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映画『フロントランナー』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

『X-MEN』シリーズや『グレイテスト・ショーマン』などの大ヒット作で知られる名優・ヒュー・ジャックマンが、1988年のアメリカ合衆国大統領選挙に挑む。監督は『JUNO ジュノ』でアカデミー賞にノミネートしたジェイソン・ライトマン。

映画『フロントランナー』の作品情報

フロントランナー

タイトル
フロントランナー
原題
The Front Runner
製作年
2018年
日本公開日
2019年2月1日(金)
上映時間
113分
ジャンル
ヒューマンドラマ
監督
ジェイソン・ライトマン
脚本
マット・バイ
ジェイ・カーソン
ジェイソン・ライトマン
製作
ジェイソン・ライトマン
ヘレン・エスタブルック
アーロン・L・ギルバート
製作総指揮
マット・バイ
ジェイ・カーソン
マイケル・ビューグ
ジェイソン・ブルーメンフェルド
ジョージ・ウルフ
ジェイソン・クロス
クリス・コノバー
エドワード・カーペッツィ
キャスト
ヒュー・ジャックマン
ベラ・ファーミガ
J・K・シモンズ
アルフレッド・モリーナ
ケイトリン・デバー
モリー・イフラム
クリス・コイ
アレックス・カルポフスキ
製作国
アメリカ
配給
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

映画『フロントランナー』の作品概要

1988年、次期大統領選挙に出馬する1人の男の物語。ジョン・F・ケネディの再来とも言われた男・ゲイリー・ハートを、政治コラムニストのマット・バイ原作で映像化。主演には、『X-MEN』シリーズや『グレイテスト・ショーマン』、アカデミー賞主演男優賞を受賞した『レ・ミゼラブル』などで知られているヒュー・ジャックマンが抜擢。史上最年少の46歳で大統領候補となった若き天才を、『マイレージ マイライフ』『JUNO ジュノ』でアカデミー賞にノミネートしたジェイソン・ライトマン監督が描き切る。

映画『フロントランナー』の予告動画

映画『フロントランナー』の登場人物(キャスト)

ゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)
アメリカ・コロラド州の上院議員。大統領選挙の最有力候補である「フロントランナー」となる。
ビル・ディクソン(J・K・シモンズ)
ゲイリー・ハートの選挙に全力を注ぐ参謀で、ゲイリー・ハートのスキャンダルの対応を何とか乗り越えようと画策する。

映画『フロントランナー』のあらすじ(ネタバレなし)

時は1988年、アメリカ・コロラド州。この地で上院議員として活躍しているゲイリー・ハートは、民衆からの支持も高くその年に行われる予定の大統領選挙の最有力候補「フロントランナー」に躍り出る。

ゲイリー・ハートの政策によって、アメリカは飛躍的に向上するとさえ謳われ、人々の関心はゲイリー・ハートに集中していた。「ゲイリー・ハートの当選は確実」そんな報道まで流れ、次の大統領はゲイリー・ハートがなるものだと国民は誰しも思っていた。

若き天才政治家に死角はなく、選挙活動に邁進する日々。しかし、「フロントランナー」になった3週間後、ゲイリー・ハートの胸に深く突き刺さる記者からの「奥様へは誠実ですが?」の言葉。その言葉の意味を理解するのに、ゲイリー・ハートは時間を要さなかった。

そして、その疑惑が一斉に報じられると、事態は急展開を迎える。勝利を確信していた男の輝ける未来は、一瞬にして崩れ去る。国民・家族・選挙スタッフ、そしてゲイリー・ハート自身に決断の時が迫っていた。

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映画『フロントランナー』のネタバレあらすじ結末と感想
映画『フロントランナー』のネタバレあらすじと感想。ストーリーを結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説しています。映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載。

映画『フロントランナー』の感想・評価

若き天才政治家の華麗なる転落

1978年初頭、上院議員のゲイリー・ハートは、大統領選への出馬を表明していた。当時の民主党は、共和党の現職大統領・レーガン大統領に大敗しており、新たな大統領選に勝利するための手法を模索中であった。

当時共和党のレーガン政権は下火状態であり、イメージが低下傾向だったため、民主党が選挙戦に対して多少の楽観視をしていた頃である。そして、実に9人もの議員や知事が出馬を表明する。ゲイリー・ハートは、その中でも最有力候補であった。しかし、マイアミ・ヘラルド紙に女性スキャンダルをスクープされてしまったことで、世論調査の支持率が急落することとなった。

選挙戦からの撤退を余儀なくされたハートは、その後1987年12月に予備選レースに電撃復帰をするものの、イメージの回復が追い付かず、それが致命的となり再撤退の運びとなる。結局、このときはマサチューセッツ州知事であったマイケル・デュカキスが勝利し、民主党全国大会で大統領候補として選抜される。

だが後の大統領選では、当時副大統領であった共和党のジョージ・H・W・ブッシュに圧倒的大差をつけられて敗れる。

歴史から消えた天才

ゲイリー・ハート(もしくはゲーリー・ハート)の記録は、1988年大統領選の記録に一部記されているのみで、それも「出馬したが、女性スキャンダルによって失脚」程度のまるで注釈扱い。マイアミ・ヘラルド紙が不倫していると報道した当時、ハート側の選挙陣営はすぐさま否定するものの、その後ハートは大統領出馬を諦めたばかりか、政界まで去っている。

