医療雑誌の記者である森下あかりは、取材目的で退行催眠療法を体験する。その結果、桃山時代に生きた少女・ゆきの記憶が蘇ってくる。それは、あかりの前世の記憶だった。あかりは前世について調べるため、京都府にある大山崎町を訪れた。
映画『水面のあかり』の作品情報
- タイトル
- 水面のあかり
- 原題
- なし
- 製作年
- 2017年
- 日本公開日
- 2021年11月20日(土)
- 上映時間
- 70分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
- 監督
- 渡辺シン
- 脚本
- 渡辺シン
- 製作
- 赤松亮
- 製作総指揮
- 金延宏明
- キャスト
- 加藤千果
津田寛治
堀内正美
斉藤厚
結城市朗
竹田朋子
木下聖浩
川上祐 - 製作国
- 日本
- 配給
- 不明
映画『水面のあかり』の作品概要
2017年に関西で先行して劇場公開された作品。関東で公開されるのは、今回が初めて。期間は2021年11月20日(土)~26(金)の限定レイトショー。新宿にあるミニシアター「ケイズシネマ」にて公開される。渡辺シンが監督&脚本を担当した。これからの活躍が期待される女優・加藤千果が、映画初主演を務めた。映画『模倣犯』などに出演している名俳優の津田寛治を始め、斉藤厚、結城市朗、竹田朋子、木下聖浩、河村宏正など素晴らしいキャストが集結した。
映画『水面のあかり』の予告動画
映画『水面のあかり』の登場人物(キャスト)
- 森下あかり(加藤千果)
- 医療雑誌の記者。幼い頃に父を亡くしている。退行催眠療法を体験し、前世の記憶を思い出す。
- 早川(津田寛治)
- 京都にある歴史資料館の職員。森下あかりに出会い、歴史のことを教えていく。妻子を亡くしている。
- 松本(堀内正美)
- 大学の教授。心理学者。催眠療法について研究している。森下あかりに退行催眠療法を行う。
映画『水面のあかり』のあらすじ(ネタバレなし)
「前世」を信じている人は、どれくらいいるだろうか?人間の潜在意識は、現代科学でも解明されていないものだった。心理学者の松本教授は催眠療法の権威で、退行催眠療法を行っていた。医療雑誌の記者である森下あかりは、取材目的でその催眠療法を体験する。その結果、桃山時代に生きた少女・ゆきの記憶が蘇ってくる。それは、あかりの前世の記憶だった。
あかりは前世にあった出来事が真実か確かめるために、京都府にある大山崎町を訪れる。その町の歴史資料館で出会ったのは、職員の早川だった。あかりは前世の記憶があることを早川に話した。早川は前世について半信半疑ながらも、町を散策しながらあかりに歴史のことを説明した。「現代」と「前世」の狭間で、あかりは一体何を思うのか?
映画『水面のあかり』の感想・評価
自然災害犠牲者への哀悼の意が込められた作品
本作には自然災害犠牲者への哀悼の意が込められている。主人公の森下あかりは幼い頃に大切な父を亡くし、心に傷を抱えながら生きている女性である。ある日、心理学者の松本教授による退行催眠療法を体験する。思い出したのは、桃山時代に生きた少女の記憶だった。あかりは前世について詳しく知るため、京都府にある大山崎町を訪れる。
あかりは歴史資料館で、早川という名の職員に出会う。早川もまた妻子を亡くし、深い悲しみを抱えている人物であった。早川は子供の面影をあかりに見ながら、彼女に協力していく。「現在」「過去」「前世」の記憶の間で水面のようにゆらゆら揺れながら、あかり達は一体どんな結末に辿り着くのか。自然と心が吸い寄せられる作品になっている。
映画初主演!これからの活躍が期待される女優・加藤千果
主人公・森下あかりを演じたのは、本作で映画初主演を果たした加藤千果。映画『超高速!参勤交代』シリーズで農民の茂吉の妻役を演じた他、NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』、『カーネーション』などに出演している。
歴史資料館の職員であかりの協力者となる早川役は、名俳優の津田寛治。北野武監督の映画『ソナチネ』(1993)で俳優デビューを果たして以降、映画『模倣犯』(02)、映画『シン・ゴジラ』(16)、テレビドラマ『警視庁捜査一課9係』シリーズなど、多くの話題作に出演している。
その他、モデルとしても活躍する斉藤厚、映画『悪名』シリーズやテレビドラマ『暴れん坊将軍』シリーズなどに出演しているベテラン俳優の結城市朗、テレビドラマ、舞台、映画など様々な場所で活躍する名脇役の堀内正美などが出演している。
本作で劇場デビューを果たした渡辺シン監督
