「殺さない彼と死なない彼女」のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

高校生の小坂れいは何に対しても興味が持てず、ただ日々を怠惰に過ごしていた。そんなある日、虫の命を大切にする同級生の鹿野ななに出会う。れいとななは交流を深め、次第に仲良くなっていった。

殺さない彼と死なない彼女の作品情報

殺さない彼と死なない彼女

タイトル
殺さない彼と死なない彼女
原題
なし
製作年
2019年
日本公開日
2019年11月15日(金)
上映時間
123分
ジャンル
ヒューマンドラマ
青春
監督
小林啓一
脚本
小林啓一
製作
不明
製作総指揮
不明
キャスト
間宮祥太朗
桜井日奈子
恒松祐里
堀田真由
箭内夢菜
ゆうたろう
金子大地
中尾暢樹
製作国
日本
配給
KADOKAWA、ポニーキャニオン

殺さない彼と死なない彼女の作品概要

Twitterで大きな話題を集めた世紀末原作の4コマ漫画を元に制作された作品。退屈な日々を送る男子高校生とネガティブな女子高生を中心に、不器用な思いを抱える10代の少年少女達の姿が描かれている。シンガーソングライターの奥華子が、主題歌と劇中音楽を手がけた。ミュージックビデオの演出家としても知られている小林啓一が、監督&脚本を担当している。間宮祥太朗、桜井日奈子、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろうなど、現在人気の若手俳優が多数出演している。

殺さない彼と死なない彼女の予告動画

殺さない彼と死なない彼女の登場人物(キャスト)

小坂れい(間宮祥太朗)
高校生。何に対しても興味が持てず、周囲から孤立している。「殺す」が口癖。
鹿野なな(桜井日奈子)
高校生。マイナス思考で、リストカットの常習者。日々「死にたい」と思っている。虫の命を大切にする。
きゃぴ子(堀田真由)
高校生。派手な見た目をしている。全人類に愛されたいと思っている。同級生の地味子と出会い、興味を持つ。
撫子(箭内夢菜)
高校生。同級生の八千代に恋をしており、好きだと告白するのが日課。八千代からの返答を特に望んでいない。

殺さない彼と死なない彼女のあらすじ(ネタバレなし)

「殺す」が口癖の高校生・小坂れいは何に対しても興味が持てず、ただ日々を怠惰に過ごしていた。そんなある日、ハチの死骸を埋めている同級生・鹿野ななに出会う。ななはマイナス思考で、リストカットの常習者だった。日々「死にたい」と思っている彼女だったが、虫の命はとても大切にしていた。れいとななは友達がおらず、孤立していた。だが、出会った2人は交流を深め、次第に仲良くなっていった。

高校には他にも個性豊かな生徒が通っていた。見た目も性格もとにかく地味な通称・地味子。全人類に愛されたいと思っている通称・きゃぴ子。大好きな八千代に告白するのが日課の撫子。恋ができない男子・八千代。少年少女達は出会い、やがて衝撃的な結末を迎える。

殺さない彼と死なない彼女の感想・評価

Twitterで話題の作品

SNS漫画家として活躍している世紀末原作の漫画を元に制作されている。原作の漫画は4コマ漫画で、Twitterに投稿されていた。「心の処方箋」として孤独を癒すような温かなストーリーが読者の胸を打ち、大きな反響を集めた。主人公達はそれぞれ悩みや屈折した思いを抱えた10代の少年少女達で、この年代ならではの素直な思いが表現されている。

物語の要になっているのは、6人のキャラクター。「殺す」が口癖の小坂れい×リストカット常習者の鹿野なな、地味な見た目の地味子×周囲から愛されることを求めているきゃぴ子、好きな人にとにかく好きだと思いを伝えたい撫子×撫子の行為に困惑気味の八千代。文字だけでは伝わらない繊細な思い、弱さ、人を愛する気持ちなど、それぞれ複雑な思いを抱えている。彼らの物語の行く末を見届けて欲しい。