ゲイリー・ハートは、議会や選挙キャンペーンなどで女性の権利を強調していた傾向があり、女性に優しい人、女性に対して理解ある人というイメージがスキャンダルによって「言っていたことと違う」「裏の顔がある人間」という評価に変わってしまった。

日本でも政治のスキャンダルはつきものであるが、日本ではどちらかと言うと女性スキャンダルよりも政治とカネの問題の方が重要視されている。しかし、男女平等であり女性の権利も男性と同等のアメリカ社会においては、女性が軽視される不倫や性暴力に徹底的な姿勢を見せ、とても厳しく追及される。

政治家の実態を暴いたジャーナリストたちは、まさに悪事を暴いた正義の使者かもしれない。しかし、自業自得だとは言え、絶頂期に本人や家族、仲間たちにとって絶望的な報道がされてしまったことには、幾ばくかの同情を禁じ得ない。

映画『フロントランナー』の公開前に見ておきたい映画

映画『フロントランナー』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『フロントランナー』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

JUNO ジュノ

ジェイソン・ライトマン監督が、初めてアカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した作品である。名だたるキャストが出演しているわけでもなく、監督自身当時30歳という若手で長編映画監督は2作品目、脚本家のディアブロ・コディは今作がデビュー作であった。そんな他の映画作品からしたら不利な状況であったにも関わらず、第80回アカデミー賞では4部門にノミネートし、奇跡が起きたと称賛される。

舞台はアメリカの中西部、16歳の高校生の少女ジュノが主人公。ファッションにもはやりにも無頓着の一風変わった少女に起きた、悲劇とも奇跡とも取れる物語。自分に対して優しくしてくれる男の子と、興味本位でしたセックスによって16歳で妊娠を経験。

重く苦しい内容で、展開もシリアスになりかねない“10代の望まない妊娠”が、とても明るくポップでキュートな展開となるラブストーリー。

アメリカでは人工中絶手術に対して厳しい意見があり、しばしば政治の論点ともなっている。物語の中では、中絶クリニックの前に中絶反対運動のメンバーも見られ、日本では決して装具することのない景色が登場している。そして、その中には主人公ジュノと同じ高校生の姿まで。

日本人が決して命を粗末にしているとは言わないが、こうして高校生までもが自身の意思で中絶に対して反対運動を起こしている現実は、おそらく日本の若い世代にも衝撃的だったに違いない。

詳細 JUNO ジュノ

レ・ミゼラブル

2012年に公開され、全世界で注目を浴びた超大作『レ・ミゼラブル』。世界43か国で上演された原作・ビクトル・ユーゴーの同名小説を、ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライドなどの豪華キャストで映像化。監督は、『英国王のスピーチ』でアカデミー賞監督賞に輝いたトム・フーバーがメガホンを取る。

日本でももちろん話題となり、2014年の第37回日本アカデミー賞では『ゼロ・グラビティ』や『きっとうまくいく』を抑えて最優秀外国作品賞に選ばれる。本場のアカデミー賞では、作品賞・主演男優賞・美術賞・主題歌賞などにノミネートし、その中でもアン・ハサウェイの助演女優賞・音響録音賞・メイクアップ賞などを受賞した。

19世紀のパリで、19年間服役していた男・ジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)の数奇な運命の物語。子供ために盗んだたった1つのパンによって、投獄されてしまったバルジャンは、19年後仮釈放される。

その後、清く正しく生きることを決めたバルジャンに訪れる、数々の人との出会い。それらはどれも美しく、時には苦しく、そして尊いものである。アクション俳優として名高いヒュー・ジャックマンの素晴らしい歌唱力は、まさに称賛に値する。

詳細 レ・ミゼラブル

グレイテスト・ショーマン

ヒュー・ジャックマンの新たな代表作となった、19世紀の地上で最も偉大なショーマンの半生を描いた物語。『レ・ミゼラブル』で華麗な歌声を披露したヒュー・ジャックマンの歌声が、再び蘇る。劇中歌を『ラ・ラ・ランド』のミュージカルナンバーを担当したベンジ・バセックとジャスティン・ポールが手掛けたことでも話題を呼んだ。

物語の舞台は19世紀のアメリカ。興行師P・T・バーナムという実在の人物がモデルとなっている。貧しい生まれながらも妻子に恵まれ、家族を守るために挑戦を繰り返す男の物語。やがてバーナムは、唯一無二の個性を持つ集団を結成し、ショーを成功へと導いていく。

美しい映像に、華麗なショーの数々、そして輝かしい光溢れる舞台の様は、いつの間にか見ている誰もが笑顔になる不思議な魔法がかかっている。

映画制作中、皮膚癌を患っていたヒュー・ジャックマンは、切除手術を受けながらも映画のために歌声を披露し撮影に臨んでいた。作品に掛けるその熱い心が、見ている観客にも伝わるからこそ、この作品は名作となったと言える。ちなみに日本では、公開された2月当初2週連続週末観客動員数で1位を獲得している。

詳細 グレイテスト・ショーマン

映画『フロントランナー』の評判・口コミ・レビュー

映画『フロントランナー』のまとめ

2019年、ヒュー・ジャックマンは自身初のワールドツアーを行うことが決定している。『グレイテスト・ショーマン』や『レ・ミゼラブル』で世界中の人々を魅了した歌声を、生で聴くことができる貴重な機会である。残念ながら現在の予定ではヨーロッパツアーのお知らせしかないが、俳優であったヒュー・ジャックマンが、ブロードウェイのヒット曲を引っ提げてライブを行うなど、これからの彼の精力的な活躍に目が離せない。

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