イタリア映画のおすすめランキング10選

イタリア映画は独特な陽気さと、芸術性に富んでいます。マカロニウエスタンという特徴的な西部劇や、地中海の美しい風景を舞台にした詩情溢れる作品も数多く、個性の強い監督や役者のキャラクターが色濃く反映された数々の作品は魅力に溢れています。感動的なイタリア映画をランキングで紹介します。

イタリア映画界を代表する象徴と言えばまずフェデリコ・フェリーニが挙げられます。芸術的な視点で撮られた多くの作品は難解とも表現されますが、その美しさという点に於いては”考えずに感じながら観る”というのが相応しいでしょう。そしてもう一人の巨匠、セルジオ・レオーネも忘れてはならない存在です。マカロニウエスタンの父と呼ばれ、新人だったクリント・イーストウッドを配した三本の作品は世界中にその名を知らしめました。そしてヴィットリオ・デ・シーカとジュゼッペ・トルナトーレ監督は身近な生活の中での人情劇を描く名人です。俳優ではマルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンが際立った存在と言えるでしょう。ここではイタリア映画のバラエティ豊かな作品からおすすめをピックアップします。

第1位 道

注目ポイント&見所

第二次大戦後の混乱期に生きる大道芸人ザンパノのジプシー生活に、貧困という理由から無理矢理のように引き込まれた娘のジェルソミーナ。明日も知れない生活の中で僅かなしのぎを求めて、街から街へと彷徨いながら旅を続ける日々の中で、ザンパノが起こした殺人事件により狂ってゆくジェルソミーナ。不器用で荒くれ者の旅芸人と、陽気で健気に生きる娘が繰り広げる明日のない生活を、美しくも哀しく描かれた詩情溢れる悲劇。

⇒道のあらすじとネタバレ感想

第2位 ニュー・シネマ・パラダイス

注目ポイント&見所

シチリア島の小さな映画館で映写技師として勤めるアルフレードと、少年トトの心温まる人情劇。戦時中の映画しか娯楽がなかった時代に、映画館を取り巻く縞の人々の人生模様が細かな描写で描かれてゆく。映画館の火災により失明するアルフレードは、少年トトに映写技師の座を譲り、恋愛や戦争を体験して行く中で青年トトの青春が切なく美しく描かれる。やがて戦争が終わり時代が移りゆく中で、巣立って行ったトトと残されたアルフレードの想いが交錯しながら、ラストシーンへと向かって行く感動作である。

⇒ニュー・シネマ・パラダイスのあらすじとネタバレ感想

第3位 太陽はひとりぼっち

注目ポイント&見所

アラン・ドロンとモニカ・ヴィッティという超美男美女の存在感が圧倒的であり、一見クールな恋愛ドラマのようにも思えるのだが、1960年初頭の社会不安や恋愛の不毛を描いた、アントニオーニ監督お得意の社会派作品である。昨今のドロドロとした恋愛物語ではなく、淡泊に仕上げられたモノクロームの映像の中で「不毛」を描き出して行く。シナリオにこれといった特徴はないのだが、主役二人の妖艶な魅力に引き込まれてしまう。二度三度と見直す内に言いたい事が徐々に伝わってくる不思議な作品である。

⇒太陽はひとりぼっちのあらすじとネタバレ感想

第4位 ウエスタン

注目ポイント&見所

セルジオ・レオーネ監督が贈るマカロニウエスタンの集大成的巨編。鉄道建設に絡む土地をめぐっての一家惨殺事件が起こり、その片棒を担ぐ強盗団のボス。殺された一家に嫁いできた女性と、過去にその強盗団のボスに兄を殺された主人公の三つ巴の攻防戦。チャールズ・ブロンソンとヘンリー・フォンダ、そしてクラウディア・カルディナーレという個性豊かなキャストによって綴られる復讐劇。ダイナミックなレオーネ監督のカメラアングルが冴える、ハードボイルドマカロニウエスタン。文句なしにカッコイイ。

⇒ウエスタンのあらすじとネタバレ感想

第5位 8 1/2

注目ポイント&見所

イタリアの有名映画監督の苦悩と葛藤を幻想的に描いた脳内ファンタジーの傑作。フェリーニ監督が自らの映画制作における苦悩を体験的に映像化した作品。自分が見た夢と白日夢的な妄想を捉え、不可視的なイマジネーションを脈絡のない断片的な映像で、苦悩から解き放たれるまでのプロセスを描いた一大叙情詩。人の苦悩や欲望、葛藤をコミカルかつ妖艶に描き出した、「映像の魔術師」と呼ばれるフェリーニ監督の真骨頂が窺える記念碑的作品。

