
ジャーナリストのウィル・ブルームは、妊娠中の妻と幸せに暮らしていた。だが、実は父との関係は悪く、現在は疎遠になっている状態だった。それは、父が語る奇想天外な話が原因だった。子供の頃、ウィルは父の話が好きでよく聞いていた。だが、大人になるにつれて、父の話が嘘だと気づき、話を聞くことに苦痛を感じるようになった。そんな時、ウィルの結婚式で、父は奇想天外な話を招待客に語って聞かせた。ウィルは自分の晴れ舞台を台無しにされたように感じ、父に怒りをぶつけてしまう。
詳細 ビッグ・フィッシュ
ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜
久本雅美が美夜子の母・メジューサ役で出演している。『ドラえもん のび太の魔界大冒険』(84)のリメイク作品で、声優交代後の第2作目となる。美夜子の母は地球を守ろうとしている少女の母で、メジューサは地球の侵略を企てている悪魔のことである。『ドラえもん のび太の魔界大冒険』とは、使うひみつ道具や美夜子の設定自体も若干異なる部分があるため、違いを見つけながら両方見るのも面白いと思う。
のび太はドラえもんの秘密道具の「もしもボックス」を使い、現実の世界で魔法が使えるようにした。料理も掃除も魔法の力でこなすことができるようになったのだが、のび太は上手く力を扱うことができなかった。そんな中、悪魔族の者達が地球を侵略しようと企てていた。のび太はそのことを知り、ドラえもんや仲間達と共に地球を守るために立ち上がった。
映画『イマジネーションゲーム』の評判・口コミ・レビュー
『イマジネーションゲーム』は題名と設定からブラックコメディ風のサスペンスを予想していたのだけれど、編集のテンポも音楽の被せ方も、ニューシネマ時代の女性映画みたいだった。しかし、この話は「現代の寓話」だからアクチュアリティはない。ニューシネマ・タッチとは合わないのでは?とも思った。
— UWの落日 (@uw_susu) 2018年8月2日
映画『#イマジネーションゲーム』ぜひ観てほしい。最近では『FINAL CUT』『刑事ゆがみ』『半分、青い。』…毎回想像をこえた音楽を作る作曲家・菅野祐悟プロデュース!私もゆっくりまた感想しますが、予告だけでも独特の世界観がビシビシ伝わってきて引き込まれます↓
https://t.co/tMNym1FyqL— 柿谷浩一(kaki) (@prince9093) 2018年8月1日
「イマジネーションゲーム」板野友美の学歴詐称とか、久本雅美のお父さんの話とか、突然動き出す巨大クマとか、意図がよくわからず浮いている描写が多いのが残念。久本雅美がバラエティ芸人じゃなく役者だってこと、久しぶりに思い出させてもらった。#映画 #eiga
— ノラネコの呑んで観るシネマ (@noraneko285) 2018年7月31日
映画『イマジネーションゲーム』のまとめ
キャリアウーマンとして働くことも、専業主婦として家族のために働くことも、どちらもしんどい部分があるのだなとしみじみ感じさせてくれる作品である。お金があれば幸せなのか、家族ができれば幸せなのか、人生の岐路に立ったとき、誰しもが抱く悩みなのではないだろうか。きっと早見真紀子も池内葵も、ごくごく普通の人なのだと思う。だが、苦しみや悲しみを抱え過ぎて、夫に復讐をしたり「真夜中の女神」として活動したり、少し危険な道に進んでしまったのかなと思う。そんな2人が出会ったとき、物語はどんな結末になるのか楽しみな作品である。
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