本作は2017年に関西で先行して劇場公開された。関東で公開されるのは、今回が初めて。期間は2021年11月20日(土)~26(金)の限定レイトショー。新宿にあるミニシアター「ケイズシネマ」で公開される。監督&脚本を担当したのは、本作で劇場デビューを果たした渡辺シン。撮影を担当したのは長田勇市。映画『ウォーターボーイズ』(01)や映画『クロスロード』(15)などの作品に携わっている人物である。
主題歌『微睡』の歌唱を担当したのは亜聖樹。93期生として宝塚歌劇団に入団し、雪組の男役として活躍してきた人物である。宝塚歌劇団に所属していたときは、『ロミオとジュリエット』、『ベルサイユのばら ~フェルゼン編~』などに出演していた。2014年に退団して以降、演劇講師、ソロ歌手、朗読、舞台女優など、多方面で活躍している。
映画『水面のあかり』の公開前に見ておきたい映画
超高速!参勤交代
加藤千果が農民・茂吉の妻役で出演している。映画『釣りバカ日誌イレブン』(00)を手掛けた本木克英が監督を務め、作家としても活躍する土橋章宏が脚本を手掛けた。「第38回日本アカデミー賞 最優秀脚本賞」や「第57回ブルーリボン賞 作品賞」などの賞を受賞している。佐々木蔵之介が主演を務めた。
参勤交代とは、莫大なお金をかけて江戸へ出仕させる制度のことである。湯長谷藩の藩主・内藤政醇は参勤交代を終えて城に戻ってきた。ほっとしたのも束の間、五日以内に参勤するよう命令が下される。もし命令を守ることができなければ、藩は取り潰されてしまうのだった。お金なし、人なし、時間なしの最悪な状況の中、政醇は無事に参勤を行うことができるのだろうか!?
詳細 超高速!参勤交代
模倣犯
津田寛治が栗橋浩美役で出演しており、「第45回ブルーリボン賞 助演男優賞」を受賞した。主演を務めたのは中居正広。「第55回毎日出版文化賞 特別賞」を受賞した宮部みゆき原作の小説を元に制作されている。映画『失楽園』(1997)を手掛けた森田芳光が監督&脚本を担当した。興行収入は16億円にも上る。
東京の下町で、古川鞠子という名の女性が行方不明になる事件が起きる。警察の懸命の捜査も虚しく、鞠子は見つからなかった。数か月後、公園で女性の腕とショルダーバッグが発見される。その後、犯人と思われる人物から連絡が入った。犯人は公園で発見された腕が鞠子のものであると証言した。さらに、女性を監禁している映像を警察に送りつけた。犯人の意図とは?
詳細 模倣犯
スープ 生まれ変わりの物語
ジャンル:ヒューマンドラマ。森田健原作のノンフィクション本『生まれ変わりの村』から着想を得て制作されている。死生観、転生、前世の記憶などをテーマに、父と娘の不器用な親子関係が描かれている。生瀬勝久×小西真奈美が共演している他、野村周平、広瀬アリス、橋本愛、大後寿々花など豪華なキャストが脇を固めている。映画『罪の余白』(15)などを手掛ける大塚祐吉が監督&脚本を担当した。
インテリア・デザイン会社勤務する渋谷健一は、別れた妻との間に娘が一人いた。娘のことは愛していたが、関係は良好ではなかった。ある日、上司の綾瀬由美との移動中に、落雷が落ちる。渋谷と綾瀬は亡くなり、「あの世」で目を覚ます。「スープ」を飲めば転生することができるが、前世の記憶は失ってしまうのだった。渋谷は娘のことが心配で、記憶を持ったまま現世に戻る方法を探すことにした。
詳細 スープ 生まれ変わりの物語
映画『水面のあかり』の評判・口コミ・レビュー
堀内正美さんご出演の映画「水面のあかり」観てきました。
視聴後、みずみずしい感覚が心身に残っています。キメの細かいやわらかな織物に触れたような。
織物には縦糸と横糸がありますが、縦糸は時の流れやそこに生きる個々の一生や生命の連鎖のような。(続く)#水面のあかり #新宿Kscinema pic.twitter.com/lSz5OiLhzx— ななすけ (@nanasuke082) November 20, 2021
映画『水面のあかり』のまとめ
本作で劇場デビューを果たした渡辺シンが監督&脚本を担当した。主人公は退行催眠療法を体験したことで前世の記憶を思い出した女性・森下あかり。あかりは前世にあった出来事が真実か確かめるために調査に乗り出すのだが、その過程で彼女の過去が少しずつ明らかになっていく。「前世」「現在」「過去」を軸に、人の思いについて深く考えさせられる作品になっている。作品の雰囲気にピッタリと合った、亜聖樹が歌唱を担当した主題歌にも注目して欲しい。
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