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映画『耳をすませば(実写)』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

あの伝説の『耳をすませば』が帰ってくる。今作で描かれるのは、映画の彼らのその後。物書きとバイオリン職人、それぞれの夢に向かってひたむきに走り続けた2人が迎える答えとは。

映画『耳をすませば(実写)』の作品情報

耳をすませば(実写)

タイトル
耳をすませば
原題
なし
製作年
2022年
日本公開日
2022年10月14日(金)
上映時間
114分
ジャンル
ヒューマンドラマ
ラブストーリー
監督
平川雄一朗
脚本
平川雄一朗
製作
高橋敏弘
ウィリアム・アイアトン
製作総指揮
吉田繁暁
上木則安
キャスト
清野菜名
松坂桃李
山田裕貴
内田理央
安原琉那
中川翼
荒木飛翔
住友沙来
製作国
日本
配給
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、松竹

映画『耳をすませば(実写)』の作品概要

出せばもれなく大ヒットする、それがジブリの作品である。その知名度は日本国内のみならず海外でも高く評価され、宮崎駿に大きな影響を受けたという海外の監督は多く存在する。多くのジブリ作品には原作が存在する。例えば『ハウルの動く城』や『魔女の宅急便』などは児童文学書が題材となっている。そんな中、『耳をすませば』はかつて少女雑誌『りぼん』で連載されていた漫画が基。ジブリの中でも漫画を原作としている作品は比較的珍しく、ジブリで取り扱われてから原作は伝説の作品として後世に語り継がれている。そして、アニメ映画から27年の時を経て、いよいよ待望の続編が誕生。大人になった雫と聖司が、再び見ている者の心を揺り動かす。

映画『耳をすませば(実写)』の予告動画

映画『耳をすませば(実写)』の登場人物(キャスト)

月島雫(清野菜名)
物書きを志す少女。互いの夢を叶え、10年後に再会するという約束を天沢と交わした。
天沢聖司(松坂桃李)
バイオリン職人を夢に掲げる少年。夢を叶えるため、1人イタリアへと旅立った。
杉村竜也(山田裕貴)
かつて雫に恋心を抱いていた少年。現在では彼に想いを寄せていた原田と交際中。

映画『耳をすませば(実写)』のあらすじ(ネタバレなし)

作家を志す少女、月島雫と、バイオリン職人を目指す少年、天沢聖司。2人は甘酸っぱい衝突や交流の末、心を通わせた。しかし、2人に別れはやってくる。自分の夢を叶えるため天沢がイタリアへと旅立ったのだ。遠距離となった彼らだが、互いに夢を叶え10年後に再会するという約束を交わす。その約束を胸に雫はがむしゃらに夢と向き合い続けた。そして、10年後。雫は児童書の編集の仕事をしながら依然として夢を追いかけていた。しかし、ある日彼女はとても大きいミスをしてしまい、夢を諦めなければいけないかもしれない局面に立たされてしまう。そんな彼女の脳裏をよぎったのは、遠い地で一人戦っている天沢の姿。一方の天沢も中々夢を叶えられずにいて…?

映画『耳をすませば(実写)』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
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映画『耳をすませば(実写)』のネタバレあらすじ結末と感想
映画『耳をすませば(実写)』のネタバレあらすじと感想。ストーリーを結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説しています。映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載。

映画『耳をすませば(実写)』の感想・評価

新しい耳をすませば

耳をすませば』の実写映画が作られる。そのニュースは多くのファンに衝撃を与えたことだろう。色褪せない魅力を持つ第1作ではあるが、既に27年も前に制作された作品なのである。近年『千と千尋の神隠し』が舞台化されたばかりだが、ジブリ作品の実写映画化というのはあまり数がない。ジブリは多くの日本人が一度は目にしたことがあるであろう、あまりにも有名な映画製作会社。勿論、『耳をすませば』も長年多くのファンから愛される名作中の名作である。名作の続編ということだけあり、世間からのハードルは高い。思い入れが強ければ強いほど、作品のリメイクや続編は気になるもの。本作がただの蛇足とならずに、新たな名作として歴史に名を残すことを期待しよう。

大人になることで見えてくる壁

『耳をすませば』は、高校生の2人の甘酸っぱいやり取りが大きな魅力。不器用ながらも真っ直ぐな2人のやり取りに多くの視聴者が胸を締め付けられたことだろう。しかし、悲しいかな、大人であればあるほど彼らの関係性を純粋に信じることが難しくなってくる。アニメ映画の最後で彼らは遠距離恋愛という形をとることになった。それも、海を跨いでの距離である。彼らは学生。中々気軽に互いに会いに行くということは叶わないだろう。さらに、ひたむきに夢を追い続ける難しさを、かつて夢を持っていた大人であれば知っているだろう。『10年後に夢を叶えて再会しよう』、あまりに甘酸っぱい約束ではある。互いに互いを、そして自身の夢を信じ続け、2人は再び巡り合うことができるのだろうか。

バロンの出番は?

