『300 スリーハンドレッド』や『キング・オブ・エジプト』に出演し、製作総指揮なども手掛ける俳優・ジェラルド・バトラー主演のスリラー映画。ロサンゼルスで、悪事を働く強盗団を追う刑事役を熱演。3000万ドル強奪の大強盗計画を、未然に防ぐ。
映画『ザ・アウトロー』の作品情報
- タイトル
- ザ・アウトロー
- 原題
- Den of Thieves
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2018年10月20日(土)
- 上映時間
- 140分
- ジャンル
- アクション
- 監督
- クリスチャン・グーデガスト
- 脚本
- クリスチャン・グーデガスト
- 製作
- マーク・キャントン
タッカー・トゥーリー
ジェラルド・バトラー
アラン・シーゲル - 製作総指揮
- メドウ・ウィリアムズ
クリスチャン・グーデガスト
スコット・ランプキン
ジェイミー・マーシャル
グレン・D・フェイグ
ロバート・シモンズ
アダム・フォーゲルソン
オーレン・アビブ - キャスト
- ジェラルド・バトラー
パブロ・シュレイバー
オシェア・ジャクソン・Jr
カーティス・“50セント”・ジャクソン
メドウ・ウィリアムズ - 製作国
- アメリカ
- 配給
- プレシディオ
映画『ザ・アウトロー』の作品概要
2018年のアメリカ・ロサンゼルス。世界でもトップレベルの犯罪数を誇るこの町で、ジェラルド・バトラー演じる主人公ニック刑事が、一世一代の大強盗計画を企て銀行から3000万ドル強奪しようとする強盗団と激しい攻防戦を繰り広げる。強敵レイ・メリーメン役には『スカイスクレイパー』『フライト・リミット』にも出演し、2018年注目を浴びる俳優パブロ・シュレイバーが演じる。監督・脚本を担当するクリスチャン・グーデガストは、今作が長編映画初監督作品となる。
映画『ザ・アウトロー』の予告動画
映画『ザ・アウトロー』の登場人物(キャスト)
- ニック・オブライエン刑事(ジェラルド・バトラー)
- ロサンゼルス市警の刑事。長い間、メリーメン率いる強盗団を追っている。刑事でありながら、アウトロー集団「レギュレイターズ」にも所属する。
- レイ・メリーメン(パブロ・シュレイバー)
- 強盗団のボス。いくつも罪を犯し、この度最大計画である3000万ドルの銀行強盗を企てる。
映画『ザ・アウトロー』のあらすじ(ネタバレなし)
ロサンゼルス市警のニック・オブライエン刑事は、ロサンゼルスに拠点を置く強盗団とそのボスのレイ・メリーメンを逮捕するために、日々様々な事件と向き合っている。そんなとき、レイ・メリーメン率いる強盗団が、コーヒーショップを襲撃し警備員との銃撃戦を繰り広げる。
駆けつけたニックは、FBIが捜査に加わろうとするところを拒絶する。ニックには、どうしてもレイ・メリーメンを自分の手で捕まえなければならない使命があった。ニックは過去に、自分の部下をメリーメンに殺されていたのである。
メリーメンの足取りを追い、メリーメンの部下から情報を集めると、ニックはメリーメンが一世一代の大強盗計画を企てていることを知る。それは、銀行から3000万ドルを強奪するという犯罪史でもあまり類を見ない巨大規模の強盗計画だった。事件を未然に防ぐために奔走するニックだが、仕事の出来とは裏腹に愛する妻から離婚を迫られる。
プライベートが上手くいかず、娘との面会もままならないニックだが、銀行強盗の計画日は刻一刻と迫っていた。
映画『ザ・アウトロー』の感想・評価
忙しい刑事にありがち、仕事と家庭の両立
こうした刑事もののドラマや映画で、必ず描かれる「刑事」と「夫もしくは親」の両立。刑事と言う職業は、普通のサラリーマンとは違って使命に追われ、昼も夜もなく犯罪者逮捕に奔走する日々を送る。家族は当然理解しているはずだが、それもひょんなきっかけで崩れてしまうこともある。
命の危険のある職場で、極限の状態の中犯罪者を追うニック刑事は、ストリップ劇場に足繁く通い、妻からの不信感を買い、果ては離婚にまで至るのである。通常のサラリーマンが相手なら同情の欠片も湧かないが、犯罪者と対峙し市民の盾となる刑事のことを思うと複雑な心境を持ってしまう。