シンガーソングライター・奥華子

主題歌と劇中音楽を担当したのは、シンガーソングライターの奥華子。映画『時をかける少女』(06)の主題歌を担当したことで有名な人物である。ちなみに、主題歌の『ガーネット』は映画のヒット共にロングセラーを記録しており、多くの人に愛され続けている。

本作の主題歌である『はなびら』は、映画のために書き下ろされた楽曲になっている。奥華子自身原作漫画のファンであり、読者でもある。主題歌&劇中音楽の両方とも、作品の優しい世界観を損なわない温かさを感じられる楽曲になっている。奥にとって劇中音楽を手がけるのは本作が初めての試みとなった。小林啓一監督と話し合いを重ねながら制作しており、ピアノをメインにした楽曲が起用されている。

幅広いジャンルで活躍する小林啓一監督

独特な世界観を持つ本作の監督&脚本を担当したのは、小林啓一。映画監督としてだけではなく、ミュージックビデオやCMの演出家としても知られている。今までタレント後藤真希の『手を握って歩きたい』やダンス&ボーカルグループDA PUMPの『Night Walk』などのミュージックビデオを手がけている。

主人公の小坂れいを演じたのは、若手俳優の間宮祥太郎。コメディからシリアスな役まで幅広いキャラクターを演じ分けることができる高い演技力を持っている。ヒロインを演じたのは、「岡山の奇跡」と呼ばれ大きな注目を集めた桜井日奈子。心優しくもネガティブな性格を持つ鹿野ななという難しい役に挑戦している。その他にも、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろうなど、今旬の若手俳優が起用されている。

殺さない彼と死なない彼女の公開前に見ておきたい映画

映画『殺さない彼と死なない彼女』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。『殺さない彼と死なない彼女』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

劇場版 お前はまだグンマを知らない

間宮祥太朗が主演を務めた作品。「おまグン」の愛称で親しまれている井田ヒロト原作の漫画を元に制作された。2017年に日本テレビ系列の関東広域圏のみ深夜ドラマが放送された。本作はその劇場版作品となっており、間宮は主人公の神月紀を演じた。神月がグンマ県に引っ越した後、地域間抗争に巻き込まれていく様子が描かれている。

イジメられっ子だった神月紀は、転校先の高校で生まれ変わろうと胸に誓っていた。神月はチバ県から謎多き土地・グンマ県に引っ越した。高校に行くため、アカギ山からの突風に煽られながら必死に自転車を漕いでいた。その時、颯爽と横を走り抜けて行く少女がいた。神月はその少女・篠岡京に目を奪われる。神月はグンマ県を生き抜き、恋を成就させることができるのか!?

詳細 劇場版 お前はまだグンマを知らない

ママレード・ボーイ

桜井日奈子が映画初主演を務めた作品。1992年~1995年まで少女漫画誌『りぼん』で連載されていた吉住渉原作の人気漫画を元に制作された。原作の漫画はシリーズ累計発行部数1000万部を突破しており、現在も根強いファンに愛され続けている。両親がパートナーチェンジを行った2つの家族を中心に、高校生2人のドキドキの恋愛模様が描かれている。

女子高生・小石川光希の両親が、ハワイの旅行先で出会った松浦夫婦と恋に落ちてしまう。両親達はパートナーをチェンジし、再婚することを決める。さらに、小石川家と松浦家で家を借り、共同生活を送ることになった。松浦家には高校生の息子・遊がおり、光希の学校に転校することになる。光希の生活は一体どうなってしまうのか!?

