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映画『まく子』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

直木賞受賞作家・西加奈子の淡く美しい世界観が、実写映画で登場する。大人になりたくない少年が恋した、美しい少女との秘密の物語。主人公は映画初主演の山崎光が演じ、世界が注目している監督鶴岡慧子がメガホンを取る。

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映画『まく子』の作品情報

まく子

タイトル
まく子
原題
なし
製作年
2019年
日本公開日
2019年3月15日(金)
上映時間
108分
ジャンル
ヒューマンドラマ
ラブストーリー
監督
鶴岡慧子
脚本
鶴岡慧子
製作
畠中達郎
新井重人
飯田雅裕
板東浩二
製作総指揮
千葉伸大
福家康孝
キャスト
山崎光
新音
須藤理彩
草なぎ剛
つみきみほ
村上純
橋本淳
内川蓮生
製作国
日本
配給
日活

映画『まく子』の作品概要

小さな温泉街に住む少年が、転入してきた美しくも不思議な少女との出会いを通じて、成長し大人になっていく様を描いた青春物語。直木賞受賞作家・西加奈子の同名小説を、国内外で高く評価された『くじらのまち』の鶴岡慧子が監督・脚本を務め実写映画化。主人公の慧には、『真夏の方程式』で福山雅治と共演した山崎光が映画初主演を果たす。期待の新人・新音が、物語のカギを握るヒロイン・コズエを演じ、圧倒的な美しさでスクリーンを飾る。

映画『まく子』の予告動画

映画『まく子』の登場人物(キャスト)

南雲慧(山崎光)
温泉街で旅館を経営している南雲家の息子で、小学5年生の男の子。思春期特有の自身の心身の変化に戸惑っている。
コズエ(新音)
慧が住んでいるひなびた温泉街に突然転校してきた美しい少女。だが、節々の言動に不思議なものがある謎の少女。
南雲明美(須藤理彩)
慧の母親で、旅館の女将。浮気性の夫を抱え、夫の不貞を知りながらも見てみぬふりをしている。
南雲光一(草彅剛)
慧の父親で、旅館の主人でもある。家族を愛しているし、妻の明美のことも大切に思っているが生来の女好きで浮気がやめられない。

映画『まく子』のあらすじ(ネタバレなし)

寂れた昔ながらの観光温泉街、この町で旅館を経営している南雲家に生まれた長男の慧は、今年小学5年生を迎えていた。慧の家族は、昔からこの町で旅館を営んできたが、母の明美は旅館の切り盛りが忙しく、父親の光一は女好きで浮気を繰り返すダメな父であった。

そんな大人たちの背中を見て暮らす慧は、いつしか大人になることを嫌がり、大人に対して嫌悪感を抱いていく。大人になりたくない、しかし心身とも思春期を迎え、慧は自身の変化に戸惑うばかり。

ある日、慧の小学校に1人の転校生がやって来る。転校生の名はコズエ。彼女は美しく、慧は一瞬でコズエに惹かれていったが、コズエの言動はところどころ不可解なところがあり、不思議な少女でもあった。

それでもコズエに惹かれていく慧に、コズエはある日「私、別の星から来たの」と、にわかには信じられない彼女だけの秘密を打ち明けるのだった。

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映画『まく子』の感想・評価

大人になりたくない子供が迎える思春期を切なくも感動的に描く

大人と子供のはざまで、多くのことを学び、葛藤し、自己を確立させていく時期、思春期。長い人生の中でたった一瞬しか訪れず、二度と戻ることのできないかけがえのない時期である。

「大人になりたくない子供」と言えば、世界中の誰もが思い浮かべるであろうキャラクターがいる。ピーターパンだ。彼の住むネバーランドでは、時間が止まり子供は子供のままずっと変わらない姿で生活をする。無邪気で、純粋で、時に残酷で、冒険心や正義感に溢れ、かけがえのない仲間たちと過ごすピーターパン。

大人になった人たちが、誰しも一度は憧れた存在と言っても過言ではないピーターパン。小学5年生の少年慧も、大人になることに希望が持てず、変わっていく自分自身を恐れている。

しかし、大人になれば変化もまたかけがえがなく、変化することで見えてくる素晴らしいことがたくさんあることも理解できるようになる。大人を信じられず、大人を拒む子供たちへ、大人だからこそ伝えられる楽しさや美しさや強さを届けたい、そんな思いが込められた映画である。

直木賞作家・西加奈子が描く美しい世界に、鶴岡慧子監督が挑む

西加奈子と言えば、日本人でありながらイランで生まれ、エジプトで育つという少し変わった経歴を持つ小説家である。また、2005年に発表した『さくら』が20万部を超えるベストセラーとなると、2013年『きいろいゾウ』が映画化されたことで、小説家として更なる人気を手にした人物でもある。

他にもエッセイストとしてや、自身の小説を題材にした絵本などにも力を入れている、現在更なる活躍が期待される人物とも言える。

西加奈子の小説は、溢れんばかりの感情で紡がれており、一人一人の人間ドラマの描写が実に美しい。それ故に、西加奈子の作品の映像化は難しいとさえ言われていたほどである、