『耳をすませば』は、基本的に現実的な物語。しかし、途中でファンタジー要素も含まれる。それがこのバロン。本名をフンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵というこのバロンは、猫の置物として雫の前に登場する。非常に凛々しい顔立ちと目を惹く正装は、『ジブリ一イケメン』と多くのファンを虜にした。実はこのバロン、本作だけでなく同じくジブリ作品である『猫の恩返し』にも登場している。『猫の恩返し』は、本作の主人公月島雫が執筆した物語という設定なのだ。作中のキーにもなっているこのバロンという存在。果たして、原作から10年が経過した最新作においても、バロンは再び姿を現すのだろうか。

映画『耳をすませば(実写)』の公開前に見ておきたい映画

映画『耳をすませば(実写)』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『耳をすませば(実写)』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

耳をすませば

言わずと知れた、最新作の前日譚にあたる作品であり、ジブリが誇る名作の中の一つ。最新作は、本作の10年後の世界が描かれている。勿論初見の人も楽しめるような配慮をなされているだろうが、やはり真に最新作の魅力を理解するには本作の視聴は必須と言っていいだろう。主人公は、中学3年生の月島雫。読書が好きで足繁く図書館へと通う雫の目に、とある名前が飛び込んでくる。その名前とは天沢聖司。天沢聖司の名前は、雫の借りたどの図書カードにも名前があったのだ。それ以降、何となく天沢聖司が気になり出した雫。天沢にはバイオリン職人になる壮大な夢があった。そんな彼の夢を見ているうちに、徐々に自分の夢についても考えるようになった雫は…?雫達と年齢が近い人達は勿論、幼い頃の夢を忘れてしまった大人にも是非見てもらいたい作品。

詳細 耳をすませば

火垂るの墓

数多くあるジブリ作品の中でも、一際視聴者の心に重くのしかかるのがこの『火垂るの墓』。戦争下の日本をテーマにしているということもあり、シリアスさと残酷さは他の作品とは比較にならない。実はこの火垂るの墓、最新作同様ジブリの中では珍しく実写映画が制作されているのだ。実写映画が公開となったのは、2005年のテレビドラマ化を経た2008年のこと。実は、同タイトルに関してはアニメ映画制作よりも先に実写映画の話が幾度となく持ち上がっていたという裏話がある。しかし、中々実現には至らず、こうして2008年にようやっとその企画が花開いたのである。最新作同様、『千と千尋の神隠し』や『ハウルの動く城』などと比較すると現実的な作品であるが故、実写版も制作しやすいのかもしれない。思わず目を背けてしまいたくなるような出来事の数々。しかし、これはかつての日本で実際に数えきれないほど起こった事実なのだ。本作を見て、改めて命の尊さを感じよう。

詳細 火垂るの墓

リトルプリンス 星の王子さまと私

超有名且つ人気作品が、何年もの時を経て続編が作られることがある。最新作も本作もその一つ。本作の題材となっているのは『星の王子さま』。サン=テグジュペリが残したフランスのあまりにも有名な児童文学である。原作で描かれていた『星の王子さま』は、どこか達観しており、形のない愛というものを作品を通して見つけていく。本作の『星の王子さま』は、原作より幾分成長した姿で描かれる。しかし、あの頼り甲斐のある姿はどこへやら、すっかり『王子さま』は臆病な極普通の青年になってしまっていたのだった。実は『王子さま』は自身の過去に関する記憶をすっかり失ってしまっていたのだ。そんな彼の記憶を取り戻すべく、1人の少女が立ち上がる。名作の続編として確かな爪痕を残した作品。

詳細 リトルプリンス 星の王子さまと私

映画『耳をすませば(実写)』の評判・口コミ・レビュー

映画『耳をすませば(実写)』のまとめ

最新作の製作が発表された時、全日本人が歓喜した、とは残念ながら言えないだろう。流石ジブリと言うべきか、アニメ映画のクオリティはあまりにも高い。思い出は美化されるものだ。勿論元々の作品の完成度の高さもあるが、年数が経つにつれ『耳をすませば』のブランドはより高いものとなった。誰もが、『日本が誇る作品』というイメージを持つようになったのだ。そんな『名作』の続編。自分の中でこれまで大切にしていたものが汚されないか、不安に思うことも致し方ないだろう。勿論、制作側もそれは承知の筈。名作の続編とは、話題性は抜群ではあるがその分ハードルが高まるということが常。それでも尚、最新作の製作は決定した。その高いハードルを越えるイメージが、製作陣にはあるのだろう。ぜひ、勇気を出して映画館に足を運んだファンを落胆させることなく、新たな『耳をすませば』を魅せてくれることを願おう。

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