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映画『コレット』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで一躍世界中を虜にした美人女優・キーラ・ナイトレイ主演で送る、カリスマ女性作家の物語。フランス文学界で高い評価と人気を誇っている女性作家・シドニー=ガブリエル・コレットの熱く充実に満ちた人生を描く。

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映画『コレット』の作品情報

コレット

タイトル
コレット
原題
Colette
製作年
2018年
日本公開日
2019年5月17日(金)
上映時間
111分
ジャンル
ヒューマンドラマ
監督
ウォッシュ・ウエストモアランド
脚本
リチャード・グラツァー
ウォッシュ・ウエストモアランド
レベッカ・レンキェビチ
製作
エリザベス・カールセン
スティーブン・ウーリー
パメラ・コフラー
クリスティーン・ベイコン
ミシェル・リトバク
ゲイリー・マイケル・ウォルターズ
製作総指揮
スベトラーナ・メトキナ
ノーマン・メリー
メアリー・バーク
キャスト
キーラ・ナイトレイ
ドミニク・ウェスト
デニース・ゴフ
フィオナ・ショウ
エレノア・トムリンソン
ロバート・パフ
レイ・パンサキ
製作国
イギリス・アメリカ合作
配給
東北新社
STAR CHANNEL MOVIES

映画『コレット』の作品概要

1890年代の花の都、フランス・パリ。今なお世界中から高い人気を集めている女性作家のシドニー=ガブリエル・コレットの、波乱と情熱の充実に満ち溢れた人生を描く。片田舎に生まれながら、パリへ状況後、いかにしてカリスマ的人気を誇る女性作家となったのか。彼女の“本当の自分”を見つける、半生を『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズでヒロイン役を演じたキーラ・ナイトレイが体当たりで演じる。監督は『アリスのままで』のウォッシュ・ウエストモアランド。

映画『コレット』の予告動画

映画『コレット』の登場人物(キャスト)

コレット(キーラ・ナイトレイ)
フランスの片田舎で育った後の女性作家。14歳でウィリーと結婚し、パリへ移り住み文学や芸術に触れる。
ウィリー(ドミニク・ウェスト)
コレットの夫で、フランスで人気の作家。コレットの才能にいち早く気付き、自分のゴーストライターとなるよう仕向ける。

映画『コレット』のあらすじ(ネタバレなし)

コレットの生まれた町・サン・ソヴールは、フランスの中でも田舎と言われており、豊かな自然と優しい両親に恵まれ、平穏な生活を送っていた。そんなとき、コレットは14歳年上の人気作家ウィリーと出会い、人生が一変する。それまで経験したことのない激しい恋に落ち、1893年コレットはウィリーと結婚し、2人は花の都・パリへ移住する。

ベル・エポック真っ只中の1890年代のパリは、町中が活気に溢れ、消費自体と呼ばれていた。コレットは、夫のウィリーに連れられて芸術家たちが集まるサロンに赴く。田舎では決して出会うことのなかった芸術家たちと触れ合ううちに、コレットはサロンに足しげく通い、環境の変化に順応していく。

そして、いつの間にか自身も華やかな世界での生活に慣れ、享楽の世界に浸る。ところが、そんな華やかな生活の裏では、ウィリーの浪費癖が原因で借金が膨らんでいた。更に、ウィリーは他の作家たちを口説き落とし、編集の勉強と称して自分の作品を執筆させていた。コレットは、そうとは知らずウィリーに自分の文才を見初められ、処女作「クロディーヌ」を書き上げる。

「クロディーヌ」は瞬く間に世間に評価され、ウィリーは一躍時の人となった。だが、自分が作者として自伝書を描いたにも関わらず、誰にも知られることなく誰にも評価されない苦しみを、コレットは味わうこととなる。相次ぐウィリーの浮気にも苦しめられ、コレットは自分の気持ちがウィリーから離れていくのを知るのだった。