お決まりのような家族の決裂、娘との困難な意思疎通、強敵の襲撃が重なるエピソードで、なんとなくストーリー展開は予想がついてしまう。だが、最後にはすべて丸く収まる『ダイ・ハード』的なエンディングを期待したい。
ロサンゼルス市内で繰り広げられる銃撃戦
アメリカ映画には欠かせない銃撃戦が、この映画でも劇中激しく繰り広げられる。勝つか負けるか、やるかやられるかの瀬戸際で放たれる銃弾が両者を激しく攻め、命のやり取りが行われる。仲間の復讐に燃えるニックは、なおさら犯人逮捕に躍起になり執拗に犯人を追っていく。
日本では、職場を共にするパートナーが犯罪者によって殺害されることは稀である。どちらかと言うと犯人追跡中の交通事故死が多い。アメリカでは警察官が、常に危険職業ランキング10位以内にランクインしている。また、銃社会であるアメリカでは銃撃戦によって負傷したり命を落としたりするケースも多く、殉職率は日本の15倍ともいわれている。
そんな危険を顧みず、犯罪者に悠然と立ち向かって行く筋骨隆々のアメリカ野郎は、映画内だからこそ見ていて爽快だ。鋭い眼光を宿した髭面の強面警官が、自慢の体を駆使して犯罪者の逮捕に全力を注ぐ。
頭脳派VS肉体派
発表されたポスターは、ロサンゼルスのワイルド刑事を“黒”を基調に配色し、対する強盗集団をキレ者強盗団として“白”の配色にしている。犯罪者が“白”とは、また異様な造りだが、それだけ警察官が悪役に近い思考と執念を持ち犯人を追っていると読み取れる。
ポスターのキャッチコピーにも、本能で追っていく警察集団に、頭脳で応戦する犯罪者集団とある。犯罪者のボスは、当然キレ者でなければチームをまとめていくこともできず、更に法律の目を掻い潜ることなど不可能である。その頭脳派な犯罪者の、一世一代の大強盗計画である3000万円の銀行強盗は、まさに銃撃戦だけでなく頭脳と心理の戦いでもある。
ただ突っ込んでいくだけでは相手は決して捕まらない。犯罪者の思考と心理を読み取り、先回りして犯罪を未然に防ぐ。獣のような本能で犯罪者の“におい”を辿るロサンゼルス市警の、熱意溢れる攻防劇はぜひ勝利で収めて欲しいところである。
映画『ザ・アウトロー』の公開前に見ておきたい映画
エンド・オブ・キングダム
2016年に公開された、ジェラルド・バトラー主演のアメリカ大統領専属シークレットサービスに焦点を当てたアクションサスペンス映画。『ザ・アウトロー』で長編映画デビューを果たしたクリスチャン・グーデガストが脚本を担当した作品でもある。
この映画は、2013年公開の『エンド・オブ・ホワイトハウス』の続編で、当時出演していたモーガン・フリーマンやアーロン・エッカートなども引き続き出演している。物語は『エンド・オブ・ホワイトハウス』から2年後、2013年当時は下院議員だったモーガン・フリーマン演じるトランブル氏は、アメリカ副大統領となり、アーロン・エッカート演じる大統領ベンジャミン氏を補佐する役割につく。
舞台はアメリカ合衆国からイギリスへ移り、イギリス大統領の追悼式典に出席する。だが、各国首脳の集まる厳戒態勢の中でも綿密に計画されたテロリスト集団によって襲撃を受け、アメリカ大統領ベンジャミン氏は拉致されてしまう。危険な職から身を引こうとしていたジェラルド・バトラー演じるマイク・バニング特別捜査官は、最後の使命を全うするため、テロリストからベンジャミン大統領奪還のため立ち向かう。
詳細 エンド・オブ・キングダム
最後の追跡
『ザ・アウトロー』と似た銀行強盗犯と捜査官の物語。映画は2016年に公開され、舞台はアメリカテキサス州で起きる。亡くなった母親の借金に追われるハワード兄弟は、期日までに借金を返済しなければ農地を奪われてしまうため、銀行強盗を繰り返す。
定年対象を間近に控えたテキサス・レンジャーのマーカスとアルベルトが、ハワード兄弟の足取りを綿密に調べ上げ、2人を追い込んでいく。銃の規制が比較的他の州よりも緩いこの地で、町の住人が襲ってくる銀行強盗犯のハワード兄弟と銃撃戦を行い、結果弟のドビーは兄のタナーを亡くし、犯人を追うマーカスは相方のアルベルトを亡くした。
