大人気俳優、ジョニー・デップが新たに演じるのは、突然余命宣告を受けた大学教授。アカデミー賞受賞プロデューサーが、再び傑作を生み出した。絶望の中に、希望を見出す物語。
映画『グッバイ、リチャード!』の作品情報
- タイトル
- グッバイ、リチャード!
- 原題
- The Professor
- 製作年
- 2018年
- 日本公開日
- 2020年8月21日(金)
- 上映時間
- 91分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
- 監督
- ウェイン・ロバーツ
- 脚本
- ウェイン・ロバーツ
- 製作
- グレッグ・シャピロ
ブレイデン・アフターグッド
ブライアン・カバナ=ジョーンズ - 製作総指揮
- スチュアート・フォード
ジョン・ゾイス
ミゲル・パロス
ダイアン・ヘンドリクス
カリン・マーティン
デビッド・リップマン
ジェフリー・ステンツ
リアン・ケイヒル
フレッド・バーガー
エリック・シュルツ
ウォーレン・カー
デビッド・U・リー
スティーブン・スクイランテ - キャスト
- ジョニー・デップ
ローズマリー・デウィット
ダニー・ヒューストン
ゾーイ・ドゥイッチ
ロン・リビングストン
オデッサ・ヤング - 製作国
- アメリカ
- 配給
- キノフィルムズ
映画『グッバイ、リチャード!』の作品概要
ハリウッドでもトップレベルの知名度と人気を誇るジョニー・デップの新作がとうとうスクリーンにやってきた。そんなジョニデも、今年で映画初主演から30年。もう30年以上も第一線で活躍し続けているにもかかわらず、未だに人々を飽きさせない、唯一無二の世界観を持つジョニデ。彼のメモリアルイヤーを飾るに相応しい一本。
映画『グッバイ、リチャード!』の予告動画
映画『グッバイ、リチャード!』の登場人物(キャスト)
- リチャード(ジョニー・デップ)
- 真面目な大学教授。ある日突然余命宣告を受けてしまう。最後くらい自分の好きなように生きようと、自分の人生を謳歌し始める。
- ヴェロニカ(ローズマリー・デウィット)
- リチャードの妻。彼に隠れて、上司と不倫関係にあった。
- オリヴィア(オデッサ・ヤング)
- リチャードの娘。実は同性愛者で、覚悟を決めて両親にカミングアウトした。
映画『グッバイ、リチャード!』のあらすじ(ネタバレなし)
大学教授のリチャードは、美しい妻と素直な娘に囲まれ、何不自由ない、幸せな毎日を送っていた。しかし、ある日彼の人生は一変する。なんと、医師から突然余命を宣告されたのだ。さらに、なんと妻から不倫をしていたことを告白されてしまう。人生に絶望したリチャード。しかし、そこで自分の人生を断つようなリチャードではなかった。死ぬことが決まっているならば、もう怖いことは何もない!開き直った彼は、残りの人生を自分の好きなように謳歌することを決意。全く何にも縛られない彼の自由な生き様は、徐々に周りの人々に影響を与えていき…?絶望の中でも、明るく生きるリチャードの姿に注目。
映画『グッバイ、リチャード!』の感想・評価
開き直ったリチャード
人間は多かれ少なかれ、何かに怯えながら生きている。社会の仕組みであったり周囲の目であったり、何かしらに縛られながら毎日を送っているのだ。例えどれだけ勇敢な性格だとしても、それら全てを全く気に留めることなく生活する、ということは中々できることではないだろう。しかし、死んでしまえばそんなこと関係はない。他人からどう思われようとも、もうすぐ自分は死ぬのだから気にすることもない。なんのしがらみにも囚われない人間は、もしかすると無敵なのかもしれない。果たして、普段の抑圧された生活から解放された人間は、どのような行動に出るのだろうか。無敵になったリチャードの行動に注目。
ジョニデのメモリアルイヤー
『シザーハンズ』、『ショコラ』、『エド・ウッド』など、数々の作品に長きにわたり出演し続けている俳優、ジョニー・デップ。中でも、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジャック・スパロウは爆発的人気を博し、まさに一躍時の人となった。誰がなんと言おうとも、彼はハリウッドを代表するトップレベルの知名度を持つ俳優であることは間違いない。そして、そんなジョニデにとって、実は今年はメモリアルイヤーに当たる。彼が『クライ・ベイビー』で見事映画初主演を果たしてから、ちょうど30年目にあたる年なのだ。今年で57歳となるジョニー・デップ。デビュー時から変わることのない、人々を魅了し続ける独特のカリスマ性にも注目。
人に興味を持つこと
人をしっかり観ることがいかに重要か、本作を見ていると痛いほど伝わってくる。ただ表面的に見るのではなく、しっかり観ることが大切なのだ。リチャードとしては大切にしていたであろう家族。しかし、その全員が誰にも言えない秘密を持っていたのだ。娘のオリヴィアは実は同性愛者だったし、妻のヴェロニカはリチャードに隠れて不倫をしていた。彼は家族を見ているようで、実はしっかりとは彼女達を理解していなかったのだ。また、リチャードが自暴自棄になった時、そんな彼を見ていてすぐに離れた学生と、そんな彼に興味を持った学生とに分かれた。そして、興味を持った学生達は、リチャードから様々なことを学んでいくことになる。人をすぐに判断せずに、興味を持ち知ろうとすることで、自分の世界が開けるかもしれない。
映画『グッバイ、リチャード!』の公開前に見ておきたい映画
最高の人生の見つけ方
ある日、余命宣告を受けたらあなたならどうするだろうか。自分の人生に満足したと胸を張って言える人、全く悔いなく過ごしている人など中々いないだろう。死を前にして、あれをやっておけばよかった、これを言っておけばよかったと後悔することも必ずあるだろう。モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンという、ハリウッドが誇る名優達が演じる主人公も、ある日6ヶ月の余命宣告をされてしまう。しかし、彼らにはまだやり残したことが沢山あった。彼らはそんなやり残したことをリストにし、片っ端から実現していく冒険の旅に出かけるのだった。死を目前にしても明るく生きる主人公達に元気を貰える、ハートウォーミングストーリー。
スーサイド・ショップ
人間、生きていれば絶望する瞬間は必ずやってくる。景気が悪い、仕事で失敗した、友達や恋人と仲違いした。気落ちする原因は人それぞれ。そして、その絶望の捉え方も人それぞれなのだ。最新作では、余命宣告を受けるという絶望を経験した主人公が、どのような行動を取るかという点に焦点が当てられている。そして、本作もそういった作品。タイトルであるスーサイド・ショップを直訳すると、自殺用品店という意味となる。ミシマは、代々自殺用品を専門に取り扱う一族の一人。自分も含め、妻、子供達も全員が人生に絶望した陰鬱な性格をしている。そんな一家に、アランという男の子が生まれた。すると、なんとアランは、家族とは違い、明るい性格をしていたのだ!絶望に満ちた世の中を良しとしないアランは、両親の反対も気にせず、ポジティブに毎日を生きていく。そして、そんな彼の生き方は少しずつ周りに影響を与えていき…?