今回、その難しい西加奈子の作品の映像化に踏み切ったのは、長編映画初監督作品にしてPFFアワード2012でグランプリとジェムストーン賞を受賞し、第63回ベルリン国際映画祭でなどで上映されたことで世界的に評価を得ることになった『くじらのまち』の監督・鶴岡慧子。鶴岡監督は、文字で綴られた繊細で触れると壊れてしまいそうなほど脆くて儚く、しかし美しい世界を、自身の溢れる才能をいかんなく発揮させ作り上げた。

映画『まく子』の公開前に見ておきたい映画

映画『まく子』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『まく子』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

くじらのまち

『まく子』で監督・脚本を手掛ける鶴岡慧子が、長編映画初監督作品にして、2011年PFFグランプリを始め、2012年東京国際映画祭「ある視点部門」・プサン国際映画祭・ベルリン国際映画祭などで称賛の嵐に包まれた青春ドラマ映画。高校生のほたる・まち・朝彦が、高校生最後の夏休みに淡い恋心と友情の狭間で、まちの行方知らずの兄を探して東京へ小旅行する物語。

鶴岡慧子は、北野武や黒沢清が実務を教える東京芸術大学大学院映像研究家映画先行監督領域の卒業生で、早々に監督業が勉強できると謳われているだけあり、そのカット割りは鮮やかである。

物語のテンポはよく、3人の少年少女がいなくなって6年経つ兄を求めて夏休みの間に遠くへ出かける冒険は、どこか『スタンド・バイ・ミー』にも通ずる。思春期は若者たちの大人になるための通過儀礼のようなものだが、当事者からしてみれば永遠にでも続くようなウェイトを孕んでいる。

『くじらのまち』は、要所要所で哲学的なコンセプトを持ち、観客に語り掛ける。出演している役者たちは大学在学時の俳優の卵たちで、大御所俳優とはまた違う活きの良さを感じる映画である。

詳細 くじらのまち

真夏の方程式

『くじらのまち』で映画初主演を務めた山崎光が、福山雅治と共演した映画である。東野圭吾の人気小説ガリレオシリーズの劇場版2作品目で、『容疑者Xの献身』以来5年ぶりとなった。

主人公の物理学者・湯川学を福山雅治が演じ、湯川の相棒の刑事・岸谷美沙を吉高由里子が演じる。山崎光は、柄崎家の長男の小学5年生恭平を演じた。夏休みの間は両親が多忙のため、1人で旅館に泊まるという恭平少年。本当は両親ともっと遊びたい・一緒に過ごしたいと思っているが、「言っても駄目だ」「良い子でいなきゃ」と自分の心をひた隠しにしている。湯川のとの出会いで少しずつだが心境にも変化が生じ、自分の心を吐き出すようになる。

まだまだ親に甘えたい盛りの子供ながら、どこか大人びたいわゆる「聞き分けのいい子」で、わがままを言わないできた子でなければならないプレッシャーの中を生きる、小学5年生を見事に演じた山崎光。

信頼のおける大人との出会いで、子供らしい純粋な表情が出せるようになり、見ていて心がほっとする。湯川学の相変わらずなしゃべり方や、鮮やかな謎解きと合わせて楽しめる映画である。

詳細 真夏の方程式

パパはわるものチャンピオン

『くじらのまち』で、主題歌を担当する高橋優。ギター片手にアメリカのニューヨークを中心にストリートライブを行い、腕に磨きをかけ、2010年にメジャーデビューして以降、リアルタイムシンガーソングライターとして活躍を続けている。デビューから3年後の2013年には日本武道館での公演も果たすほどの人気ぶりで、これまでに多くの映画の主題歌も担当している。

最近の映画への楽曲提供は、2018年に公開された板橋雅弘の絵本を題材とした『パパはわるものチャンピオン』の『ありがとう』である。2011年に『パパのしごとはわるものです』が岩崎書店から発売され、2014年に映画と同名の『パパはわるものチャンピオン』が発売された。

人気と実力を兼ね揃えたプロレス界のエースとして活躍していた主人公の父親・大村孝志。ケガを負い、世代交代の波にも飲まれ、現在では悪役覆面レスラー・ゴキブリマスクとしてリングに上がる。観客からのブーイングを受けながら戦う様は、9歳の息子祥太に見せられるものではなく、孝志はひた隠しにする。

しかし、ひょんなことから祥太は父親の本当の姿を知ってしまい、愕然とする。学校でも肩身が狭く父親に反発を続けるも、次第に父親の必死に戦う姿に感銘を受け、悪者の父親を誇りに思うようになる。

主題歌の『ありがとう』は、そうした親子のお互いの心の様子を表現しているようで、鮮やかなギターのメロディーがすんなりと耳に入ってくる。

詳細 パパはわるものチャンピオン

映画『まく子』の評判・口コミ・レビュー

映画『まく子』のまとめ

2019年2月、完成披露上映会が行われ、主演の山崎、共演者の新音・草彅剛・須藤理彩などが登場する。草彅剛は個性的な衣装で登場し、観客を和ませると同時に、女好きでダメなオヤジを演じたことに対して「新境地を開くことができた」と語る。2人の少年少女が織りなす物語に、ダメな大人役として登場した草彅は、子供たちの成長ぶりに思うところがあったのだろう。2人の子供たちの成長していく姿に、どこか父親やらしい表情を向けている節が見られた完成披露上映会であった。

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