孤児となったトールキンは、後見人となったモーガン神父に助けられながらキング・エドワード校に入学した。そこで、3人の生徒と出会い、友情を深めていく。トールキン達は芸術で世界を変えるため、秘密クラブ「T.C.B.S.」を結成した。
映画『トールキン 旅のはじまり』の作品情報
- タイトル
- トールキン 旅のはじまり
- 原題
- Tolkien
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2019年8月30日(金)
- 上映時間
- 111分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
ラブストーリー
戦争 - 監督
- ドメ・カルコスキ
- 脚本
- デビッド・グリーソン
スティーブン・ベレスフォード - 製作
- ピーター・チャーニン
ジェンノ・トッピング
デビッド・レディ
クリス・サイキエル - 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- ニコラス・ホルト
リリー・コリンズ
コルム・ミーニー
アンソニー・ボイル
パトリック・ギブソン
トム・グリン=カーニー
デレク・ジャコビ
ハリー・ギルビー - 製作国
- アメリカ
- 配給
- 20世紀フォックス映画
映画『トールキン 旅のはじまり』の作品概要
『指輪物語』や『ホビットの冒険』の著書として知られているJ・R・R・トールキンの前半生を描いた作品。トールキンはどのようにして素晴らしい作品を生み出してきたのか、彼はどんな人生を歩んできたのかにスポットが当てられている。そんなトールキンを演じたのは、イギリスの俳優ニコラス・ホルト。トールキンの恋人エディス役でリリー・コリンズが共演している。フィンランドを代表する監督ドメ・カルコスキがメガホンを取り、デビッド・グリーソン&スティーブン・ベレスフォードが脚本を執筆した。
映画『トールキン 旅のはじまり』の予告動画
映画『トールキン 旅のはじまり』の登場人物(キャスト)
- J・R・R・トールキン(少年:ハリー・ギルビー / 大人:ニコラス・ホルト)
- 幼い頃に父を亡くし、12歳の頃に母を亡くす。母の影響を受け、物語の制作に強い興味を持つ。
- エディス・ブラット(リリー・コリンズ)
- トールキンと同じ家に下宿している。トールキンの3歳年上。コンサートピアニストを目指している。
- ジェフリー・スミス(少年:アダム・ブレグマン / 大人:アンソニー・ボイル)
- キング・エドワード校でトールキンと出会い、友情を深める。劇作家を目指している。詩作も得意。
- ロバート・ギルソン(少年:アルビー・マーバー / 大人:パトリック・ギブソン)
- キング・エドワード校でトールキンと出会い、友情を深める。校長の息子。父親は厳格な人物。画家志望。
- クリストファー・ワイズマン(少年:タイ・テナント / 大人:トム・グリン=カーニー)
- キング・エドワード校でトールキンと出会い、友情を深める。クラシック音楽の作曲家としての才能があり、既に1曲出版している。
映画『トールキン 旅のはじまり』のあらすじ(ネタバレなし)
トールキンは幼い頃に両親を亡くし、後見人となったフランシス・モーガン神父に助けられる。母はトールキンに物語を創作する術を教えてくれるような人物であった。母の影響を受けたトールキンは言葉に魅せられ、物語の制作に興味を持つ。
トールキンはキング・エドワード校に入学し、そこで3人の生徒と仲良くなる。画家志望のロバート、劇作家を目指すジェフリー、クラシック音楽の作曲家としての才能があるクリストファー。トールキン達は芸術で世界を変えるため、秘密クラブ「T.C.B.S.」を結成した。
トールキンはかけがえのない仲間を得た。そして、下宿先でピアニストを目指しているエディスと出会い、恋を知る。2人は思いを深め合っていった。だが、トールキンが大学入試に失敗したことにより、モーガン神父から21歳まで会うことを禁じられてしまう。
トールキンは大学に合格し、作家としての才能を開花させようとしていた。その時、第一次世界大戦が勃発する。トールキンも戦いの場へと巻き込まれていくのであった。
映画『トールキン 旅のはじまり』の感想・評価
作家、J・R・R・トールキン
物語の主人公であるJ・R・R・トールキンは実在の人物で、『指輪物語』や『ホビットの冒険』を執筆したことで有名な人物である。『指輪物語』は『ロード・オブ・ザ・リング』の名前で映画化され、三部作が公開された。ファンタジー冒険映画の中でも評価が高く、累計世界興行収入は29億1000万ドルにも上った。