映画『コレット』の感想・評価

保守的な男性優位の社会で葛藤する女性たち

現代の日本では、安倍晋三首相の思いもあり、女性活躍が叫ばれている。そして、多くの企業でも女性が活躍しやすい場が設けられ、社会は整おうとしている最中である。だが、世界的に見てみると、日本はまだまだ政府・企業努力が足りないと言われている。

欧米諸国では、日本よりもずいぶん前から女性の活躍が謳われ、社会が自然とそうなっていっていた。しかし、そんな欧米でも、女性が軽視されていた時代ももちろんある。コレットが生きた時代は、まだ男性優位の社会であった。女性は男性を立てるものであり、男性が日銭を稼いで家族を養い、女性は男性のしていることに口出しをしないという空気。

コレットと同じ時代に活躍していた、日本でも大人気の稀代のファッションデザイナー・ココ・シャネルがいたことも、彼女の人生に大きな影響を及ぼしている。同じ女性で、もっと世界に関わりを持ちたいという欲を押さえることなく、そしてそんな欲を押さえつける男性に負けることなく立ち上がる強い女性たち。

人間の原始的な欲求の“承認欲求”は、女性にももちろん存在している。彼女たちが得て満たされた“欲”は、どんなものだったのか、当時の時代背景を鑑みながら映画を楽しみたい。

国民から愛された女性作家

フランスで、一般人が亡くなったとき国を挙げて国葬することなどめったにない。だが、コレットはフランス人女性で初めて国葬されたほどの人気ぶりであった。コレットには知性の他にも男性にはない強さがあり、昨今インターネット上で活動が盛んになっている#MeToo運動を始めとした、女性の自立や自由・社会への進出の先駆け的な存在でもあった。

まだまだ社会の理解のない時代にも関わらず、自分の信念を曲げず、それまでの習慣やジェンダーに囚われることもなくあらゆる才能を開花させ、活躍してきたコレット。彼女の姿に、映画を見た観客の多くは共感し、心や魂が揺さぶられることだろう。

日本でも、新しい元号が発表され、時代が移り変わろうとしている。そんなときに、こうして社会の中に自分をさらけ出し発信し続けてきた人たちの活躍を知ることは、新しい時代を生きる人たちにとっての足掛かりとなるはずだ。

人生の節目を迎えたキーラ・ナイトレイ

2002年に公開されたアメリカの映画『ベッカムに恋して』がヒットしたことで、一躍アメリカで人気となったキーラ・ナイトレイ。その後、ハリウッドの大作『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズでヒロインを務めたことで、更に世界中にその名が知られることとなった。

1作品目の『パイレーツ・オブ・カリビアン / 呪われた海賊たち』が公開された当時、まだ17歳のうら若き乙女だったナイトレイだが、一気にハリウッドスターたちの仲間入りを果たした。その後、『プライドと偏見』で史上3番目の若さでアカデミー賞主演女優賞にノミネートし、『つぐない』でゴールデングローブ賞にノミネートすることとなった。

プライベートでは、2015年に第一子を出産し、育児と仕事の両立をしている。演技には更に深みが増し、表現力の幅が広がったと評価されている。監督のウェストモアランド監督は、ナイトレイを「コレット役に必要な資質を全て持つ」と大絶賛。

国民に愛され、人々から憧れの眼差しを向けられていたコレットを、増々魅力が溢れて留まるところを知らないキーラ・ナイトレイが迫真の演技で熱演する。

映画『コレット』の公開前に見ておきたい映画

映画『コレット』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『コレット』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

アリスのままで

リチャード・グラツァーと共同監督で作り上げた映画『アリスのままで』は、若年性アルツハイマーを患っている女性・アリスが主人公となっている。原題は『静かなるアリス』で、主人公のアリスを演じたジュリアン・ムーアが第87回アカデミー賞で5度目のノミネートをし、悲観の受賞を迎えた作品。