お互いに相手に対して激しい憤りを覚え、殺意を抱く。衝撃的なラストを迎えるが、人間の本能と理性が激しくせめぎ合う、いろいろな意味で「人間臭い」映画と言える。
詳細 最後の追跡
300 スリーハンドレッド
ジェラルド・バトラー主演の、紀元前480年を舞台にした歴史アクション映画。300人の重装歩兵で100万人のペルシア軍を迎え撃つスパルタ王のレオニダス。バトラーはレオニダスを演じ、ペルシア帝国の服従を拒否したことで歴史に残るペルシア戦争へと発展する。
圧倒的兵力差を埋める戦略で100万人の兵士と対峙するレオニダスの姿は、荒々しい表情と濃い髭面で表現され、印象的なポスターが発表されると、瞬く間に話題に上る。その後、世界各国で公開からNo1を記録するほどの名作となる。
その特徴的な登場人物像から、公開後は様々パロディに起用されるなど別の意味でも話題となった作品。元々映画自体も面白さだけを追求した仕上がりになっているので、史実には全く基づいていない。日本ではR15指定されており、劇中では人の首は飛び辺りに血飛沫も舞っている。
『ザ・アウトロー』と比べるにはあまりにも内容が異なりすぎているが、同じ俳優が主演を務め、荒々しいまでの肉体美を披露している。ギリシャの最強国家と謳われる兵士たちの戦う様は、観ていて爽快である。
映画『ザ・アウトロー』の評判・口コミ・レビュー
『ザ・アウトロー』冒頭から超絶銃撃戦が始まり「これは!」と期待。家庭崩壊するも娘だけには愛着のドぐされチンピラ刑事演じるJバトラーと「非武装の民間人は撃つな」と命令する銀行強盗集団率いるリーダーの対決物語。後者のほうがよっぽど人格者w ケイパー、銃撃戦とたっぷり堪能できる140分。8.6点
— ジャックと豆の木 (@ayumiotomo) 2018年10月20日
今頃復活。今日は月一映画の日で「ザ・アウトロー」を観に行っておりました。スリラー的書き方をされていましたが、銃撃戦多目のクライムアクションでしたぞ。ただ内容的感じからすると、邦題よりも原題の方がしっくり来ますねえ、と。例によっていつもの友人に感謝ですよ。
— yukio_kikuchi (@nutcrack_wwe) 2018年10月20日
『ザ・アウトロー』観てきました。ジェラルド・バトラーの暴力魔神ぶりが、ステロイドぶち込んだみたいに爆発してて終始笑いそうでした。あの展開にはやられましたね。オシェア・ジャクソン・ジュニア、めっさ良い味出してる!銃撃戦は流れ弾がカタギに当たるぞ!と常にハラハラさせられる迫力でした。
— NodaY (@dudenoda) 2018年10月20日
そして今回のザ・アウトローは更に濃厚にそういった要素を描きつつ、ただの強盗ドラマで終わらせない衝撃を受ける。プロ同士の銃撃戦だから移動やリロードの時にいちいち声掛け合う所とか、撃たれた時に顔から滑り落ちたりとか、細かい描写が本当に丁寧
— Laser Cowboy (@ITACHIFALL) 2018年10月20日
「ザ・アウトロー」観ました。骨太な市街地での銃撃戦!それだけでなく主人公や敵のバックボーンの掘り下げもあって良かったなぁ~
「ヒート」を観たことない若い世代には是非見てもらいたい作品!
テンション上がっちゃったから今夜は「ヒート」か「ザ・タウン」観よ#ザ・アウトロー— hane (@yuhane99) 2018年10月20日
映画『ザ・アウトロー』のまとめ
48分に1回、銀行強盗犯が発生していると言われているアメリカのロサンゼルス。あまりにも衝撃的な指標に、毎日平和に生活している日本人からしたら世界屈指の犯罪都市現場で働く警察官には頭が下がる。ポスターに見られる屈強な男たちは、悪に染まりながらも本能で犯人を追っていく設定。だが、そうでもしなければ降って湧いてくる悪と対峙するのもままならいのだろう。市民を守る警察官の力強さに、ただならぬ安心感を覚える。
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