トールキンが作家としての才能を目覚めさせたのは、母のメーベルと、家族で暮らしていた環境が大いに関係している。銀行家だった父がリューマチ熱で死去し、母と弟と共に引っ越すことになった。そこは、田園地帯にあるウースターシャー近くのセアホール村だった。母からの豊かな教育とのどかな自然に触れ、トールキンは『指輪物語』などの着想を得ていくのだった。
高い演技力に定評がある若手俳優、ニコラス・ホルト×リリー・コリンズが共演
主人公のトールキンを演じたのは、イギリスの俳優ニコラス・ホルト。子役の頃から活躍しており、ヒュー・グラントが主演を務めた『アバウト・ア・ボーイ』(02)に出演して一躍有名になった。最近では、『X-MENシリーズ』にハンク・マッコイ役で出演しており、大きな話題を集めている。若手俳優の中でも演技能力が高く、今後の活躍が期待される人物である。
トールキンの恋人であるエディスを演じたのは、モデルとしても活躍しているリリー・コリンズ。キュートな顔と高い演技力を持つ彼女は、日本にもたくさんのファンがいる。2017年にはNetflixで配信された『心のカルテ』でキアヌ・リーブスと主演を務めており、拒食症に苦しむ女性を体当たりで演じたことで批評家から高い評価を受けた。
素晴らしいスタッフが集結
監督を務めたのは、ドメ・カルコスキ。 ヘルシンキ芸術デザイン大学(現アールト大学)の映画学部を卒業し、フィンランドを代表する映画監督として頭角を現す。日本ではあまり知られていないかもしれないが、フィンランドアカデミー賞で2度監督賞を受賞するなど素晴らしい才能を持った人物である。
脚本はデビッド・グリーソン&スティーブン・ベレスフォードが共同で執筆している。スティーブン・ベレスフォードは「第72回ゴールデン・グローブ賞作品賞(ミュージカル・コメディ部門)」にノミネートされた『パレードへようこそ』(14)の脚本を手がけた人物である。
アカデミー賞作曲賞に何度もノミネートされたことがある作曲家のトーマス・ニューマンが音楽を担当し、『高慢と偏見、そして殺人』などのテレビ番組も数多く手掛けてきたグラント・モンゴメリーが美術を担当した。
映画『トールキン 旅のはじまり』の公開前に見ておきたい映画
ロード・オブ・ザ・リング
J・R・R・トールキン原作の長編小説、『指輪物語』を元に制作された作品。『ロード・オブ・ザ・リング シリーズ』三部作の第一作目に当たる作品で、「第74回 アカデミー賞・撮影賞」など4部門を受賞している。日本での人気も高く、90億7000万円の興行収入を得た。原作小説の読者でもあるピーター・ジャクソンが監督を務めた。
遥か昔。闇の冥王サウロンが魔力を秘めた「ひとつの指輪」を生み出し、世界を支配しようと画策した。「中つ国(ミドル・アース)」がサウロンの手に落ちる中、勇者イシルドゥアが立ち上がった。イシルドゥアはサウロンを倒すが、指輪を自分の物にしてしまう。指輪はイシルドゥアを死に追いやり、色んな人の手に渡っていった。
詳細 ロード・オブ・ザ・リング
X-MEN ファースト・ジェネレーション
ニコラス・ホルトの代表作。映画『X-MENシリーズ』の前日譚に当たる作品。超人的能力を持って生まれたミュータント集団「X- MEN」の創設者であるチャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)を主人公にした物語。ニコラス・ホルトは獣の脚を持つ天才科学者、ハンク・マッコイ(ビースト)を演じた。
1944年、ナチス・ドイツ占領下のポーランド・強制収容所。シュミット博士はユダヤ人のエリックが超人的な能力を持っていることに気づく。彼の能力を引き出すため、母親を目の前で殺害した。エリックは強い能力を手に入れるが、同時に深い絶望に囚われ始める。18年後。チャールズはオックスフォード大学でミュータントに関する研究をしており、ある事件をきっかけにエリックと出会う。
あと1センチの恋
リリー・コリンズの代表作。映画化もされた『P.S. アイラヴユー』で作家デビューを果たしたセシリア・アハーンの二作目の小説、『愛と虹の向こうに』を元に制作された作品。リリー・コリンズは主役のロージーを演じ、サム・クラフリンがロージーの幼馴染で友達以上恋人未満のアレックスを演じた。
ロージーとアレックスは6歳の頃からの幼馴染で、何でも話すことができる親友だった。しかし、ロージーの予期せぬ妊娠を機に、2人は離れ離れになってしまう。自分のホテルを持つという夢があったロージーは子供を里子に出すことにした。出産後、子供に愛情を抱いた彼女は、自分で育てることを決意する。そのことを知ったアレックスは、ロージーを支えることにした。ロージーとアレックスは「好き」という気持ちを伝えられないまま、12年間すれ違い続けた。
詳細 あと1センチの恋
映画『トールキン 旅のはじまり』の評判・口コミ・レビュー
『トールキン 旅のはじまり』公開日!