アカデミー賞受賞当時、映画はもちろん話題となっていたが、その僅か20日後、映画の監督と脚色を務めたリチャード・グラツァーがALSにより亡くなったことも話題となった。映画制作の4年前にALSを発症したリチャード・グラツァーは、亡くなる前に何がしたい?と問いかけたウェストモアランドに、映画を作りたいと答える。

そして、2人が手掛けた作品が『アリスのままで』である。50歳で若年性アルツハイマーを発症し、自分が誰だかわからなくなる恐怖と戦うアリス。夫は、そんな妻の姿を見て精神的な弱さを露呈させ、これまで反発していた娘は、母の病気をきっかけに少しずつ歩み寄りを見せる。

映画撮影終盤では、グラツァーは話すことができず、iPadをタップして会話していたとのこと。こうした病気を抱えた人が世界中には大勢いる。日本では超高齢化社会の到来により、こうした病気は珍しくなくなった。だが、まだ社会の理解があるとは言い難い。グラツァーとウェストモアランド渾身の作品が、多くの人の目に触れることを願う。

詳細 アリスのままで

プライドと偏見

2005年にイギリスで製作された映画で、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』が原案となっている。主演のキーラ・ナイトレイが第78回アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされた作品で、その他にも美術や衣装デザイン、作曲もノミネートされた。

物語は18世紀末のイギリスの田舎町が舞台となっている。キーラ・ナイトレイが演じるエリザベス・ベネットは、ベネット家の5人姉妹の次女である。この時代、女性にはまだ相続権がなく、父親が亡くなったら自分たちではなく遠縁にあたる男児が遺産を引き継ぎ、5人姉妹は路頭に迷うことが目に見えていた。

そのため、母親のベネット夫人は5人の娘たちを資産家に嫁がせ、路頭に迷わせないよう必死になっていた。

ある日、ベネット家の近所に独身で大富豪のビンクリーが引っ越してきたことで、ベネット家の事情は変わる。長女のジェーンがビンクリーと仲良くなると、エリザベスはほっと息をつくのだった。

詳細 プライドと偏見

恋の手ほどき(1958)

第31回アカデミー賞で、作品賞・監督賞・脚色賞・撮影賞・ミュージカル映画音楽賞・歌曲賞・美術監督賞・衣装デザイン賞・編集賞と、9部門を受賞したミュージカル映画。フランスの人気作家シドニー=ガブリエル・コレットの小説『ジン』が原案となっており、作品はアメリカの国立フィルム登録簿に永久保存登録されたほどの名作である。

監督は『悪人と美女』などを手掛けたヴィンセント・ミネリで、主演はレスリー・キャロンが演じている。物語は、行儀作法のなかった無邪気な少女が、様々なしつけを経て立派な淑女へと成長していくというもの。その中で、少女が経験した恋模様などが歌に込められて表現されている。原作の『ジン』は、コレットの作品でもシリーズとなっており、処女作『クロディーヌ』の他に『シェリ』、『青い麦』、『夜明け』と続いている。『ジン』は舞台化もされており、映画・舞台とも無数の読者を魅了しこれまで多くの人たちにインスピレーションを与えてきた。

詳細 恋の手ほどき(1958)

映画『コレット』の評判・口コミ・レビュー

映画『コレット』のまとめ

コレットは、フランスの法律で女性の教育が中等教育まで広がった最初の世代を生きたと言われている。日本では当たり前のように中等教育までが義務化されており、ほとんどの人がその先の高校教育に進んでいる。コレットの生きた時代では、そうした当たり前の教育を受けることさえ難しく、教育を受けたからと言って女性が選べた道は結婚か娼婦かのどちらかであった。映画を見てもらえばコレットの波乱万丈な人生がよく分かるが、その当時のフランスで自由奔放に生きるコレットは、多くの女性たちに輝きを見せたはずである。

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