⇒8 1/2のあらすじとネタバレ感想

第6位 ああ結婚

注目ポイント&見所

第二次大戦中の娼館に勤めていた娼婦と金持ちの紳士が出会ったところに始まり、そこから22年間も内縁の妻として扱われてきた女性の結婚に至るまでのドラマチックなコメディ。エゴイストの男と耐える女が火花を散らすように戦うが、最後に隠されていた三人の子供によって家族の絆が結ばれて行く。17歳から39歳までの女性を演ずるソフィア・ローレンが八面六臂の大奮闘を見せ、マストロヤンニのプレイボーイ振りも冴え渡る、役者の演技力に圧倒されるホームコメディの佳作。

⇒ああ結婚のあらすじとネタバレ感想

第7位 自転車泥棒

注目ポイント&見所

第二次大戦後の混乱期にあったイタリアで、二年も職に付けなかった主人公がようやく有り付いた仕事は、市役所から発注されたポスター貼り。その仕事には移動のため自転車が必要だったのだが、質屋から出した自転車を仕事の初日に盗まれてしまい、息子と共に自転車泥棒を追いかけるも様々な障害で自転車は戻らず、ヤケになった主人公自らが自転車を盗んでしまう哀しい物語。戦争が生んだ貧困生活をリアルに表現した、とある家族の切ない日常を切り取った名作。

⇒自転車泥棒のあらすじとネタバレ感想

第8位 鉄道員

注目ポイント&見所

長年に渡り、イタリアの鉄道員として働いてきた男が、職場と家庭で起こった様々な人間関係の中で揺れ動く、人生の晩年に差し掛かかっての悲哀を描いた物語。末息子のサンドリーノが父のアンドレアを中心に、ぎこちなく変わってしまった家族の関係を修復するために健気な努力を重ねて行く。不器用な父親の生き方と、それを取り巻く人間模様を切なく描いた、もの悲しくも心温まるヒューマンドラマ。

⇒鉄道員のあらすじとネタバレ感想

第9位 夕陽のガンマン

注目ポイント&見所

デビュー二作目の新人だったクリント・イーストウッドと、名優リー・ヴァン・クリーフの対比的な魅力が満載のマカロニウエスタンの傑作。セルジオ・レオーネ監督のダイナミックなカメラアングルと、卓越したガンアクションの見せ方も男心をくすぐられる。そして監督の片腕とも言える作曲家のエンニオ・モリコーネが、見事な編曲で作品を格調高く演出する。無法地帯で鎬を削りながら生きる、ハードボイルド西部劇の記念碑的作品。

⇒夕陽のガンマンのあらすじとネタバレ感想

第10位 ひまわり(1970)

注目ポイント&見所

戦争によって引き裂かれた若い夫婦が、運命に翻弄されたそれぞれの戦後の生活を切なく描いた恋愛ドラマ。戦地のロシアで瀕死の重傷を負いながら、救助してくれた娘と結婚して一子をもうけ、ロシアで暮らす夫。そして何年も夫の帰りを待ちながら行方を捜し続け、辿り着いたロシアで生活する夫を見つけ悲嘆に暮れる妻との、元に戻せない関係が切なく描かれる。妻が訪ねたロシアの村には地平線まで広がるひまわり畑が広がり、その下に無数の兵士が眠っているという戦争の悲劇が、哀しくも美しい叙情詩のように反映される。ヘンリー・マンシーニの音楽がその悲哀を一層際立たせる反戦ドラマの名作。

⇒ひまわり(1970)のあらすじとネタバレ感想

まとめ

イタリア映画は陽気な国民性が描かれる作品が多い反面、人情ドラマの秀作も多く、メリハリのついたシナリオで展開に飽きの来ないところも特徴です。芸術性が高いというのもフランスと同じように古い歴史に裏付けられたところでもあり、ひとつひとつの風景が魅力的な文化の上に成り立っています。イタリアの作品を観る時には監督や俳優もさることながら、その風景や歴史に着目する事により一層の魅力が発見できるでしょう。

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