トールキン⇒ホビット⇒ロード・オブ・ザ・リングで締めると物語をより楽しめるし全6作見終えると『トールキン』の想いに帰結していく流れがもぅ天才…作中には出てこないけど終盤C.S.ルイスとも出会ったのかなって思うと現実が夢超えてて最高すぎるから観て pic.twitter.com/3zc1mt9oFI— ℙ子 (@anti00ism) 2019年8月30日
『トールキン 旅のはじまり』映画館にて137本目。
「ロードオブザリング」原作者J.R.R.トールキンの半生を描いた物語。淡々と進む話に退屈さを覚えながらもホビットたちの友情は彼の実体験がかなり影響しているのがわかる。リリー・コリンズが見目麗しい。作品を書き上げる話ではない。 #EDDIE映画2019 pic.twitter.com/Z1MffzDtHv— EDDIE@来季こそKingsPlayoffいこう (@eddie2yuji) 2019年9月1日
『トールキン 旅のはじまり』トールキンの少年期・青年期を描いた伝記映画。映画『ホビット』『ロードオブザリング』の場面を頭の中でリンクさせながらトールキンの生い立ちや心境に想いを馳せた。芸術で世界を変えようと誓った仲間たちとの絆。英国の衣装美術も素晴らしかった。 pic.twitter.com/HHlkGt9L3C
— かすみ草 (@sunrise78910) 2019年8月31日
#ことり映画
『トールキン 旅のはじまり』
イギリス的な抑圧された様式美がそこかしこに。
誰も見た事のない等身大のトールキン。自身の物語。
貧しい二人が楽屋裏で愛を確かめ合うシーンがとても良かった☺️
物語は人が生み出すものではなく、物語が語り部を探すのかもしれない。それはすでにあるもの pic.twitter.com/Z9MTIrdGik— ことりビスケット (@koguma_tourism) 2019年8月31日
「トールキン 旅のはじまり」
教授の人生についてはロード・オブ・ザ・リングの特典映像等で軽く知っていたけど、こうして映画として観ると美しくも切なくて涙が溢れた…
あんなに知的で優雅な言葉の数々を見た後ではどんな感想を書いても陳腐に見えるけど…英国の魅力が詰まり過ぎていて最高でした✨ pic.twitter.com/c4CeGZq3n3— 柚子 (@Yuzu_s) 2019年8月30日
映画『トールキン 旅のはじまり』のまとめ
映画『ロード・オブ・ザ・リング シリーズ』を見たことがないという人でも、名前を知っているという人は多いのではないだろうか。そんな有名映画の原作者であるJ・R・R・トールキンがどんな人生を歩んできたのか本作では描かれており、非常に興味深い物語になっている。親友とも呼べる仲間達との出会い、3歳年上のエディスとの恋、第一次世界大戦の勃発など、トールキンは波乱万丈な人生を歩んでいる。ぜひそれをスクリーンで確認して欲しい。
みんなの感想・レビュー