詳細 ママレード・ボーイ

逆光の頃

小林啓一監督の代表作で、脚本と撮影も担当している。漫画家タナカカツキの処女作を元に制作された。タナカカツキはカプセルトイシリーズ『コップのフチ子』の原案者としても知られている人物である。京都で生まれ育った主人公が恋や友情などで悩み、模索する姿が描かれている。主人公を演じたのは、2009年に舞台で役者デビューを果たした若手俳優の高杉真宙。

高校2年生の赤田孝豊は、幼馴染の立花みことに思いを寄せていた。しかし、告白することもなく、日々平凡に過ごしていた。学校を遅刻しそうになったある日、赤田は同級生の公平に出会う。公平は模試をサボり、バンド活動に勤しんでいた。赤田と公平は仲良くなり、交流を深めた。だが、音楽の才能を生かすため、公平が突然学校を辞めて東京に旅立ってしまう。

詳細 逆光の頃

殺さない彼と死なない彼女の評判・口コミ・レビュー

殺さない彼と死なない彼女のまとめ

主人公の小坂れいは「殺す」が口癖で、どこか冷たい印象を受ける少年である。だが、ぶっきら棒ながらも、鹿野ななに対して愛情を持って接しているのがよく分かる。映画の題名のインパクトが強く、悲惨な物語が描かれているような印象を受けるかもしれない。しかし、自分にとって大切な家族、友人、恋人のことを考えたくなるような、温かな人間模様が描かれている。ふふっと笑える、れいとななの微笑ましいやり取りを楽しんで欲しい。

この記事をシェアする

みんなの感想・レビュー

  1. 然別湖 より:

    「マジで無理。死ね」
    「お前、いつ死ぬの? 早く死ね」
    「あしただって、未来よ」
    「肉まん、食いに行くか?」
    「『また、あした』って、云ったじゃん」(涙)。

    池袋で観ました(平日・夕の上映回)。女性客が過半を占めていたのは、原作漫画(ツイッター)ファン? 否、主演のイケメン男優(間宮祥太朗)ファンと解するのが、自然でしょう。「衝撃のラスト」「小坂(間宮)が遭遇する事件」の前後で、作品の印象は全く異なりました。特に、「事件」前の緩い展開に油断していた反動で、「事件」後のエピローグには泣けて、泣けて。帰宅する電車の中、鏡に写る自分の顔が目を真っ赤に泣き腫らしていて、気恥ずかしかったデス。

    本作は、原作(四コマ漫画)が忠実に映像化されており、シーン毎の台詞や演技の間合いも、漫画の「起・承・転・結」を意識していましたね。例えば、小坂や鹿野の掛け合いの場面。どちらかが最後に漏らす、オチ(の台詞)がブラックだったり、シュールな笑いだったり。

    前半。同時進行する、三組の高校生男女交際。

    【Ⅰ】小坂(間宮:意外にも秀才で、答案=98点!)と鹿野(桜井日奈子:劣等生女子で、答案=12点)
    【Ⅱ】八千代(ゆうたろう:恋愛消極男子)と撫子(箭内夢菜:「好きです」連呼、一途な女子)
    【Ⅲ】ミュージシャン(金子大地:二股交際男!)ときゃぴ子(堀田真由:恋愛モード全開女子)

    上記の三組中、【Ⅱ】の二人(微笑ましい「映画館デート」)を応援しながら観ていて・・・「本作の主役って、誰だっけ?」「作品名からして、小坂と鹿野の二人じゃなかったの?」と一人ツッコミを入れていました。ところが、その直後に「サイコキラー君」が登場し、「波乱の展開」が待っているとは!

    ラスト。同じ大学へ揃って二人で進学する夢は実現せず、桜の通学路を一人歩く鹿野。彼女が偶然見つけた、手首を切ろうとする女子高生=あの、撫子ではありませんか!八千代との交際が、順調に進捗していると安心していたら、破局?そんな撫子に、「昔のリスト・カッター」鹿野が寄り添い、励ます姿に「人生の妙」を見て、またホロリとしました。「アイスクリームのバニラとチョコ」や「肉まん」・・・小坂と鹿野の(不器用な)交際エピソードが、不意に思い出され、また泣けました。

    <追伸> 小林監督の作品・・・「ももいろそらを」(2012年1月公開:モノクロ作品。ラストシーンの一カ所のみ、桃色に着色した実験作)、「逆光の頃」(2017年7月公開:葵わかなと京都の日常が美しい)とも、鑑賞済です。その手腕に感服しています。