詳細 スーサイド・ショップ
クライ・ベイビー
数々の大ヒット作に恵まれてきた大俳優、ジョニー・デップ。彼の代表作はと聞かれて答えられたとしても、彼の初主演作は、と聞かれて直ぐに答えられる人は案外多くはないのではないだろうか。その答えが本作である。本作は、1990年に製作されたアメリカ映画。ジョニデが演じたのは、不良のウェイド。ウェイドは、とある街の伝説的なロッカーで、バイカーとしての腕もプロ級だった。そんなウェイドは、アリスンという女性と恋に落ちる。しかし、アリソンはウェイドと違い、箱入りのお嬢様だった。当然、アリソンの家族はそんな二人の交際を認めるはずもなく…?ミュージカル仕立ての、若者の青春が全面に押し出された熱い作品。若かりし頃のジョニデの美貌にも必見。
詳細 クライ・ベイビー
映画『グッバイ、リチャード!』の評判・口コミ・レビュー
『グッバイ、リチャード!』映画館にて100本目。
“死”への感謝。がんによる余命宣告を受けたリチャードは自暴自棄になりながらも運命を受け入れ自由な意思で人生を全うする。一時的な別れの悲しみはあれど人は前を向かなければならない。ラストがリチャードらしくて余韻に浸れる良作。 #EDDIE映画2020 pic.twitter.com/80sbGkKiKZ— EDDIE@Kings31-41 (@eddie2yuji) August 22, 2020
余命を宣告され死を身近に感じた時どのように生きていくか。
死を扱う物語ながらも悲観的にならずに残された時間を自由に生き辿り着く人生の本質。
誰にどう思われてもいいから自分らしく生きていこうという普遍的ながらも現代社会に向けたメッセージ性も良く心に残る良作。 pic.twitter.com/sCX7wjxoG4
— PERCY (@ymovieac) August 22, 2020
濃い役の多いジョニー・デップが演じるのは余命宣告された大学教授。
残された時間を意識することで本当の意味で“生き”はじめた彼が冗談を交えながら発する言葉は重く、家族や生徒に大きな影響を及ぼす。
笑えて泣ける素敵な作品だった。人生を“良い物語”にしようと思う pic.twitter.com/nQ9KQ9VgIC
— (カスト) (@kst050z) August 22, 2020
『#グッバイリチャード(2020)』
余命宣告された男が、死にどう向き合うか…?よくあるテーマな中、驚くほど淡々とした作風。変に観客に媚びない、そのドライな感じが素敵!で、かなり好きでした。キーアイテムで出てくる「ウイスキー」が欲しくなってしまったよ。年齢高い方のほうが刺さる一作かも。 pic.twitter.com/kOURU2Uazf
— ろろ (@roro_filmaker) August 22, 2020
#グッバイリチャード
ジョニー・デップ、やってくれたね。とっても愛くるしい余命僅かなクソ野郎の熱演、最高だった。予測不能で傍若無人な言動に終始笑いっぱなし。それでいて哲学的でリベラル。生きる事の解放感を映画館で酔いしれた。最高だ。クソッタレなリチャードに乾杯 pic.twitter.com/GJYA74ODJN— yoshiocinema (@yoshiocinema) August 23, 2020
映画『グッバイ、リチャード!』のまとめ
人は誰しもいずれ死ぬ。分かってはいることだが、もしもその終わりが予期せぬ時に、突然やってくるとしたらどうだろう。衝撃を受けることは間違い無いし絶望もすることだろう。勿論、本作品の主人公、リチャードも一度は絶望を経験する。しかし、彼は奇しくも、余命を宣告されることで本当の人生の楽しみを見出したのだ。しかし、その幸せも永遠には続かない。着実に、彼の寿命は縮まり、終わりは近づいてくる。ハッピーでありながら、どこか切なさも感じさせる作品。最終的に彼を待っているのは、切ない終わりかハッピーエンディングか。
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